2013年08月03日

ニイニイゼミとアブラゼミの抜け殻を見つけました。ニイニイゼミとアブラゼミを比べて見ることにしました。

夏を代表する昆虫というとセミが真っ先に思い浮かびます。夏も真っ盛りになると、セミの声がより1層夏を感じさせてくれます。毎年、樹木の茂る公園はで暑苦しいばかりのセミの声があふれてきます。セミの鳴く順番はニイニイゼミ、ヒグラシで始まり、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシが加わります。ヒグラシの鳴く時期は長くて、9月に涼しげなヒグラシの声を最後に聞いてセミの時期を終えます。最近は8月にクマゼミの声も聞くことが出来るようになりました。クマゼミが北上しているのです。温暖化とともに神奈川県にも定着すると思います。まだクマゼミの抜け殻を見たことがないので、見てみたいものです。セミの抜け殻で、比較的に良く見つけられる(目につく)種類はニイニイゼミとアブラゼミです。ニイニイゼミは良くこんなに小さい抜け殻なのに抜け殻に対して大きな体の成虫が出てくるのか不思議に思ってしまいます。今回はニイニイゼミとアブラゼミの抜け殻の写真を撮りましたので、良く知られた御馴染みのセミなのですが、ニイニイゼミとアブラゼミを比較して紹介して見ます。幼虫には大きさに差が出ますが、成虫になると幼虫時の体の多きさはほとんど関係ないようで、成虫の大きさはどの種も変わらなくなります。また体の体色の個体差はセミには多く起こるようです。
ニイニイゼミの抜け殻[1].jpgアブラゼミ抜け殻[1].jpg
上、ニイニイゼミの抜け殻。この抜け殻はウメの樹で見つけました。サクラやウメなどバラ科の樹で良く見られます。ニイニイゼミの抜け殻の特徴は小さくて丸っこくて、おまけになぜか泥だらけ。粘っこい分泌物を出して乾燥から身を守っていると思われています。泥がついていて、小型で丸っこい体形をしている幼虫はニイニイゼミだけなので、この特徴を覚えておくと、ニイニイゼミの抜け殻はすぐに分かります。ニイニイゼミの抜け殻はやや湿っている日陰から日当たりの良い低い木を探すと見つけやすいです。体も小さいので、地面に開いた幼虫が出てくる穴も小さいものになります。サクラやウメなどのバラ科、果樹園、河川敷に多くいる種類と言われています。
下、アブラゼミの抜け殻です。このアブラゼミの抜け殻は草の上についていました。1般的には樹の幹や枝についていることが多いです。民家の庭から発生したものは壁などの人工物についていることもあります。アブラゼミの抜け殻はミンミンゼミの抜け殻と非常によく似ています。アブラゼミの抜け殻の見分け方は、触覚の第3節が第2節の1・5倍あることで見分けます。でも、何体も調べていると分かりにくい固体もありますが、ミンミンゼミの抜け殻の触覚は第2節、第3節ともほぼ同じ長さで、抜け殻のつやはアブラゼミより弱いです。触角が先に行くほど細く見える特徴があります。アブラゼミの抜け殻の色は茶褐色で、てかてかとしたツヤがあります。触覚もミンミンゼミより毛深い(毛が多い)ので、慣れてくるとすぐに分かります。アブラゼミは幼虫も大きいので、出てくる穴も大きくなります。セミの幼虫は穴から出てくる時間は夕方からが多くなります。昼間に穴から出ようとすると、アリなどに襲われてしまうことがあるからだと思われます。日中に穴に侵入されてアリの餌食になっている幼虫を見たことがあります。またまだ肉食のハチ(スズメバチ等)が活動している時間にはハチに襲われることもあります。生存の確立を上げるために、穴から抜け出す時間も大事な要素になっているようです。アリとハチに襲われているアブラゼミの幼虫を過去に目撃しています。ハチは殻から抜け出たまだ柔らかい体の時に襲うようです。セミは進化の過程で敵に襲われにくい夜に脱皮することを選んだようです。
アブラゼミとニイニイゼミ幼虫.JPG
上、左がアブラゼミ、右がニイニイゼミの抜け殻です。アブラゼミとニイニイゼミの抜け殻の比較です。アブラゼミでも時々、泥のついている抜け殻を見ます。この写真の抜け殻のように、湿気の有る土中から出てくると泥がついていることがありますが、普通はツヤツヤした綺麗な殻をしています。右がニイニイゼミ。ニイニイゼミの幼虫はどろんこになっています。種類を迷うことなく判断することができます。アブラゼミの幼虫の大きさは25ミリ〜32ミリ。ニイニイゼミの幼虫の大きさは24ミリ以下と小さな体をしています。
アブラゼミ.JPGニイニイゼミ.JPG
成虫の写真です。上がアブラゼミです。成虫の全長は翅端まで53〜60ミリ。アブラゼミにも体の色に個体差があります。もともと黒い体の色をしたアブラゼミですが、この写真のアブラゼミは特に黒色が強い黒い体のアブラゼミになります。黒化型になると思います。私が見た中でもかなり黒い色が強いタイプの個体になります。アブラゼミの翅は他のセミのように透明な翅をしていません。不透明な翅の色がアブラゼミの特徴になります。越冬は樹皮の中に産み付けられた卵で行われます。翌年、孵化した幼虫が土中に潜って木の汁など植物の汁を吸って成長して行きます。
下、ニイニイゼミ。成虫の全長は翅端まで32〜40ミリの小型のセミです。ニイニイゼミの方が成虫の体の色の変異が大きく出ます。このニイニイゼミの体色はかなり薄い方になります。体の色には赤っぽい個体、緑の強い個体などがいます。基本は1番多く見られる緑褐色になるようです。黒い色の斑紋の有る体には黄白色の微毛が生えています。透明な翅には雲状紋があります。ニイニイゼミの体は見事な保護色になっていて、けたたましく鳴いているものの、姿は簡単に見つけることができません。小型のセミなのに大音量で鳴いています。近づくと慌てて飛んで逃げ出します。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄の低地から山地までと広く生息しているのですが、都市部では数が減ってきている種類になります。越冬は幼虫で越冬します。
子供の頃には抜け殻を集めて、服につけて遊んだりしたものですが、最近の子供は抜け殻に興味がないのか、いつまでも木や草の葉っぱについていることが多いように思います。アブラゼミはニイニイゼミより乾燥に強い種類なので、街路樹などの道の脇でも見ることができます。庭先からも幼虫が出てくることがあります。このことからもアブラゼミは最も身近にいるセミということが言えます。個体数も多い普通種で、乾燥にも比較的に強いので、都市部に近い所でも繁殖できる見つけ安いセミになります。(地面が硬く、乾燥が強い場所では生息できません)1方、ニイニイゼミは都市部では数を減らして見られなくなってきています。
アブラゼミとニイニイゼミの体の色の違いなど等ブログで紹介していますので、興味がありましたらご覧ください。
posted by クラマ at 14:18| Comment(0) | 昆虫・セミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月06日

本当は長いセミの寿命。ヒグラシの声を聞きました。

公園の帰り道、時間は19時、ヒグラシが鳴き始めました。ヒグラシは6月下旬頃から発生して9月に頻繁に鳴くようになります。でも9月の夏の終わりの頃に鳴く、ちょっと寂しげな鳴き声の印象が強いので、えぇ、もう鳴いてるの?という驚きを感じてしまう人も少なくないと思います。実際に私も7月初めのヒグラシの鳴き声を聞いたことが無かったので、新しい発見でした。ヒグラシの幼虫は、林の脇の開けた杉林に多いセミです。そのような場所を見つけると、ヒグラシの抜け殻を見つけることが出来ます。高い場所よりも、草などにしがみついた抜け殻が多く見つけられます。大きさは、ほんの少し、アブラゼミより小さい位の抜け殻です。今の時期なら、アブラゼミはいないので間違うことはありません。詳しい見分け方はセミの抜け殻の触覚で見分けます。アブラゼミは第3節が第2節の1・5倍。ヒグラシの触覚は第4節が第3節の1・5倍です。慣れれば見分けがつくようになります。(注意、頭に近いほうが第1節です)ニイニイゼミも負けずに鳴いていました。ニイニイゼミの抜け殻は、丸っこい形で、泥にまみれて小さいので、すぐに分かると思います。いつも、良くこんなに小さい抜け殻から出てきたものだと関心させられます。さらに、帰り道でヒキガエルが山に向かって歩いていきました。生き物達も梅雨の終わりと、夏の始まりを感じ取ったのでしょうね。ニイニイゼミの声を聞くと夏の始まりを感じてしまいます。やはりセミは夏を代表する昆虫ですよね。成虫の寿命は何と1ヶ月から1ヵ月半。普通1週間とか2週間と言われている根拠は、夏の暑さ、着地の失敗で仰向けになって死亡。あとは水分不足で死亡でしょうか。やたらと死んでしまうのが元になったようです。昆虫の中には、ひっくり返ったら起きられないものがいて、その場合は死んでしまうそうです。セミもなかなか上手く起きられないようです。うつ伏せでじっとしているセミでも、水を含ませたティシュペーパーなどでくるんであげて、水分を与えると、全部ではないですが元気になるものもいます。自然界でセミが1ヶ月生きられる生活環境は難しいということでしょうね。ここ数年、近所のセミの発生個体数が減っています。自然公園のような場所なら影響は受けにくいのでしょうが、住宅地、街路樹などでは驚くほど減ってきました。セミ君達。頑張って生き延びてください。
posted by クラマ at 01:53| Comment(0) | 昆虫・セミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする