2015年07月24日

ヌルデ、モチノキ、キブシの葉にできるゴール(虫こぶ)、ヌルデハイボケフシ、キブシハコブケフシ、モチノキハクボミフシ。

ヌルデ(白膠木)にできるヌルデハイボケフシ、キブシにできるキブシハコブケフシ、モチノキにできるモチノキハクボミフシは、どれも葉にできるゴール(虫こぶ)です。木の種類が分からないと見つけにくいゴールになります。どの木も皆が知っている木ではないと思います。私はモチノキの名前は知りませんでした。モチノキの名前の由来はモチノキの樹皮からトリモチを作ったことから来ているそうです。公園、神社、庭などにも植えられていて、珍しい木ではないのですが名前までは、あまり知られていないと思います。ヌルデはウルシ科の植物で、触るとかぶれそうな気がしますが、ウルシやヤマハゼのように強いかぶれの原因になる成分は含まれないようです。葉を手で触るぐらいなら大丈夫ですが、傷つけて樹液が皮膚につくと、皮膚の弱い人はかぶれてしまう可能性があります。ヌルデのかぶれを起こす毒性がどの程度かは分かりません。せいぜい葉を触る程度にしておいた方が無難なようです。ヌルデとウルシの葉はよく似ていますが、ヌルデには小葉と小葉の間の葉軸には翼(よく)がついています。翼とは分かりやすくいうと、茎に沿って出ている葉のような部分です。ウルシにはこれがありません。ヌルデにはほとんどと言っていいほどヌルデフシダニが作るヌルデハイボケフシを見ることができます。葉の表面1面を覆うほどできていることもあり、ボツボツのイボ状の気持ち悪い葉になってしまいます。ヌルデハイボケフシは簡単に見つけることができるので、寄生率は驚くほど高いようです。ヌルデは日当たりを好む植物で林縁など、まだ他の背の高い植物が生い茂っていない場所によく生えている所を見ます。キブシは雑木林の林縁や道端で見かける植物で、春の花の時期にブドウの房状に垂れ下がる淡い黄色の花を沢山木の枝からぶら下げて咲くことから、花の特徴からこの木がキブシと呼ばれる木なのかとすぐに分かります。実もブドウの房のように秋に向けて青い房を付けています。キブシの葉にできるキブシハコブケフシは目立たないゴールになります。木の葉にできるゴール、ヌルデハイボケフシ、キブシハコブケフシ、モチノキハクボミフシを調べてみました。
★ヌルデ(白膠木) 別名フシノキ。ウルシ科の落葉小高木。雌雄異株で高さは5〜10メートル。日光を必要とする木なので他の木に負けてほとんど2〜4メートルまでの内に枯れてしまいます。これは周りに大きな木が生育するまでの期間と言い換えることができます。分布は北海道、本州、四国、九州。山林、雑木林の林縁や道端に生育しています。葉は互生。小葉の間の葉軸には翼がついています。春に出る新しい葉(新葉)は赤味を帯びています。ウルシ科の植物ですが、かぶれにくい(かぶれないとされる)木になります。小葉の多い長細い葉が特徴です。秋には赤く紅葉して綺麗です。ヌルデの葉にできるゴールには何種類かあるようです。
★ヌルデハイボケフシ ヌルデフシダニが作るゴール。葉の1面に蕁麻疹ができたようにイボイボが発生します。このいイボイボの間隔があいている葉もありますが、すぐに葉の上に何かができていることが分かるぐらいに目立ちます。この葉の表面にできている沢山のイボの形は、球形、いびつな球形、丸みのある突起状になっています。色は緑色、淡緑色、赤味を帯びた緑色などになります。表面にはよく見ると毛が生えています。大きさは直径1・5〜2ミリ。高さは1〜1・5ミリと小さいイボ状になります。6〜7月に多く見られます。裏面は凹んでいて白い毛が密生しています。
ヌルデハイボケフシ1.jpgヌルデハイボケフシ2.jpgヌルデハイボケフシ裏3.jpg
1枚目、ヌルデの葉です。1面にヌルデハイボケフシができています。2枚目、葉の表。3枚目、葉の裏です。8月に入ってもヌルデの葉には沢山出来ています。
★キブシ 別名マメフジ、マメブシ、キフジ。キブシ科の落葉低木〜小高木。高さ2〜5メートル。分布は北海道西南部、本州、四国、九州。雑木林の林縁、林道脇、道端などに生育しています。葉は6〜12センチの長楕円形から卵形で互生。葉柄は時に赤色を帯びます。形はたの植物に例えるとサクラの葉に似ています。花はブドウの房状で木から垂れ下がって咲きます。長さは4〜10センチで雌雄異株。花は黄色で雄花は淡黄色、雌花は緑色をおびています。開花期は3〜4月で秋に蕾をつけて翌秋に結実します。実は7〜10月に見られます。実はブドウのように房状になります。
★キブシハコブケフシ フシダニが作ります。葉の表のコブにはツヤがあり裏面は凹んでいて、白い柔毛が密生しています。キブシハコブケフシは葉の葉脈に沿って作られます。大きさは直径5〜8ミリ。高さは2〜3ミリのつやのあるコブになります。
キブシの花.jpgキブシハコブケフシ葉.jpgキブシハコブケフシ表.jpgキブシハコブケフシ.jpg
1枚目、キブシの花です。木に沢山の垂れ下がった花を咲かせます。風情のある淡い黄色い花です。2枚目、葉の葉脈に沿って作られています。葉には株によって形の違いが出てきます。3枚目、表の拡大です。4枚目、裏側です。これは3枚目の写真とは別のものです。裏が分かりやすい写真を使いました。
★モチノキ 別名ホンモチ。名前の由来はモチノキの樹皮からトリモチを作ったことから来ています。モチノキ科の常緑高木で高さは10〜20メートル。温暖な地域に生育する木になります。半日陰でも育ち乾燥や潮風に藻強い性質があります。分布は本州(宮城県、山形県以南)四国、九州、沖縄。公園、庭、神社などに植えられています。雌雄異株。樹皮は滑らかで灰白色をしていて皮目があります。皮目とは樹皮にあって気孔に変わって呼吸を行う組織のことです。本年枝が青いことが特徴です。葉は革質で楕円形、先端は尖ります。葉の長さは4〜7センチ。花期は4月。枝の先の方の葉の脇に小さな花をまとまって沢山つけます。果実は10〜12月に赤くなります。
★モチノキハクボミフシ タイワントガリキジラミがが作るゴール。モチノキハクボミフシは成長するとゴールの周辺の葉の色が紫褐色に変色します。タイワントガリキジラミの体長は2・5〜3ミリで幼虫で越冬して3月に熟成します。出現は3〜5月になります。分布は本州、四国、九州、沖縄。光沢のある黒い体に腹部に明瞭な白い線が2本あることが特徴になるキジラミになります。
モチノキの葉.jpgモチノキハクボミフシ1.jpgモチノキハクボオミフシ裏.jpg
1枚目、モチノキの葉です。2枚目、モチノキハクボミフシです。ツヤがあって綺麗です。3枚目、裏側です。ゴール周囲が変色しています。ゴールを探して見ると種類も多く面白い観察ができます。
posted by クラマ at 18:22| Comment(0) | 虫こぶ(ゴール) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヨモギの葉、茎とイノコズチの茎にできる虫こぶ。ヨモギハシロケタマフシ、ヨモギクキコブフシ、イノコズチクキマルズイフシ。

