粘菌の仲間は似た物が多く、外見では判断できないものが多いです。マツノスミホコリのように特徴的なものだと分かりやすくて助かります。マツノスミホコリを調べてみました。
★マツノスミホコリ ムラサキホコリ科。粘菌または変形菌と呼ばれている菌になります。マツの枯れ木(倒木や立ち枯れ)や、まだ新しいマツの切り株の切り口などに好んで発生します。マツでの発生が多いようです。長さは10センチ未満。発生は春から初夏の間の3〜8月までになるようです。特徴としては真っ黒で被殻がとてももろい(破れやすい)ので、すぐに破れてしまうことです。形は半円形〜まんじゅう型をしています。発見した木からは沢山発生していたのでマツの倒木には比較的に多く発生するのかも知れません。この菌は黒くて目立たないので気が付きにくいかも知れません。
マツノスミホコリです。1枚目、少し表面にはツヤがあります。黒いので丈夫そうに見えるのですが、被殻はものすごく弱く破れやすいです。2枚目、軽くつついてみると、恐ろしく簡単に破れてしまいました。3枚目、被殻(外皮)をどけてみました。4枚目、1円玉との比較です。この木から発生しているものは大体皆、同じような形をしていました。
ついでに粘菌の仲間の写真も紹介します。
上、モジホコリ科の粘菌です。主脈を盛んに伸ばさないで塊になっていったので、モジホコリよりはススホコリかキフシススホコリであると思います。黄色い色が鮮やかです。
上、キフシススホコリなのかススホコリなのかは石灰節という部分を見て判断しないと外見上からは見分けることはとても難しいです。石灰節が黄色いものがキフシススホコリ、石灰節が白いものをススホコリと判断するようです。この写真の物は黄色みが強く老化していったので、キフシススホコリの可能性の方が強いのではと、勝手に判断しています。
この黄色の粘菌にはモジホコリもあってより分かりにくいものになっています。盛んに活動している時期に主脈をどんどん伸ばしていくものがモジホコリ、モジホコリのように大きく距離を動かないで盛り上がっていくものがススホコリかキフシススホコリではないのかと勝手に思っています。正確には顕微鏡での判断が必要であることには間違いないようですね。撮影場所、神奈川県横浜市、こども自然公園。