2017年05月21日

エゴノキとエゴノキにできる虫こぶ(ゴール)エゴノネコアシとエゴノキハヒラタマルフシ。

エゴノキは5〜6月に枝いっぱいに鈴なりに小さな香りのよい花をぶら下げて咲きます。エゴノキは山野に普通に自生している樹木です。花数が多く香りも良いうえに、園芸品種も多くあることから、庭木や公園でも普通に見ることができます。エゴノキの花にはかすかに匂う良い香りがあって、昆虫が沢山集まってきます。花に集まってくる昆虫を探すのも面白いです。エゴノキは少し変わっていて、同じ木でも花の花弁の枚数が4〜7枚あるものが有ったりします。花の咲くころの緑色の葉も綺麗で、さわやかな5月に似合う樹木になっていると思います。花が咲いているエゴノキは簡単に見つけることができるので、可愛い花と香りを楽しむことをお勧めします。花が終わってしまうと葉の緑が自然に溶け込んで、周りの樹木と見分けがつかなくなってしまう地味な1面もあります。花が終わった後のエゴノキでは、虫こぶ(ゴール)を探すと面白いです。虫こぶ(ゴール)を観察できるかもしれないので、花の咲いている時期に樹のある場所を覚えておくと良いかも知れません。エゴノキを観察していたら、虫こぶ(ゴール)を見つけました。エゴノキにできるゴール、 エゴノネコアシとエゴノキハヒラタマルフシの2種類です。エゴノキは虫こぶ(ゴール)のできやすい樹としても知られています。ピンク色の花を咲かせるベニガクエゴノキとエゴノキとエゴノネコアシとエゴノキハヒラタマルフシの種類の虫こぶ(ゴール)を調べてみました。成長の段階を追った写真を追加しました。
★エゴノキ エゴノキ科。別名チシャノキ、ロクロギ。日本原産の落葉高木。高さは7〜8メートル。幹の色は暗褐色。変種にはホソバエゴノキ、テリハエゴノキ、ベニガクエゴノキなどがあります。ベニガクエゴノキは紅色が強く蕚の部分が濃いピンク色をしています。エゴノキの名前の由来は実がエゴいことからきているそうです。実は有毒で食べてはいけません。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。日当たりの良いやや湿気のある場所を好みます。林内、林縁、雑木林に普通に自生しています。園芸品種も多く出ていて庭木、公園樹としても良く使われています。花期は5〜6月。花数が多く華やかです。小枝の先に下向きに並んだように咲きます。エゴノキの花は柄が長く、香りのよい白い花を咲かせます。花弁は普通5弁が多いのですが、4〜6枚のものもあります。木の個性や同じ木でも花弁の枚数の違う花が出ていることもあります。花には10本の黄色い雄しべがあります。花は香りが良くハチ類やヒラタハナムグリなどが集まります。葉は互生で長さは4〜8センチの卵形をしていて、先が尖っています。葉の縁には鋸歯があります。秋にできる実は卵形で可愛い形でつり下がって実ります。果実の皮には有毒成分のエゴサポニンという成分を含むそうです。昔はこの毒性を利用して魚を取っていた時期がありましたが、現在ではエゴノキの毒を使った漁法は使用禁止になっています。エゴノキは挿し木、接ぎ木で増やすことができます。エゴノキにはよく似たハクウンボクガあります。花柄が長く、花がつり下がって見えるエゴノキに対して、ハクウンボクのン花の花柄はとても短いことで区別することができます。
園芸品種には色々あります。品種の特徴を調べてみました。ピンクチャイムはピンク色の花が咲きます。シダレエゴノキは枝が枝垂れているエゴノキです。エメラルドパゴダはオオバエゴノキの直立性の品種です。他にも多くの種類があります。探せば気に入った種類のエゴノキを見つけることができると思います。
エゴノキ花.JPGエゴノキ実.JPG
同じ樹に花弁の数が4枚と5枚の花が咲いていました。もっと探せば6枚の花弁の花も見つかるかも知れません。遠くからでも目立つ白い清楚な可愛い花を咲かせています。花が開く前の蕾は卵型で色も形も可愛いです。花にはヒラタハナムグリや花に集まるハチが飛来していました。下は若い実です。柄が長く卵型で可愛い実がぶら下がって付きます。
★ベニガクエゴノキ エゴノキ科の落葉高木。高さは2〜7メートル。自生種とも園芸品種ともいわれていますが園芸品種として通っています。もともと自生していたものと、品種として作ったものの両方が有るのかも知れません。花は濃いピンク色で、甘い香りがします。花弁は4〜6枚。花には10本の黄色い雄しべがあります。蕚と花柄が紅色(赤い)エゴノキ。葉は互生。長さは4〜8センチの卵形で先が尖っています。縁には鋸歯があります。果実は10月。灰白色の卵形の実を付けます。
ベニガクエゴノキ1.JPGベニガクエゴノキ2.JPG
遠くからでは、真っ白い花のエゴノキ程は目立ちませんが、近くで見るとベニガクエゴノキの花もピンク色が綺麗に見えます。名前の由来の花の蕚と柄は紅色に見えます。下は花を下から覗き込んだものです。雄しべの数は10本あります。
エゴノキで見つけた、エゴノキの虫こぶ(ゴール)エゴノネコアシとエゴノキハヒラタマルフシ。
★エゴノネコアシ 作成者エゴノネコアシアブラムシ。エゴノネコアシは4〜5月に初期の形成が始まります。枝先に花の蕾に似た形の初期の虫こぶ(ゴール)が形成されます。花が咲いているのに遅れて後から咲きだす花の蕾か何かにも見えてしまいますが、やがてネコアシ(猫脚)と名前がついているように、猫の脚にも似て見えるような形になります。さらに成長すると果実やバナナの房のように見える形になります。6〜7月頃、薄い黄色になると先端の脱出孔からエゴノネコアシアブラムシが脱出して(有翅アブラムシ)イネ科のアシボソに移動します。エゴノキの近くにアシボソが生えていたら、エゴのネコアシが形成される確率がかなり高くなります。脱出した後のエゴノネコアシは地面に落下しているので、脱出孔の様子などを観察することができます。
エゴノネコアシ1.JPGエゴノネコアシ2.JPG
エゴノネコアシです。上はエゴノキで見つけたもので横から見た所です。下はベニガクエゴノキで見つけたもので、前から見た所です。まだ初期の段階のエゴノネコアシになります。どちらの種類のエゴノキにもエゴノネコアシとエゴノキハヒラタマルフシはできていました。この両種の樹下にはアシボソが生えていました。
エゴノネコアシ追加1.JPGエゴノネコアシ追加.JPGエゴノネコアシ追加B1.JPG
上、少し大きくなってきたエゴノネコアシを追加しました。まるで花の蕾が膨らんできたように見えます。房になっている部分の形は長細く見えるものもあります。大きさと形には若干の差が見られます。
エゴノネコアシB追加3.JPGエゴノネコアシB追加2.JPGエゴノネコアシ空.JPGエゴノネコアシアブラムシ.JPG
観察していると、エゴノネコアシの色は黄色っぽくなるものと緑色のままのものがあることが分かりました。また房(袋状になっている部分)も丸みのありものと長細いものがありました。上の写真のエゴノネコアシは薄い黄色に見えます。できていたのはベニガクエゴノキです。上2枚は同じものです。角度を変えて見たものです。3枚目は別の場所のエゴノキの樹下で見つけたものです。沢山落ちていました。大きさの目安に下にメジャーを置いてみました。袋の先端にはエゴノネコアシアブラムシが出て行った脱出孔が見えています。下、写真を追加しました。エゴノキに付いていたエゴノネコアシの袋の中のエゴノネコアシアブラムシです。脱出孔がまだ空いていない袋を破って撮影しました。中は白い粉でいっぱいになっていました。よく見るとその白い粉が動いています。接写して見ると白い粉を被った大きい体のものと小さなサイズの体をしたエゴノネコアシアブラムシが集団でたくさん入っていました。
★エゴノキハヒラタマルフシ 作成者エゴタマバエ タマバエ科。4〜5月に初期の形成が始まります。扁平で薄い緑色をしています。葉の表と裏の両面が盛り上がります。初期では中央が窪んで見えます。
エゴノキハヒラタマルフシ.JPGエゴノキハヒラタマルフシ葉裏.JPG
エゴノキハヒラタマルフシです。上はエゴノキの葉に沢山出来ていたものを選びました。葉の表側の写真になります。下は葉の裏側のエゴノキハヒラタマルフシです。中央が凹んで見えます。この写真のエゴノキハヒラタマルフシはまだ初期の段階のものになります。
エゴノキハヒラタマルフシB追加1.JPGエゴノキハヒラタマルフシB追加2.JPG
エゴノキハヒラタマルフシの成長したものです。上は葉の表側です。葉の表面に見える部分は大きくなったものの、形に大きな変化は見られません。色は黄色が濃くなっています。下は葉の裏側から見たものです。球形に成長しています。果実のモモの実に似て見えます。可愛い形に膨らみました。色は初期の緑色からかなり白い色になっています。表面は淡いピンク色や淡い紅色がさして見えます。撮影は6月で初期のエゴノキハヒラタマルフシの写真と同じ樹にできていたものです。
他の種類のエゴノキにできる虫こぶも見つけることができましたら、合わせて追加したいと思っています。
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2016年10月27日

ゲッケイジュ(月桂樹)の葉にできた虫こぶ(ゴール)、ゲッケイジュハベリマキフシとトガリキジラミの1種(ゲッケイジュトガリキジラミ)を見つけました。

ゲッケイジュ(月桂樹)の葉にできていた虫こぶ(ゴール)を見つけました。暫くこの植物が何なのか分からなかったので手間取ってしまいました。できていた葉の樹種はゲッケイジュ(月桂樹)と分かりました。今回見つけたゲッケイジュの虫こぶも最近よく見かける様になってきました。名前が分からなかったのですが、Hepota様からゲッケイジュトガリキジラミとゲッケイジュハベリマキフシであると教えていただきました。ゲッケイジュ(月桂樹)はハーブとして利用される有名な植物です。別名が多く、ローリエ、ローレル、ベイ、ベイリーフ、ベイリーブスとも呼ばれています。原産地はヨーロッパの地中海沿岸になります。日本に渡来したのは明治時代になります。植物名は有名なわりに生の葉を見て植物名が分かるということの方が少ない、少し変わった存在の植物になっているような気がします。ゲッケイジュ(月桂樹)はハーブとして乾燥させた葉を、カレーやシチューなどを作る際に香辛料として使われていて、乾燥した葉の状態の方が良く知られています。その他、ピクルスの香辛料や肉料理や魚料理の匂い消しにも使われます。通例、ゲッケイジュの葉は乾燥させることで香辛料として使われるもので、生の葉は使わないそうです。私は生の葉を見たのがこれが初めてになります。ゲッケイジュは総称的な呼び名で、品種改良品されたものも多く出回っているようです。名前の分からなかったキジラミと虫こぶの名前が分かったので、名前を追加して紹介させていただきます。ゲッケイジュにいたゲッケイジュトガリキジラミとゲッケイジュ(月桂樹)を調べてみました。
★ゲッケイジュ(月桂樹)クスノキ科ゲッケイジュ属。別名ローリエ(フランスの呼び名)。ローレル、ベイ、ベイリーフ、ベイリーブス(英語での呼び名)。月桂樹(日本出の呼び名)。ヨーロッパの地中海沿岸が原産地の外来種になります。日本に入ってきたのは明治時代(1906年)で、フランスから渡ってきました。単にゲッケイジュ(月桂樹)というとクスノキ科ゲッケイジュ属 の総称として呼ばれています。雌雄異株。日当たりを好む丈夫な種類で耐暑性、耐陰性、耐湿性、耐潮性があります。刈込にも強い種類になります。耐寒性はやや弱く、移植には弱い種類になります。日本にあるものは挿し木で増えた雄株が多いそうです。高さは10〜30メートルにもなる常緑高木です。ゲッケイジュ(月桂樹)の北限は東北の宮城県になります。宮城県以南では四国、九州、沖縄で栽培ができます。ゲッケイジュは庭木、生垣、公園樹、街路樹に使われています。鉢植えや盆栽にもできるそうです。花期は4〜5月。花の色は淡黄色で小さな花が集まって咲きます。楕円形をした果実は秋(10月)に紫色に熟しますが、雌株が少ないので実を見る機会は少ないと思います。樹皮の色は灰色。新枝は緑色をしていますが、紫褐色を帯びています。葉は互生。長楕円形から細長い楕円形をしています。葉柄の色は赤褐色をしています。葉の長さは7〜10センチ、幅は2〜4センチ。葉は密生して生え、葉の縁は全縁で波打って見えます。ただし、この波状に見える縁は全ての葉に見られる特徴にはなっていません。葉は革質で硬く、葉の表は濃緑色で弱いツヤがあります。裏側は緑色をしています。
ゲッケイジュ にもクスノキ科の特徴としてダニ室がありますが、クスノキの場合、葉の3主脈の集まるところにダニ室がありますが、ゲッケイジュの特徴としては3主脈の合わさる部分以外の葉脈の基部にもダニ室(小さな膨らみに見えます)があります。また葉の裏側の葉脈の基部には毛の塊(毛叢)があります。ゲッケイジュの葉は1見何の特徴もないどこにでもある葉にしか見えませんが、良く観察してみると面白い特徴を持っている葉であることが分かります。
ゲッケイジュ(月桂樹)を育ててハーブとしての利用を考えた場合には、ハーブとして使われる種類はスウィート・ベイという種類になるそうです。他の品種も出回っていますので、庭に植えてハーブとして利用する場合などには確認した方が良いです。増やしたい場合には挿し木で増やすことができるので、知り合いなどが育てていたら挿し木が1番手っ取り早い方法になると思います。挿し木の場合、時期は6〜8月が適しているようです。害虫は丈夫な種類になるのですが、カイガラムシによる被害が出るようです。ゲッケイジュは水はけのよい土質と日当たりを好む植物ですが、日陰でも育つことができます。葉が込み合うとカイガラムシ、ハマキムシなどにやられやすくなるので、枝を選定して風通しを良くすると良いようです。枝の伸びる力が強いので、枝の刈り込は4月の芽吹きの頃と秋(10〜11月)の年2回(枝が込み合う場合3回)行うと良いようです。
葉を香辛料として利用する場合、葉は1年中収穫が可能で、収穫する葉は若葉を除く葉になります。半年以上たったものを使います。もちろん前年の葉でも使うことができます。香辛料として利用される成分はシオネールと呼ばれているものです。ちなみに、生の葉は使えないことはないそうですが、青臭さや苦味が出てしまうそうです。香辛料としての特性を100%生かしたかったら、手間でも乾燥させた方が美味しく利用できると思いますが、この青臭さは、もともとは生の葉を使ったらしいので、人の好みという部分があると思います。ただし長期保存する場合は、乾燥させる必要があります。ゲッケイジュには軽い防虫効果もあるようです。料理以外にも使い道は工夫次第で広がるかも知れません。アイデア次第で利用価値はまだまだ他に有るかも知れません。
ゲッケイジュ葉.JPGゲッケイジュ葉・表.JPGゲッケイジュ葉・裏.JPG
上はゲッケイジュの葉です。ゲッケイジュの葉の特徴が分かると思います。道路に沿って立っている民家の庭に生えていました。柵がなく直接葉を見ることができます。観察していたら、お住まいの方が丁度お帰りになって、葉を1枚いただきました。おかげで種類を判別することができました。上(1枚目)葉の様子です。葉の表面には弱い光沢があります。2枚目、ゲッケイジュの葉の表面(表)クスノキ科なので葉の葉脈の基部にとても小さな膨らみ(ダニ室)があります。よく見ると肉眼で確認できます。3枚目、葉の裏側です。葉脈の基部に毛が生えていることが分かります。2枚目と3枚目は新しい葉の写真です。料理に香辛料として使う場合には1枚目(1番上)の半年以上たった葉を利用します。
★ゲッケイジュの葉にいたトガリキジラミの名前はゲッケイジュトガリキジラミでした。姿はクスノキに発生するクストガリキジラミに似ているのですが、ゲッケイジュの葉にいたゲッケイジュトガリキジラミは褐色の部分が多いです。羽化したての個体は全体が黄色いので、羽化したばかりの個体ですとクストガリキジラミとよく似て見えます。体色は羽化したての個体は色が薄いので、見た目では色の濃淡がある固体に見えてしまうものと思います。
ゲッケイジュトガリキジラミとゲッケイジュハベリマキフシはHepota様より、コメントを頂き名前が分かったキジラミとゴールです。この手は普通の図鑑には載っていないので、図書館で専門書を調べないといけないと思いつつ、時間がたっていたものです。名前が分かったので名前を付けて紹介することができました。
ゲッケイジュの虫こぶ1.JPGゲッケイジュの虫こぶ2.JPG
上2枚、ゲッケイジュの葉にできていた虫こぶ(ゴール)はゲッケイジュハベリマキフシという名前でした。まだあまり知られていないようです。ゲッケイジュハベリマキフシは葉の裏側に葉の縁が巻き込まれた形で細長く袋状になっています。古いものでも(幼虫等が脱出した後も)あまり黒くなっていませんでした。恐らく新しい状態の葉に寄生した形成者によって作成されるものと思われます。まだ袋状の黄緑色に見えるものを開いてみると、幼虫が中に入っています。茶色い部分が見えてきたり、茶色が多くなると羽化して脱出した後になり、幼虫を見ることができなくなります。幼虫はワタのような白いものを体にまとっています。幼虫は複数が袋状に巻かれた葉の中で生活しています。
ゲッケイジュのトガリキジラミSP幼虫2.JPGゲッケイジュのトガリキジラミSP幼虫1.JPGゲッケイジュのトガリキジラミSP1.JPGゲッケイジュのトガリキジラミSP2.JPG
上4枚、ゲッケイジュトガリキジラミです。ゲッケイジュハベリマキフシの形成者となる昆虫です。キジラミの仲間は小さいのでなかなか上手く撮影できません。このキジラミも同じく小さいです。撮影したのは5月下旬から6月初旬になります。虫こぶ(ゴール)の名前はゲッケイジュハベリマキフシと言います。上2枚はゲッケイジュの葉にいたものです。トガリキジラミの幼虫として紹介していたのですが、同種の幼虫とは違うかも知れません。2枚目の個体は終齢になるのだと思います。とても面白い容姿をしています。最初見たときにはハダニかと思いました。ダニに良く似ている体型をしていますが、ダニと違って脚の数が6本です。3枚目と4枚目のゲッケイジュトガリキジラミの成虫は別個体です。成虫と幼虫が葉に沢山ついていました。撮影は神奈川県横浜市。
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2016年10月14日

ヤマハギハトジタマゴフシ。萩(ハギ)の葉にできる鞘豆に似た虫こぶです。萩(ハギ)の仲間も調べてみました。

萩(ハギ)の葉にできる虫こぶ。ヤマハギハトジタマゴフシを見つけました。何とも言いにくい名称です。直ぐに名前を間違えてしまいそうです。名前にあるように萩(ハギ)の葉にできる虫こぶ(ゴール)です。萩(ハギ)とはハギ属の総称になっていますが、単に萩(ハギ)というとヤマハギを指すことが多いようです。種類が多い植物でどれも似て見えてしまいます。ヤマハギ、ミヤギノハギ、マルバハギ、キハギ、ネコハギなどがあります。ハギが名前に付いているシバハギ(別名クサハギ)、ヌスビトハギは属が違いヌスビトハギ属になります。マメ科コマツナギ属 のコマツナギも似ています。見つけたヤマハギハトジタマゴフシはヤマハギとエゾヤマハギにできる虫こぶ(ゴール)です。ヤマハギハトジタマゴフシとヤマハギを調べてみました。ついでにヤマハギに似ているミヤギノハギ、マルバハギなどの植物も調べてみました。
★ヤマハギハトジタマゴフシ ヤマハギ、エゾヤマハギの葉にハギハトジコブタマバエというタマバエ科の昆虫が作る虫こぶ(ゴール)です。6月から出現します。葉の中にいる幼虫は3玲で葉の隙間から脱出して地上に落ちていきます。7月上旬ごろに羽化するそうです。越冬の形態は不明です。2つに折りたたまれた形になった葉の葉身はやや肥厚しています。色は緑白色〜黄緑色。折りたたまれた葉の外縁は波打って閉ざされているものが多いです。葉の外縁にはわずかな隙間があり、手で広げると開くことができます。幼虫のいる部屋は中空になっています。
ヤマハギハトジタマゴフシ1.JPGヤマハギハトジタマゴフシ2.JPGヤマハギハトジタマゴフシ3.JPGヤマハギハトジタマゴフシ4.JPG
ヤマハギハトジタマゴフシです。ヤマハギハトジタマゴフシは葉が折りたたまれて、豆の鞘のように見えています。気持ちの悪い形のゴールもある中では、サヤエンドウのような形をしているので可愛く見えてきます。しかし言いにくい名前です。ヤマハギハトジタマゴフシを10回早口言葉でいうことは難しいです。試して遊んでみてください。上から3枚目は閉じている葉の外縁部を上から見たところです。1番下は葉を手で広げてみたところです。虫がいた部屋の部分は黒くなっている所です。
★ヤマハギ マメ科ハギ属。高さ1〜2メートルの落葉低木。成長が速い植物です。分布は北海道、本州、四国、九州。日当たりの良い山地、林縁に多く自生しています。秋の七草の1つで、庭や公園にも好んで植えられています。ヤマハギの枝は垂れ下がらないのですが2メートルからそれ以上に成長すると枝が垂れ下がるものもあります。花期は7〜9月。果実は豆果。葉は互生。葉は3葉で小葉は倒卵形〜楕円形をしています。葉の形には変異が大変多い植物になります。表面には毛が生えていませんが葉の裏には短い伏毛が生えています。似た仲間を1まとめにして総称でハギと呼ばれていますが、ハギとして呼ばれているのはヤマハギのことが多いようです。
ついでに他のハギの仲間を調べてみました。どれも同じように見えていたハギの仲間だったのですが、色々調べて違いが分かってきました。よく似て見えるハギですが、特徴を捉えると見分けがつきやすくなってきます。
・マルバハギ マメ科ハギ属。別名ミヤマハギ。高さ1〜2メートル。分布は本州、四国、九州。低地から山地の日当たりの良い場所に自生しています。葉と花の柄が短く葉の形が丸い形をしています。花期は7〜10月で花の色は紫紅色。花の花序が伸びないので葉と同じようなところに花が咲いていることが特徴になります。分枝は多くても枝が垂れることはありません。
・ミヤギノハギ マメ科ハギ属。別名ナツハギ、イトハギ。高さ2メートルの落葉低木。園芸品種で野生化しています。分布は北海道、本州、四国、九州。特徴は枝が垂れ下がり、葉は他種よりも細長くなります。花数が多く、枝にびっしりと付くので花を楽しむために庭木や公園に多く植えられています。花期は7〜10月で花の色は紫紅色、花の蕚片が深く4つに裂けています。成長速度の速い種類になります。名前に宮城(ミヤギ)と付いているのは伊達じゃありません。ミヤギノハギは宮城県の県の花にもなっています。白花変種にシロバナミヤギノハギがあります。
・メドハギ 草地、野原、河原などに自生しています。花期は8〜10月で白い花にムラサキの筋が入っています。
・ニシキハギ マメ科ハギ属。ビッチュウヤマハギとも呼ばれています。ニシキハギとビッチュウヤマハギは同種である確率が高くなったようです。高さは2〜3メートルの落葉低木。分布は本州(中部以西)、四国、九州。特徴は葉の表面にも細毛が生えています。花期は8〜10月。花の色は紅紫色で花序はヤマハギよりも短くなります。数種類の交配から生まれた雑種のようです。
・キハギ 別名ノハギ。マメ科ハギ属。高さ1〜3メートルの落葉低木。若い枝には細かい毛が生えています。分布は本州、四国、九州 。名前の由来は植物体が木立になることからついた名前のようです。花期は6〜9月。花の色は淡黄白色で紅紫色の斑が入っています。花は白色と紫色の配色が目立って見えます。
・ネコハギ マメ科ハギ属。 分布は本州、四国、九州 の日当たりの良い草地、河原、道端などに自生しています。小葉に短毛が生えていす。枝は地面を這うように生えます。花は白く紅紫色の斑が花弁の基部近くに見えます。花期は7〜10月。
似ているものに属の違うヌスビトハギ、シバハギ、コマツナギもあります。
・ヌスビトハギ 別名ドロボウハギ、ヌスットハギ。マメ科ヌスビトハギ属。草丈は60〜120センチの多年草。分布は北海道、本州、四国、九州 、沖縄。林縁、草地、道端などに自生しています。花期は7〜9月。花は小さくて4ミリ程しかありません。花は細長い花序にまばらについています。花の色はピンク色や淡紅色をしています。葉は3小葉。ヌスビトハギの実は2節になっている変わった形をしています。 ヌスビトハギはやや暗い場所を好みます。しかし可哀そうな名前が付けられたものです。
・シバハギ(クサハギ) マメ科ヌスビトハギ属の多年草。分布は本州(静岡県以西)、四国、九州。沖縄。日当たりの良い草地、空き地、道端などに自生しています。茎の長さは50〜60センチの半低木。地を這うように伸びています。シバハギはクサハギとも呼ばれています。葉は3小葉で卵形をしています。花期は8〜10月。花の色は紅紫色、明るい紫色をしています。
・コマツナギ マメ科コマツナギ属。落葉小低木。高さは50〜80センチ。分布は本州、四国、九州 の日当たりの良い草地、河原、道端などに自生しています。葉は奇数羽状複葉なので、1見花を見るとハギに似ていますが、葉を見ると違う種類であることが分かります。小葉の数は7〜13個あります。レンゲやカラスノエンドウに似た葉をしています。花期は7〜9月。花の色は淡紅紫色で花の数は多く付けています。草のようにも見えるコマツナギは木なのです。少し意外な感じを受けてしまいます。コマツナギは夜になると葉を閉じる面白い特徴を持つ植物です。葉を閉じる仕組みを持つ植物は、葉から水分を失うことを避けるためだと思われています。葉を閉じる有名な植物ではネムノキが知られています。
ミヤギノハギ1.JPGミヤギノハギ2.JPG
上、ミヤギノハギです。ヤマハギとの違いは枝が垂れている所です。ヤマハギの枝は垂れ下がりません。見た目は非常に良く似ていて見分けが難しいのですが、両種は枝の特徴に差が出ます。
ヌスビトハギ花.JPGヌスビトハギ2.JPG
上、ヌスビトハギです。花がとても小さいです。花序が細長く伸びあがっています。
コマツナギ1.JPGコマツナギ2.JPG
コマツナギです。花がハギの花によく似ていますが、葉の様子が違っています。ハギの花の付き方と違って、コマツナギの花はまとまって付きます。
ヤマハギは秋の七草として良く知られています。他のハギの仲間も花は夏ごろから見ることができます。小さくてもマメ科らしい可愛い形の花を見つけながら散歩をするのも楽しいものです。
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