ヨモギの葉に寄生してできる虫こぶ(ゴール)には数種類あります。その中の1つがヨモギハシロケタマフシです。白いポンポンやモフモフの毛玉にも見えます。初めは青っぽく見えますが、白い毛玉になっていきます。かたまって発生したり、いくつもの葉の裏に沢山ついている株もあります。あまり大きくないことと葉の裏にできることから分りにくいだけで、ヨモギ、特にオオヨモギを見つけるとかなりの確率でこの毛玉のような白い塊ができているのを見つけることができます。主な発生は大型のオオヨモギからになるようです。私もオオヨモギを目標に探すことで見つけています。見慣れないと気持ち悪いかも知れませんが、慣れてくると白いポンポンやモフモフの毛玉に見えるヨモギハシロケタマフシはゴールの中でも可愛いく思える種類になってきます。このゴールを作るのはヨモギシロケフシタマバエになります。この成虫はまだ見たことがありません。実物を見てみたいところです。イノコズチクキマルズイフシはイノコズチの茎の節の部分に歪んだ球形から紡錘形をした、1見、昆虫が作った虫こぶ(ゴール)とは思えない、ゴールとしては地味な形の物になります。青いままのものや、赤いものがありますが、多くは赤味のかかるものになります。ゴールを調べるまでは、植物の種の特色かと思っていたほど、イノコズチを探すと節に赤っぽい膨らみを見ることができます。寄生はイノコズチウロコタマバエになります。イノコズチの実は服にくっついて取れにくくなる、いわゆる引っ付き虫という奴です。実ができていないと分かりにくい植物になってしまうかも知れません。ヨモギは虫こぶ(ゴール)ができやすい植物になっています。ヨモギ類の茎にできるヨモギクキコブフシを追加しました。オオヨモギで見つけました。ヨモギにできるゴールのヨモギハシロケタマフシとヨモギクキコブフシ。イノコズチにできるイノコズチクキマルズイフシを調べてみました。
★ヨモギ キク科の多年草。別名モチグサ、モグサとも呼ばれます。分布は本州、四国、九州、沖縄。地下茎はやや横に這って集団を作って群生します。アレロパシーの作用も持っています。ヨモギはこの仲間の総称になっていて、ひとまとめにヨモギと呼ばれることも多いです。春の山菜としても使われ、てんぷら、草餅にして食べられています。またモグサを作る原料にされています。
★オオヨモギ キク科の多年草。別名はエゾヨモギ、ヤマヨモギとも呼ばれるようです。花期は8〜9月。高さが150〜200センチ。分布は北海道、本州(近畿地方以東)大きいことが特徴になります。
★ヨモギハシロケタマフシ ヨモギシロケフシタマバエが寄生して葉の裏や葉柄に作ります。形は球状(球形から紡錘形)の毛玉のようなゴール(虫こぶ)で白色の毛が密生しています。直径は6〜10ミリ。高さは6〜12ミリ。ヨモギハシロケタマフシの中にはヨモギシロケフシタマバエの幼虫が1個に対して1匹が入っています。可愛らしい毛玉の塊のようなゴールです。
★ヨモギシロケフシタマバエ タマバエ科。主にオオヨモギに寄生してゴールを葉の裏や葉柄に作ります。発生は年2〜3回あるようで6〜9月にかけて成虫は発生します。幼虫は3齢で越冬します。
ヨモギには他にヨモギハエボフシ、ヨモギクキナガズイフシ、ヨモギクキマルズイフシがあります。
ヨモギハシロケタマフシ1.jpgヨモギハシロケタマフシ2.jpg
ヨモギハシロケタマフシです。ちょっと覚えにくい名前ですね。他の種類のヨモギにできるゴールを見つけることができたら追加していきたいです。
★イノコズチ ヒユ科の多年草。イノコズチにはヒナタノイノコズチとヒカゲノイノコズチがあり、単にイノコズチというとヒカゲノイノコズチを指します。ヒナタノイノコズチはめっきり数を減らしてきていて、見かけることが少なくなってきたようです。高知県ではヒナタノイノコズチは絶滅危惧IA類に指定されています。日向に多いヒナタノイノコズチも日陰にあることもあるらしいです。分布は北海道、本州、四国、九州。高さは50センチ〜100センチ。茎は節で分かれます。食べられる山野草として、若芽と柔らかい葉を食べることができるようです。食べ方は油炒め、テンプラ、お浸しにするようです。種は引っ付き虫とも呼ばれて、動物や人間の服にくっついて運ばれます。
この2種の見分け方は、ヒカゲノイノコズチは主に日陰に多く花序がまばらです。ヒナタノイノコズチは日向に多く、花序がびっしりとついていることです。
★イノコズチクキマルズイフシ イノコズチ類にできるゴール。タマバエ科のイノコズチウロコタマバエによって作られます。イノコズチの茎の部分に青や赤、赤味のかかった1部が膨らんだものができます。形は歪んだ球形〜紡錘形をしていて枝や葉の付け根、節の部分に作られます。幼虫はゴールの中で幼虫で越冬します。羽化は4月になります。
イノコズチ.jpgイノコズチクキマルズイフシ.jpg
上、ヒカゲノイノコズチの葉です。実がついていないとただの雑草にしか見えません。実の付いていない時期だと目立たない草になります。下、イノコズチクキマルズイフシ。多くが赤味を帯びた物になります。赤色の濃いものもあります。イノコズチの茎を見る多くの株の節に膨らみを確認できます。ゴールとしては地味で目立たない種類になります。イノコズチに対する寄生率はかなり高いと思われます。
イノコズチクキマルズイフシ枯れ枝.JPG
枯れたイノコズチの茎にあったイノコズチクキマルズイフシです。草が枯れても形がしっかりと残っています。1株の枯れたイノコズチの茎や枝に幾つもついているものもありました。ふくらみも大きくなっています。この中でイノコズチウロコタマバエの幼虫が越冬しています。
ヨモギの茎にできる虫こぶ(ゴール)のヨモギクキコブフシを見つけました。ヨモギは虫こぶ(ゴール)ができやすい植物になります。オオヨモギの茎にできていました。
★ヨモギクキコブフシ ヨモギクキコブタマバエ(タマバエ科)によって作られる虫こぶ(ゴール)です。ゴールの高さは3〜10ミリ程で球形に近い形をしています。色は緑色で表面には白い微毛が生えていて、中にいる幼虫の羽化が近くなると頂部が赤っぽく色がついてきます。ゴールの出現は7〜10月(ヨモギクキコブタマバエは2〜3化します)。遅い出現のヨモギクキコブタマバエによって作られた虫こぶ(ゴール)では、そのまま内部に幼虫がいて越冬するようです。(冬に確認を予定しています)ゴールのできる部位はヨモギの茎や枝の途中で、多くは葉の付け根に作られていました。中の幼虫が羽化する前には ヨモギクキコブフシの頂部に割れ目ができてきます。やがてこの裂け目から羽化したヨモギクキコブタマバエの成虫が脱出していきます。 ヨモギクキコブフシの分布は北海道、本州、四国、九州。・ヨモギ類は沖縄にもあるのですが、ヨモギクキコブタマバエの分布が沖縄までなのか分かりませんでした。
ヨモギクキコブフシ1.JPGヨモギクキコブフシ2.JPGヨモギクキコブフシ3.JPGヨモギクキコブフシ追加.JPG
ヨモギクキコブフシです。茎や葉の付け根にできています。写真上、斜め上から見た所です。2枚目、別のヨモギクキコブフシを横から見た所です。3枚目、表面が茶褐色に変わってきています。横から見た所です。幼虫が羽化して脱出した後なので頂部に割れ目が開いていました。他にも、すでに羽化して脱出した後の茶褐色になった硬いものもありました。撮影地。神奈川県横浜市、みなとみらい。1番下、さらに進むとこのように大きく頂部が裂けてしまいます。同じヨモギの株にできていたヨモギクキコブフシです。写真を追加しました。ヨモギのゴールは他にもあるので見て見たいです。
posted by クラマ at 13:40| Comment(0) | 虫こぶ(ゴール) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月16日

ケヤキハフクロフシ、クリメコブズイフシ。ケヤキとクリにできるゴール(虫こぶ)です。

ケヤキハフクロフシはケヤキの葉にできる不思議なキノコに似た形のゴール(虫こぶ)です。まるで葉の上に緑色のキノコが生えているように見えます。クリメコブズイフシはクリの木の枝先にできる虫こぶに見えない木の新芽のようなゴール(虫こぶ)です。葉が生えているものもあり、虫こぶのイメージの少ない形をしています。ケヤキハフクロフシはケヤキヒトスジワタムシによって形成(作られる)されるゴールで、葉に対して大きいことと、キノコを思わせる形の大きな袋状の突起物(できもの)です。よく見るものは葉に対して1個のものが多いのですが、群生して発生することもあり、1つの大きさが4〜12ミリと大きいので、群生されると気持ち悪い印象を受けてしまいます。ゴールに興味が湧いてからケヤキの葉を探して見ると、意外と簡単に見つけることができました。発生している個数が少ない場合で、寄生している幼虫がまだ脱出していない時期ですと葉と同じ色をしているので分りにくいかも知れません。幼虫が成熟して脱出してしまうと枯れて茶色になってしまいます。ケヤキハフクロフシの形がキノコ型で大きいので、よく葉にこのようなものが生えてきたのかと感心してしまいます。この袋状の中には形成者のケヤキヒトスジワタムシが数匹入っていることから、スズメなどの鳥達の好む餌になっているようです。
クリメコブズイフシはクリタマバチによって形成されるゴールで枝先に赤桃色〜赤紫に色を変える木の新芽の膨らみにも見えるゴール(虫こぶ)です。知らないとただの新芽にしか見えません。クリメコブズイフシはクリの木の新芽の成長を阻害してしまい、結果として花がつかなくなったり、実がならないなどの害を与えてしまいます。最悪の状態では木が枯れてしまうこともあるようです。クリタマバチが作るクリメコブズイフシはクリ農家には最大の厄介者で、クリタマバチは最大の重要害虫になっています。クリメコブズイフシは中の幼虫が脱出すると枯れてしまいます。古い枯れたものが木の枝にそのままくっついている所も見かけることがあります。ケヤキハフクロフシ、クリメコブズイフシを調べてみました。
★ケヤキ ニレ科。高さが20〜25メートルにもなる落葉高木。分布は本州、四国、九州の山野に自生しています。公園や街路樹にも植えられていて、ケヤキを知っている方は多いと思います。花は4〜5月に咲き実は10月につきます。葉の長さは3〜7センチ。葉は互生で葉の基部はやや左右非対称のハート型か円形をしていて、鋸歯は荒くギザギザしており、表面はざらついています。葉の先端は長い尾状で尖っていて、葉の葉脈は枝分かれしないでギザギザになっている鋸歯に向けてまっすぐ綺麗に伸びています。
★ケヤキハフクロフシ 緑色の袋状の突起物でキノコに似ています。高さは4〜12ミリ。直径は3〜7ミリの袋状になっています。5月頃に発生して6月頃から幼虫は羽化して脱出するようです。脱出後は茶色く枯れてしまいます。ケヤキハフクロフシはケヤキヒトスジワタムシが作るゴールです。
★ケヤキヒトスジワタムシ 別名ケヤキフシアブラムシ、ケヤキヒトスジタマワタムシ。ケヤキの葉にケヤキハフクロフシを作ります。発生は4〜5月、10〜11月。この虫の寄生は少し変わっていて、1次寄生がケヤキ、ハルニレで行われ、2次寄生がアズマザサ、クマザサに変わります。第2世代には羽が生えていて移動することができるようになっています。秋には産卵のために再びケヤキ、ハルニレに戻ってきます。越冬は樹皮下に潜った成虫の体内卵で越冬します。
★クリ ブナ科の落葉高木。分布は北海道、本州、四国、九州。高さは17メートル。直径は1メートルになります。材が丈夫で、昔は電車の枕木に使われたようです。木の樹皮は黒く古い木になると樹皮には大きな割れ目が入ります。葉は互生。葉の形は細長い楕円形。葉の先端は針状で葉には鋸歯があります。実は青いトゲトゲの塊に包まれて、熟してくるころには茶色に変色して、トゲも硬く鋭いものになっていきます。クリの実は秋の味覚の木の実として有名です。山野に自生しているクリの木の実は小粒になり、ヤマグリ、シバグリと呼ばれています。自生する木の実の中では1番美味しい実とされています。
★クリメコブズイフシ クリタマバチによって作られるゴール(虫こぶ)です。このゴールは単独、あるいは複数が癒着して大ききなることもあります。1つのクリメコブズイフシの中には複数の幼虫室があり1匹づつ入っています。色は春先が桃亜科色で緑色〜赤茶色、赤紫に色を変えていきます。中の幼虫が羽化して脱出すると枯れてしまい茶色くなってしまいます。できる部位は新芽全体の場合と葉の主脈や葉脈に作られるようです。そのため若干形に違いを見ることができます。若齢幼虫で越冬したクリタマバチが春になって成長を始めると、クリメコブズイフシも成長に合わせて発達して肥大していきます。木の新芽に見える虫こぶです。
★クリタマバチ タマバチ科。中国から1940年代に侵入した外来の害虫になります。1941年に岡山県で発見されてから全国に生息域を広げていきました。分布は北海道、本州、四国、九州。大きさは2・5〜3ミリ。クリの木の枝先にクリメコブズイフシを作ります。6〜7月にクリメコブズイフシから羽化して脱出していきます。クリメコブズイフシが沢山出来ると花つきが悪くなり、実もつかなくなることがあります。最悪は木が枯れてしまうこともあるため、クリの重要害虫になっています。クリタマバチの駆除には天敵である寄生蜂のチュウゴクオナガバチ使ってクリタマバチを駆除する生物的駆除が行われています。クリタマバチは芽の中で幼虫越冬(若齢幼虫)します。成虫の寿命は10日程になります。
ケヤキハフクロフシ1.jpgケヤキハフクロフシ追加.JPGケヤキハフクロフシ2.jpg
ケヤキハフクロフシです。薄い葉の上にできているキノコのようにも見えるコブ状の突起物は葉に対してすごく大きく見えます。よくこんなに大きなものが葉の上に乗っていられるのか不思議に思えてしまいます。3枚目はクリタマバチが脱出して茶褐色に変色して枯れてしまったものです。この写真のように基部が折れ曲がらないものもあります。1枚目、3枚目は撮影地は神奈川県横浜市、こども自然公園。2枚目(中)はこども自然公園の外。
クリメコブズイフシ.jpg
クリメコブズイフシです。木の芽に似ているゴールです。クリタマバチが脱出した後も、茶色く枯れて木の枝に残っているものもあります。触ってみたら硬かったです。撮影地は神奈川県横浜市、こども自然公園。
クリメコブズイフシ1第三公園B44.JPGクリメコブズイフシ2第三公園.JPGクリメコブズイフシ3第三公園B.JPG
写真を追加しました。春先の(4月撮影)クリメコブズイフシです。色が綺麗です。よく見るとクリメコブズイフシのできる場所と形に違いがあります。形がドラゴンフルーツに似て見えるものもあって面白いです。撮影地は神奈川県横浜市、南本宿第三公園。栗畑には入れないので、まじかで観察ができるクリの木がある公園で良かったです。
posted by クラマ at 19:15| Comment(0) | 虫こぶ(ゴール) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする