2018年06月11日

クロメンガタスズメ。ドクロガの別名を持つドクロに見える模様のあるガです。

クロメンガタスズメを初めて見つけました。名前の由来は胸背に見えるドクロや人面に見える斑紋を「面型」となぞらえてついた名前になるようです。このドクロや人面にも見える斑紋があることから、髑髏蛾の別名も持っています。このドクロのように見えるスズメガ科のメンガタスズメ属は3種類いて、うち2種類は日本に生息しています。見つけたのは灯火に飛来したもので、日付は6月6日。発見したのはクロメンガタスズメの方です。このガの容姿はアブラゼミに似て見えるので、いくら何でもアブラゼミの発生には早すぎると思い近づいてみると、胸背部分にドクロに似た斑紋が見えました。大きいうえにドクロや人面に見える斑紋があるガは、日本にはメンガタスズメとクロメンガタスズメの2種類がいます。ヨーロッパにはヨーロッパメンガタスズメと言うのがいます。この3種はどれも良く似ています。1度も見たことが無かったガなので見たかった種類になります。日本にいるメンガタスズメとクロメンガタスズメは非常に良く似た種類なので、ちょっと見ただけでは分かりません。しかしすごい迫力です。大きさとドクロや人面のように見える斑紋のインパクトは強いです。映画「羊たちの沈黙」を見てから、見て見たいなと思っていたガです。もちろん、映画に出ていたガは日本産ではなく、ヨーロッパ産のヨーロッパメンガタスズメになります。映画のポスターのガの背面に見えるドクロに見える白い斑紋の部分は、映画用に加工してあって不気味さを増しています。実際に見て見ると、日本産もなかなかのものです。黒く見える体色にドクロ模様、大きさも迫力のあるスズメガ科の大型のガです。クロメンガタスズメはもとは南方系のガで、本来九州以南に生息していた種類なのですが、温暖化に伴い北上してきた種類です。千葉県や神奈川県での発見例があり、やっと見ることができたガになります。個体数は少なく、大発生の事例は無いようです。ただし、幼虫は120ミリに達する大型になることから、1匹でも餌として食べる量が多い大食漢なので、野菜などに発生すると被害がでるようです。このクロメンガタスズメの幼虫は食性が広く、かなりの種類の植物を餌として繁殖することができます。さらに飛翔力もスズメガ科のガなので、その飛翔能力も高いようです。それゆえ繁殖した地域からさらに移動して行くことが考えられます。数は少ない種類なのですが、現在では福島県や新潟県でも確認されています。この確認された個体が本州北部にも達しようとしていることは、食性(餌とする植物)の広さと飛翔性の高さ(移動距離)、温暖化に伴う繁殖可能な地域が広がっていると言う事からなのでしょう。個体数が少ない種類ながら、今後は目にすることが多くなる種類になっていきそうです。クロメンガタスズメの幼虫が餌とする種類は、ナス科、マメ科、ゴマ科、アサ科、キク科、モクセイ科など幅広く食べるようです。ナス、ピーマン、トマト、ジャガイモ、ゴマ、タバコなど農業に被害を与える害虫としても知られてきています。ノウゼンカツラ、ヒマワリ、キダチチョウセンアサガオ(エンゼル・トランペット)、チョウセンアサガオ(ダチュラ)など花壇等の園芸植物も被害にあいます。チョウセンアサガオだけではなく、キダチチョウセンアサガオも「エンゼル・トランペット」と呼ばれるナス科の強毒を持つ毒草としても有名ですが、クロメンガタスズメの幼虫には毒が効かないようです。害虫としては幼虫だけでなく成虫は餌として、養蜂場のミツバチの蜂蜜を盗むことも知られています。クロメンガタスズメは神奈川県にも生息している種類なのですが、こちらは見たことがありません。比較して見て見たい種類です。両種の違いは分かりにくく調べてみたら、ドクロに見える斑紋の部分と後翅の斑紋、腹部背面に出るようです。後翅の斑紋と腹部背面を調べるには捕獲して見ないと難しいです。胸部背面の模様では個体差が出ることから不確実になるので、見慣れている方は別としても正確な判別は難しいです。ヨーロッパメンガタスズメは不幸を呼ぶガとして、不吉なガとして嫌われているようですが、日本では話題になっていませんでした。これからは成虫の容姿よりも、幼虫の太くて巨大なイモムシを見る機会が増えることで、有名になるかも知れません。映画を見た人も、映画「羊たちの沈黙」の中で、口の中に突っ込んであった奴と言うと、トラウマになっていて見たくないという人もいるかもしれません。成虫、幼虫共にインパクトの強い昆虫です。
ドクロガの別名を持つ、ドクロやお化けのような顔に見える不気味な斑紋が特徴的なガ、クロメンガタスズメを調べてみました。
判別方として良く似たクロメンガタスズメとメンガタスズメの外見上の違いを比較してみました。
・クロメンガタスズメ ドクロに見える斑紋の下方に赤くW字に見える斑紋があり、この赤い斑紋(細い筋状になっています)の下には青白い筋状の紋があります。腹部背面の縦長の青く見る部分(藍色)が広くなっています。黒い帯はメンガタスズメよりも太くなっています。前翅の先端部は明るい色をしています。クロメンガタスズメでは後翅の2本の黒条が発達しています。後翅後面は橙黄色の地色をしています。ドクロに見える斑紋は灰色を帯びていることが多いようです。
・メンガタスズメ ドクロに見える斑紋の下方に赤くW字に見える斑紋がありません。薄い黄色に見える部分の下に青白い筋状の紋があります。腹部背面の縦長の青く見る部分(藍色)が狭く(細く)なっています。後翅の2本の黒条の幅は狭くなっています。
幼虫はどちらの種類も色に個体差があり、緑色型、褐色型、黄色型の色彩の変異があります。色での判別はできません。幼虫の違いはお尻の先にある突起(尻角)を見比べます。
・クロメンガタスズメの幼虫の尾部のある突起(尻角)の先端は強く丸まっています。 尻角全体に棘状突起が生えているそうです。
・メンガタスズメの幼虫の尾部のある突起(尻角)の先端は緩やかに曲がっているそうです。
★クロメンガタスズメ スズメガ科。開帳100〜125ミリ。大きくてがっしりとしています。翅をたたんでとまっていると色からしてもアブラゼミに似て見える容姿をしています。翅の面積があるので、大きさはアブラゼミよりもはるかに大きいです。複眼が大きなガです。出現は6〜11月。年1化と思われます。幼虫は8月まで被害を与える害虫になります。特徴的なドクロや人面に見える部分には個体差が現れるようです。分布は本州(関東地方では繁殖しています)、四国、九州、沖縄。元は九州以南にいた種類ですが、飛翔性の高さと温暖化に伴い、現在北上している種類になります。北方での確認は遠い距離を飛翔した個体もいることが考えられます。幼虫はナス科の植物を好む様ですが、食性は広食性でノウゼンカツラ(ノウゼンカツラ科)、ヒマワリ(キク科)、チョウセンアサガオ(ナス科)などの花を楽しむ植物の他、ナス科のナス、ピーマン、トマト、ミニトマト、ジャガイモ、タバコ等やゴマ科のゴマなどの農作物やクコ(ナス科)、クワ(クワ科)、キリ(キリ科)等の樹の葉も餌にするようです。毒性の強い植物も餌にするほど丈夫なようです。幼虫は同じスズメガ科の幼虫と非常に良く似ていますが、尻尾に見える突起(尾角)の先端は丸まっています。体の色には 緑色型、褐色型、黄色型の色彩の変異があることから、 尾角を確認しないと間違ってしまいます。幼虫は単独で行動しています。成虫は樹液、ミツバチの蜂蜜(盗蜜します)を食べます。成虫は「チイ、チイ・・・」と言うクリック音を発します。幼虫も危険を感じると音を出すようです。クロメンガタスズメは土に潜って蛹になります。越冬は蛹で越冬します。ただし飼育下では休眠性はないので、温度が適正だと冬場でも羽化するようです。
クロメンガタスズメ1.JPGクロメンガタスズメ2.JPGクロメンガタスズメ3.JPGクロメンガタスズメ4裏面.JPGクロメンガタスズメ5.JPGクロメンガタスズメ6腹部.JPG
クロメンガタスズメです。3種類の中では、このクロメンガタスズメが1番好きです。胸背部に見えるドクロ顔、ガなのに声(音)を出して鳴くこと、腹部背面の青(藍色)く見える部分、不気味さがあってなかなかのものです。日本産の2種は日本では嫌われていませんが、ヨーロッパでは不幸が訪れると言われていて、嫌われているガです。上から見ると黒っぽくて地味な色をしています。
2枚目、クロメンガタスズメの腹背のドクロに見える部分の写真です。クロメンガタスズメの特徴として、赤褐色の毛が多いことがあげられます。またメンガタスズメよりもドクロに見える部分が灰色をしていることも特徴になります。この部分に見える赤色のW字に見える斑紋や眼に見える部分に個体差が現れるようです。
3枚目、前翅の先端部分は明るい色彩をしています。4枚目、裏側から見ると翅の模様と色の違いが全く違っています。腹部も翅も黄褐色の地色に黒く見える斑紋がはっきりとしています。かなり弱っていたので手の上にのせて撮影できました。5枚目、腹部の横側から見たところです。黄褐色と黒い斑紋が目立ちます。この個体は雌なのでしょうか?腹部には太さがあります。とても厚みのある体をしていることが分かると思います。脚には鋭い棘が生えています。6枚目、翅を広げて撮影しました。クロメンガタスズメの鱗粉はしっかりと翅に付いています。柔らかく手で翅を広げても鱗粉は手につきませんでした。他のガの多くは鱗粉が取れて、模様が良く分からなくなるものが多いのですが、クロメンガタスズメの場合、とても剥がれにくいことに驚きました。力強く翅をバタつかせても鱗粉が飛び散ることが無いです。発見場所は神奈川県横浜市旭区。照明に飛来したものです。飛翔性の強いスズメガの仲間なので明かりを目指して飛んできたようです。
ガは嫌われてしまう昆虫になるのですが、斑紋には個体差があるので探してみると面白そうです。個性があるので、違った顔に見える模様のクロメンガタスズメも見つけてみたくなります。現在、北上して生息域を広げているので、今までは九州以北では珍しい種類とされていましたが、今後は見つける機会が増えてくる種類になるようです。できれば良く似たメンガタスズメと比較して見たいです。当方はまだメンガタスズメも実物は見たことがありません。こちらの種類も興味の湧いてくるガです。ぜひ見つけて撮影したいです。

posted by クラマ at 17:24| Comment(0) | 昆虫・コクワガタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月17日

スミレ。スミレ科のタチツボスミレ、ツボスミレ、マルバスミレ、スミレ、ヒゲコスミレ、アメリカスミレサイシンを調べてみました。身近で見ることができるスミレの仲間です。

スミレは種類が多く似たものが多いことと、変異があることで知られる種類であることから、名前を調べるとなると難しい植物になります。スミレの花は5弁花で可憐な花を春先から開花させます。春を感じることができる花になっています。スミレと言うと在来種や外来種、花壇に植えられているパンジー(3色スミレ)の仲間も含めてスミレ科スミレ属の総称として呼ばれることが多いようです。スミレは温帯の植物で日本には50種類以上があります。似ているものが多く詳しい分類は難しいです。スミレの仲間は個体変異がある植物なので、種名の特定はなおさらに難しくなります。スミレの種類を観察する前は、スミレとヒメスミレの葉の違いなど知らなかったので、今まで同じスミレだと思っていました。その他、細かく分類すると他の種類の判別も難しいことが分かりました。春先に可憐に咲くスミレの花は、日本人には小さくても好まれる花になっていると思います。人家付近や里山などでも普通に見ることができるので、春に咲く花として馴染みのある植物にもなっていると思います。身近なところで見つけることができる、タチツボスミレ、ツボスミレ、マルバスミレ、スミレ、ヒゲコスミレ、アメリカスミレサイシンの6種類を調べてみました。このうちアメリカスミレサイシンは外来種の帰化植物になります。アメリカスミレサイシンの品種等、数種類が野生化しているようです。林縁などに野生化している所を見ることが多いです。種で増えるスミレの仲間の面白い特徴に、花を開かないで種を作る閉鎖花をつけることでも知られています。花を開かないで種を作る仕組みです。閉鎖花の場合、100%に近い確率で種を作ることができます。昆虫の媒介を必要としない方法なので、効率的と言うことができます。スミレはこの2つの方法で種を作ることで、繁殖率を高めているのです。スミレは交雑し易い種類で、変種や地域による個体差などが多い種類になっています。今後、園芸品種が逃げだして、さらに野生のスミレと交雑していくことも考えられます。
★タチツボスミレ 別名ヤブスミレ。スミレ科の多年草。草丈は5〜30センチ程。タチツボスミレは名前のように花の咲いた後は、茎を立ち上がらせていきます。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。日当たりの良い低地から山地に生育しています。タチツボスミレは大変丈夫で適応力も強く、林縁、道端、草原、畑地、公園、人家付近などどこでも最も普通に見られる普通種のスミレになります。分布も個体数も多い日本を代表するスミレになっています。タチツボスミレの仲間は非常に多く、似た種類の分類は難しいです。花期は3〜5月。花の色は薄紫色ですが、花色には濃淡の変異が多いことが知られています。色自体にも変異があるようです。花の側弁には突起毛(白い毛のように見えるもの)がありません。花の距は紫色をしています。花の直径は2センチ前後。花は薄紫色で唇弁には紫色の筋が見えます。葉の形は丸味のある心形(ハート形)をしています。春先の花は根元から出ているように見えますが、この後に茎が伸びあがっていきます。非常に良く似ている種類にナガバタチツボスミレと言うのがあって、こちらは葉の葉脈が紫色をしています。
タチツボスミレ.JPGタチツボスミレ花.JPG
上、タチツボスミレです。花が咲いている頃は立ち上がらない姿をしています。下、花の拡大です。タチツボスミレはどこにでも見られる普通種で、最も馴染みのあるスミレになると思います。
★ツボスミレ 別名ニョイスミレ。スミレ科の多年草。草丈は5〜25センチ程で多くは群生しています。分布は北海道、本州、四国、九州。平地から山地の湿地の脇や湿り気のある草原や林縁、林内などに生育している普通種です。花は白くて直径1センチ前後と小型で、草原ではあまり目立ちません。花弁の中心部には紫色の筋が見えます。紫色の筋の濃さには個体差があります。ツボスミレは個体差の多い種類になります。花の側弁には白い毛(突起毛)があります。葉の形は丸みのある心形(ハート形)。花期は4〜5月で開花は他のスミレよりも遅くなります。春先の葉は根生ですが茎が伸びてくると茎からも葉が付きます。茎は弱く、垂れ下がっていることが多いです。当方の観察エリアではタチツボスミレの次によく見る種類になります。
ツボスミレ1.JPGツボスミレ葉.JPG
上2枚ツボスミレです。ツボスミレは湿り気を好むスミレで、日当たりの良い草原よりも林縁や湿地の周りを探すと見つかると思います。他のスミレよりも花は小さいので見栄えは劣ってしまいます。ツボスミレの花はは群生して咲いていないとあまり目立ちません。
ツボスミレ花1.JPGツボスミレ花2.JPG
上がツボスミレの花です。下は拡大したものです。
★マルバスミレ スミレ科の多年草。分布は本州、四国、九州。太平洋側の内陸部に多い種類で、西日本には少ない種類になるようです。水はけの良い環境を好むようです。マルバスミレは、日の当たる場所から半日陰の林縁や斜面に多く生えています。マルバスミレは名前にあるように葉の形は丸みが強い特徴があります。花の形も丸みのある輪郭をした花を咲かせます。花期は3月下旬〜5月。花の色は白ですが、稀に個体差で淡い紫や紅色を帯びたものもあるようです。唇弁には薄い紫色の筋が入っています。花が咲いていると、花の直径が2センチ前後と大きいので良く目立ちます。丸く厚みを感じる葉には、表面、裏面ともに微毛が生えています。葉柄は長めでしっかりとしています。花の咲く時期は草丈が2〜4センチほどで低いのですが、花が終わると草丈は8センチ前後程になります。マルバスミレは群生しています。マルバスミレは日本のレッドデータによると山形県、京都府、長崎県で絶滅危惧T類。富山県、福井県で絶滅危惧U類。鹿児島県で準絶滅危惧種になっています。
マルバスミレ.JPGマルバスミレ花.JPG
マルバスミレです。花も植物体もしっかりとして見えます。神奈川県の観察エリアでは桜の花の開花がマルバスミレの花の時期を教えてくれます。林縁に多い種類なので今後数を減らしていくと思われます。観察エリアにしている自然の残ってい2か所の公園で観察ができました。そのうちの1ヵ所、こども自然公園内では2か所で見つけていましたが、沢山群生していた場所では絶滅してしまいました。スミレは単なる雑草の1種の存在のようです。撮影地。神奈川県横浜市、こども自然公園。ひっそりと生き残っているので、気が付く人は少ないと思います。下、マルバスミレの花は花弁に厚みを感じます。丸味のある白い花は綺麗です。
★スミレ 別名ホンスミレ。総称ではなくスミレ科の1種としての名前です。スミレ科の多年草で草丈は10センチ前後程。無茎種で葉柄に翼があります。よく似たヒメスミレには翼がありません。側弁には毛が見えます。このスミレは総称ではなくこの種類の名前になりますが、スミレの呼び名は総称としても使われています。。1般的にはまとめてスミレと呼ばれていることが多いです。葉柄が長めで葉の形は矢じりを思わせる先の丸い長い披針形をしています。山間部から都市部の道路脇にも生育しています。時にアスファルトの隙間から可憐な鮮やかな紫色の花を咲かせていて、驚かされることがあります。花期は3〜5月。分布は北海道、本州、四国、九州。平地から山地に生育していますが、道路脇や庭の隅などで見ることができます。アスファルトの隙間から花を咲かせているものもあります。花の色は濃い紫色で側弁には白い毛(突起毛)が生えています。距も濃い紫色をしています。葉はヘラ型をしていて、葉柄に翼があることで、似ているヒメスミレと見分けることができます。葉柄の違いが分からないとスミレもヒメスミレも同じに見えてしまいます。ヒメスミレの距は白っぽく見えます。個人的には探すのが困難になってきている種類です。以前はアスファルトの隙間などから濃紫色の花を咲かせているものを見ることもありましたが、探すことが難しい種類になってきています。数が減ってきている種類になると思います。
スミレ花と葉.JPGスミレ花1.JPGスミレ花2.JPG
スミレの花です。菫色と呼ばれる花の色には環境によっても濃淡が出るようです。上の花の写真(横向きの花)では蕚の基部が褐色に見えています。葉柄には翼があり、葉の裏は緑色です。通例、蕚は緑色が強く見えるものが多いようです。正確には分からないのですが、蕚の基部の色には若干の個体差があると思います。下、花弁の色の薄い花です。環境等で色の濃淡があるようです。スミレと言っても細かい分類でいうと、写真のスミレは厳密には亜種や変種になるかも知れないです。正直な所、代表的な種類と思われるものでも、正確な判別は難しいです。
ついでによく似ているヒメスミレも調べてみました。
★ヒメスミレ スミレ科の多年草。草丈は4〜8センチ程。無茎種で葉柄に翼が無いことで似た種類と判別することができます。良く似たスミレには翼があることで区別します。分布は本州、四国、九州。人家付近や道端などでも見かけることができるスミレです。花期は3〜4月。濃青紫色の花の直径は10〜15ミリ前後で花弁は細くなりまります。側弁には毛が生えています。葉は3角状披針形をしています。春先の葉には鋸歯が目立ちます。花の後は葉の長さが8センチ程になり、基部には丸みがでます。葉の裏は紫色を帯びます。蕚片は紫色を帯び、距は白っぽく見えます。大きさはスミレよりも小型になります。
写真が取れたら追加する予定です。
★ヒゲコスミレ スミレ科の多年草。草丈は6〜12センチ程。分布は本州、四国、九州。人家付近や低山地に生育していますが変異が多い種類で特定は難しいようです。東日本には少ない種類のスミレになるようです。花期は3〜4月。花の側弁にある突起毛(白い毛)が無いものが多いようですが、突起毛(白い毛)があったり、花の色や葉の形にも変異があるなど、個体差がある難しい種類になります。タチツボスミレの花に似ているものの、花の色は白っぽい花や淡い紅色のものまであるそうです。ヒゲコスミレの下唇弁には紫色のはっきりした筋が見えます。葉には微毛が生えていることが特徴になります。葉裏は紫色を帯びます。ヒゲコスミレとコスミレは非常に良く似ています。花の側弁に白いヒゲ(突起毛)が無い種類がコスミレで側弁に毛が生えていたらヒゲコスミレになるようです。
ヒゲコスミレ.JPGヒゲコスミレ2.JPG
上2枚、ヒゲコスミレです。花の特徴と、葉には微毛が生えていることなどからヒゲコスミレで良いと思います。この個体の花の側弁には白い毛がありました。
★アメリカスミレサイシン 園芸植物として渡来した北アメリカ原産の外来種の多年草で、種類が多いので総称的にアメリカスミレサイシンと呼ばれています。和名の由来はスミレサイシンのようなワサビに似た太い茎をしていることから付いた名前のようです。紹介するのはパピリオナケアと言う種類のようです。無茎種で葉は先のとがった部分のある丸みの強い心形をしていて、葉の表面にはツヤがあります。他にプリケアナと言う種類などがあります。花の色には白や鮮やかな濃青色などがあります。花期は3〜5月。側弁には目立つ毛が生えています。花の直径は2〜3センチ程で花は大きくて綺麗です。花が終わると葉が大きくなり多数つきます。分布は北海道、本州、四国。丈夫な種類で雑草として分布を広げています。観察エリアでは、スミレを餌とするタテハチョウ科のツマグロヒョウモンの幼虫が餌にしている所を見かけます。葉の大きなアメリカスミレサイシンは餌として最適なのでしょう。雑草化して増えているものの、アスファルトや道路脇よりも林縁や明るい草原で見ることが多いです。
アメリカスミレサイシン花1.JPGアメリカスミレサイシン花2.JPGアメリカスミレサイシン葉.JPG
上はアメリカスミレサイシンのパピリオナケアと呼ばれる種類のようです。花は大きくて鮮やかな濃紫色をしています。外国的に言うとバイオレット色と言うことになるのでしょう。日本的にはスミレ色と言う表現になります。花は鮮やかで綺麗です。アメリカスミレサイシンと呼ばれる種類では、種により花の色に違いがあるのですが、当方観察エリアでは、野生化していたこの種類のみ見つけることができました。花壇に植える園芸種として有名なスミレ、パンジーの仲間も逃げ出して道路脇で見ることが多いです。殺風景な道路脇に咲いているスミレの仲間の花は、それなりに華やかさがあって心が和みます。下はアメリカスミレサイシンの葉です。
スミレとヒメスミレは比較する写真があると良いと思いました。スミレは次回の機会に良い写真が取れたら差し替え、もしくは追加したいと思います。

posted by クラマ at 12:21| Comment(0) | 自然観察・植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月08日

カタバミ、アカカタバミ、タチカタバミ(在来種のカタバミ)と外来種のオキザリスの仲間(オッタチカタバミ、イモカタバミ、ムラサキカタバミ、ハナカタバミ、ベニカタバミ等)を調べてみました。

カタバミの仲間は雑草として有名です。しかし在来種のカタバミも外来種のカタバミ(オキザリス)もよく見るとそれなりに可憐で可愛い花を咲かせています。カタバミ科の植物は在来種だけでなく外来種も雑草として繁殖している繁殖力が強い丈夫な植物です。在来種のカタバミは菜園や庭の手入れが無いいつの間にか姿を現してきます。面白いことに外来種のカタバミの仲間は冬場でも花を咲かせます。多くの草花が休眠している花の少ない時期の冬場に花を咲かせる変わった植物になります。カタバミの仲間として1年を通じて花を見る機会のある植物になるのです。カタバミ科カタバミ属はオキザリスと呼ばれていて、通例、日本でオキザリスと呼ぶ場合は特に園芸品種を指して呼ばれるようです。オキザリスとは属称でカタバミ科の植物の呼び名になります。オキザリスは世界に850種類以上あって形態も特性も様々な植物です。オキザリスと言うと種類の多さから総称的に呼ばれていることになります。オキザリスには夏に休眠するタイプと冬に休眠するタイプがあることから、花の咲く時期はまちまちで花を見る機会は多いです。花の色も実に様々で綺麗なものもあります。1般的にはオキザリスと呼ぶ場合、地下に球根がある園芸品種を指す様です。園芸品種なので、花が大きい種類が多いです。カタバミはハート形の葉が特徴になっています。カタバミと言うと繁殖力が強く、雑草としても有名な植物になっています。日本原産のカタバミの他、イモカタバミ(南米原産、ブラジル、パラグアイ等)、ムラサキカタバミ(ブラジル原産)は外来種になり、野生化して立派な雑草になっています。特にイモカタバミは簡単に見ることができる雑草となっていて、繁殖力がとても強い植物です。どちらもよく似ていますが、花に違いが出ます。雄しべ(約)が黄色い方がイモカタバミでムラサキカタバミの雄しべは白い色をしています。イモカタバミに似ているものに花の色が濃いベニカタバミもあります。外来種のオキザリスの仲間は観賞用として渡来しただけに、在来種のカタバミよりも花が大きく見事です。耐寒性や繁殖力の強さから雑草化が進んでいます。特にイモカタバミやムラサキカタバミはよく目にする雑草になってきました。両種は非常に良く似ているのですが花の特徴を覚えると見分けることができるようになります。
日本に自生している在来種のカタバミ属はクローバーの葉に似た3出複葉で、この3枚の葉は大きさも形もほぼ同じです。日本産のカタバミは伸びあがったバナナやオクラの様な果実を付けます。カタバミの実は面白いことに、熟して来ると指で触れただけで簡単に破裂して、中の種を勢いよく飛ばします。この植物の特徴を利用して、子供の頃に遊んだ記憶のある方も多いと思います。草地、空き地や駐車場、道端など、どこにでも生えているような繁殖力の強い種類です。カタバミの名前の由来は、カタバミの葉は昼間開いていますが、夜になると閉じる特徴があることから、閉じたときの形が葉が半分(片喰)に見えることから来たようです。カタバミの花は昼間は開いていますが、曇った日や雨の日、夕方には花を閉じてしまいます。
日本原産のカタバミは食べられる山野草としても知られています。ただし、蓚酸を多く含んでいるので味は酸っぱくなります。蓚酸を含んだ植物は取りすぎると体に良くないので、食べる際の注意として多食してはいけません。外国では食べる国もあるようですが、日本では食べられる山野草としては好んで食されないようです。当方は試したことが無いので、食べ方や味等は分かりません。姿の似た植物にクローバーの葉があります。形がカタバミに似ています。カタバミと間違ってクローバーの葉を食べても害はないのですが、園芸品種のオキザリスについては毒性などの安全面については全く分かりません。間違って食べて大変なことにならないとも限りません。知らないものは口に入れないことが無難です。むやみに食べることは考えない方が良いと思います。日本在来のカタバミ(カタバミ、アカカタバミ、タチカタバミ)と外来のオキザリスの仲間(オッタチカタバミ、イモカタバミ、ムラサキカタバミ、ベニカタバミ、ハナカタバミ、オキザリス・プルプレア、オキザリス・トライアングラリス)を調べてみました。
・在来種のカタバミの仲間の紹介です。
★カタバミ(別名スイモノグサ、モンカタバミ等) 草丈は4〜10センチ程。茎は地面を這うように成長します。カタバミは地方により別名が沢山ある植物です。日本原産の多年草で、カタバミは駆除が厄介な雑草として繁殖しています。畑地、荒地、草地、空き地や駐車場、道端、アスファルトの隙間など、どこにでも生えている繁殖力の強い種類で、日当たりの良い乾燥した場所を好みます。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。花期は4〜10月。5弁花の小さな黄色い花を咲かせます。花は低い位置に咲きます。葉は小型で淡い緑色が綺麗です。葉は昼間開いて、夜には閉じる特徴があります。よく似た種類に、株が立ち上がって見えるタチカタバミがあります。カタバミの果実は2センチほどで、オクラやバナナを思わせる形をしています。面白いことに熟して来ると指で触れただけで、簡単に破裂して中に沢山詰まっている種を勢いよく散布します。種を散弾銃のように発射するのです。実に不思議な繁殖方法です。カタバミは小型の蝶、ヤマトシジミ(シジミチョウ科)の幼虫の食草としても知られていて、カタバミの生えている所にはヤマトシジミが飛んでいます。よく似た植物に葉の色が違うアカカタバミがあります。在来種のタチカタバミや外来種のオッタチカタバミは葉や花の色も同じですが、花径が立ち上がります。オッタチカタバミは原産地が北アメリカの外来種になります。
カタバミ.JPGカタバミ実と花.JPG
上、カタバミの花。良く知られた有名な雑草の1種で、黄色い花は小さいものの可憐で可愛く見えます。下、葉と花です。果実も見えています。
★アカカタバミ カタバミに良く似ている日本原産の在来種の多年草で、全体的に赤紫色をしたカタバミです。葉の色の違いから形のよく似たカタバミと区別は簡単です。大きさはカタバミよりも全体的に小型になります。以前はウスアカカタバミと言って葉の色にうっすらと赤紫が入っているカタバミを別種としていたらしいのですが、現在はアカカタバミの個体変異として見るようです。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。草地、畑地、空き地など。大変丈夫で道端のアスファルトの隙間に生えていることもあります。花期は4〜10月。5弁花の小さな黄色い花を咲かせます。アカカタバミの花には、花の中心部に近い所に赤い環状に見える部分があります。この赤い色の部分は個体差により、濃い色の個体とあまり目立たない薄い色の個体があります。アカカタバミは繁殖力も強く、雑草としてカタバミと同じような所に生えています。カタバミと同じような果実をつけ、種を飛ばして増えます。背の低い開けた草地や荒地の日当たりの良い乾燥した場所を好みます。
アカカタバミ.JPG
アカカタバミです。春先は特に地面に張り付いて生えているように見えます。アカカタバミの黄色い花の中心部付近には、赤い環状の輪が見えます。写真のアカカタバミの花は、花の中心部に見える赤い色の環状が分かりにくいタイプです。カタバミと似ていますが、アカカタバミは葉の色が赤紫色をしているので分かりやすい種類になります。
★タチカタバミ 日本在来種。草丈は10〜30センチ。茎が立ち上がる特徴があることからついた名前になるようです。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。花期は4〜10月。林縁や草地、畑地、空き地などに生えている花径が立ち上がったカタバミで丈夫な雑草です。5弁花の小さな黄色い花を咲かせます。茎が立ち上がっていないとカタバミと非常に良く似ています。立ち上がっているカタバミには他に、外来種のオッタチカタバミがあります。タチカタバミとオッタチカタバミの両種の大きな違いは種の表面に現れます。タチカタバミの種の表面は茶色く見えますが、オッタチカタバミの種には白い縞状に見える模様が10本ほど見えます。種は小さいのですが、確認すると種の表面にある皺になっている部分が白く見えます。ヤマトシジミ(シジミチョウ科)の幼虫の食草になっていて、タチカタバミ、カタバミの生えている所にはヤマトシジミが飛んでいます。黄色いカタバミの花にとまるシジミチョウも可愛いです。
写真は後日追加する予定です。カタバミに似ていますが、花径が立ち上がっています。
・外来種のカタバミの仲間の紹介です。
★オッタチカタバミ オッタチカタバミは原産地が北アメリカの外来種の多年草です。オッタチカタバミの特徴は草丈が20〜35センチ程もあります。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。畑地、道端、空き地、草原、土手などに生えている雑草です。花期は4〜10月。黄色い花を咲かせます。オッタチカタバミは、茎が太くて立ち上がり葉が固まって生えているように見えます。これは茎から出る葉(茎葉)が対(2本ずつ)で出ることが多い事から、カタバミやタチカタバミよりも、姿がこんもりとしていて、大きく見えます。果実をつけることと花の色が黄色いので、間違いやすいのですが、在来種の似たカタバミよりも大きな株になることが特徴です。他種との違いとして、オッタチカタバミの種には特徴があります。種子の表面にある皺に白い部分があって、10本ほどの縞状の模様が見えます。種子を確認できる時期には種を調べてみると判別が容易になります。植物体には白い微毛が多く密生して生えています。果実は角ばっていて形が野菜のオクラに似て見えます。姿からの印象とは違い、根は細く他種のような立派な太い根はありません。
オッタチカタバミ果実.JPGオッタチカタバミ1.JPGオッタチカタバミ2.JPG
オッタチカタバミです。上、果実です。中、姿は葉が多く立ち上がっていて、こんもりとして見えます。下、茎から出ている葉は2本ずつ出ています。葉が多く出ていて草丈もあることから、姿はこんもりとして見えます。淡い緑色の葉が綺麗です。花の色は黄色い色をしています。
★イモカタバミ(別名フシネハナカタバミ) イモカタバミはブラジル、パラグアイ等の南米原産の多年草で、草丈は30センチ程にもなる大型のカタバミです。イモカタバミの名前の由来は地下にイモ状の塊茎(かいけい)があることによります。花を見ただけでは、なぜに「イモ+カタバミ」なのか分からないネーミングになっています。花が綺麗なので日本には観賞用として渡来しましたが、現在では雑草化していて簡単に探すことができます。目にする機会が多いカタバミになりました。道端、植え込み、草地、畑地、庭などに繁殖しています。葉は淡い緑色で、見た目も質感が柔らかく見えます。葉の表面には光沢がありません。イモカタバミは繁殖力が強く、1株あるとどんどん増えていき大きな株を作ります。普通に引っこ抜いた草むしりだと、地下に球根が残っていて、駆除が難しいぐらいに繁殖力が強くて丈夫です。置いてあった植木鉢に発生していたイモカタバミを引き抜くと小さなイモ状の塊茎が沢山出てきました。最初は(1年目)小さな塊茎から葉が1枚伸びあがっています。増え方は大きな塊茎の上(根元)に小さな塊茎が沢山出来て増殖していきます。草むしりや土を掘り返した時に、この塊茎が1つでも残ると繁殖して翌年又花を咲かせます。分布は北海道、本州、四国、九州。花期は4〜9月。花茎を直立させて花を付けます。花径は2センチ程で、綺麗なピンク色の花を咲かせます。よく似た種類にムラサキカタバミがあります。ムラサキカタバミの花と良く似ていますが、イモカタバミの花は花の色が濃く、イモカタバミの雄しべの葯(ヤク)は黄色をしていて、花は中心部の色も濃いので、花の中心部が淡黄緑色をしたムラサキカタバミの花と区別することができます。またムラサキカタバミの雄しべの葯(ヤク)は白い色をしているので、花をよく見ると区別することができます。園芸品種にシロバナイモカタバミと言う白花種もあります。
イモカタバミ花2.JPGイモカタバミ花.JPGイモカタバミ葉.JPG
上は2枚はイモカタバミの花です。集まって咲いていると濃いピンク色の花は見事でとても綺麗です。下の花は花弁に見える赤い筋が薄く見える花です。花には個体差が出るようです。下は葉と花の様子です。
イモカタバミ.JPGイモカタバミ塊茎.JPG
上は小さな株のイモカタバミの全体の姿です。下はイモカタバミの塊茎です。土中から掘りだして撮影しました。写真は同1個体です。
★ムラサキカタバミ(別名キキョウカタバミ) ムラサキカタバミは南米原産で北米から観賞用として日本に渡来しました。草丈は30センチ程にもなる多年草の大型のカタバミで、要注意外来生物に指定されています。繁殖力が強く、現在は雑草として畑地、道端、空き地等に繁殖しています。生育環境は日当たりの良い肥沃地を好みます。分布は本州(関東地方以西)、四国、九州。花期は5〜7月。群生していることが多く、花茎を直立させて花を付けます。花径は1・5〜2センチ程で、花はイモカタバミに似ていますが、ムラサキカタバミの花の中心部は淡黄緑色をしていて、雄しべの葯(ヤク)は白い色をしています。よく似たイモカタバミの葯は黄色をしています。葉は柔らかい緑色をしています。繁殖は鱗茎で増えていきます。ダイコンのような形をした根の上部に小さな鱗茎を沢山つけます。この小さな鱗茎から増えていきます。排除が難しく草取りで根から引っこ抜いても、この小さな鱗茎が土中に残れば、また新しく芽を出してしまいます。神奈川県では最近良く見かけるようになりました。
ムラサキカタバミ花.JPGムラサキカタバミ葯.JPG 
ムラサキカタバミの花です。群生して花を咲かせていると綺麗です。ムラサキカタバミの花はイモカタバミの花よりも、花の色が薄く雄しべの葯が白い特徴があります。土に鱗茎が混ざっていたのでしょう。植えていないのにベランダにあった植木鉢に生えています。引き抜くだけでは苦にもしないで毎年発生してしまいます。いつの間にか鉢はムラサキカタバミを栽培しているかのようになっています。
★オキザリス・プルプレア(別名オキザリス・バリアビリス、フヨウカタバミ) 南アフリカ原産。耐寒性が強く、塊茎を持つ多年草です。花が冬に咲くオキザリスです。花は直径4〜5センチ程もある大輪で、白い花に花弁の付け根が黄色い可愛い見事な花を咲かせます。葉の形は丸みがあります。花期は10〜12月、2〜4月。オキザリス・プルプレアは他の花が咲かなくなった冬の日中に元気に咲きます。雑草化して道路のアスファルトの隙間から咲いているものもありました。とても丈夫な種類のようです。 オキザリス・プルプレアは人家の周りに逃げ出したものを見ることがあります。日本で帰化が進んでいる植物になるようです。品種が多い種類になるようです。オキザリス・プルプレアは夏に休眠して冬は常緑で過ごします。
オキザリス・プルプレア.JPG
オキザリス・プルプレアは白い花を咲かせます。この白い花も綺麗です。
★オキザリス・トライアングラリス(別名ムラサキノマイ、インカノカタバミ、カラスバオキザリス、サンカクバオキザリス) 原産地ブラジル。花期は4〜10月。花の色は白、淡いピンク。花弁の細い5弁花です。花径は2〜4センチ程ありますが、どちらかと言うと花はあまり目立ちません。花よりも葉の色と形を味わいたいオキザリスです。葉は大きくて、葉の色が紫色〜紫褐色をしていて良く目立ちます。オキザリス・トライアングラリスは名前にあるように葉の形が3角に見える特徴があります。オキザリス・トライアングラリスは耐寒性はあるのですが、冬は葉が枯れてきます。
オキザリス・トライアングラリス1.JPGオキザリス・トライアングラリス2.JPG
オキザリス・トライアングラリスは花よりも葉の形と色に個性があるオキザリスで、葉の形と色を楽しむ種類になります。個体差があるのでしょう。花の花弁が丸みのあるものとやや細長く見えるものがあります。上の花の花弁は丸みを帯びていますが、花弁の細いタイプもあります。下、トライアングラリスの葉です。紫色〜紫褐色をした葉は綺麗です。
★ベニカタバミ(別名オキザリス・ブラジリエンシス) ブラジル原産の多年草。観賞用として大正時代末期に日本に渡来したようです。耐寒性、耐暑性があり丈夫なことから、現在は雑草化しています。分布は本州(関東以西)、四国、九州。ベニカタバミは人家の脇や道端などで見かけることができるようです。開花時期はは4〜9月。ベニカタバミは鮮やかな花の色が特徴的です。イモカタバミに似ていますが、花の色が濃く、花弁もイモカタバミよりも丸みがあります。花径は1・5〜2センチ程。葉はベニカタバミには光沢があり、硬い質感に見え葉にはやや厚みがあります。結実はほとんどしないようで、主に鱗茎で増えるようです。
ベニカタバミ.JPG
ベニカタバミです。イモカタバミに似ていますが花の色が濃いです。葉も緑色が強くしっかりとして見えます。人家の脇の歩道に生えていました。この家の庭から逃げ出したものかも知れません。
★ハナカタバミ(別名オキザリス・ボーウィー) 原産地は南アフリカ。江戸時代に観賞用として渡来したそうです。多年草で草丈は30センチ程。分布は本州(関東以西)、四国、九州。暖地で野生化しています。花期は8〜11月頃。名前に「ハナ」と付いているように、ピンク色の花弁の丸い大型の花を咲かせます。花径は3センチ程もあり、花が大きく美しいカタバミです。逃げ出して野生化しています。塊茎で増える種類なのですが、日当たりの良い道路の脇や道端で見かけることがあります。繁殖力の強さには驚かされます。ハナカタバミの葉柄や花径には微毛が密生しています。葉は緑色で厚みがあります。
オキザリス・ハナカタバミ.JPG
ハナカタバミは暖地では普通に野生化しているようです。花は大きいことが特徴になっています。観賞用として植えられていただけに花は可憐で見ごたえがあります。神奈川県でも道端で見かけることがあります。元は道路に面した庭の花壇等から逃げ出したものだと思います。今後は神奈川県でも温暖化に伴って、綺麗な花を咲かせる雑草として、普通に野生化して広がっていくのでしょう。
カタバミの仲間は綺麗な花を咲かせてくれるので、雑草として道端等で咲いている花を見ると、たかがカタバミと思えなくなってくると思います。種類によって花の時期も違うので、それなりに目を楽しませてくれる植物になると思います。
posted by クラマ at 16:04| Comment(0) | 自然観察・植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする