★ヘリトリゴケ ヘリトリゴケ科。岩上生で岩や石に固着する疣状地衣。平滑で厚みがなく岩や石と1体化しています。普通に見られ、低地から山地の日当たりの良い石や岩の上に生育しています。ヘリトリゴケは子器の周り(果托)が黒く縁取られることが特徴になり、似た物が多い地衣類の中でも判断しやすい種類になります。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。成長速度は年1ミリ以下と遅くなりますが、非常に寿命の長い種類になります。理想の形は円形になり、円形〜楕円形をしています。他の種類や他の個体とせめぎあって、不定形な形になるものも多くみられます。地衣体の色は灰白色〜淡青色。子器の形はレキデア型で子器の盤は直径0・5〜3ミリになります。盤は平坦もしくは凸面をしています。共生している藻類に違いがあり、その違いが色の違いになります。日本最大の地衣類になります(世界でも最大の種類になるようです)日本の最大種は和歌山県の古座川沿いにある1枚岩に生育しています。
ヘリトリゴケです。上、不規則に広がっています。のびのびと育つことができないと縄張り争いが起きて、入り込んだ地図のような形になってしまいます。下、隣のヘリトリゴケとぶつかってしまいますね。円形に育つことは今後は無理のようです。上のヘリトリゴケの色は暗灰色をしています。石の1部にしか見えませんね。外縁部は黒く縁取られるので地図を描いたようにも見えます。面白い形を作っているものもあり面白いです。
こちらは同じ個体の乾燥時(上)と湿潤時です。色がこのように変わってしまいます。実に面白い変化です。地衣体の形は理想の円形をしています。地衣体の外縁部が縁取られていることが見てとれます。
ヘリトリゴケの子器を拡大した写真です。上の2枚は同じものです。上が乾燥時、下が湿潤時のものになります。湿り気を含んだ場合には、2枚目の写真のように盤が盛り上がって見えます。そのため縁取りが分かりにくく見えています。3枚目、別のヘリトリゴケの子器です。これが生き物だと思うと不思議で仕方がありません。ヘリトリゴケの子器は地衣体の上に散在しています。ヘリトリゴケも子器の並び方や地衣体の色の違いなどで幾つかに分類がされています。
写真を追加しました。ヘリトリゴケと他の岩上生の地衣類がひしめき合って発生している石の表面を写したものです。この写真に写っているヘリトリゴケを見比べてみると、地衣体の色の違いや盤の大きさ、盤の色の違いが見てとれました。このようにギッチリと込み合っていると、もうこれ以上は大きくなれないと思います。あとは外側にあるものが勢力を広げていくのでしょう。よく見るとモザイク模様のようで面白いです。写真の撮影場所すべて神奈川県横浜市。

