2015年08月28日

ダイダイゴケの仲間、岩上生のダイダイゴケと思われる地衣類。

ツブダイダイゴケを調べていると、よく似た物で様相の少し違うものがあることに気が付きます。地衣体の広がり方、地衣体の厚みなどです。樹木の樹皮に生えるダイダイゴケで石や岩の面につく岩上生のダイダイゴケがあるようです。樹皮に生えるダイダイゴケの地衣体の縁は黒や青黒い縁取りがあるようです。1般的によく見るツブダイダイゴケでは地衣体が裂片を伸ばさないで突然途絶えて終わります。よく見ると鱗片と鱗片の間の間隔の広いものまであります。地衣体の端に黒や青黒い縁取りはありません。また鱗片の隙間にも色がつくことはありません。中にはダイダイゴケ科の仲間ではあるらしいのですが、よく分からないものまであるので種類の特定は難しいです。まして試薬を使って検査をしていないので目で見た観察により判断しています。間違っている可能性もあることをふまえて参考にしてみてくださればと思っています。見つけた地衣類は目で見た観察での判断から岩上生のダイダイゴケではないのかと思いました。少し離れてみると同じに見えるほど似ているものもあるのですが、地衣体に厚みがないこと、全体的につながりがあり途切れていないこと。地衣体の縁に縁取りがあることで、よく似た物の間にも違いがあることが見受けられます。ダイダイゴケの仲間として紹介することが正しいのかも知れませんが、ここでは岩上生のダイダイゴケとして紹介させていただくことにしました。どうか素人なので間違っていてもご容赦ください。ダイダイゴケを調べてみ見ました。
★ダイダイゴケ 樹皮や岩上に見られ、下層菌糸層、縁部は青や青黒い縁取りがあり、成熟していくと縁部は消滅していくようです。特徴は子器の盤がオレンジ色をしていることです。子器は1・5ミリに達するようです。地衣体はやや顆粒状で子器はオレンジ色のレカノラ型になります。レカノラ型とは子器の周囲(果托)が地衣体と同じ色になっているものです。ダイダイゴケは大気汚染(2酸化硫黄等)に強い種類になるようです。
前に紹介したツブダイダイゴケの記事も見ていただけたら解りやすいかも知れません。
ダイダイゴケ科コンクリートの上.jpg
道路の縁石のコンクリートの上に生えていました。ツブダイダイゴケの塊が主に右と左上に見られます。違って見えますが、この岩上生のダイダイゴケと思われるものは扁平で少し厚みがあるように見えました。乾燥時の色になります。
ダイダイゴケ科1自然石.jpgダイダイゴケ科2自然石.jpgダイダイゴケ科3湿潤時.jpg
1枚目、2枚目は自然石を使った石垣に生えていました。縁取りが見てとれます。この石垣の斜面にはアナイボゴケ科の1種の地衣類が多く生えていて、ツブダイダイゴケの発生はありません。直射日光の当たらない斜面にあるためツブダイダイゴケの生育には適していないのかもしれません。黄色い地衣体が薄く岩に張り付いている疣状地衣(固着地衣)です。岩に発生している地衣類は酸を出して岩(石)を溶かして固着します。岩を風化、劣化させる働きもある訳です。3枚目、湿潤時の地衣体の様子です。とても弱い小雨の中なので、十分に濡れていますが、地衣体が盛り上がったり、鱗片状の塊は見られません。乾燥時は薄い黄色や硫黄色が多いのですが、水分を含むと緑色が出てきます。地衣類として藻類と共生していることが分かります。子器の盤はオレンジ色(橙色)をしています。
ダイダイゴケ科4乾燥時.jpgダイダイゴケ科5アナイボゴケ科の上に生えている.jpg
上、拡大して見てみると地衣体には厚みがなく、薄く張り付いていることが分かります。下、アナイボゴケ科の地衣類の上に生えているようです。下面にあたる部分が盛り上げっていると、地衣体も盛り上がって見えるという事になるのかも知れません。見れば見るほど自信がなくなってくる難解さがあります。正確には試薬での検査が必須になってくると思います。
ダイダイゴケに似ているツブダイダイゴケ科・湿潤時.jpg
上の写真は見た目は岩上生のダイダイゴケとして紹介させてもらったものと同じように見えましたが、湿潤時には違った感じになりました。間隔があり、鱗片状のものがあるように見えます。子器の盤は同じオレンジ色です。ダイダイゴケ科の仲間の特徴になるようです。
観察は2月から始めていたのですが、かなりの時間を食ってしまいました。地衣類は成長が遅いのでのんびりと長期にわたって観察することができます。また水分を含んで起こる色の変化も面白いです。
posted by クラマ at 04:22| Comment(0) | 地衣類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月20日

ツブダイダイゴケ。コンクリートや石の上に生えるオレンジ色に見える地衣類です。

オレンジ色でコケのように見える汚れた塊。これは菌類と藻類が共生しているツブダイダイゴケという地衣類(ライケン)です。菌類は藻類と共生して地衣体という特殊な体を作ります。菌類は水分を吸収することで水分を供給し、藻類は光合成によって栄養を作り出すことによって、お互いに助け合って共生しています。地衣類は成長が遅く乾燥に強い性質を持っています。とても多くの種類がありますが普通の地衣類は大気汚染や環境の変化に弱いため、都市部に住むには不向きになっています。コンクリートと石があれば、その表面に簡単に見つけることができるタフな種類の1つが、このオレンジ色に見えるツブダイダイゴケになります。よく見ると名前のようにツブツブで橙色をしています。藻類と共生しているので、雨が降って水分を含むと色が変わってしまいます。オレンジ色から薄い緑色や黄緑色、淡い黄色に変化して藻類の色が現れてきます。この色の違いは共生している藻類によって変わるものと思われます。雨が降ると目立たない色に変わってしまうことから、晴れた日に見ないとツブダイダイゴケは見つけにくくなってしまいます。ツブダイダイゴケの和名が付く前はCaloplaca Flavovirescens (カロプラカ フラヴォヴィレスケンス)と呼ばれていました。観察していると似た物が大変多くあることに驚きます。ツブダイダイゴケに似た仲間が多く存在するようです。正式な分類と判別に試薬を使った検査をしないといけないのですが、試薬の検査ができないことと素人なので、見た目の判断でツブダイダイゴケとして紹介させていただきます。また似た仲間もダイダイゴケ科の仲間として紹介させていただきます。詳しい正確な判別ではないことをご了承くださいませ。何らかの参考になれば幸いです。ツブダイダイゴケはコンクリートの人造物、コンクリート製の壁や車止め、自然石の上などに発生していて、都市部に普通にあるので観察はいつでもできます。酸性雨にも強く日向(日光)にも強いことが分かります。前回紹介のイワウロコゴケ、クロサビゴケと同じ場所に発生することも多いです。自然石や人造物の石垣(自然石ではない)湿り気のややある場所(乾燥のややマイルドな場所)にはアナイボゴケ科とも発生していることがありますが、比較的に数は少なくなるようです。圧倒的にツブダイダイゴケは日の当たる場所が大好きで、大きな群落を作り壁1面にマット状に広がることもあります。ツブダイダイゴケは岩上生の痂状固着地衣になります。地衣体は裂片を伸ばすことなく、鱗片が単独して発生している状態で広がりを止めています。1群を良く見るとそれぞれが離れている(間隔のあいている)ものもよく見ます(つながって見えるものもあります)全体が繋がって大きくなっていくわけではないことが見てとれます。レカノラ型の子器を沢山つけているものをよく見ますが、子器を付けていないと少し違って見えてしまいます。レカノラ型は子器に果托があり、果托(子器の周辺)は地衣体と同じ色をしています。子器の盤は鮮橙色〜暗橙色をしています。
★ツブダイダイゴケ ダイダイキノリ科。鱗片状、顆粒状の痂状固着地衣。日本全土で見ることができる普通種で、世界にも広く分布しています。地衣体は小さな鱗片状をしていることが特徴です。その塊の端は鱗片を伸ばすことなく突然に終わります。地衣体は橙色。淡黄色や灰色から緑色をしていることもあるようです。子器は0・3〜1ミリ。レカノラ型で子器の盤は鮮橙色〜暗橙色。コンクリートや石の表面に発生する岩上生の地衣になります。酸性にも強い都会の環境にも負けない丈夫な種類になります。
ツブダイダイゴケ.jpgツブダイダイゴケ1鱗片状.jpgツブダイダイゴケ2石上.jpgツブダイダイゴケ3自然石.jpgツブダイダイゴケ4乾燥時、子器.jpg
1枚目、人工の石垣1面に広がって発生しています。とても日当たりの良い面です。2枚目、3枚目。自然石の人家の石垣で撮影。鱗片状の塊が離れて集まっています。地衣体の端は突然に終わっています。4枚目、自然石の表面に発生していたものです。間隔があいていることが分かります。5枚目。子器の拡大です。オレンジ色の盤が目立ちます。
ツブダイダイゴケ5乾燥時.jpgツブダイダイゴケ6湿潤時(コンクリート).jpg
上は乾燥時、下は湿潤時の写真です。色がこのように変わってしまいます。
ツブダイダイゴケ7湿潤時1.jpgツブダイダイゴケ8湿潤時2.jpg
上2枚は湿潤時のものです。紛らわしいですが上の写真の下部にわずかに写りこんでいるものは違う種類になります。水分を含むと普通によく見かけるものは黄色や黄緑色になるものが多いです。
ツブダイダイゴケ、イワウロコゴケの上に生える.jpgツブダイダイゴケ.jpg
感じが違って見えるものです。上はイワウロコゴケとクロサビゴケのびっしり生えている壁面で撮影しました。そのせいか凸凹として見えたしまいます。どちらも共生している藻類が違うのか、古くなった個体なのかよく分かりませんが色の具合が違います。地衣体の色が灰色の個体ですね。
ツブダイダイゴケ科・不明.jpgツブダイダイゴケ科・不明2.jpgツブダイダイゴケ科・不明2拡大.jpgツブダイダイゴケ科・不明3.jpgツブダイダイゴケ科・不明3拡大.jpgツブダイダイゴケ科・不明4湿潤.jpg
よくわからないものです。ダイダイゴケ科の仲間で岩上生。岩上生のダイダイゴケよりはツブダイダイゴケに近いのではないのかと思っていますが、不明の種類です。ここではダイダイゴケ科の仲間として紹介させていただきます。1枚目、ツブダイダイゴケで良いのだとは思いますが見た目の感じが違っています。単に古い個体なのかもしれません。円形の形が浮き出て見えています。2枚目、3枚目(同じもの)地衣体の外周に見える部分に色がついて見えます。これは岩上生のダイダイゴケに見られる特徴の1つですが、これも正体が不明です。ザラザラと突起のあるコンクルート性の壁に発生していました。ボツボツと隆起して見えるのは地衣体のものではなく、下地のコンクリートの突起によるものです。色が不思議な緑色でした。子器は小さめで数は少ないです。4枚目、5枚目(同じもの)岩上生のダイダイゴケにも似ていますが、濡れている時の5枚目の写真から地衣体に厚みがあり、鱗片状で離れている部分も見えます。ツブダイダイゴケかダイダイゴケ科の仲間でしょう。よく分かりません。岩上生のダイダイゴケとして後日紹介予定のものとは少し違って見えます。試薬を使った判断ではないので、種類の特定ははっきり言ってできません。難しすぎます。間違っていてもご容赦ください。このような種類のものもあるのかと見ていただければ幸いです。6枚目、湿り気のある状態のものです。これも感じが違って見えます。ダイダイゴケ科の仲間だと思います。綺麗な黄色でビッシリとかたまって見えます。同じ様な地衣にも色々あって観察してみると面白いです。
posted by クラマ at 18:41| Comment(0) | 地衣類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月16日

クロサビゴケ、イワウロコゴケの仲間。ツブダイダイゴケ。石の塀、石垣、コンクリートの壁の汚れに見える地衣類です。

クロサビゴケとイワウロコゴケは石やコンクリートの壁や塀、石垣の壁や塀に張り付いている、汚れにしか見えない地衣類(ライケン)です。資料がなくて詳しくは分かりません。正確な分類ができないので、クロサビゴケとイワウロコゴケの仲間とする方が正しいのでが、この仲間であることは間違いなさそうです。人家の石でできた塀、壁、石垣にはツブダイダイゴケと並んで良く見かけることができます。ツブダイダイゴケは色が暗橙褐色(乾燥時)をしているので良く目立ちますが、クロサビゴケは名前の通りに黒く見えます。幅広く幾つかの塊を作って群生していても目立ちません。ただ黒く汚れたようにしか見えません。クロサビゴケはコンクリートや石の表面の多くみられます。イワウロコゴケも茶褐色〜暗褐色(乾燥時)に見えるので、石垣や塀にあっても汚れにしか見えません。しかも発生するものの色に溶け込んでさらに分かりにくく、汚れが付着しているようにしか見えません。近くで見てから初めてこの汚れに見えたものが、付着していた物だったことが分かります。クロサビゴケは拡大して見ると細かい針状やサンゴ状のトゲがあるものもあります。子器があるものも見つけることができます。それでこれは汚れではなく地衣類であることが分かります。湿潤時には若干、緑色がかかって見えます。この黒く見える塊も藻類と共生していることが分かります。しかし小さすぎるので、拡大して見ないと分かりずらいです。イワウロコゴケも湿潤時には緑色になり、汚れではなく地衣類の仲間であることが分かります。湿潤時に色がつくことで目立つようになるので、小さな葉状の形を確認することができます。この2種類の仲間を気にして見ることはまずないと思うので、地衣類であったことに驚かれるかもしれません。ツブダイダイゴケは石垣などの自然石だけでなく、コンクリートにもよく発生しています。ツブダイダイゴケの名前は知らなくても、コンクリートに付着している橙色っぽく汚れて見えるもの、と言えばわかる人は多いと思うほど、普通に発生しています。このツブダイダイゴケも湿潤時には黄緑色〜緑色に色を変えます。当ブログではどれも似た物が多く、正確な分類は分からないので、どれもこの種の仲間ととらえて、総称的な使い方をさせてもらいます。この3種類は都市部に普通に見ることができるので、酸性にも強いことが分かります。特にツブダイダイゴケの適応力は強いようです。この3種は同じ壁で発生している場所もあります。似た環境を好む種類になるようです。コンクリートの面ですとツブダイダイゴケとクロサビゴケの仲間が多く、イワウロコゴケは少なくなります。
クロサビゴケ.jpgクロサビゴケの仲間 2.jpgクロサビゴケの仲間3.jpgクロサビゴケの仲間1.jpg
上、クロサビゴケの仲間。クロサビゴケはクロサビゴケ科の地衣類です。詳しい種類はよくわかりません。1枚目は1円玉との比較です。とても小さな塊状で発生していることが多いです。この塊の集団が1面に広がって行きます。2枚目、子器が見えます。2枚目、子器がいくつか見えます。3枚目、子器が見えます。3枚目は別の塊の子器です。このように子器の盤は暗赤褐色をしているものもあります。子器はレカノラ型に見えます。4枚目は湿潤時です。緑がかった色をしています。
イワウロコゴケ1.jpgイワウロコゴケ2.jpgイワウロコゴケ湿潤時.jpg
イワウロコゴケの仲間です。イワウロコゴケはアナイボゴケ科の地衣類になります。上2枚は乾燥時のものです。少し形がちがっていますね。3枚目は湿潤時になります。共生藻の色の緑色が出てくると形も分かりやすくなります。
ツブダイダイゴケ.jpg
ツブダイダイゴケです。ダイダイキノリ科の地衣類です。色は暗橙色〜橙色、汚れた黄色なのでよく目立ちます。この種類も観察すればするほど分からなくなるくらいに、少しづつ違って見えるものが多いです。試薬を使った判定をしないと分からないものも多いと思います。この写真のツブダイダイゴケはよく見るタイプのものです。湿潤時は黄緑色になります。ツブダイダイゴケは似た種類と1緒に再度記載します。
posted by クラマ at 17:13| Comment(0) | 地衣類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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