2019年06月27日

樹に生えていたコケ5種類。ヒナノハイゴケ(クチベニゴケ)、サヤゴケ、タチヒダゴケ、コゴメゴケ、カラヤスデゴケ。

今回は樹に生えているコケを見つけてみました。樹の樹幹、樹皮、倒木上にあるコケでも、岩や石の上、石積みなどの塀でも見つけることができる種類もあります。普通に見られる身近な公園、街路樹にあるコケを探してみました。今回見つけたコケは比較的に汚染に強い種類になります。特に道路脇の街路樹で見つけられる種類は大気汚染と乾燥に強い種類になります。コケは乾燥時と湿潤時では容姿が変わるので、同じ種類の同じものを見比べると面白いです。似た種類が多いので、詳しくは顕微鏡等を使って調べないといけないことは前回も述べましたが、何分似た種類も多いので名前に間違いがあることが考えられます。今回も正確な種類の判別のための顕微鏡検査はしていません。写真が間違っている可能性もあることを踏まえて参考にしていただけたらと思っています。コケは乾燥時よりも水分を含んだ状態の方が特徴が分かりやすく、葉を広げた状態を作るために、観察時に霧吹きなどで水分を与えると特徴が分かりやすくなります。今回のコケは最も普通に見ることができる種類といえるので、探せば簡単に見つかるかも知れません。ヒナノハイゴケ(クチベニゴケ)、サヤゴケ、タチヒダゴケ、コゴメゴケ、カラヤスデゴケ。を調べてみました。ヒナノハイゴケ(クチベニゴケ)は岩やコンクリート壁にも着生するコケで、今回は樹幹に発生するコケとして紹介しました。樹幹で見ることの方が普通で、当ブログ2度目の登場です。
★ヒナノハイゴケ(クチベニゴケ) ヒナノハイゴケ科。雌雄同株。コケとしては分かりやすい種類になります。ヒナノハイゴケの特徴は凾フ帽が取れると先端部に赤色が見えることです。この特徴からヒナノハイゴケの別名としてクチベニゴケと呼ばれることがあります。凾フ先端が赤く見えることが別名のクチベニゴケの名前の由来となっていて、別名の方が覚えやすいかも知れません。茎は密に分枝して這うように広がっていきます。樹幹に大きな群落をつくることもあります。葉は背葉と腹葉があり、背葉は卵形をしています。葉は乾いても縮みません。葉の色は淡緑色〜暗緑色で葉先は尖っていて中肋はありません。乾燥している時は色は薄く見えます。凾ヘ卵形で長さは0・9〜1・8ミリで多数の凾付けることが多いです。剿Xが取れると橙色の蓋(ふた)があります。蓋が取れると見える口環は赤色から赤褐色をしています。凾ノは剋浮ェあります。剳ソは極めて短く葉に隠れて見えません。凾ヘ小さいのですが赤味を帯びて見えることから、凾多数つけている時期には樹幹にコケガ生えていることに気が付くことがあります。分布は本州、四国、九州。普通はヒナノハイゴケは低地の樹上に生えていますが、岩上にも生育しています。普通は樹上に多く生育している種類ですが、茎には仮根もあるので岩上や表面の粗いコンクリート上でも生育している所を見ることができます。ヒナノハイゴケは他のコケ類よりも乾燥に強く日の当たる場所でも生育できるので、日当たりの良い樹幹にも生育している丈夫なコケです。
ヒナノハイゴケ樹幹のコケ1.JPGヒナノハイゴケ樹幹のコケ2.JPG
ヒナノハイゴケ(クチベニゴケ)。サクラやケヤキの樹幹で見つけることができます。大気汚染にも強い種類なので、都市部の街路樹でも見つけることができます。凾ェ橙色をして見える特徴があるコケで、別名クチベニゴケの名前があります。淡い色の蓋のヒナハイゴケも見つけました。個体差があるようです。上、凾フ様子です。周りに見える黄色い色は地衣類のロウソクゴケです。下、葉が開いた状態です。葉は形が2通りあります。背葉は卵形をしています。
★サヤゴケ ヒナノハイゴケ科。サヤゴケは市街地でも普通に見られる、低地〜山地の樹木の樹皮に着生している小型のコケで低地に多いようです。小さな盛り上がった塊で、しっかりとして見えます。サクラの古木に多く見られます。高さは5〜20ミリ。茎(植物体)が立ち上がったように見えます。葉は2ミリ程と小さい披針形です。乾燥時には葉は茎に接してしまいますが、葉は縮れません。深緑色で樹幹に塊を作って張り付いています。分布は北海道、本州、四国、九州。街路樹や公園のサクラなどの樹幹に塊を作って張り付いています。サヤゴケは日当たりの良い樹幹に群生して大きな塊に見えることもあります。大気汚染には強くないので、都市部の汚染の進んだ環境では生育できません。この性質から大気汚染の指標植物とされています。サヤゴケの凾フ部分は成長の過程で見え方が変わります。帽がついていると凾フ先端が尖って見えます。帽が取れると花の蕾の様に見えます。小さいので拡大して見ないと分からないのですが、剋浮ヘ1列で16本あるようです。剋浮ニは凾フ上部、胞子がでる出口の外縁に見える小さな花びらのように見える部分です。剳ソは長さ1・5〜3ミリ。サヤゴケの特徴は凾覆う雌苞葉が鞘状に柄を包んでいることです。この特徴が名前の由来にもなっているようです。
サヤゴケ.JPGサヤゴケ乾燥時.JPGサヤゴケ.JPG
サヤゴケです。上は湿潤時のサヤゴケです。こんもりとして見えます。サクラの樹幹にあったもので、小さくてもしっかりとした塊を作っています。サヤゴケの周りに見えているのはレプラゴケです。サヤゴケとレプラゴケが何とも言えない美しさを見せてくれています。凾ヘまだ帽を付けている状態の写真になります。中、びっしりと付いたサヤゴケの凵Bウメの樹にタチヒダゴケと競って生えていました。下、サヤゴケの凵B先端の黄色い色が可愛いです。
★タチヒダゴケ 別名コダマゴケ。タチヒダゴケ科。タチヒダゴケは樹木の樹皮に着生して生育する雌雄同株のコケです。乾燥した状態では葉を閉じていて目立ちませんが、雨が降ると1気に緑色の葉を広げます。乾燥時の葉は縮れないで茎に対して閉じてます。乾燥した状態でも凾ヘ良く見えています。タチヒダゴケの凾ヘ卵型(楕円形)をしていて、凾ノは8本の縦縞があります。剳ソは極めて短いです。外剋浮ヘ8本あります。鋭く尖った先端をした帽をかぶっています。剿Xには深い縦筋が入っています。茎は10ミリ前後と小さなコケですが、凾ェ良く目立つという特徴があります。 分布は本州、四国、九州。低地から山地の樹幹上に小さな塊になって着生しています。
稀に岩上にも生育するようです。タチヒダゴケは乾燥に強く、日当たりのよい広葉樹の樹幹で見ることが多いです(針葉樹ではまだ見たことはありません)小型ですが探すと見つかる種類です。
タチヒダゴケ凾P.JPGタチヒダゴケ凾Q.JPG
上、タチヒダゴケです。上は若い凾ナ帽をかぶっています。可愛い卵に似た楕円形の凾ヘ刃よりも大きく存在感があります。ウメの樹にありました。下、帽が取れた状態です。サクラの樹幹にありました。剋浮ヘ8本あります。拡大すると可愛い凾ェ魅力的なコケです。
★コゴメゴケ コゴメゴケ科。コゴメゴケは小型のコケで乾燥や大気汚染にとても強く、剳ソも10ミリ以下で小さな凾付けます。枝葉の長さも1ミリ以下の小さなコケです。市街地などの街路樹に多いコケです。分布は北海道、本州、四国、九州。サクラやケヤキなどの街路樹で厚みの少ない大きな塊を作っていることが多く、街路樹を探すと見つけることができます。サクラ、ケヤキ、クスで見ることが多いですが、針葉樹にも付くことがあります。山地には少ないようです。コゴメゴケは都市部に適応した乾燥と汚染に強いコケなので街路樹や都市部の公園でも探すと見つかりやすいです。
コゴメコケ乾燥時.JPGコゴメゴケ湿潤時.JPG
コゴメゴケです。駅前に近いバス通りの街路樹(ケヤキ)にありました。街路樹、自然公園などではケヤキ、サクラに多いです。冬場でも雨上がりには樹幹に緑色になったコゴメゴケが見られます。
★カラヤスデゴケ ヤスデゴケ科。雌雄異株。カラヤスデゴケは乾燥にも強い最も普通に見られるヤスデゴケで、茎は樹幹や石の表面を不規則に分枝して這います。植物体は、やや光沢のある紫褐色や赤褐色、暗褐色に見えます。乾燥時は黒っぽく見え、湿り気を帯びると緑色を帯びて見えます。背片は卵形で重なり連なって長く伸びて見えます。複葉の葉先は2裂していて切れ込みは1/3程になります。ヤスデの様にも見えなくもないコケ類とは1見思えない不思議な形をしたコケです。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。低地の常緑樹や落葉樹の樹幹、岩上にも生育するようです。大気汚染にも強い種類のコケと共に確認できるので、大気汚染にも強いようです。生育する樹種は多いようで、色等、変異のある種類になるようです。良く似たミドリヤスデゴケは緑色から赤褐色をしています。ミドリヤスデゴケの腹葉の切れ込みは浅くなります。
カラヤスデゴケ1.JPGカラヤスデゴケ2.JPG
カラヤスデゴケです。海藻やゴカイやイソメの様な海の生物にも似て見える、実に不思議な姿のコケです。上、周りのピンクっぽい色等は地衣類の色です。下、ケヤキで見つけました。地衣類と競って生育していました。カラヤスデゴケは樹幹に張り付いたように枝を伸ばす、面白い形のコケです。変わった形だけでなく、乾燥時の色は干したヒジキの様にも見える色をしています。緑色をしていないコケなので、コケの仲間というよりも地衣類かと思ってしまうコケです。
コケは植物体は似たものが多いので、見分けるのは難しくなります。凾付けている時期に凾フ特徴を調べると種類が分かるものもあります。コケの凾ヘ形が個性的なものもあるので、拡大してみると面白いです。冬や春先など、まだ他の植物が活動を始める前でも観察することができるのでお勧めです。今回紹介した種類は普通種なので、公園や街路樹を探すと見つけることができると思います。観察には凾ェ付く頃が面白いです。
posted by クラマ at 03:58| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月20日

コメバキヌゴケとノミハニワゴケ。よく似た判別が難しい種類です。

剳ソの色が赤いとヤノウエノアカゴケだな。とコケを調べ始めた当初は安易に考えていました。写真を整理して見ると似たコケがぞろぞろ出てきて、さらに調べると顕微鏡がないと判別不可能とか、もはや普通の観察の域を遥かに超えてしまいました。顕微鏡がない当方には全く自信がありません。さらには変異もあるということで、図鑑等に特徴が記されていたとしても、読んでいると訳がわからなくなります。これではさらに迷宮に入ってしまいそうです。同じにしか見えない似た種類にどのようなものがあるか調べてみました。良く行く公園で見たコケはどうやらノミハニワゴケのようです。ノミハニワゴケは都市部にもある普通種ということですが、コメバキヌゴケと言うそっくりさんが存在します。こちらも普通種なので探すと見つかる種類になっています。ノミハニワゴケとコメバキヌゴケは顕微鏡で細胞の違いを調べる必要があるほど良く似ているうえ、変異もあることから、どちらの種類なのかを知りたい場合には、細胞の構造を調べなくてはいけないということです。外見上はどちらかの種類なのでは。と見当はつきますが、上記の通り、ノミハニワゴケとコメバキヌゴケの区別は超難解で、細胞の違いを比べないと正確な両種の判別は付けにくいことから、当然、野外での肉眼での判別は不可能です。両種とも剋浮ヘ2列なので、1列の種類とはデジカメがあれば他種との区別は何とかできるかと思います。ただ、植物体も似た種類が多いので、凾ェある時期を逃したら手に負えなくなることは間違いありません。
当方は見た目での観察で種類を特定していく安易な方法をとっているので、顕微鏡が必要な特徴は確認していません。完璧に名前を調べたい方、名前が分かった上で特徴を見たい方は、専門の図鑑を調べるか専門のサイトに行くことをお勧めします。当方が判別に苦労したノミハニワゴケとよく似たコケ、コメバキヌゴケを調べてみました。
・ノミハニワゴケとコメバキヌゴケは、さらに剳ソの赤い色が特徴のヤノウエノアカゴケとも似ています。コケの仲間は似たものが多く、何が何だか分からなくなってしまいそうです。良く似ている種類にヤノウエノアカゴケにはネジクチゴケもあります。この両種もついでに調べてみました。写真はないので、もし撮れたら追加したいと思っています。
★ノミハニワゴケ シノブゴケ科。雌雄同株。普通種で緑色から黄緑色の小型〜大型のコケ。古くなると植物体は褐色になります。変異のある種類になります。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。岩上、腐木上、土上。都市部にも普通に生育しています。茎は長さ10ミリ以下。茎葉は1・5〜2ミリで広卵形や葉先のとがった広卵形。枝葉は卵形〜狭卵形、広披針形で葉先が尖り、葉は乾いても縮れません。乾燥時、葉は茎に密着します。葉の中肋は葉先から突出します。葉縁には細歯がある。茎は地表を這い密に枝分かれする。枝は不規則に分枝して羽状に見えます。茎は10ミリ程で枝は5ミリ程です。都市部にも普通、若い時期は剳ソの上部は黄色をしていて、春先に凾多数付けます。若い時期には上向きに成長していた凾煢。向きになっていきます。剳ソは赤褐色、橙褐色で長さは20〜30ミリ。若い時の凾フ上部は黄色をしています。剋浮ヘ2列。外剋浮ヘ黄褐色で上部にパピラがあり、下部には縞があるようです。よく似た種類にコメバキヌゴケがあります。ノミハニワゴケとコメバキヌゴケは細胞の形や剋浮調べないと正確な判別できないようです。つまり、肉眼では判別できないということになります。
★コメバキヌゴケ シノブゴケ科。雌雄同株。普通種で個体変異のある小型〜中型のコケで枝は不規則に分枝して羽状に見えます。茎の長さは5センチ以下。葉先は長く針状に尖っています。特徴は葉身細胞の中央に1個のパピラがあるそうです。この特徴は顕微鏡がないと確認はできません。中肋は葉先に近くまで届くか突出するようです。葉縁には細歯があります。葉は乾燥時、茎に密着します。凾ヘ長さ2ミリ。剋浮ヘ2列あります。外剋浮ヘ黄褐色で上部にパピラがあり、下部には縞があるようです。内剋浮ノは細かいパピラがあるようです。剳ソは長さ20〜25ミリ。剳ソは上部が黄緑色で下部は赤褐色をしているようです。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。日当たりの良い土上、湿った土上、腐木上、樹の根元に生育します。
ノミハニワゴケはコメバキヌゴケの特徴の比較。
・ノミハニワゴケはコメバキヌゴケに似ていて、正確には顕微鏡で細胞を調べないと判別できません。ノミハニワゴケの凾ヘ横向きで剋浮ヘ2列のハイゴケ型。剳ソの上部は最初は黄色をしています。葉は広披針形で葉先が尖り、葉は乾いても縮れません。葉の中肋は葉先から突出します。変異の大きい種類になります。顕微鏡で煮ると、葉の中部の葉身細胞は方形から扁菱形をしていて、背面の上端にはパピラが1個見えるそうです。
・コメバキヌゴケの剋浮ヘ2列のハイゴケ型で外剋浮ヘ黄褐色、上部にパピラがあり、下部には縞があるようです。小さすぎて肉眼では確認できないのですが、内剋浮ノは細かいパピラがあることが特徴のようです。剳ソは上部が黄緑色で下部は赤褐色をしているようです。変異の大きい種類になります。茎葉は方形〜六角形で、葉身細胞の中央に1個のパピラがあるそうです。
この様に違いを比較して見ても、顕微鏡で調べないと判別が難しいです。困ったものです。ここでは上記の特徴を踏まえて(顕微鏡の検査なし)名前を当てて見ました。
ノミハニワゴケ1乾燥時.JPG
上、ノミハニワゴケ。基部の葉は卵形です。中肋が葉先より突出していて、葉先が長く尖って伸びています。乾燥時に葉が密着していませんので、細胞は調べていませんが、ここではノミハニワゴケとしておきます。剳ソの赤い色が目立っています。
ノミハニワゴケ.JPGノミハニワゴケ凾Q、拡大.JPGノミハニワゴケ剋.JPG
ノミハニワゴケの凵B上、若い凵B中、凾ェ横を向いています。まだ蓋が付いている状態です。下、剋浮フ様子。剋浮ェ2列あるハイゴケ型と呼ばれる形をしています。凾ヘ赤褐色になっています。
コメバキヌゴケ乾燥時葉が密着する.JPGコメバキヌゴケ湿潤時・針状に尖っているのでコメバキヌゴケ.JPGコメバキヌゴケ若い剳ソ・葉は密着.JPG
コメバキヌゴケ。上、乾燥時の様子。中、上と同じ個体に水を与えた時の様子です(写真の位置はほぼ同じ)乾燥していると葉は縮れていなくても茎に密着していて目立たなくなります。水分を霧吹きで与えるなどすると、すぐに葉を広げる種類のコケと違い、葉を広げるのに時間がかかりました。コケはこのように乾燥時と湿潤時では見た目が変わってしまいます。下、別個体の植物体の様子。乾燥時なので葉が密着しています。
コケは総称的にコケとしてしまえば簡単なのですが、名前を知りたくなると判別がとても難しいです。変わった形をした凾ヘ拡大して見ると面白いです。興味のある方は是非見比べて見てください。変わった個性的な形に驚かれると思います。気っと面白い発見ができると思います。
・ヤノウエノアカゴケとネジクチゴケも良く似ています。この両種も調べてみました。
ヤノウエノアカゴケとネジクチゴケは科が違っていても同じに見えてしまうコケです。
ヤノウエノアカゴケとネジクチゴケは似ています。コケ全般について言えることですが、似て見える種類が多く判別に迷います。見つけても全く分からないことも多く、大変厄介です。ヤノウエノアカゴケとネジクチゴケも良く似ています。ただ凾ェできる時期に見比べると判別しやすくなります。ネジクチゴケは凾ノ特徴があるので分かりやすい種類と言うことができると思います。ヤノウエノアカゴケは剳ソが赤くなることが特徴になりますが、剳ソが赤く見える種類は他にもあるので、思い込みや見た目での判別には注意が必要です。正確に種類を知るためには細胞を調べるなど、肉眼だけで判断することは難しいです。ヤノウエノアカゴケとネジクチゴケを調べて見ました。
★ヤノウエノアカゴケ キンシゴケ科。別名はムラサキヤネゴケ。汚緑色〜黄緑色で植物体は密に込み合って見えます。雌雄異株。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。 開けた場所の砂質の土上。わらぶき屋根の上、道路脇などにも生育する適応力があります。茎の高さは0・5〜10ミリほど。葉の形は広披針形〜披針形。葉は乾くと巻いて縮れ、茎に密着します。凾ヘ曲がった円筒形をしていて長さ1〜2ミリで赤褐色をしていて口環があります。凾フ蓋の嘴は短く、凾フ基部には低いコブのような隆起があります。凾ヘ赤褐色で乾くと深いしわができます。剋浮ヘ1列で16本。基部の近くで2列します。剳ソは長さ10〜30ミリで直立します。剳ソの色は鮮やかで、黄褐色、赤褐色、赤紫色をしています。剳ソの色により赤く見えることがヤノウエノアカゴの特徴になっています。砂質の土壌を好みますが、わらぶき屋根の上にも生えることがあります。この剳ソの色の特徴が名前の由来になっています。屋根の上に生える赤いコケ。見た通りのネーミングですが、わらぶき屋根を普通は見ることはできなくなってきています。乾燥時は葉を閉じていて緑色は目立ちませんが、雨などで湿ると急速に葉を広げます。
良く似ているヤノウエノアカゴとネジクチゴケの判別は凾フ蓋を見比べます。ヤノウエノアカゴの場合、凾フ蓋が短い特徴があり、剿Xの嘴は短く基部にはコブ状に見える隆起があるものが多いようです。ネジクチゴケの凾ヘ捻じれています。この特徴からよく似たネジクチゴケと見分けることができます。苔の分類は大変難しくヤノウエノアカゴケとネジクチゴケもよく見比べないと判別が難しいです。大まかな見た目では赤い色が強く目立つ特徴があるヤノウエノアカゴケの方が分かりやすいと思います。
★ネジクチゴケ センボンゴケ科。ネジクチゴケは普通種の雌雄異株のコケで、不透明な黄緑色をしている綺麗なコケです。草丈は10〜20ミリ。分布は北海道、本州、四国、九州。低地から山地の土上に生育します。日当たりの良い場所にも生育します。ネジクチゴケは丈夫でコンクリートやアスファルトの土上にも生育していて、都市部でも普通に見ることができます。乾乾燥時は葉は縮れます。茎はほとんど分枝することはありません。似たコケにヤノウエノアカゴケがあります。ヤノウエノアカゴケと同じうようにネジクチゴケの剳ソも赤褐色をしていますが、剳ソの長さは10〜25ミリで、剳ソの上部は黄褐色をしています。凾フ蓋には長い嘴があります。口環はありません。凾ヘ円筒形で剋浮ヘ32本あり長くて捻じれる特徴があります。この特徴から凾ェできる時期に凾見比べるとヤノウエノアカゴケとの判別はつけやすくなります。凾フ無い時期だと判別は難しいです。凾ヘ早春の2〜4月頃に見ることができます。凾ノ特徴のあるネジクチゴケ以外のセンボンゴケ科は判別が難しいです。
両種の違いを比べて見ました。
・ヤノウエノアカゴケは乾くと葉がまく。葉の先端に小さな鋸歯があります。剋浮ヘ細長く赤褐色で上部は黄色をしています。剋浮ヘ1列で16本。剋浮フ凾ヘ乾燥すると縦しわが見えます。凾フ基部には小さなコブに見える隆起した部分があるものとないものがあります。
・ネジクチゴケの凾フ蓋には長い嘴があります。凾ノは口環はありません。剋浮ヘ32本あり長くて捻じれる特徴があります。凾フ形は円筒形をしています。
今回紹介したコケは、このように記載して行けば行くほど分からなくなってしまいそうです。ある程度の参考になればと思っています。コケは似た種類が多く、本格的に調べたい方は図鑑を用意した方が良いと思います。
posted by クラマ at 18:47| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月15日

身近にあるコケ(苔)9種類。土の上や道路脇で見つけたコケ、ギンゴケ、ホソウリゴケ、ハマキゴケ、ヒョウタンゴケ、ジャゴケ、キャラボクゴケ、コツボゴケ、ヒメタチゴケ、ヒナノハイゴケ(クチベニゴケ)を調べてみました。

苔植物(蘚類)は地上、岩上、樹上、アスファルトの隙間、石垣の隙間などに張り付くように生育しています。苔植物はコケ類や蘚苔(せんたい)類とも呼ばれます。日本には1700〜1800種類近くあるようです。良く分類したものだと感心してしまいます。これだけあると良く似た種類も多く、どれも同じように見えてしまいます。当然、単にコケ(苔)といっても種類が多いので、名前を当てるのはかなり難しいです。実際には拡大するなどして、それぞれの特徴を当てはめていかないと正確な名前にたどり着けません。コケは育つ場所も種類によって違い、樹幹、石や岩の上、石垣の隙間、地表など様々です。山地や低地の他、公害にも強く都市部や市街地のアスファルトの道路脇や街路樹の樹皮などにも着生しています。コケは見ようによっては美しい緑色をしているため、コケは盆栽に使われる他、コケリウム(苔テラリウム)としてコケの色や姿を楽しむ人も増えてきたので、コケの知名度も上がってきたものと思います。コケは乾燥時と湿り気を帯びた時とでは、表情(コケの体の様子)が変わるので変化を見ることも面白いです。乾燥時には葉を閉じて、湿り気を帯びると葉を広げる性質を持っています。同1個体でも乾燥時と湿潤時では別の種類に見えたりします。またコケは他の植物と違い岩上や樹上(樹の幹)に生えているので、当然、普通の植物のような根はありません。仮根と呼ばれる組織で体を支えて着生しています。コケは少ない養分でも育つことができる仕組みを持っていることになります。コケ植物は胞子をつくるために凵iさく)を作ります。凵iさく)とはコケの胞子嚢で種類によって形が違っています。この違いを見ることも面白いです。似た種類が多いので、詳しくは顕微鏡等を使って調べないといけない所なのですが、ここでは見た目で名前を当てていますので、間違っていてもご容赦ください。自信をもって名前を言えないので、似た種類の名前を暫定的に記しているという形で紹介させていただきます。緑色のコケの植物体が綺麗な種類、凾ェ綺麗な種類などがあって、よく見ると面白い植物です。観察して見る価値は十分にあると思います。調べていくと分けが分からなくなってしまうほど似た種類が多く、正確な種類の判別だと顕微鏡で特徴を調べる必要があります。正確にコケ類を調べることは大変難しいです。写真が間違っている可能性もあるので参考にしていただけたら何よりです。コケの写真は撮ったものの、多くは名前が分からないという具合で、判別が大変難しく正確性に欠けることは言うまでもありません。気に留めてコケを観察する人は少ないと思いますが、よく見ると面白い植物だということが分かると思います。今回は土の上や道路脇で見つけたコケ9種類ギンゴケ、ホソウリゴケ、ハマキゴケ、ヒョウタンゴケ、ジャゴケ、キャラボクゴケ、コツボゴケ、ヒメタチゴケ、ヒナノハイゴケを調べてみました。中でも最も普通に見ることができるのは、ギンゴケとホソウリゴケです。ギンゴケとホソウリゴケは生育環境も姿も似ています。混成して生えていることもあります。乾燥や大気汚染にも非常に強く、都市部でも普通に見ることができます。ハマキゴケも同じような環境で生育している丈夫な種類です。この3種は隣り同士で勢力を競っていることもあります。ハマキゴケにはよく似たカタハマキゴケがありますが、葉先に鋸歯があるのがカタハマキゴケになります。身近にある普通種になるので、簡単に見つけられる種類になります。分かりやすい種類ではヒナノハイゴケ(クチベニゴケ)の凾フ先端部が赤味を帯びているので、剿Xが取れると小さなコケでが目に付きやすくなります。この特徴が別名のクチベニゴケと呼ばれる名前の由縁になっています。コケは小さくて似たものが多いので、実際に調べてみると名前が分からないものが多く、思った以上に苦労しました。
★ギンゴケ ハリガネゴケ科。普通種で雌雄異株。ギンゴケは赤色を帯びた凵iサク)を付けますが、無性芽でも繁殖します。ギンゴケは世界中に分布するコケで、最も身近に普通に見ることができるコケです。ギンゴケはなんと極寒の南極大陸にも生育している寒さにも強いコケです。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。日当たりの良い土の上や石垣、道路脇の石積みやアスファルトの隙間など道路脇などに普通に見ることができます。コンクリートの上でも見ることがある丈夫なコケです。盆栽の土の上に植えるために利用されてたりしています。最近ではコケリウム(苔テラリウム)にも使われます。汚染にも強く大変丈夫な性質をしていて、乾燥にも強いです。山野ではほとんど見ることが無く、市街地など都市部に多く生育する都市部に特化したコケになります。ギンゴケは小型で茎の高さは3〜10ミリ程で沢山集まって塊を作っています。1本1本は細く、あまり枝分かれはしていません。先端部分は葉緑素がないので、上から見ると上部が薄い銀色や灰白色に見えます。植物体は緑色をしています。小さな盛り上がった群落をつくり、融合して大きく見えるものもあります。葉の形は先端の尖った卵型で中肋(ちゅうろく)は葉先か葉先近くに達しますが葉先からつき出ることはありません。凾ヘ1・3〜1・8ミリで赤褐色の卵形をしています。剋浮ヘ2裂で外剋浮ヘ下部が黄色をしています。剳ソは赤色を帯びていて長さは10〜20ミリ。無性芽も作ります。葉緑体を持たない先端部分が、光を反射して銀色に見えることからギンゴケと呼ばれるようです(ラテン語の学名が銀色を意味するようです)。名前の由来は見た目の通りであると思いました。このギンゴケの色の見え方は生育場所によって若干の個体差があります。ギンゴケは冬場の乾燥の進んでいる時期は特に白っぽく見えます。この特徴から個体差はあるものの、難解なコケの種類の中でも分かりやすい種類のコケになります。道路脇やコンクリートの隙間など、どこにでも生える丈夫な性質を持つことから、最も見つけやすく名前が分かるコケになります。
ギンゴケ。コンクリート壁.JPGギンゴケ2コンクリート壁.JPGギンゴケ3.JPG
ギンゴケです。コンクリート壁に付いていました。1番下はコンクリートの地面に生えていた緑色が濃いギンゴケです。ギンゴケは日本全土に生育していて、庭や道路脇など市街地の人家付近でも普通に見ることができます。よく見るとそれなりの美しさを持っています。湿潤時と乾燥時、冬場と夏場で色の雰囲気等が変わるので面白いです。分かりやすいのですが個体差も大きいコケです。
★ホソウリゴケ ハリガネゴケ科。ホソウリゴケは普通種で地上、岩上、コンクリート上、アスファルトの隙間など市街地や都市部にも多く生育しています。小型のコケで雌雄異株で黄緑色、淡緑色、白緑色、暗緑色に見えます。分布は北海道、本州、四国、九州。土上、岩上に生育します。ギンゴケと同じように日当たりの良い土の上や石垣、道路脇の石積みやアスファルトの隙間など道路脇などで普通に見ることができます。ギンゴケとホソウリゴケが隣り合って生育していることもよくあります。茎の高さは5ミリ程。茎は直立します。乾燥時に閉じている葉は湿り気を帯びると開きます。中肋は葉先から短く突き出ます。凾ヘまれで剳ソは細長く10〜20ミリ。凾フ長さは1・3〜1・8ミリ程の小型で卵型〜長卵形をしていて下垂して付きます。ホソウリゴケは葉腋に無性芽を多くつけ、凾ヘめったに付けない特徴があります。葉の形は卵形をしています。葉が若いと先端が乾燥時に白っぽく見えるので、ギンゴケに似て見えることがありますが、見分け方の違いとして、ギンゴケと違い、ホソウリゴケでは先端に葉緑体があることです。また、良く似ているホソハリガネゴケは葉が大きく葉先が針の様に尖って見えます。凾ヘ褐色で洋梨状になるようです。ハリガネゴケの場合、葉は倒卵形で乾燥すると葉はらせん状にねじれて巻いて見えます。湿っていると葉は開き、葉の中央から葉先まで伸びて見える赤い筋(中肋)が見えますが、中肋の赤い色が見えない株もあります。   
ホソウリゴケ1.JPGホソウリゴケ2.JPG
上、ホソウリゴケです。見た目はギンゴケのそっくりさんです。
★ハマキゴケ センボンゴケ科。雌雄異株の普通種。ハマキゴケの特徴は、乾燥すると葉が内側に巻き込まれるという性質があります。この特徴がそのままハマキゴケの名前の由来になっています。南方に生育しているハマキゴケはカタハマキゴケという種類が多いようで、沖縄のハマキゴケはカタハマキゴケになるようです。都市部にも見られるハマキゴケは、植物体の色の変化が大きく、色は乾燥時は褐色や茶褐色に変質しています。しかし雨などで水分を補給すると見る見るうちに葉を広げ、色も緑色になるという変化も見せます。日当たりの良い場所だとやや黄色みがかかっています。葉の長さは1・5〜2ミリで広楕円形をしています。雨等で水分を補給して葉を広げる速度も速いです。ハマキゴケは大きな群落(コロニー)を形成していることも多いコケです。ただ、夏等の高温多湿には弱い性質も持っています。分布は本州、四国、九州。低地から山地の日当たりの良い石垣、コンクリート壁、岩や石の上、アスファルトの脇などに生育しています。低地に多く都市部でも普通に生育している乾燥に強いコケです。ハマキゴケの場合、凾ヘ稀にしか作らないようです。凾ヘ円筒形で長さ1・2〜2ミリ。剋浮ヘありません。剳ソの長さは3〜8ミリ。ハマキゴケは黒褐色の無性芽を作ります。ハマキゴケは密生してマット状の大きなコロニーになることも多いです。ハマキゴケとカタハマキゴケの見分け方は無性芽を見ます。拡大して見ないと分からないのですが、ハマキゴケの無性芽は倒卵形〜洋梨形で、カタハマキゴケの無性芽はイガグリ状(突起がでています)になっていることです。葉にも違いがあって、カタハマキゴケは葉縁上部に低い鋸歯があるそうです。これも拡大して見ることが必要になります。分布は本州、四国、九州、沖縄。南方に多い種類になります。
ハマキゴケ2拡大.JPGハマキゴケ乾燥時.JPGハマキゴケ1.JPG
上、ハマキゴケです。葉は上部に集まって付きます。湿潤の状態で黄緑色や茶褐色など、条件によって色が違います。中肋は葉先から突き出ます。中、乾燥時のハマキゴケです。葉が見事に縮れています。乾燥時の色はお世辞にも綺麗とは言えません。枯れてしまっている色に見えます。しかし、この状態から水をかけると直ぐに葉が開きます。比較が面白いので、緑色が綺麗な時期にも見たくなります。葉を拡大して見て鋸歯が無かったのでハマキゴケで良いと思います。写真は全て同じコロニーから。アスファルトの道路脇に発生していたものです。下、これは茶褐色に見えるハマキゴケです。
★ヒョウタンゴケ ヒョウタンゴケ科。普通種のヒョウタンゴケは小型から中型のコケで、ヒョウタンゴケの名前は凾フ形がヒョウタンのようなことからついたようです。凾ヘ嘴状の帽が取れると、くびれのないヒョウタン形になります。雌雄同株で黄緑色をしています。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。半日陰の湿り気のある湿地、裸地、焼け跡に多く生育します。茎は10ミリ程。ヒョウタンゴケは凾沢山つけます。剳ソは長く洋梨形やヒョウタン形と言われる凾ノ葉は隠れてしまいます。可愛い形の緑色の凾熄nすと褐色に変化します。卵形の葉の長さは2〜4ミリで中肋は葉先まで伸びますが葉先を突きでません。面白い特徴にヒョウタンゴケは金を植物重量の10%程、鉛を70%程を取り込む性質を持っているそうです。しかし70%とは驚くほどの高濃度です。またヒョウタンゴケは焚火や火災の跡地の地表に良く発生することが知られています。
ヒョウタンゴケ凾P初期.JPGヒョウタンゴケ凾Q.JPGヒョウタンゴケ刳g大.JPGヒョウタンゴケ剳ソ基部.JPG
ヒョウタンゴケです。コンクリートブロックの隙間に生えていました。この場所では染み出た湿気により多くのコケ類やシダ類を見ることができます。丸みのある凾ヘ可愛いです。
★ジャゴケ ジャゴケ科。雌雄異株。ジャゴケの特徴は表面に多角形のヘビの鱗の様に見える亀甲模様が見えることです。この様子が名前の由来のようです。良く似たゼニゴケとこの表面の違いで見分けることができます。またゼニゴケは表面に無性芽器を良くつけます。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。低地から亜高山帯の湿った岩上、土上、倒木上に這うように生育します。都市部でも見ることができます。ジャゴケは分かりやすいコケで、湿地を好み湿気のある人家付近の日陰にも多く生育しています。傷つくと独特の匂いを発します。
ジャゴケ.JPGジャゴケ2.JPG
上、ジャゴケです。表面を見ると良く似たゼニゴケと判別することができます。ジャゴケは名前から連想できるヘビの皮に似た様相をしたコケです。ゼニゴケと共に普通に見ることができます。下、拡大したものです。
★キャラボクゴケ ホウオウゴケ科。ホウオウゴケ科のコケは「○○ホウオウゴケ」と名前が付く種類が多く、名前を当てることが難しい種類です。日本には40種ほどもあるようです。葉の色は緑色から暗緑色で、葉は茎に2列に規則正しく並んで見えます。鳥の羽に似た羽状の外見をしていることがホウオウゴケ科の特徴です。生育場所は湿った岩や樹上になうようです。羽状に見える端正な形から、ホウオウゴケ科のホウオウゴケなど、コケリウム(苔テラリウム)にも使われる種類もあり、コケとしては人気がある種類もあります。見つけたのは小型のホウオウゴケのキャラボクゴケです。拡大すると羽状になって見えることから、ホウオウゴケ科の1種であると分かります。小型種には他にコホウオウゴケ、チャボホウオウゴケ、ヒメホウオウゴケなどがあり判別は難しいです。キャラボクゴケは小型でやや黄色味を帯びた緑色をしています。中肋は中肋は短く葉先から突出し、背翼の基部が丸くなっています。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。山地の土上や岩上に生育します。小型で高さは5〜15ミリ程で、茎は枝分かれるることは稀になります。葉は扁平で重なる様に密についています。キャラボクゴケは雌雄異株になります。
キャラボクゴケ1.JPGキャラボクゴケB中肋は褐色.JPG
上、キャラボクゴケ。土上に生育していました。小さいコケなので気が付かないかも知れません。拡大して見ると羽状に見え、コロニーは黄色味を帯びて見えるものもありました。キャラボクゴケの中肋は短く葉先から突出しています。良く似ている種類と比較して見ると、チャボホウオウゴケの中肋は突出しているそうなので、チャボホウオウゴケではありません。コホウオウゴケでは中肋が突出しないようです。ヒメホウオウゴケは高さは5〜15ミリ程。キャラボクゴケよりも水分の多い土上や樹幹に生育し、中肋は葉先の近くまで伸びるようです。
★コツボゴケ チョウチンゴケ科。コツボゴケは普通種で雌雄異株。枝は20〜30ミリ。透明感のある鮮緑色の綺麗な色をしています。葉の形は広卵形〜倒卵形。中肋は太く葉先に達しています。葉の先端部は尖っていて葉の長さは2〜3ミリ。幅は1・5〜2・5ミリ程。葉の上半部の両脇には鋭い歯が付いています。コツボゴケは乾燥にも強く、葉は乾燥すると黄褐色になって縮れてしまいますが、水分を含むと鮮緑色になります。茎は匍匐して伸びていき、先端が地面に付くとそこから新しい個体を作り増えていきます。コツボゴケは直立茎と匍匐茎の2種類の茎を持っています。鮮緑色のコツボゴケは綺麗です。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。低地の湿り気のある土上、岩上に生育します。苔としては好日性で日当たりを好みますが、日当たりの良い土上から半日陰の土上まで幅広く普通に見られます。コケとしては蒸れには強いようです。
コツボゴケ.JPGコツボゴケ葉.JPG
コツボゴケです。上、まだ茎を伸ばし切っていない若い個体です。鮮緑色の綺麗な色のコケなので、苔テラリウム(コケリウム)にも使われます。コツボゴケは横に這って広がっていきます。下、拡大した葉です。小さい葉なのですが、葉の中肋が目立ちます。葉が薄く透明感があるので中肋は見やすいです。コツボゴケの葉は薄く透明感があることも特徴になっています。
★ヒメタチゴケ スギゴケ科。別名としてコナミガタタチゴケとも呼ばれることがあるようです。雌雄異株。ナミガタタチゴケよりも小型で、丈は0・5〜20ミリ。茎は直立して分枝しません。葉は披針形で2〜5ミリ。葉には横しわがあります。中肋が太くは先まで達しています。葉の外縁には対になった歯があります。ナミガタタチゴケと良く似ています。分布は北海道、本州、四国、九州。低地の日陰や湿った土上に普通に生育しています。タチゴケはスギゴケ科で、タチゴケというと総称になっています。日本には4種類のタチゴケがあります。半日陰の土上に生育します。透明感のある黄緑色、淡緑色をしています。都市部でも見ることができます。枝分かれ(分枝)しないで直立します。葉は細長い線形で乾燥すると強く巻縮します。中肋は葉先まで伸びていて、葉先の縁には小さな歯が見えます。スナゴケに似て見えますが、スナゴケよりも小型のコケです。タチゴケはコケリウム(コケテラリウム)や盆栽、庭園にも使われるコケになっています。単にタチゴケと呼ぶ場合はナミガタタチゴケのことを指すようです。
ヒメタチゴケ1.JPGヒメタチゴケ2.JPGヒメタチゴケ葉先拡大.JPG
上、ヒメタチゴケです。葉先の上部外縁の歯がついになっていることを確認したので、大きさからも判断してヒメタチゴケとしました。中肋の太い葉には透明感があります。下は葉先の拡大です。
その他、タチゴケも調べてみました。 
・ナミガタタチゴケ スギゴケ科。雌雄同株。ナミガタタチゴケは小型から大型のコケで暗緑色で葉の表面に横しわが見えます。丈は20〜50ミリ。葉は披針形で長さは4〜9ミリ。葉の表面には横しわが見えます。葉の上部外縁(2/3)には歯があります。葉の背面にも歯があります。中肋は太く葉先に達します。分布は北海道、本州、四国、九州。低地から山地の日陰や湿った土上に普通に生育しています。コスギゴケと良く似ています。コスギゴケの場合、葉の表面に縦の筋が全体に見えます。
・ムツタチゴケ スギゴケ科。ナミガタタチゴケの変種。葉にはやや横幅があり横しわは弱い。葉縁には明瞭な舷があるようです。分布は北海道、本州、四国、九州。本州の中国地方以北に多い種類になるようです。
・ヤクシマタチゴケ スギゴケ科。分布域は広いようですが稀な種類になるようです。草丈が数ミリの小型種。分布は北海道、本州、四国、九州。岩上、土上に生育しています。葉の横しわは弱いようです。
★ヒナノハイゴケ(クチベニゴケ) ヒナノハイゴケ科。雌雄同株。ヒナノハイゴケは主に樹の樹幹などで見ることが多いのですが、岩上や石垣等でも見ることがあります。ひなのハイゴケは小型のコケですが、樹幹に大きく広がって大きな群落を作ることもあります。ヒナノハイゴケの特徴は凾フ帽が取れると先端部に赤色が見えることです。ヒナノハイゴケの別名としてクチベニゴケと呼ばれることがあります。凾フ先端が赤く見えることが別名のクチベニゴケの名前の特徴になっています。茎は密に分枝して這うように広がっていきます。樹幹に大きな群落をつくることもあります。葉は背葉と腹葉があり、葉は乾いても縮みません。葉の色は淡緑色〜暗緑色で葉先は尖っていて中肋はありません。凾ヘ卵形で長さは0・9〜1・8ミリです。剿Xが取れると橙色の蓋(ふた)があります。蓋が取れると見える口環は赤色から赤褐色をしています。凾ノは剋浮ェあります。剳ソは極めて短く葉に隠れて見えません。分布は本州、四国、九州。ヒナノハイゴケは低地の樹上。岩上に生育しています。普通は樹上に多く生育していますが、茎には仮根もあるので岩上や表面の粗いコンクリート上でも見ることができます。ヒナノハイゴケは他のコケ類よりも乾燥に強く日の当たる場所でも生育できるので、日当たりの良い樹幹にも生育しています。強い乾燥や大気汚染にも強い種類なので、都市部の街路樹にも生育しています。
ヒナノハイゴケ1、コンクリート壁.JPGヒナノハイゴケ2.JPGヒナノハイゴケ1.JPGヒナノハイゴケ凾Q帽が白.JPGヒナノハイゴケ凾R普通.JPG
ヒナノハイゴケです。サクラやケヤキの樹幹で見つけることができます。大気汚染にも強い種類なので、都市部の街路樹でも見つけることができます。蓋は橙色をしています。淡い色の蓋のヒナハイゴケも見つけました。個体差はあるようですが、分かりやすい種類のコケになります。上はコンクリート壁に生えていました。2枚目は最も普通に生えている樹幹にありました。3枚目、若い凾ナす。4、5枚目。柵には特徴のあるある紅色が見える様になっています。色の濃淡には個体差があるようです。
コケはよく見ると個性的で魅力的です。拡大すると特徴が各々で面白さも増してきます。興味があったら探して観察すると面白いです。
posted by クラマ at 17:37| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする