2013年10月12日

家にいるクモ6種類。アシダカグモ、アダンソンハエトリ、イエユウレイグモ、イエオニグモ、オオヒメグモ、ヒラタグモ。

6種類の家屋、建物に住んでいるクモの写真が撮れました。写真のアシダカグモは公園のトイレに住んでいた大物で再度の登場です。アダンソンハエトリは私の部屋の住人(飼っているいるわけではありませんよ)です。イエユウレイグモとイエオニグモはマンションの4階の階段で撮れました。イエオニグモがいたことには今まで気が付きませんでしたので、見つけることが出来てラッキーでした。イエユウレイグモとイエオニグモを撮影している時、管理人さんにお会いしました。クモの写真を撮っていると言うと驚いていました。変人モード突入ですね。駆除される前に遺影だけは撮影できたことになります。新しく2種類を追加しました。最も人家を住まいにする確率の高いオオヒメグモと、普段は姿を見ることが少ないヒラタグモです。どちらも人家に住み着くクモになります。オオヒメグモ(記事、「オオヒメグモ。丸い腹部のどこにでもいる色の違うクモです」も参考にしてみてください)は色の個体差が大きく違った色の個体を探すと面白いです。ヒラタグモも個体差があり、特徴でもある白い斑紋のない物までいるようです。ヒラタグモは巣の形が変わっているので、その巣の形状から確認することができます。ヒラタグモが姿を現して動き回ることは少ないクモで、普通種ながら成虫はあまり知られていません。これら人家や人家付近に住む6種類のクモ(アシダカグモ、アダンソンハエトリ、イエユウレイグモ、イエオニグモ、オオヒメグモ、ヒラタグモ)を調べてみました。以前にも記したアシダカグモ(記事、「日本最大級のクモ、アシダカグモを見つけました」も参考にしてみてください)の紹介からです。クモはその容姿等から、不快害虫として嫌いな人も多いのですが、家の中などでゴキブリ、ハエ、カなどの害虫を捕食してくれる益虫としての働きをしてくれています。
★アシダカグモ アシダカグモ科。日本最大のクモ。脚を広げた大きさはCD盤位になります。クモの嫌いな方には耐えられない大きさになりますね。雄は10〜25ミリ。雌は20〜30ミリ。脚を入れた全長は100〜130ミリで実物を見るとかなりの迫力があります。分布は福島以南の本州、四国、九州。食性は肉食性で昆虫や小動物も捕らえてしまうそうです。夜行性でクモの巣を作らない徘徊性のクモになります。ゴキブリを食べてくれる頼もしい奴です。夕方頃から活動を開始します。大型で1見怖そうですが、大人しく壁にへばりついていることが多いクモになります。寺院や古い木造家屋に多く、マンションの壁でも見ることがあります。以前、スーパーマーケットの壁でもアシダカグモを見つけたことがもあります。適応力は強いようです。アシダカグモの特徴は、とにかく大きいことです。その体の大きさに驚かされる種類になります。
アシダカグモ.jpg
★アダンソンハエトリ ハエトリグモ科。体長は雌6〜9ミリ。雄は5〜7ミリ。雌は全身が褐色から茶褐色。腹部が大きいです。雄は腹部が小さく黒味が強く、頭胸部の後縁にそって白い毛で3日月型の斑紋をつくっていることが特徴になります。触肢も白いので雌雄の判別は容易にできます。分布は本州以南〜南西諸島。温暖化により勢力を北上させているようです。主に家屋に生息していますが、家の周囲でも生活しているようです。肉食性で昼行性のクモになります。小さな昆虫を捕らえて食べます。巣を作らない徘徊性のクモですが、壁や天井から落ちないように絶えずクモの糸を出して移動しているそうです。アダンソンハエトリの簡単な雌雄の見分け方として、茶褐色で腹部の大きな方が雌。黒い体で白い3日月模様が見える方が雄になります。アダンソンハエトリは、家の中にいるクモの代表的存在のクモと言って良いと思います。家の中の壁などをチョコチョコと這いまわるクモです。
アダンソンハエトリ雌.jpgアダンソンハエトリ雄.jpgアダンソンハエトリ追加.JPG
上、アダンソンハエトリです。上がアダンソンハエトリの雌。中がアダンソンハエトリの雄です。ハエトリグモの仲間は動きが面白いです。下はマンションの壁に住んでいるアダンソンハエトリが捕獲したカシノシマメイガです。カシノシマメイガは家の中で発生するガで、お菓子や貯蔵食品を餌にするガです。アダンソンハエトリは害虫を捕らえてくれる頼もしいハエトリグモです。益虫として有能ですが、クモと言うことで嫌われてしまいます。
★イエユウレイグモ ユウレイグモ科。ユウレイグモ科のクモとしては1番良く知られている、家屋内に巣を作る室内性のクモになります。体長は雌8〜10ミリ。雄は7〜8ミリ。分布は、本州、四国、九州。イエユウレイグモの特徴として脚がとにかく長いことです。体も細長い体形をしたクモで、身体的な特徴は細長く見える弱々しい体つきをしています。家にいるクモの中では足までを入れた長さでアシダカグモに継ぐ大きさになります。天井や物の隙間に弱々しい不規則な縦長のクモの巣を作り下向きにぶら下がっています。近づくと全身を円状に激しく揺らして威嚇します。何事があったのかというくらい揺らします。揺らしている時間は決して短くなく、眼が回らないのでしょうかと思うほどです。まったく不思議な行動です。このクモは家屋で1年中見ることが出来ます。イエユウレイグモの弱々しい作りの巣は、大きさから言うと、かなり大きいものになります。良く似たものに野外に生息するユウレイグモがいます。こちらは小型で、色も薄い褐色で腹部の模様が違います。体色を比べるとイエユウレイグモは透明感のあるクモになります。イエユウレイグモは淡黄灰色をしているクモで、1見すると透明感のある白っぽいクモに見えます。家にいるユウレイのようなクモとは、良くあった名前がついていると感心してしまうクモです。
イエユウレイグモ横.jpgイエユウレイグモ全身.jpg
イエユウレイグモ顔.jpg
上、イエユウレイグモです。見た通り恐ろしく長い脚をしているクモです。1番下、イエユウレイグモの顔(頭胸部)のアップです。上から見るとドクロマークに見えて愛嬌があります。透明感のある体色をしています。巣の大きさは大きくなり、巣を作られると室内が汚く見えるので嫌われています。
★イエオニグモ コガネグモ科。体長は雌は8〜12ミリ。雄は4〜5ミリ。イエオニグモは、がっしりとした体形をしています。体色は地味で、雌の頭胸部は灰色や褐色から黒っぽい色をしています。特徴として斑紋や色彩に個体変異が多いことが知られていて、灰色っぽいものから黒く見える個体がいます。体には短毛が密生しています。野外にいるオニグモと良く似ていますが、2周りほど小さく複部の模様の違いで判別できます。人家周辺に多く生息しているクモですが、イエオニグモは公園などの野外でも見ることが出来ます。見分け方としてイエオニグモの腹部の波型模様は不連続で、オニグモは繋がっている波型模様になっているという違いがあります。腹部の前側にも違いがあります。イエオニグモは腹部の前部の両脇は丸みを帯びていますが、オニグモの場合は角ばって見えます。イエオニグモは軒下などに好んで巣を作るクモになります。人家周辺にも多いクモです。人工物では、建物の蛍光灯などの灯火の下などにも良く巣を作っています。
イエオニグモ1.jpgイエオニグモ追加B.JPG
上、イエオニグモです。下の写真を追加しました。脚に棘状の毛が生えているのが分かります。オニグモによく似ている種類になります。
★オオヒメグモ ヒメグモ科。体長は雄は4〜6ミリ。雌は6〜8ミリ。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。屋内を中心に広範囲に生息していて種類になります。家の中では1年中見ることができます。オオヒメグモの雌の腹部は球形をしていて、丸く膨らんだお腹が特徴です。人家の屋内に多く生息していてことも特徴になっていますが、適応力が強く高層ビルにまで侵入して生息しているようです。家に侵入するクモとしては真っ先に先陣を切る種類になるようです。オオヒメグモはコンクリートでできたトンネルの出入り口付近などでも良く見かけます。野外ではよく似た他種が多くいるため、区別は難しくなってしまうクモになります。体色に個体変異が多く、緑色型、褐色型、黒型などがいます。このクモが作る巣は立体的な不規則な巣を作ることから不規則網、かご網などと呼ばれています。このクモの巣の構造で大型の獲物を捕らえることができます。クモの巣には卵嚢が数個ぶら下がっています。1つの卵嚢の中には約350個の卵が入っているそうです。卵嚢には低温耐性が無いので、寒い地域の寒い時期ですと卵が孵化することはありません。低温により越冬に入る場合は幼体での越冬になります。オオヒメグモは人家周辺で最も普通に見ることができる種類のクモになります。公園のトイレなどでも巣を作っているので、簡単に見つけることができます。
オオヒメグモ.jpg
上、オオヒメグモです。カマキリの成体も巣にかかっていることもあります。獲物を捕らえる巣の仕組みには驚きです。オオヒメグモは体色に変異がある種類なので、色々な体色の違う個体を見つけると面白いです。
★ヒラタグモ ヒラタグモ科。体長は雌8〜10ミリ。雄6〜7ミリ。腹部が他のクモよりも平べったくなっていて、扁平な体をしていることがヒラタグモの名前の由来のようです。クモの雌雄の違いは触肢で見分けます。触肢の先端部が膨れているのが雄で、腹部は雄の場合は雌よりも小さくなります。雌は腹部が大きく体も雄より大きくなります。分布は本州、四国、九州、沖縄。出現(活動)が4〜11月。ヒラタグモは特徴的な平べったい巣を壁などに沿って作ります。巣は人家やトンネル、隧道などの人工物の壁や、樹皮の下や岩壁などに白い膜状の巣を作ります。越冬は巣の中で成虫で越冬しますが、稀に寒い時期に巣から出ていることもあります。人家の壁に巣を作っていることが多いクモになります。人家以外では隧道や橋などの人工物に良く巣を作っているクモで、探してみると見つけることができます。腹部に見える白い斑紋に個体差が多く、斑紋のない個体もいるようです。ヒラタグモは巣から出ることが少なく、活発にうろつくことがないようなので姿を見る機会が少ないクモになってしまいます。前胸部と脚が橙赤色〜赤褐色をしており、腹部は黒色で白色斑があります。この白い斑はつながっています。腹部は上から押したようにやや平たくなっています。巣の種類として、テント型と呼ばれる平たい巣に住むに適した体になっています。ヒラタグモの特徴の1つとして、この巣の形状があります。巣は壁などの平らな広い面の上を選んで作られます。野外では雨の当たらない岩壁、人工物ではコンクリート面などに巣を作ります。巣の形状はテント型と呼ばれ、2重の構造になっています。外見はほぼ円形状で縁から多数の突起が出ているように見えます。古い家にいるクモで、まだ新しい家には生息しない(家の中に侵入することが遅く、外壁などが先に巣を作る場所になります)クモになるようです。
ヒラタグモ.jpgヒラタグモ追加B雌.JPGヒラタグモの巣.jpgヒラタグモ追加3.JPG
上4枚、ヒラタグモと巣の写真です。腹部の斑紋には個体差が出るので、比較して見ると面白いです。斑紋の形の違う個体を比較して見てください。撮影は3月。近くに巣は見当たりませんでしたが、道路の下を通る壁にいました。このように稀に巣の外にいる個体を見つけることがあります。この雌は越冬から目覚めたのでしょうか。3枚目、ヒラタグモの巣の写真です。ヒラタグモはコンクリートの平らな面にも巣を張ってしまいます。独特な形のテント型と呼ばれる巣になります。巣は表面が剥がれて蓋のようになっていて、その中にヒラタグモが住んでいます。この巣は公園の木造の壁のトイレで見つけました。雨の当たる場所に巣を張ることはありません。人家侵入の場合、ヒラタグモは古い木造の民家の壁で見ることができます。4枚目は垂直のコンクリート壁にいたヒラタグモです。これから巣を作るところです。写真では分かりにくいのですが、体の上にはクモの糸の薄い膜ができています。このヒラタグモの腹部は白い部分が上の2枚の写真の個体より多く見えています。個人的には、このヒラタグモの個体差が魅力になっています。このように斑紋の違いを比べて見ると実に面白いクモです。撮影は5月29日、写真を追加しました。普通は巣の中に身を隠してしまい、見る機会の少ないクモになりますが、運よく姿を見ることができたら、体や脚が赤褐色をしたヒラタグモは意外と綺麗なクモであることが分かります。
posted by クラマ at 16:28| Comment(8) | 蜘蛛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
たぶんアシダカクモがだと思うんです。
互いに遠慮しながら同居してたんですが、ちょっと留守にしたらなんと、私の布団の上で亡くなっていました。
あまりにも礼儀正しい亡骸の姿にどうしたらよいか考えています。
良きアドバイスがあればご教授ください。
Posted by とみちゃん at 2014年04月27日 15:40
家に住み着いているアシダカグモを毎日見ていると、その行動が気になってくる人と、やはり苦手だと言う人がいます。私の部屋ではアダンソンハエトリが2〜3匹住んでいます。見慣れると小さくて可愛いです。そろそろ活動を始める季節になりました。今年も写真を撮ろうと思っています。ちょっとしたペットのような感覚です。殺意はありません。私の場合、もし亡骸を見つけたらゴミ箱には捨てられないと思います。私だったら土のあるところに埋めてやります。特別、何の世話をしていた訳ではありませんが、そうすると思います。大型のアシダカグモだと亡骸のインパクトも強烈だと思いますが、嫌でなかったら植木鉢の土でも良いので埋めてあげる方が、同居が長かったら後々気にならないのではないのかと思います。しかし、布団の上で息絶えたアシダカグモをみたら驚いてしまいますよね。家の中の害虫を食べていてくれたのでご苦労様と言ってあげたいですね。
Posted by クラマ at 2014年04月28日 03:07
はじめまして、集合住宅にこしましたらやたらクモが目に入り怖くて仕方ありません。しかし敵を知れと思い検索しました。案外良いやつ。ユウレイグモ2匹は公園へ逃がしました。
ハエトリグモは天井に1匹います(*^_^*)
Posted by ティンカーベル at 2015年06月15日 12:43
実は以前はクモは苦手な部類の昆虫でした。観察をしていると面白い動きをしているので面白くなりました。お気に入りは家にいるクモのアダンソンハエトリです。現在は部屋で見かけることはほとんどありません。これは餌になるものが足りないからなのでしょうね。今はもっぱらマンションの階段の壁にいついているようです。またそのうちに部屋に侵入してくると思います。ユウレイグモのように巣をかけるタイプは部屋に住まわせる訳にはいきませんよね。公園で新しい住処が見つかることを祈りましょう。クモは独特な容姿から嫌いという人が多いのが現実だと思いますが、家にいる小型のクモは容姿が怖くないので慣れれば気にならなくなる可能性もあります。大型のアシダカグモは目立つので、もしも先住していたら、部屋が空いたりした際には見つかって駆除されていると思います。難を逃れてティンカーベルさんに見守られているハエトリグモは幸せなクモだと思います。
Posted by クラマ at 2015年06月18日 01:19
朝起きたら、我が部屋にアダンソンハエトリが居ました。
小さな虫を食べてくれるというのでそのままにしておこうと思います。
常に糸を出しているというので、壁に指をつけたら落ちてしまいました。まーまたすぐ登って行ったんですけどね。
何かと可愛いです…
Posted by at 2016年10月30日 14:53
ハエトリグモの仲間は見ていると面白いです。可愛く見えることに同感します。アダンソンハエトリの他、野外にいるハエトリグモの仲間も脚が短くてチョコマカと動くしぐさには愛嬌があります。ハエトリグモはアニメ「攻殻機動隊」に出てくるタチコマに似ていて可愛く見えます(ご存じないかもですね)アダンソンハエトリは小さいクモなので、クモが嫌いではなかったら無視できる大きさになると思います。壁にいる場合は全く気にならないので、私もそのままにしています。
Posted by クラマ at 2016年11月01日 13:26
我家の洗面所で発見したくもの名前を知りたくて、このページを参考にさせていただいて、アダンソン・ハエトリであったことが分かりました!

分かりやすいお写真ありがとうございます!あともう1匹大き目のくももいるのですが、ゴキブリがいなくなったのもこのくもさんたちのおかげでしょう。悪い虫を退治してくれるようで、そうかーーーお世話になっているんだなぁ!と家族にもそのまま同居できるよう頼んでいます。

でもゴキブリもいなくなりはえも蚊もいないし、食べ物あるんでしょうか?見えない虫がいるのかな?害虫退治への感謝のしるしに半乾燥のサラミを1枚といりこ1つと小さいカップに水で湿らせた脱脂綿を入れて一応置いてあげています。非常食に昆虫ゼリーでも置いてあげれば、害虫退治の心強い味方としてこれからも頑張ってもらえるのでしょうか?もちろんあまりおいしいお食事を提供してグルメになってしまってもいけませんね。。。
Posted by くものもっ君ファミリー at 2018年06月17日 07:34
お役に立てて良かったです。家の中には、家の中から発生する昆虫や、外から侵入する昆虫もいるので、何とか餌を確保しているようです。家の中から湧く小型のチョウバエ、野菜についてきたコナガ、ハエやカ、ゴキブリなどです。クモは生きた昆虫を餌にします。屋内での餌は十分とはいかないと思いますので、普通は増えすぎることはないと思います。不快害虫としての地位もあるので、沢山いたらそれも困りますね。嫌われがちなクモでも、ハエトリグモ類は動きが面白いです。
Posted by クラマ at 2018年06月19日 15:50
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