2019年05月31日

ハモリダニ。葉の上を歩き回る赤い小さなダニです。

ハモリダニはハダニやアブラムシなど1ミリ以下の小型の昆虫を捕食する赤い色をしたダニです。脚が8本あるので小さな赤いクモにも見えます。ハモリダニには何種類かがいるのですが、ここでは俗称的にハモリダニとして紹介します。種名までは分からないのですが、1般的なハモリダニと言われる種類ではないのかと思っています。ハモリダニは移動速度が早く、1ミリ程の体しかないというのに、あっという間にカメラの視界から消えてしまいます。その速さは目で追っていても驚くばかりです。人間の大きさにして移動させたら、眼で追える速さを超えてしまうかもしれない程です。ハモリダニは普通種で公園や林縁でよく見ることができます。赤い色をしていて、忙しそうに葉の上や柵の上などを動き回っているので、小さくても見つけようと思えば見つけることができる種類です。当観察地では最も普通に見ることができます。ダニ類は当ブログ2度目になります、前回、カベアナタカラダニを紹介しましたが、同じ赤い体色で似ていますが、カベアナタカラダニはコンクリートの壁面や岩の上に多く生息することに対して、ハモリダニは草上、樹幹、柵や杭の上などにいる種類になり、体つきはカベアナタカラダニがやや細く見えることに対して丸い体に見えます。両種はデジカメや虫眼鏡で見比べると違う種類であることが見て取れます。また、カベアナタカラダニは群れを成して生息することが多いのですが、ハモリダニは近くに他の個体がいても、普通は群れることはないようです。たいてい単独で葉の上で動き回っています。杭や手すりで見る時も、好んで群れているようには見えません。ハモリダニは肉食性のダニで、植物に付いたハダニ類やアブラムシ類を食べます。その食性から葉の上で見ることが多い種類になっています。ハモリダニとよく似た種類に体色が黄色っぽいキイロハモリダニがいます。このような特徴がないと似た種類が多く、どれも同じに見えて名前を当てることは難しいです。ダニというと刺されるとか痒いというマイナスなイメージや、怖い有害なイメージがあるのですが、多くの種類は人間に対して無害です。ハモリダニも不快害虫として嫌われることはあると思いますが、庭等で見つけても怖がることはありません。体が小さいのでどれほどの捕食力があるのかは分かりませんが、かりにも植物の害虫を食べてくれる存在なので、益虫としての働きは十分に果たしていると言えます。ハモリダニを調べてみました。
★ハモリダニ ハモリダニ科。体長は1ミリ程の普通種です。丸味のある体をしています。名前の由来は本当の所は分からないのですが、葉を守るダニでハモリダニのようです。色は赤い色で、小さくても目立つ体色をしています。体には拡大して見ると背部に長く白い棘状の毛が生えています。同じく脚にもやや短い白い毛が生えています。ハモリダニは植物の葉の上などにいて、ハダニやアブラムシなど1ミリ以下の小型の昆虫を捕食する肉食性の赤いダニです。アブラムシを捕食してくれるので、小さくても立派な益虫です。ハモリダニは動きがすばしこく、絶えず動き回っています。出現は3〜11月。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。植物の葉の上、樹幹などに生息しています。木の杭や人工物の柵や杭でも見ることができます。個体数も多く探すと簡単に見つけられる種類です。ただ静止していることは少なく動き回っていることが多いです。越冬は成虫で越冬するようです。
ハモリダニ1.JPGハモリダニ2.JPGハモリダニ3.JPG
ハモリダニです。上、まだ体(背部)の毛がしっかりと生えていないように見えるので、亜成体なのでしょうか。昆虫の卵が画面上に見えています。ハモリダニが孵化した小さな昆虫を捕食して食べている所です。上から見ると丸みのある体つきをしています。中、同じ個体です。正面側から見た所です。下、こちらは成体のようです。背面に立派な棘の様に見える毛が生えています。拡大すると赤い体に鋭い棘があり、怪獣の様な迫力があります。ダニ類なので昆虫と違い脚の数は8本あります。体の小ささからは想像できないほどのスピードで動けるので、自分よりも小さな獲物を捕食することは簡単だと思いますが、襲うためよりも獲物を探すための行動なのかとも思ってしまいます。場所を選ばず絶えず動いていることが多いので、撮影には大変苦労します。
posted by クラマ at 20:58| Comment(0) | ダニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月23日

カベアナタカラダニ。クモやアリに見える赤い小さなダニです。

カベアナタカラダニは赤い極小のクモのように見える体色をした赤いケダニの仲間です。昆虫とは違い足は4本見えますが、極めて小さいのでデジカメや虫メガネ等を使って拡大しないと脚の数までは確認できません。動きは早く、ちょこまかと忙しそうに動き回ります。ダニの仲間というと人に害のある恐ろしいイメージのマダニがいますが、このダニは人の血を吸ったりすることはありません。普通の人は赤いアリとか赤い小さなクモと間違っている人が多いようです。春先に地表や石や岩の上、草上にいる所をよく見ます。動きが早く落ち着きがない1ミリ程の生き物です。良く似ているアカケダニは体長3ミリクラスになる、ダニとしては大型の種類もいます。どちらも体色が赤いので、怖い危険なダニかと思ってしまいますが、人には無害なので興味が湧いたら観察すると面白いと思います。観察の際は小さな生物なので、虫メガネやデジカメで撮影するなど、拡大して見れるものが必要になります。拡大できると似た種類との判別もできます。アカケダニはナミケダニ科のダニで、ナミケダニとも呼ばれています。ナミケダニ科は100種ほどいるようで、正確な判別が難しい種類になっています。低地の林床や落ち葉の下に多いアカケダニはカベアナタカラダニよりも大きさが大きいのですが、どちらにせよ小さいので肉眼で体の特徴を見ることができません。カベアナタカラダニは人家付近のコンクリートやコンクリート構造物に多く発生することから、見つけやすい種類になります。カベアナタカラダニは群れを成して動き回っていることも多く、体色が目立つ赤色をしていることから、近年では不快害虫として知られてきたようです。ダニ類の詳しい生態はまだ分かっていないようです。今回このダニを調べるきっかけは「赤いアリみたいのがいるけど、何かな?」と聞かれたことからです。動きが早いので当方のコンパクトデジカメでは撮影の難しい種類になります。なおさら、林縁や林内の草の上などで見つける赤いダニはアカケダニかも知れませんが、動き回っていることが多いので、撮影してもブレてしまうので判別できないでいます。この赤い色のダニの仲間で最も見つけやすいのは、カベアナタカラダニとアカケダニだと思います。両種を調べてみました。
・似た種類との大まかな判別の仕方。
似た種類には他にタキケダニがいます。タキケダニは腹部背面に4本の溝が見えます。カベアナタカラダニなどのタカラダニ類は頭部と胴体部が1体化して見えます(タカラダニ類は前体部と胴体部がはっきりと分かれていません)。アカケダニなどナミケダニ類の特徴は、眼が飛び出しているようです。前体部と胴体部がはっきりと分かれていて、前体部に眼があります。
カベアナタカラダニと アカケダニを調べてみました。
★カベアナタカラダニ タカラダニ科アナタカラダニ属。普通種。体長約1ミリ。小さくても動きが素早いです。人を刺すことはありませんが、体液が長時間皮膚に付いた場合、皮疹を起こすことがあるようです。雑食性で花粉や微小昆虫を食べます。出現は3〜7月。5月に最も多く発生するようです。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。コンクリートの表面や石垣の岩の上などに生息しています。建物周辺、壁、コンクリート壁などに多い種類になります。不快害虫としてベランダやビルの屋上などコンクリート構造物に多く発生します。タカラダニ類は前体部と胴体部がはっきりと分かれていません。タカラダニの幼虫と成虫は花の花粉を食べるようです。カベアナタカラダニは単為生殖しているという報告もあるようです。越冬は卵で越冬します。地衣類やコケに産卵したり、死んだ成虫の体内で卵が越冬するようです。このことは島野智之氏のブログ、「やっぱりダニが好き!」第11話で偶然見つけました。詳しくはこちらをご覧になられてください。専門家のブログです。カベアナタカラダニはタカラダニと呼ばれることも多いのですが、正確には属が違っています。カベアナタカラダニはアナタカラダニ属で幼虫、成虫共に花粉を餌にするようです。タカラダニ科は幼虫は他の昆虫に外部寄生していて、成虫になると節足動物の卵や線虫などの土中に生息している生物を捕食するようです。
カベアナタカラダニ.JPGカベアナタカラダニ ・タカラダニ科.JPGカベアナタカラダニ、不明?.JPG
カベアナタカラダニです。普通に見ることができる小型のダニです。1ミリ程でとても小さいです。動きが早く小さな赤い点が動き回っているように見えます。見つけたのは菜園の境界の低い石積です。地衣類のハナゴケの傍に多くいました。公園の石やベンチに腰掛ける時にこのダニがいて、うっかり座ってしまうと体液で赤いしみができてしまいます。5月前後には数がふえるので特に気を付けた方が良いようです。拡大して見ると体に短毛が生えていることが分かります。下、カベアナタカラダニの群れていた岩にありました。周りを他のカベアナタカラダニが動き回っていたので、何か関係があると思いますが、これの正体は不明です。色が似ていることもあり、関係があるものかと思い撮影して見ました。撮影地、神奈川県横浜市、南本宿第三公園。
タカラダニの1種1.JPGタカラダニの1種2.JPG
上、タカラダニの1種です。動きの速い赤い小さなダニを見つけました。林縁の草の上にいたものを移動させて撮影しました。頭部と胴体が1体化しているので、不明種ですがタカラダニ類で良いと思います。体が丸っこい体形をしています。見つけた場所は神奈川県横浜市、こども自然公園です。写真は同1個体です。大きさはカベアナタカラダニの写真の個体よも少し小さいです。
★アカケダニ ナミケダニ科。別名ナミケダニとも呼ばれています。普通種。体長は2〜3ミリ。体はビロード状の短毛に覆われていて脚は4対あります。名前の通り、赤い色をしたダニです。小さくても赤いことから、その存在に気が付く人も多いようです。体の大きさの割には移動速度が速く、撮影には苦労します。出現期は3〜12月。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。林床の落ち葉、地表、石垣などに生息。幼虫は他の昆虫(セミ等)やクモ類に外部寄生して体液を吸います。成虫は自分の体よりも小さな落ち葉や土中に住む土壌生物を食べる昆虫の卵や自分よりも小さな昆虫等を食べる肉食性です。 
アカケダニの写真はありませんが、撮影できたら追加する予定でいます。林内や草地の草上で赤い小さなダニを見ることがあります。とにかく動きが早くて小さいので、ブレた写真ばかりになってしまいます。当然、撮影したダニがアカケダニであるかどうかも判別できていません。大変撮影が難しいです。観察していると、ワカバグモやセミなどに寄生している赤いダニを見ることがあります。ナミケダニ科の1種には違いありません。アカケダニの幼体はクモ類に寄生している事が多いようですが、写真では判断できないので、見つけても種類までは特定が難しいです。
タカラダニ類の1種.JPG
上、ワカバグモに寄生しているダニ。体色の赤いダニが寄生していますが、写真から寄生しているダニの種類は分かりません。赤い体をしているのでワカバグモに寄生していると目立ちます。このようにクモ類や昆虫類に複数が寄生している個体も見ることが多いです。
posted by クラマ at 15:47| Comment(0) | ダニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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