2019年08月01日

ヒメツルソバ、モリムラマンネングサ、ガウラ(ハクチョウソウ)、バーベナ・リギダ。道路脇などで可愛い綺麗な花を咲かせる雑草化した植物です。

道端に生えている綺麗な花をつける雑草を調べてみました。ヒメツルソバ、モリムラマンネングサ、ガウラ(ハクチョウソウ)、バーベナ・リギダの4種類です。ヒメツルソバは最近よく見るようになった道路脇などに生えている雑草で、1見して外来種と思える変わった姿の植物です。調べてみたら日本に渡来したのは明治時代と古く、観賞用として植えられていたものが、野外に逃げ出し増えていった経緯があります。花は丸く見える小さな花が球状に集まった集合花です。葉にはVの字形の模様が見えます。外来種の植物ですが完全に日本に定着して、雑草化してしまいました。都市部に多くみられる種類になっています。マンネングサの仲間のモリムラマンネングサも道路脇のアスファルトに生育しています。こちらは庭から逃げだした様に生えていることが多いです。モリムラマンネングサはベンケイソウ科の多肉植物で最近各地で見るようになってきた種類になるようです。名前が違う種類にヨコハママンネングサがありますが、モリムラマンネングサとヨコハママンネングサは同1種とする説があります。どう違うのかは良く分かりません。モリムラマンネングサは在来種とも外来種とも言われていましたが、DNAがほぼ同じ種類(メノマンネングサ)が在来種にあることから、在来種ではないのかと思っています(このことは最近になって分かったことのようです)。もしくはかなり古い時代に渡ってきた帰化植物の可能性もあります。同属のオカタイトゴメも雑草化しているようです。花壇や鉢植えから逃げ出して雑草化している園芸品種もよく見るようになってきています。 ガウラ(ハクチョウソウ)、バーベナ・リギダも見つけました。この宿根バーベナは バーベナ・リギダ、ベノーサという紫色の小さな花が集まって咲く綺麗な花です。簡単に種で増えていきます。花色も綺麗なので人気のある品種です。綺麗な花で舗装道路脇に色どりを加えてくれるのは、見ている方としては楽しいのですが、繁殖力が強く雑草化して行くことが予想されます。在来種を駆逐するようなことがないことを望みます。花の可愛い4種類の逞しい雑草、ヒメツルソバ、モリムラマンネングサ、ガウラ(ハクチョウソウ)、バーベナ・リギダを調べてみました。
★ヒメツルソバ タデ科イヌタデ属の多年草。別名カンイタドリ。ポリゴナム。カピタツム。草丈は5〜10センチ程(蔓は50センチ程)。ヒマラヤ、中国原産。日本には明治時代に観賞用として渡来しました。ヒメツルソバは花がソバの花に似ていることが名前の由来の様です。今や野生化して増えています。分布は本州(東北地方以南)、四国、九州、沖縄。人家付近、土手、空き地、道端石垣、河川の護岸壁などに生育しています。花期は4〜11月と長く、花はピンク色〜白色で直径1センチ程です。球形をしていて沢山の花が集まって咲く集合花です。真夏には花の付きが悪くなり、ほとんど咲かなくなります。葉は互生します。葉は先のとがった卵形をしていて、葉には紫色、暗紫色〜黒いV字形に見える模様があります。茎がほふくして広がっていきます。秋には葉の色が赤く紅葉します。暑さに強く日当たりを好む丈夫な種類です。関東以西では地上部が枯れても冬を超えます。株分け、挿し木、種子と繁殖は簡単で、水はけの良い土質を好みます。ヒメツルソバは観賞用やグランドカバーに使われています。非常に丈夫な植物で、場所を選ばないで茎をほふくさせて広がっていきます。地面に接した茎の節から根を出して大きなコロニーを作っていきます。種も発芽率が良く、アスファルトの隙間からも発芽して伸びていきます。ヒメツルソバは種、挿し木、株分けで簡単に増やすことが出来ます。挿し木の時期は5月が良いようです。育て方は雑草化するぐらい丈夫な性質なので、庭植えの場合は特別なことはいりません。庭植えでは肥料も与える必要がありません。鉢植えでも肥料が多いと花が咲かなくなるようです。手間がかからず花の時期が長く、秋の紅葉も楽しめる事から、庭植えにされることも多い種類になっているようです。鉢植えの場合は水はけを良くすると良いようです。
ヒメツルソバ.JPGヒメツルソバ花.JPGヒメツルソバ葉.JPGヒメツルソバ葉裏.JPG
上、ヒメツルソバです。葉も花も個性的で、見るからに外来種っぽい姿をしています。最近よく見かける種類になりました。球状に見える集合花の花は、開くとピンク色になります。その後に白い色に変わっていきます。形がシロツメクサの花にも似て見えます。小さくて丸く見えるポンポンの様な形の花は可愛いです。沢山花をつけている時期は見ごたえがあります。こぼれ種からも簡単に発芽するので、あまり土がないアスファルトの隙間にも生えているほど丈夫です。最近よく見る可愛い花を咲かせる雑草です。殺風景な道路脇を飾っています。温暖な地方では花が1年を通して咲くようです。ヒメツルソバは、今や普通に見ることが出来るほど雑草化しています。花と葉の特徴がはっきりしているので、調べやすい植物と言えます。下2枚はヒメツルソバの葉です。葉の表にはV字に見える模様があります。このV字形に見える模様が並んで見える様は実に面白いです。葉を見ていても楽しくなります。花が咲いていなくてもヒメツルソバと分かる特徴になります。1番下は葉の裏側です。裏面は赤紫色を帯びています。表と裏で見た目が違っていて面白いです。
★モリムラマンネングサ  ベンケイソウ科マンネングサ属(セダム属)。常緑性多年草の在来種。外来種の帰化植物と呼ばれていましたが、メノマンネングサとDNAがほぼ1致するそうなので、在来種なのか外来種なのか、判別がはっきりしていなかったのですが、ここでは在来種とさせていただき紹介します(メノマンネングサの変種の可能性が高いと思うことから)メノマンネングサは本州、四国、九州の岩場に自生している種類です。ヨコハママンネングサに良く似ていて、同種とする説もあります。かなりあやふやな存在の植物です。モリムラマンネングサの草丈は5〜10センチで美しい黄緑色をしています。花期は5〜7月。茎の頂部に2〜3個の黄色い花を付けます。花は5弁花で径は8ミリ程しかありません。花は小さいのですが茎が立ち上がった先に付き、鮮やかな黄色をしているので綺麗です。多湿には弱いものの耐寒性、耐暑性があり、丈夫でどんどん株が大きくなっていきます。水やりをしなくても大きな株に育っていきます。匍匐して広がっていくタイプなので、挿し木で簡単に増やすことができます。日本にも多肉植物が自生していたことに驚かれる人もいると思います。アスファルトの隙間や道路脇で見ることが多いです。モリムラマンネングサは観賞用として広く植栽されていたものが、野生化して広がっていったようです。分布は花壇等に植栽されていることから、かなりの広範囲に渡ると思いますが、現在では関東地方での雑草化が進んでいるようです。多肉植物なのですが耐寒性がある種類なので、北限はどの地域までになるのかは分かりません。多少雪にあたる程度だと復活するようです。葉の形は長楕円形〜卵形で、葉の大きさは4〜8ミリ程で光沢があります。葉には小さな突起が並んでいます。葉は3輪生で互生しますが、稀に対生するようです。大変丈夫で匍匐して広がり、葉の気緑色も美しいので観賞用やグランドカバーに利用されます。涼しげな黄緑色が美しい植物なのですが、秋も深まり温度が下がってくると葉の色が赤味を帯びてきます。この紅葉した葉の色も綺麗です。葉の色を季節で楽しむこともできる植物です。
モリムラマンネングサ.JPGモリムラマンネングサ2.JPGモリムラマンネングサ花.JPG
モリムラマンネングサです。見てすぐわかる様に多肉植物です。葉には厚みがあります。花は拡大すると可愛いです。植物体も小さいので花も小さいのですが、花を数付けているとそれなりに眼をひくものがあります。綺麗な黄緑色に黄色い鮮やかな花色が可愛いです。
・雑草化したガウラ(ハクチョウソウ)と宿根バーベナの バーベナ・リギダ、ベノーサが舗装道路脇に生えていました。ガウラ(ハクチョウソウ)は繁殖力が強くとても丈夫な種類なので、雑草化することがあります。 バーベナ・リギダ、ベノーサも種を盛んにまき散らしていました。これら繁殖力の強い園芸品種は、今後雑草として野外に進出していくのでしょう。
★ガウラ アカバナ科。別名ハクチョウソウ、ヤマモモソウ。北アメリカ原産の多年草。日本には明治時代に渡来しました。宿根草で冬には地上部が枯れますが、春にはまた芽吹きます。ハクチョウソウの別名の由来は、白い蝶が飛んでいる様に見えることからついた名前の様です。花色にピンクや赤の品種が出回る前は白花だったこともあり、白いチョウが飛んでいる様を連想させた様です。草丈は30〜150センチ。花期は5〜11月。品種が多くあり、花色には赤、ピンク、白などがあります。伸びあがった茎から花を咲かせます。4枚の開いた花弁から大きく突き出て見える長い雄しべが特徴的です。耐寒性、耐暑性があり丈夫な種類です。ガウラ(ハクチョウソウ)は花壇や鉢植え、プランターなどに植えられています。路地植えですと繁殖力が強く、広がっていきます。増やし方は簡単で、挿し木、株分けで増やすことができます。白い品種は丈夫で、こぼれた種からも発芽します。そのため庭から逃げ出して雑草化している所を見ることがあります。
ガウラ.JPGガウラ花.JPG
上、ガウラ(ハクチョウソウ)です。草丈が1メートルを超えると倒れやすくなってきます。品種により草丈の低い種類もあります。白花種は種の発芽率がよく、瞬く間に広がっていくようです。雑草化してしまう訳です。最適な開花時期ですともっとたくさんの花が付いています。アスファルトとコンクリート壁の間に生えていました。繁殖力が凄いです。下、花です。4枚の白い花弁がチョウが翅を広げた様に見えます。花の形を見ると別名のハクチョウソウの名前に頷けます。雄しべが長いことも特徴です。
★バーベナ・リギダ、ベノーサ クマツヅラ科クマツヅラ属。南アメリカ原産。原種系の宿根バーベナ。これらまとめて総称的に宿根バーベナと呼ばれることもあります。耐寒性多年草。紫色の小さな桜の花のに似た花を沢山つけます。草丈40センチ。花期は5〜10月。花期が長く花序に付いた小さな花は下部から上に向かって咲いていきます。ベノーサの花は花冠が5裂していて色は紫色です。花径は4〜7ミリ程と小さく裂片は2裂していて、サクラの花の形に似ています。品種にピンク色の花をつけるポラリス。紫色のタッチオブスタイルという種類もあるようです。園芸品種は名前を調べることが難しくて、名前が分からないものが多いため、総称的にしか分からない場合が多いです。
バーベナ・リギダ、ベノーサ1.JPGバーベナ・リギダ、ベノーサ花.JPG
上、バーベナ・リギダのベノーサです。園芸店で鉢植えが売られています。人気のある種類の様です。丈夫な性質なので野外に逃げだして雑草化したようです。アスファルトの割れ目から元気に生育しています。あたりに種をばらまいていて、僅かな割れ目に落ちれば発芽していました。雑草として生えていても、もとは園芸品種なので綺麗な花を咲かせます。下、バーベナ・リギダ、ベノーサの花です。花序は茎の上部に付き紫色の綺麗な花を咲かせます。花壇などに植えられることが多い植物なので、見たことのある方は多いと思います。バーベナの品種は多いのですが、宿根バーベナ(毎年花を咲かせるタイプ)と呼ばれる種類は原種に近く丈夫なので、他種も雑草化しているかもしれません。以前は宿根バーベナの主流がバーベナ属になっていたのですが、現在ではビジョザクラ属になっています。属名は今でもバーベナ属とされていることもあります。ちょっとややこしいです。
他にもマロウの仲間や園芸種のカタバミの仲間やスミレの仲間など、花壇や庭先で見かける花が民家脇の道端やアスファルトの隙間に生えていることもよくあります。街中では丈夫な園芸品種が逃げ出して、意外な場所で花を咲かせていることもあります。1口に雑草と言っても外来種も進出しているので、近年では雑草の種類も随分と多様化してきました。今後も外来種の渡来による雑草化は進んでいくのでしょう。個人的には、広範囲に広がって行く種類でなければ、ひどく嫌われることもないのではないのかと思います。
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2019年07月24日

オオマツヨイグサ、メマツヨイグサ(アレチマツヨイグサ)、コマツヨイグサ。黄色い花が美しいマツヨイグサの仲間を調べてみました。

マツヨイグサの仲間は、ザックリと色の違いで名前を呼び分けられています。黄色い花のマツヨイグサ属(黄花系統)はマツヨイグサ。白い花の白花系統はツキミソウ。赤い色の花、赤味のある花の赤花系統はユウゲショウと呼ばれています。雑草として広がっていた黄色い花の系統だけでなく赤花系のユウゲショウの中間も雑草化していて、路傍で見ることがあるようになりました。マツヨイグサ属はいずれも南アメリカや北アメリカを原産とする帰化植物で、日本には多くの種類が入ってきています。花が綺麗なので観賞用に入ってきた種類が、園芸品種を含めて野生化して雑草として生育しています。マツヨイグサの仲間の間でも、似たような場所に育つ種類出は生存競争が激しく、昔は河川敷などに多かったオオマツヨイグサからマツヨイグサに、最近ではメマツヨイグサが勢力を広げているようです。この3種は1日で枯れてしまう1日花で、夕方から夜に咲く花なので、月見草と総称で呼ばれる事もあることから、白い花を咲かせるツキミソウと混同してしまいそうです。マツヨイグサの中間の花は、どの種類も可愛い綺麗な花を咲かせるので見る価値があります。アカバナ科のマツヨイグサの仲間を調べてみました。マツヨイグサの仲間はすっかり日本に定着した帰化植物です。美しい花を咲かせるのですが、多くは夜に開花する植物なので、良い香りと花の可憐さを知らない方が多いのではないのかと思います。特に大輪の園芸品種として作られたオオマツヨイグサなどは花として見劣りすることは無い逸品です。ただ、残念なことには昔はどこにでも生えていたオオマツヨイグサは、かなりの期間見ていません。大きな河川敷にでも行かないと見ることは難しいのではないのかと思うほどです。最近ではメマツヨイグサは駐車場の脇にもあるほど進出しています。雑草として繁殖力の強いメマツヨイグサが勢力を拡大しているようです。夜に咲くマツヨイグサの仲間は夜行性のスズメガなどによって受粉しています。マツヨイグサ属には在来種がなく、全ての種類が外来種になります。オオマツヨイグサ、メマツヨイグサ(アレチマツヨイグサ)、コマツヨイグサと、他にマツヨイグサ、ヒナマツヨイグサも調べてみました。最後にマツヨイグサ類を餌にするベニスズメ(スズメガ科)の幼虫の写真を載せています。イモムシが嫌いな方は、最後はスルーしてください。
・マツヨイグサの仲間3種類。オオマツヨイグサ、メマツヨイグサ(アレチマツヨイグサ)、コマツヨイグサは花が黄色く夕方から夜に咲く種類です。花は1日で萎む1日花です。
★オオマツヨイグサ 別名ツキミソウ。アカバナ科マツヨイグサ属。草丈は80〜150センチ。花期は7〜9月。花の直径は5〜8センチと大輪でマツヨイグサの仲間では最大です。幅の広い花弁は重なっているので、花弁の間に隙間は見えません。花は夕方から咲き始めて朝には萎みます。オオマツヨイグサは花が大きく黄色い色が綺麗です。花弁は4枚で幅が広く、開花後に花がしぼんでも黄色いままです。茎には赤い斑紋が有り、茎は直立し、茎に生えている毛は硬い(剛毛)です。この剛毛の基部は暗赤色で膨れています。オオマツヨイグサは2年生草本でロゼット状で冬を超えます。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。オオマツヨイグサは日当たりを好みます。路傍、空き地、草地、土手、海辺、河原、河川敷に生育しています。特に海辺や河原に多くみられる種類になっています。オオマツヨイグサは園芸品種としてヨーロッパで作られたようです。最近では大輪の黄色い花が綺麗なオオマツヨイグサよりも、繁殖力の強いメマツヨイグサが勢力を伸ばしています。
オオマツヨイグサ茎.JPGオオマツヨイグサ茎2拡大.JPGオオマツヨイグサ.JPG
駐車場に生えていたオオマツヨイグサです。群生していました。上、オオマツヨイグサの茎です。特徴である赤い部分が見えます。中、茎の剛毛の拡大。拡大しないと分からないのですが、茎におある剛毛の基部は暗赤色をしていて膨れています。下、花は日中には萎れているので、美しい姿を見ることができません。オオマツヨイグサの萎れた花は黄色い色に見え、赤く変色しません。
★コマツヨイグサ アカバナ科マツヨイグサ属。北アメリカ原産。草丈は20〜60センチ。名前の由来は、小さな花のマツヨイグサからコマツヨイグサとなったようです。分布は本州(東北地方以南)、四国、九州。空き地、河川敷、砂地、農耕地などに生育しています。茎は斜上または匍匐します。基部から分枝してマット状に広がっています。花期は5〜10月。直径2〰3センチほどの綺麗な黄色い花を咲かせます。花は1日花で夕方以降の夜に咲きます。曇りの日には幾つかは日中でも咲いている花もあります。花はしぼむと赤味を帯びます。コマツヨイグサはマット状に群生していることもあります。葉は無柄で互生します。コマツヨイグサの葉には個体差があり、変異の大きな種類になります。葉は多形で不規則な鋸歯があったり、浅く波打ったり、羽状に深く切れ込んでいたりします。開花時期が他の種類よりも早い特徴があります。1日花ですが開花期間が長いので、可愛い花を長く楽しむことが出来ます。
コマツヨイグサ花.JPGコマツヨイグサ葉.JPGコマツヨイグサ.JPG
コマツヨイグサです。上、黄色い花は小さくても可憐です。中、葉はこの写真の個体では羽状で深い切れ込みがあります。草丈が低く花が小さいのですが、コンパクトで可愛いです。曇りの日などは、昼間に咲く花もあるので鉢植えにしても映えそうです。下、萎んだ花は薄いくすんだ紅色〜黄赤色になります。
★メマツヨイグサ アカバナ科マツヨイグサ属。別名アレチマツヨイグサ。北アメリカ原産の多年草あるいは越年草。秋に芽生えてロゼット状で年を超えます。メマツヨイグサは外来生物法で要注意外来生物に指定されています。メマツヨイグサの名前の由来はオオマツヨイグサに似ているのですが、花がオオマツヨイグサよりも小さいことから付いた名前になるようです。草丈は50〜150センチ。花期は5〜11月。花の直径は2〰5センチ。花の形には変異があります。メマツヨイグサの花弁は重なりませんが、重なる花の個体群もあります。花弁に間隔があるものをアレチマツヨイグサとしていたこともあるようですが、まとめてメマツヨイグサとしたようです。開花後、花はしぼんでも赤くなりません。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。道端、荒地、空き地、河原、草原などに生育しています。特に荒地に多いことから別名のアレチマツヨイグサの別名があります。オオマツヨイグサよりも花が小さく、花の直径は3センチ。花弁には隙間があることでオオマツヨイグサと見分けることができます。茎には赤い斑紋が有りません。また、茎には上向きの毛が生えています。葉は長楕円披針形で浅い波状の鋸歯があります。葉の先端は尖っています。葉の両面には短毛が生えていて、触るとふわっとした感触があります。
・メマツヨイグサの花の花弁には、間隔があいている花と重なって見える花の2タイプがあります。花弁の離れて見えるタイプの花を付けるものをアレチマツヨイグサと分ける考え方もあるようです。ここではまとめてメマツヨイグサとしました。メマツヨイグサは普通に見ることができるようになったうえ、雑草として生えているので利用しない方が損な気がします。花は夜咲(夕方から朝)なので、切り花として飾ると夕方から可憐な花を楽しむことができます。ほのかな香りも上品です。
メマツヨイグサ花.JPGメマツヨイグサ2.JPGメマツヨイグサ葉.JPG
上、メマツヨイグサの花です。花径(花の直径の1番大きい所)は5センチ。写真の花は、花弁が重なって見えています。花弁が離れて見える花もあります。この場所の花では、開花が進むと間隔が開いて見えるようです。個体差があるようですが、花弁が離れて見える花をつける方が多いようです。花は茎の先端に咲いているように見えますが、先端部にある葉の葉腋から蕾が出て咲きます。この1群は背が高く1番大きいもので草丈は180センチ程ありました。湿地の脇に群生していました。花の匂いを嗅ぐとほんのりと甘い良い匂いがします。中、メマツヨイグサの萎んだ花です。黄色い色をしています。下、葉です。葉や茎に短毛がはえています。茎にある毛は拡大して見ると上向きになっています。
・その他の似た種類(マツヨイグサとヒナマツヨイグサ)も調べてみました。
★マツヨイグサ アカバナ科マツヨイグサ属。南アメリカ原産。別名ツキミソウ。観賞用に渡来しました。2年生草本。草丈は30センチ〜1メートル。葉は先端が尖った広線形で、不規則な鋸歯があります。花期は5〜7月。花の直径は3〜5センチで4弁花。綺麗な黄色い花は夕方から咲く1日花です。しぼむと朱赤色になります。茎生葉には柄がありません。葉は互生。葉の形は披針形で葉の中肋は白色になっています。秋に地面にロゼット状に広がって冬を超えます。分布は本州、四国、九州、沖縄。草原、荒地、空き地、河川敷、砂地などに生育しています。マツヨイグサも雑草として繁殖力の強いメマツヨイグサに勢力を奪われてしまいました。
★ヒナマツヨイグサ アカバナ科マツヨイグサ属。北アメリカ東北部原産の多年草。草丈は15〜30センチ。茎は直立します。茎には白い伏毛が生えています。葉は互生。葉は2〜5センチのヘラ型、または倒披針形で全縁、白い短毛(伏毛)が生えています。花期は6〜8月。ヒナマツヨイグサの花は日中に咲きます。花は直径1・5〜2センチと小さ胃のですが、昼間に咲くので可愛い黄色い花を見ることができます。花は4弁花で葉腋につきます。花弁の長さ5〜10ミリ。花はしぼんでも赤味を帯びません。花托筒は赤色で長さは3〜4ミリ。分布は北海道、本州。日当たりの良いやや湿った土質を好みます。
夜に咲く花は見る機会が少なくなってしまうのですが、紹介したマツヨイグサの仲間の花は綺麗なので、機会があれば見ることをお勧めします。雑草になってしまった植物ですが、花の可憐さに驚かれると思います。上記のそれぞれの特徴を確認すると、よく似た種類のマツヨイグサの仲間も判別することが出来ると思います。それぞれの種類の特徴を参考にして見比べると、同じように見えるマツヨイグサの仲間も見分けることができます。
花瓶に飾っていたメマツヨイグサから糞が落下していることに気が付きました。どこに隠れていたのか気が付かないまま、1週間ほどすると、巨大なイモムシがいました。体長は5センチ近いです。観察していた時はまるで気が付きませんでしたので、急激に成長したようです。本当に驚きました。幼虫はベニスズメの幼虫です。ヘビ柄に見える幼虫は、ヘビに擬態しているようにも思えます。ベニスズメの幼虫はオオマツヨイグサやメマツヨイグサを餌に育つようです。他にカラスウリ、スイカズラも餌にします。蛹にして羽化させる自信はないので、今夜、いた場所(メマツヨイグサを採取した場所)に戻すことにしました。脱皮すると驚くほどに体積を増やすガの幼虫には脅威を感じます。ベニスズメの成虫は美しいので写真に撮りたいのですが、今回は断念します。暫く花を楽しむことができたメマツヨイグサの丈夫さと、スズメガの驚異の成長速度には驚かされました。採集時にはコガネムシの仲間も葉を食べていました。マツヨイグサの仲間は昆虫の良い餌にもなっているようです。
ベニスズメ幼虫1.JPGベニスズメ幼虫2.JPG
上、ベニスズメの幼虫。まさか花瓶のメマツヨイグサでここまで大ききなるとは驚きです。写真は横位置にしました。下、前から見た所です。面構えに迫力があります。大きさも威圧感もスズメガの幼虫にふさわしい風格です。ヘビにも似て見える風貌は身を守るための擬態になっているようです。花瓶に飾ったマツヨイグサ類の下に、黒い丸い糞があったら、まだ小さくて姿を隠している幼虫がいるかもしれませんよ。
posted by クラマ at 17:19| Comment(0) | 自然観察・植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月28日

ジュンサイハムシ。水辺にいるハムシです。

見慣れないハムシを昨年撮影してあったので、調べてみたらジュンサイハムシでした。ジュンサイハムシは神奈川県のレッドデーターブックによると、絶滅危惧T類に指定されています。神奈川県ではジュンサイやヒシが自然発生している湖沼やため池がないので、公園等の池などに生えているヒシやミズユキノシタ(ルドウィジア・オバリス)、シロネの葉を食べているものと思われます。ジュンサイやヒシを栽培している農家にとっては害虫になっています。ただ、見つけた場所の公園付近のどこで発生したのかは分かりません。近くにある大きな池や水源を有する、こども自然公園にはジュンサイやヒシはなく、成虫はいままで見たことがありません。いったいどこから飛来したのでしょうか。同じ横浜市では、ヒシのある池で発生が確認されている公園もあります。
★ジュンサイハムシ ハムシ科。体長5〜6ミリ。出現は5〜10月。発生は年4回。分布は本州、四国、九州。湿地に生息して成虫、幼虫共にヒシ科のヒシ、スイレン科のジュンサイ、アカバナ科のミズユキノシタ(ルドウィジア・オバリス)、シソ科のシロネの葉を食べます。ジュンサイハムシは褐色の体色で、前胸背板前縁角に1対の毛が生えています。体表面には剛毛を密生しますが、前胸背中央部には剛毛が生えていません。体側や胸背付近は茶褐色になっています。越冬は成虫で越冬します。
ジュンサイハムシ1対の毛あり拡大.JPGジュンサイハムシ9月.JPGジュンサイハムシ絶滅危惧T類.JPG
ジュンサイハムシ。地味な配色ですが可愛く見えます。しかしいったいどこから飛来したのだろうか。見つけた公園には小さな池はあるのですが、ジュンサイ、ヒシ、ミズユキノシタは生えていません。定期的に下草を刈るのでシロネが生えていたかどうかは分かりません。この公園の近くに湧水のある場所と、僅かな湿地はあるのですが、池があるわけではなく、やはりジュンサイ、ヒシ、ミズユキノシタは生えていないと思います。そのうちに見に行って調べる予定です。上、胸背部の拡大です。前胸背中央部には毛が生えていません。写真は同1個体です。撮影は9月。神奈川県横浜市、南本宿第三公園。他県では珍しい種類ではない様ですが、ヒシやジュンサイを餌にすることから、これらの植物がない、あるいは少ない神奈川県では珍しい昆虫になっています。繁殖力のある害虫としての1面もあることから、池に人為的にヒシを植えると増える種類だと思います。
posted by クラマ at 15:21| Comment(0) | 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする