2020年05月20日

ジョロウグモ、ナガコガネグモ。似ていますが科が違うクモです。

ジョロウグモ(ジョロウグモ科)とナガコガネグモ(コガネグモ科)の紹介です。両種は似ているクモになります。ジョロウグモ(女郎蜘蛛)はクモの中でも有名なクモになると思います。大きさ、黄色と黒を基調にした体色の派手さは凄いです。人家近くに多いこともあり知らない人は少なく、クモをイメージすると思い浮かぶ種類の1つになることは間違いないと思います。黄色と黒を配したクモでは、このジョロウグモとコガネグモが有名です。毒グモにはなっていないものの、この種の雌は大型なので、噛む力が強いので、むやみに捕まえようとすると噛まれる恐れがあり、痛いい目を見る可能性が高いです。安易に素手で捕獲することは避けた方が良いと思います。クモが嫌いな方ですとそれまでなのですが、クモにあまり抵抗がない場合、綺麗な配色に思われる方も多いと思います。大型で個体数も多い種類なので、興味があったら探してみるのも面白いと思います。ジョロウグモは特に人家付近に多い種類なので、簡単に見つけられると思います。ジョロウグモの名前の由来は昔の遊郭の女郎さんが派手な姿をしていたことと、このクモの配色が派手なイメージを掛け合わせたことからの様です。夏から見かける大きな体格のジョロウグモは雌なことからも、うまいネーミングだと思います。雌の腹部下面は赤い色が入っていて、毒々しく見えることもあります。巣が樹の枝等に張られている場合、反対側から覗くことで確認することができます。上面と下面で大きく配色が違っている事にも驚かれるかも知れません。見た感じではナガコガネグモの方が女性的に見えてしまいます。1般的にはジョロウグモ、コガネグモ、ナガコガネグモをまとめてジョロウグモと呼んでいることも多いようです。ジョロウグモとコガネグモ、ナガコガネグモは似ていますが、見慣れると配色が違うので、判別は容易になります。ナガコガネグモはコガネグモよりも細い体つきをしていることで判別が容易です。ナガコガネグモはジョロウグモよりも野原や河原、林縁に多く生息している種類になります。ナガコガネグモの特徴として、巣に触れたり危険を感じると体を激しく動かして、円盤状の巣を大きく揺らしますが、ジョロウグモの場合は巣を揺らすことはありません。似て見える両種ですが、上記を踏まえると判別することができます。個人的にどちらも好きなクモです。最近では自然の少なくなった当方の近所ではコガネグモ、ナガコガネグモは見つけにくくなってしまいました。お気に入りのジョロウグモ、ナガコガネグモを調べてみました。
★ジョロウグモ  ジョロウグモ科。ジョロウグモは個体数の多い普通種で、知っている方も多い種類のクモになります。体長は雌は20〜30ミリ。雄は6〜10ミリ程。分布は本州、四国、九州、沖縄。人家付近、雑木林、林縁、公園など広範囲に生息しています。ジョロウグモの場合、十分に成長した大きな雌の腹部には赤い色が目立ちます。腹部が大きく赤い色が見える方が雌で、雄とは大きさが違うので判別は簡単です。大きな体と黒と黄色い色が目立つ派手な姿をしています。個体数も多く見つけやすいクモの種類になります。クモの巣は大きく50センチを超えることもあります。クモの巣は広い円盤状に広がった馬蹄形をしています。大型の網なので、セミやトンボ、オオスズメバチですら網にかかってしまうこともあります。メインの巣の前後にも簡単な網が張ってある3重構造であることから、大型の昆虫も捕獲しやすい仕組みになっているのだと思います。派手な体色で毒がある様に見えますが、普通のクモです。クモには網にかかった獲物(他の昆虫)を殺すための毒があるのですが、ジョロウグモの毒性は弱いので、見た目と違って毒グモにはなっていません。ジョロウグモは体の大きくなった9月〜12月に良く目立ってきます。秋に成熟することから、遅くまで見られるクモになります。越冬は卵で越冬します。
ジョロウグモ.JPGジョロウグモ頭部.JPG
ジョロウグモです。大変迫力のある色と大きさをしています。大きな腹部の目立つ個体は雌のジョロウグモです。この写真の雌はまだ腹部が太くありません。下(別個体)は頭胸部を拡大して見ました。クモ類としては、多くの紹介がいらない位に有名なクモだと思います。
★ナガコガネグモ コガネグモ科。ナガコガネグモは普通種で、比較的によく見られる種類のクモになります。体長は雌20〜25ミリ。雄8〜12ミリ程。名前の通りにコガネグモに似ていますがコガネグモよりも長細い体をしています。腹部は細かい黄色と黒の縞模様になっています。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。水田、河原、野原、林縁などにいる種類で山林には少ない種類になります。ナガコガネグモは酢の中央にいて、危険を感じると巣を激しく揺さぶります。円盤状(円網)に張られたクモの巣には白いジグザグが見えることが良くあります。このジグザグ模様がナガコガネグモの巣の特徴にもなっています。このジグザグ模様は個体によって作る模様が違うようです。個性的で面白いですね。網にかかった獲物はクモの糸でぐるぐる巻きにされてしまいます。ナガコガネグモは体の大きくなった8月〜11月に良く目立ってきます。越冬は秋に産み付けられた卵嚢内で孵化した子グモの状態で、そのまま卵嚢の中で越冬します。
ナガコガネグモ.JPGナガコガネグモ2.JPG
ナガコガネグモです。上は強い風に飛ばされてマンションい入り込んで個体です。撮影しやすくて助かりました。下は葉の上にいたものです。巣にいても葉にいても同じような姿勢をとっていました。ナガコガネグモは幼体ですと全身が白っぽく見えます。
コガネグモも写真が撮れたら追加したいと思っています。

posted by クラマ at 16:31| Comment(0) | 蜘蛛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月16日

カワニナ。黒っぽい淡水にいる巻貝です。

カワニナは円錐形の黒っぽい色をした淡水生の巻貝です。カワニナというとホタルの幼虫の餌としてよく知られています。比較的に綺麗な水でしか生きられないので、都市化が進んだ地域などでは見ることが少なくなっています。カワニナはホタルと似た環境に住むために、ホタルの減少と共に数を減らしています。外見では同じように見えるので、その判別は難しいのですが、日本のカワニナ属は全国に分布する約19種類3型(21種類)と琵琶湖水系に生息する個体群が確認されています。詳しいカワニナの分類は専門家の間でも見解が分かれているようです。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄で、琵琶湖水系に生息しているものは琵琶湖固有種を含む16種になります。素人的にはどれも同じに見えてしまうので、正確には遺伝子などを調べないと分からないと思います。カワニナはホタルの餌として他地域に運ばれることがあるのですが、適応できない場合も考えられます。餌となるカワニナを沢山巻いてもホタルが増えないと聞いたことがありますが、このことが関係していると推測できます。雑種が出来てしまったりすると、本来の地域に住んでいたカワニナを滅ぼすことにもなりかねないので、餌とする場合は十分考えて放流することも必要だと思います。昔は小川や清水、用水路にはカワニナやシジミなどの貝類がいましたが、今では見る機会がめっきり減ってしまいました。ホタル(ゲンジボタル)のいる場所にはカワニナが住んでいて、ホタル(ゲンジボタル)がいる可能性のある場所であることが分かります。カワニナはホタル(ゲンジボタル)と似た環境に生育しているわけです。どちらの種も環境が悪化すると生きていけないので、綺麗な水質の小川などは大切にしたいものです。カワニナはホタル(ゲンジボタル、ヘイケボタル)の餌になることで有名な貝です。カワニナの他、モノアラガイ、サカマキガイもホタルの餌になっています。主にカワニナ、マルタニシ、モノアラガイ、サカマキガイはヘイケボタルの幼虫の餌、カワニナはゲンジボタルの幼虫の餌になっています。可愛い巻貝、カワニナを調べてみました。意外なことに食用にもすることもできる淡水生の貝ですが、小さくて可食部位は少なく、そのうえ危険な寄生虫がいるので、食べる場合には十分な加熱が必要になります。数も少なくなっていることもあり、食べることはお勧めしませんが、当ブログを読まれて食べてみようと思われても、あくまでも自己責任でお願いします。当方は1切の責任を持ちません。カワニナは見ていて可愛い貝なので、飼育して見たくなるかも知れませんが、水槽で飼うとなると、その飼育は大変難しいようです。カワニナは環境の変化に弱く、水温も25度以下にしないといけないようです。25度を超えだすと死んでしまうそうです。適度な日照も必要で、水槽内には流れも作らないといけません。環境の変化に弱いので、飼育の際には採取した場所に近い状態を作ることがコツのようです。大変そうなので飼育に対する自信が無かったら、自然の中で観察する方が良いと思います。・PCのモニターを破損してしまい長らく更新できませんでした。かといって、自然観察も思いの他できないでいました。
★カワニナ  カワニナ科カワニナ属。雌雄異体。殻高は約30〜35ミリ。殻径は約12ミリ。分布は分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。個体変異や地域変異が多い種類になります。螺層は10段になることもあるのですが、多くは殻頂が欠損していることが多いです。丸味を帯びた円錐形で細長い殻をしていて卵形の蓋を持っています。から本体の色は白く、殻の表面はオリーブ色〜淡褐色で、殻が黒く見えるのは鉄分の付着により黒っぽく見えるそうです。また生息地の水質も大きく殻の色に関与するということです。水面から見ると泥などをかぶっていたり、すべっとして見える貝の表面ですが、泥を落としたりすると横縞(横肋)や縦筋(縦肋)が見て取れます。殻の表面は、つるつるではないことが分かります。螺層と螺層の間の溝(縫合)は浅くくびれていません。同じ場所に住むカワニナでも流れの早い場所と流れの遅い場所のカワニナでは殻の形が違ってくるようです。流れの緩やかな場所では細長い形、流れの早い場所ではずんぐりとした形になるようです。このような外見の違いは他の貝でも見ることができます。海に生息しているサザエにも殻の特徴の変化を見ることができます。静かな岩場に生息しているものは、殻が丸っこくなっていて、殻から突き出る棘は鋭くありません。波の粗い場所に生育するサザエでは殻から突き出る棘が発達していて、大きく突き出ています。サザエ程の見た目の殻の変化は少なくても、このように殻に違いが出ることは面白いことです。観察しているとカワニナは種類による違いがあるのかもしれませんが、当方観察地では流れの緩い場所に多くいる傾向は強いと思います。
カワニナは流れの緩い川、用水路、清水の湧き出ている小さな小川、湖沼などの比較的に綺麗な水に生息しています。落ち葉の堆積した流れの緩い場所で見つけることが多いのですが、小川や清水でも流れの早い場所にも生息しているものもいます。餌は落ち葉や珪藻類、魚の死骸等を餌にしています。カワニナは胎生で、春と秋に小さな仔貝を産み落とします。数は種類により違います。現在ではホタルの保護、繁殖のためにカワニナを放流することもある様ですが、地域の違う種類をむやみに入れない方が良いと思います。自然繁殖できている場所なら、その地域のカワニナを餌として繁殖させることが望ましいと思います。
カワニナにはウエステルマン肺吸虫、横川吸虫などが寄生していて、食用になるものの注意が必要です。サワガニ等も危険で人に感染します。カワニナは小型で食べる部位も少なく、食べる目的での捕獲も行われていないことが多いです。ウエステルマン肺吸虫は咳、血痰、胸痛等の肺炎症状を起こします。横川吸虫はカワニナが第1中間宿主になっていて人の小腸に寄生して下痢や腹痛を起こします。少数の寄生の場合は症状が出ない場合もあるそうです。
カワニナにはその他、多くの寄生虫が寄生しているようですが、手で持ったぐらいでは感染しないようです。
カワニナの平均寿命は6年。それ以上生きる貝もいます。仔貝は5月〜10月に順次産み落とされます。産み落とされる仔貝の数はカワニナで年間では800〜2000。チリメンカワニナで100〜350程にもなるようです。カワニナの生存率は低く2年までで3%しか生き残れません。かなりの数が自然に死んでしまうようです。それ以上生きる個体の確率はかなり少なくなります。繁殖場所は水草の茂った場所、流れの弱い浅瀬が適しているようです。胎生で生まれたての稚貝は0・5ミリ程ですが、2か月程で2ミリに育ちます。この頃の稚貝がゲンジボタル、ヘイケボタルの幼虫の丁度良い餌になります。大きくなったカワニナはその他サワガニやコイ、他の動物の餌になります。
カワニナ1.JPG
上、カワニナ。縦肋は目立ちません。よく見ると螺肋(横筋)が見えます。カワニナは殻がつるりとした感じが特徴なので、見た目からカワニナで良いのだと思います。チリメンカワニナは殻がヒダ状になっている特徴があります。チリメンカワニナにはA型とB型がありますが、見分け方は胎貝の殻の違いで見分けるので外見上は分かりません。昔はどこにでもいた貝なのですが、今後は自然公園などの管理されている場所や、保護のため捕獲ができない場所でしか見ることができなくなるかも知れません。 
カワニナ比較1.JPGカワニナ比較2.JPGカワニナ比較3.JPG
上、殻の標本を作ってみました。同じ場所でもわずか数メートの違い(水の流れ等)で若干見た目が違う個体がいました。開発のため住宅地になってしまったりと、生息していた場所が無くなっていたり、もうカワニナがいなくなってしまったりと見つけることが難しくなってきました。茹でて中身を出して、殻に付着している汚れを取りました。身は大変小さく、キモの部分を取り除くと食べるには向かないことがすぐに分かりました。身には変な匂いはしませんでした。寄生虫が多いので、食べるには勇気が必要ですね。
カワニナB40ミリ.JPG
上、超大型のカワニナです。先が若干消失していますが、40ミリあった大型です。1体何年生きていたのだろうか?汚れを取らないと黒く見えます。また長年生きた個体は表面の起伏も削れてきます。1番上、標本の個体、下の写真の個体はそれぞれ別の場所のカワニナです。淡水産の巻貝には似たような丸い形をしたタニシがいます。タニシは食用として知られていますが、カワニナは1般的には食べることが知られていません。小さな体と味が良くないからなのでしょうか。美味しかったら郷土料理屋等で、もっと知名度があると思います。食用に適さないようなので、ホタルのために採らないで観察にとどめておいた方が良いと思います。
posted by クラマ at 18:13| Comment(0) | 軟体動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月31日

キクイモ。食用にもなる黄色い花が咲く外来植物です。似た植物にオオハンゴンソウ、アラゲハンゴンソウがあります。

キクイモは最近、食用としての利用価値が再認識されて、流通するようになって来たようです。食べられる野草として知られるようになってきたようです。キクイモにはイヌキクイモとキクイモモドキというそっくりな植物があります。どれも同じようなよく似た黄色い花を咲かせるので、見た目での判別は難しいと思います。キクイモは食用としても利用されていましたが、近年では好んで栽培されることも増えてきたようです。それゆえ、食べられる野草としての利用価値も上がってきたように思います。さらに似た植物にはオオハンゴンソウ、アラゲハンゴンソウもあります。いずれも外来種になります。キクイモ、オオハンゴンソウ、アラゲハンゴンソウは雑草とはいえ、もとが観賞用として利用されただけあって花は綺麗です。名前は分からなくても、草丈があり目立つ黄色い花をしているので見た事のある方は多いと思います。中でもオオハンゴウソウは外来生物法で輸入も流通も禁止されている特定外来生物で、繁殖力が強いことから雑草化して野生化しています。
オオハンゴンソウ、アラゲハンゴンソウ、キクイモは花の色も黄色で似て見えます。食用としての扱い(山菜)を受けるのがキクイモです。キクイモも外来種で要注意外来生物に指定されていますが、食用にする場合は似た他種との判別が必要になってきます。キクイモを山菜として利用する場合は、似た種類にオオハンゴンソウ、アラゲハンゴンソウ、イヌキクイモ、キクイモモドキがあるので違いは知っておいた方が良いでしょう。オオハンゴンソウ、アラゲハンゴンソウはハンゴンソウ属。キクイモはヒマワリ属になりますが、似た黄色い花を咲かせます。似ているとは言え、それぞれの特徴を覚えると判別することが出来る様になると思います。個人的には花の最適な時期に見つけると、観賞用に渡来してきた経緯があるだけに、黄色い花色がとても良く目立ち綺麗なので、好きな花になります。
雑草として特に在来種を脅かすオオハンゴンソウは、雑草として排除することが難しく、根絶がかなり困難な要注意種になります。法律で指定されている種だけに覚えておいた方が良い植物になります。 綺麗だからと持ち帰り、植えたりはしてはいけない植物です。観賞用として多くのオオハンゴンソウ属の園芸品種が作られていて、花壇等にルドベキアの名で(オオハンゴンソウ属の総称としてルドベキアと呼ばれています)植栽されています。花壇にはルドベキアとして多くの品種改良された園芸品種が植えられていることもあり、園芸の好きな方には喜ばれています。どれも綺麗な花を咲かせているので、色々と違った種類を見比べることも楽しくなります。花壇等で見られるルドベキアの園芸品種の写真もいくつか紹介します。
写真の無い種類は見つけたら追加したいと思っています。
★キクイモ キク科ヒマワリ属。別名ブタイモ、カライモ。北アメリカ原産の宿根草。キクイモは食用、家畜飼料、観賞用に渡来した外来種で要注意外来生物です。「キクに似た花を咲かせるイモ」が名前の由来の様です。草丈は1〜3メートル。花期は9〜11月。花色は黄色で直径6〜8センチ。10個〜20個近い花を枝先に咲かせます。結実しにくい特徴があります。キクイモは果実ができにくい特徴があります。管状花は黄色。葉は卵形から長楕円形で分裂(切れ込みがない)していません。葉には粗い鋸歯があり葉は下方では対生、上方は互生しています。葉には毛が生えていて葉柄には翼があります。茎には剛毛が生えていてザラザラしています。肥沃で湿った土質を好みますが、広く適応するようです。分布は北海道、本州、四国、九州。肥沃で湿った土質を好み、河川敷や農耕地、草原に生育しています。キクイモは花が少なくなった遅い時期にも花を咲かせる特徴があり、草丈も高く、綺麗な黄色い花を付けるので目につきます。
キクイモは食べられる野草の仲間としても知られています。昔は栽培もされてようですが現在は野生化したものが繁殖しています。食べる部位は塊茎で、丸みのあるショウガに似たごつごつとした形で、小さなジャガイモ程の大きさです。イモと名前についているのですが、1般的なジャガイモ等とは異なり、キクイモには澱粉が含まれていません。多糖類の1種のイヌリンという人が消化や吸収ができない成分を多く含み、昔はあまり重宝されることはありませんでした。雑草として扱われて板植物ですが、現在は健康食品として流通していることも多くなりました。効能としてダイエットが期待できるそうです。血糖値も上がらないので欧米では糖尿病患者の食事に利用されているらしいです。この2点から健康志向になった現代で利用価値が上がっているようです。食べ方は煮る、炒める、サラダ、漬物(味噌漬、醤油漬等)、テンプラにする様です。知り合いの方は家庭菜園に植えているそうです。今では雑草とされていたキクイモにも利用価値が出てきたようですが、食用として当方は食べたことがないので、どのような味がするのかは分かりません。
・キクイモに似た種類にキクイモモドキとイヌキクイモがあります。判別は難しくなっています。
キクイモ花.JPGキクイモの葉裏.JPG
上、キクイモの花です。黄色が綺麗です。先端に花が1個咲いていたものを横位置にして撮影しました。下、葉の裏側です。裏面は白っぽく見えます。葉柄に翼が付いていることもキクイモの葉の特徴になります。当方観察エリアでは1か所でしか見つけられません。草刈がされてしまう場所にあるので今後が心配です。雑草とは言え綺麗な花を見たいです。
良く似ているキクイモモドキ、イヌキクイモ、オオハンゴンソウ、アラゲハンゴンソウも調べてみました。
★キクイモモドキ キク科キクイモモドキ属。多年草。別名ヒメヒマワリ。ヘリオプシス。北アメリカ原産の帰化植物。草丈は50〜150センチ。開花が7〜10月。花は直径5〜7センチ程で黄色い花や橙黄色の花を咲かせます。花には八重咲きの品種もあります。果実が完熟するまで花弁(舌状花)が残ります。葉は卵形で対生。園芸種として庭や花壇に植えられています。名前の由来は地下に塊茎を作らないことから、モドキが付いたようです。繁殖は種によります。どうしても違いが分からない時は地下にある塊茎があるかないかで、判断することもできます。キクイモとは属が違う別種になりますが、良く似ていて紛らわしい種類になっています。
★イヌキクイモ キク科ヒマワリ属。北アメリカ原産の帰化植物。草丈は1〜3メートル。開花時期は7〜8月。特徴は葉の鋸歯がキクイモよりも小さく茎に毛が少ない事になるようです。地上部はキクイモにそっくりで見分けがつかないようです。違いは塊茎に出ます。イヌキクイモはイヌが付くだけに食用にしません。塊茎は小さく、ほっそりとした形が特徴です。食用になりますが小さい事で食用に適さないことからイヌキクイモと名前が付いたようです。通例不食ですが毒は無く食べることはできますので、キクイモと間違って誤食しても問題は無いです。
★オオハンゴンソウ  キク科オオハンゴンソウ属。北アメリカ原産の多年草。別名ルドベキア(オオハンゴンソウ属の総称として)。ルドベキア・ラシニアタ。オオハンゴンソウは環境省の特定外来生物に指定されています。草丈は50センチ〜3メートルに達します。明治中期に日本に観賞用として渡来しました。現在は輸入も流通も禁止されている植物です。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。繁殖力も強いのですが、もともと園芸品種と言うこともあるのか日本全土に進出しました。特に中部地方以北に多く生育しています。オオハンゴンソウは大群落を作ることも知られていて、在来種に与える影響はとても大きいです。根絶が難しく特に湿原での影響が大きいようです。湿った土質を好み、湿原、湿地、畑地、河川敷、路傍、荒地などに生えています。開花期は7〜10月。花の直径は6〜10センチ。花色は黄色。管状花(花の中央にある半球形や円錐形に見える部分)は黄緑色。葉は互生。葉は羽状で深裂していて5〜7裂しています。葉縁には鋸歯があります。茎に毛がありません。あっても短毛がまばらに生えているだけです。神奈川県では箱根で繁殖していますが、今のところ他地域には広がっていないようです。オオハンゴンソウは園芸品種として作られた種類も多く、ルドベキアの総称で呼ばれています。これらは鉢植えや切り花に利用されています。
★アラゲハンゴンソウ キク科オオハンゴンソウ属。別名キヌガサギク。北アメリカ原産。1年草(寿命の短い多年草)とされています。別名キヌガサギク、ルドベキア(オオハンゴンソウ属の総称)。草丈は50〜90センチ程。日本には大正時代に園芸品種として渡来しました。分布は北海道、本州、四国で野生化しています。特に寒冷地に多い種類になります。繁殖力が強く範囲を広げています。山地の路傍、空き地、草地に生育しています。開花期は7〜10月。花の直径は6〜9センチ程。花色は黄色。管状花は紫黒色。葉や茎には毛が生えていてザラザラしています。この特徴が名前の由来になったようです。茎や葉には剛毛が生えています。葉は長楕円形や卵形で鋸歯があります。基部の葉には柄があり、上部の葉は互生して柄がありません。アラゲハンゴンソウは オオハンゴンソウと同じくルドベキアと呼ばれる外来種ですが、 アラゲハンゴンソウは環境省の特定外来生物に指定されていません。しかし繁殖力が強く、雑草化が進んでいます。繁殖は種によります。見ごたえがあるので、アラゲハンゴンソウは主に花壇に植えられています。切り花にもされています。最近ではオレンジ色の花の品種もあるようです。
・ルドベキアの園芸品種は沢山あります。その中のいくつかを紹介します。人家の庭や花壇に咲いていた種類です。
ルドベキア・トリロパ.JPG
上、ルドベキア・トリロパ よく花壇等で見かける種類です。
ルドベキア・トリロバ・タカオ.JPG
上、ルドベキア・トリロバ・タカオ ルドベキア・トリロパから作られた園芸品種。大きな花と淡い緑色の筒状花が特徴で、花径10〜15センチの大輪を付ける品種です。草丈は1メートル。
ルドベキア、プレーリー・サン.JPG
上、プレーリー・サン ヒルタ種から作られた園芸品種。草丈は60〜80センチ。
ルドベキア・カプチーノ.JPG
上、ルドベキア・カプチーノ ヒルタ種から作られた園芸品種。花が大きく花径10〜15センチの大輪を付ける品種です。草丈は30〜70センチ。
ルドベキアの品種.JPG
上、名前の分からない種類も多いです。その中の1つです。
まだまだ花壇等で見られる園芸品種は数多くあります。しかし似た種が多く、ネームプレートが無いと品種の名前は分かりません。これだけ種類が多いとは知りませんでした。
posted by クラマ at 17:33| Comment(0) | 自然観察・植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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