2017年10月14日

クヌギにできる虫こぶ(ゴール)5種類。クヌギエダイガフシ、クヌギハケタマフシ、クヌギハケツボタマフシ、クヌギハヒメツボタマフシ、クヌギハマルタマフシ。

クヌギには面白い形をした虫こぶ(ゴール)ができます。クヌギハケタマフシ、クヌギハケツボタマフシ、クヌギエダイガフシ、クヌギハヒメツボタマフシの4種類のゴールは同じクヌギの樹にできていました。クヌギは虫こぶ(ゴール)ができやすい樹木と言えるようです。虫こぶはダニ、タマバエ、アブラムシなどの昆虫が植物に作る奇形で、虫えいや英名のゴールとも呼ばれています。多くはコブ状になることが知られています。様々な木に様々な形をした虫こぶ(ゴール)を作ります。クヌギはゴールができやすい植物でゴールの種類も多いです。ゴールを見つけたい、見てみたいと思われたら、クヌギの樹を見つけて観察して見ると良いと思います。今回紹介する種類とは別の種類のゴールもクヌギで見つけることができる思います。植物に奇形を起こしてできることから、気持ちが悪いと思う方もいると思いますが、虫が作る不思議な形の造形物を観察するのも面白いものです。クヌギとクヌギエダイガフシ、クヌギハケタマフシ、クヌギハケツボタマフシ、クヌギハヒメツボタマフシ、クヌギハマルタマフシの5種類を調べてみました。クヌギハケタマフシには大変良く似たクヌギオオケタマフシがあります。形状がやや違うようですが、分布が重なる地域だと判別は難しそうです。形状等を比較して見たいです。虫こぶ(ゴール)は似たものもあるので正確な分類は難しいです。
クヌギを調べてみました。
★クヌギ ブナ科。高さ15〜メートルになる落葉高木。雌雄同株。樹皮は灰褐色〜灰黒色で不規則にひび割れています。分布は本州(岩手県、山形県以南)、四国、九州、沖縄。里山や雑木林に生育している樹木ですが、コナラなどよりもはるかに少ない種類になります。花期は4〜5月。ドングリは球形をしていて直径は約20ミリ。実は2年かけて9〜10月に黒く熟します。葉は互生。葉の形は長楕円形で長細く、葉の長さは8〜15センチ。幅は2〜4センチ程になります。葉の葉柄は短く、葉脈の先端(鋸歯の先)は針状に尖って飛び出ています。この針状に尖った部分は白っぽく見えます(葉緑素を欠くため白っぽく見えています)。よく似た樹にアベマキとクリがあります。ドングリを見ないと区別しにくいのですが、よく似ている葉にも違いがあります。丸っこくて美味しそうに見えるクヌギのドングリは渋くて通例は食用としませんが、水に何度もさらすなどの手間をかけることで、渋を取り除けば食用として使えるそうです。樹の葉や樹は、アベマキやクリと大変良く似ていますが、判別方法を知っていると見分けることができます。
クヌギ、アベマキ、クリの違い(葉とドングリで区別する方法)。
・クヌギ クリの葉とよく似ていますが鋸歯の先にある棘状の部分は、クヌギでは白っぽく見えます。葉が成長すると葉の裏にあった微毛は抜け落ち、葉の裏側は緑色に見える様になります。クヌギのドングリは綺麗な球形に近い形に見えます。クリよりもはるかに柄が短くなっています。 
・アベマキ 葉裏に大きな比較になる特徴があります。アベマキの葉裏は毛深くて白っぽく(灰白色に)見えます。この微毛は星条毛と呼ばれています。鋸歯の先にある棘状の部分は白っぽく見えます。葉柄はクリよりもはるかに柄が短くなっています。アベマキとクヌギはドングリも似ていますが、アベマキのドングリはクヌギのドングリよりも縦長になっています。 
・クリ 葉の表面には光沢があります。クリの葉の葉裏の脈上には微毛が生えています。鋸歯の先の針状の部分まで緑色に見えます。クリの葉の葉柄は長く、比較するとアベマキの葉柄は極めて短く見えます。食用として流通している皆様お馴染みのクリのドングリは、トゲトゲの海に生息しているウニの様なイガに包まれています。
クヌギの若いドングリ.JPGクヌギの若い実2.JPG
上はクヌギの若い実(未成熟のドングリ)です。落下して来るクヌギのドングリはよく見ることがあると思いますが、若いドングリの実は実が見えていない状態だと、トゲトゲの塊やイガ状に見える花の形に見えます。クヌギの実(ドングリ)は2年かけて立派なドングリになるのです。下はまだ青い(緑色をした)ドングリがが見えています。この状態だとクヌギのドングリだと分かります。
★クヌギエダイガフシ クヌギエダイガタマバチが作る(作成者)ゴール(虫こぶ)です。若いクヌギの枝につくられる、樹の実によく似たゴールです。クヌギエダイガフシは球形に近い形をしていて可愛い形の樹の実にも見えます。似ている形と言うと、クリの樹の若いイガや毛玉の様にも見えます。よく見ると全体を包むようにできているイガ状の突起は反り返っていて、突起には軟毛が密生しています。枝先の茎にできているので、クヌギの若い未成熟な実だと思ってしまいそうです。単独でできている場合と群生している場合がありますが、多くは群生していて繋がって見えるものが多いです。クヌギエダイガフシは単性世代のゴール(虫こぶ)で夏に形成されます。クヌギエダイガフシの中から羽化して出てくるクヌギエダイガタマバチは雌で雄は出てきません。両性世代のゴールは冬芽に形成されクヌギハナコツヤタマフシと呼ばれます。両性世代のゴールになるので、クヌギハナコツヤタマフシの中からは雄と雌が出てきます。クヌギエダイガタマバチは10月に羽化して産卵は秋から春にかけて行われるようです。越冬はクヌギエダイガフシの中で羽化して成虫越冬します。
クヌギエダイガフシ1.JPGクヌギエダイガフシ2.JPG
上、クヌギエダイガフシです。上の写真は1個ですが、下の写真のように数個が固まっているものを良く見かけます。下では大きさを1円玉と比較してあります。良く昆虫がこの様な形のものを作り上げたのかと、感心してしまいます。
★クヌギハケツボタマフシ タマバチ科のクヌギハケツボタマバチがクヌギやアベマキの葉の表面に作るゴールです。クヌギハケツボタマフシは全体的には茶褐色の色をしていて、長い毛で覆われていて、扁平な球状や扁平な壺の様な形をしています。中央部は凹んでいて中央部は白くリング状に見えています。この特徴から、目玉模様や茶色い色をしたウニの様にも見えて面白いです。外縁には白い棘状の長い毛があります。クヌギハケツボタマフシの中には、クヌギハケツボタマバチの幼虫が1匹入っています。越冬はこの中で蛹で越冬するようです。単性世代のゴールになります。大きさは直径2〜3ミリ程。
クヌギハケツボタマフシ2.JPGクヌギハケツボタマフシ3.JPGクヌギハケツボタマフシ1.JPGクヌギハケツボタマフシ4裏.JPG
上、クヌギハケツボタマフシ。大きさは2・5ミリ程のものが多かったです。単独で葉の上にできているものやくっついてできているものがあります。フジツボの様な形に見える明るい茶色の毛で覆われた虫こぶ(ゴール)です。1番下は葉の裏側から見た所です。葉の裏には大きな変化は見られません。
★クヌギハヒメツボタマフシ タマバチ科のクヌギハヒメツボタマバチがクヌギやアベマキの葉の表面に作るゴールです。直径2・5〜3ミリと小型。秋に葉から落下します。 クヌギハケツボタマフシに似ていますが、クヌギハヒメツボタマフシの方が小さいです。良く見ないと間違えてしまいそうです。
クヌギハヒメツボタマフシ1.JPGクヌギハヒメツボタマフシ2.JPG
上、クヌギハヒメツボタマフシです。小さくてクヌギハケツボタマフシにも似ているので、良く見ないと見間違えそうです。個体数が少ないのでしょうか。クヌギハケツボタマフシはすぐに見つかるのですが、クヌギハヒメツボタマフシはなかなか見つかりませんでした。成熟すると綺麗な色をしています。
★クヌギハケタマフシ 7〜9月に見られるタマバチ科のクヌギハマルタマバチがクヌギやアベマキの葉の裏側に作るゴールです。クヌギハケタマフシは葉の側脈に沿って作られ白色の細かい毛で覆われています。クヌギハマルタマフシの色は黄白色から赤色で、先端部に向けてやや細まった形をしています。海の岩場に生息するフジツボの様な形を連想させます。先端の頂部は凹んでいます。中の幼虫が育つとクヌギハケタマフシは葉から落下します。クヌギハケタマフシは単性世代で両性世代のゴールは3月にクヌギハケタマフシから脱出した雌がクヌギやアベマキの花芽に産卵して両性世代となるクヌギハナカイメンフシが形成されます。越冬は成虫越冬。 クヌギハケタマフシの中で越冬します。分布は本州(関東以北)。大きさは直径5〜8ミリ。球形に近い形をしている特徴があります。
クヌギハケタマフシ1.JPGクヌギハケタマフシ2.JPGクヌギハケタマフシ3.JPGクヌギハケタマフシ4.JPGクヌギハケタマフシ拡大5.JPGクヌギハケタマフシ表.JPG
クヌギハケタマフシ。上、直径は6ミリ。葉の裏に作られます。銀白色に見えますが、成熟してくるとワイン色のように色が変わってきます。私的には可愛い形で色も綺麗だと思います。見つけたクヌギでは3・5〜6・5ミリの大きさでした。1番上はまだ丸くなる前の未熟なクヌギハケタマフシです。台形の様な形をしています。2枚目、葉の裏に群生しています。3枚目、成長して来ると丸みが出てきます。銀白色に見える短毛も綺麗です。4、5枚目、成熟してくると赤味が出てきます。ワイン色に見えなかなか綺麗です。よく似たものにクヌギハオオケタマフシがあります。クヌギハケタマフシは球形に近い形をしている様なので、クヌギハケタマフシで良いと思いますが、どちらの種も存在する地域なので迷ってしまいます。当方は形状から判断しているので、成熟しないと判別ができないと思いました。下、葉の表側から見t所です。クヌギハケタマフシのある表側の中心部は黄色い色をしていて、やや盛り上がって見えます。間違っているかもしれないので、クヌギハオオケタマフシも調べてみました。
★クヌギハオオケタマフシ タマバチ科のクヌギハオオケタマバチがクヌギやアベマキの葉の裏側に作るゴールで中には幼虫が1匹入っています。クヌギハオオケタマフシは単性世代で両性世代のゴールは3月にクヌギハオオケタマフシから脱出した雌がクヌギやアベマキの花芽に産卵して両性世代となるクヌギハナワタフシが形成されます。越冬は成虫越冬。11月に成虫は羽化してクヌギハオオケタマフシから脱出して越冬に入りますが、遅いものはそのまま中に留まり越冬します。3月頃から羽化するようです。分布は本州(関東以南)、四国、九州。大きさは直径5〜8ミリ。クヌギハオオケタマフシの形はクヌギハケタマフシが球形に近い形になるのに対して、丸みが少ないよいうです。比較して見て見たいです。
★クヌギハマルタマフシ クヌギハマルタマフシの形は球状で色は黄白色〜赤色。成熟すると赤くなるようです。クヌギ、アベマキの葉の葉脈に沿って作られます。単性世代のゴールで、大きさは4〜6ミリ程と大きさに差があります。秋に羽化して脱出して来るのは、すべて雌のクヌギハマルタマバチになります。タマバチ科のクヌギハマルタマバチが葉の表側に作るゴールです。分布は本州、四国、九州。クヌギハマルタマフシの中には幼虫が1匹入っているそうです。雌は冬にクヌギの花芽に産卵します。ここで生まれた幼虫が春にクヌギハナケタマフシと言う両性世代のゴールを作ります。冬に産卵することから越冬は卵になるのでしょうか。それとも産卵後でも成虫は生きているのでしょうか。詳しくは分かりませんでした。
クヌギハマルタマフシ.JPG
クヌギハマルタマフシです。クヌギの葉で見つけました。赤くなると小さくても見つけやすくなります。赤い色をした丸い球が葉の上についていると可愛く見えます。
昆虫が作るゴールには気持ちの悪い形のものも多いのですが、クヌギにできるゴールは可愛い形のものが多いので、観察すると楽しいと思います。
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2017年08月22日

ヤブニッケイの葉にできたコブ状の虫こぶ(ゴール)、 ニッケイハミャクイボフシとヤブニッケイを調べてみました。

ニッケイはクスノキ科クスノキ属の常緑樹です。ニッケイ、ヤブニッケイ、マルバニッケイ(マルバニッケイの分布は九州、沖縄)などがありますが、よく見かけることができるのはヤブニッケイです。ヤブニッケイとニッケイは大変良く似ています。植え込みにあったヤブニッケイ(クロダモ)の樹で、ニッケイの葉にできる虫こぶ(ゴール)の、ニッケイハミャクイボフシを見つけました。名前にあるように葉の脈に沿って作られるゴールです。同じクスノキ科のクスノキにできるクスノキハクボミフシとよく似ています。ニッケイ(肉桂)と言うと聞きなれない植物の名前になるようですが、ニッキとかシナモンと呼ぶと聞いたことがある植物の名前になると思います。ニッキとはニッケイ(肉桂)の樹の細根を乾燥させたもので、お菓子の材料などの香辛料として使われています。日本産のニッケイよりも中国原産種やベトナム原産種の方が芳香が強く、現在では食材等の原料には中国原産種のシナニッケイやベトナム産、セイロンニッケイが使われているようです。グレードとしてはベトナム山地産のニッケイが最高級とされています。そのニッケイとそっくりなのがヤブニッケイです。ヤブニッケイの根はニッキとして使うことができません。ニッキは根を使うことから、樹の数が減ってしまったようです。沖縄(沖縄本島、徳之島、久米島)には日本原産とされるオキナワニッケイがあります。本州のニッケイは原料を採るために栽培された栽培品が野生化したものなどになるようです。ヤブニッケイやニッケイの葉は香辛料に使うことができます。ゲッケイジュ(ローリエ)の代わりに使うことがあるようです。ヤブニッケイの葉をシナモンリーフと言って(商品名)ハーブティーとして使うこともできるようです。植物体で葉に含まれる含有量が1番少ない部位になります。味等、まったく試したことが無いので、どのようなものかは分かりませんが、肉や魚料理の匂い消しや香り付けには有効かもしれませんね。
・当ブログは食材等にするために勧めているわけではありません。店で購入すれば間違いはないと思いますが、野外で間違って他の植物を採取して使われて体調を崩しても、当方は1切の責任は負いません。また芳香や味の差などは記載によるもので、ニッキやシナモンと1般的に言う食材としての製品を、当方は産地を比較して食したことなどもありませんので、あくまでも参考までにしてみてください。実際にどの程度の差があるのかという興味は湧いてくるところです。昔は乾燥させたシナモンの根や樹皮が簡単に手に入ったのですが、最近では専門店にいかないと目にすることは少ないと思います。
ヤブニッケイと ニッケイハミャクイボフシを調べてみました。
ニッケイとヤブニッケイの違いは葉に現れます。葉の違いを比較して見ることにします。
・ニッケイの葉は葉先が長く尖っています。葉の形は長楕円形で、葉は細長く見えます。特徴的な葉の3行脈がはっきりと見えます。葉の側脈が先端まで達しています。葉裏の色は粉のように見える白色で微毛が生えています。高さは3〜9メートル。
・ヤブニッケイの葉はニッケイよりも丸みがあります。葉先の他がった部分は少ないです。特徴的な葉の3行脈はニッケイと比べるとはっきりしていません。葉の側脈が先端まで達していません。葉裏の色は淡い緑色で無毛。高さ15〜20メートル。ヤブニッケイには虫こぶ(ゴール)の ニッケイハミャクイボフシができます。ニッケイには付きにくいそうです。
★ヤブニッケイ 別名クロダモ。クスノキ科。高さ15〜20メートルの雌雄異株の常緑高木。分布は本州(福島県以南、福島県浜通り、富岡町が北限)、四国、九州、沖縄。北限の福島県では準絶滅危惧種になっています。山地に自生していますが、耐潮性もある丈夫な性質から植樹されていて公園などでも見ることができます。庭木や風よけ(防風)の目的でも植えられているようです。特徴的な葉の3行脈がはっきりと見えるニッケイ属の植物です。葉は対生ですが、わずかにずれがあります(擬似対生)葉の表面(表側)には光沢があり、裏側は灰白色をしています。葉の形は狭卵形や長楕円形で葉の長さは6〜12センチ。葉には独特の匂いがあります。花期は6月で、雌株にできる実は11〜12月に黒く熟す楕円形の実がつきます。幹の色は暗褐色をしています。
★ニッケイハミャクイボフシ ニッケイトガリキジラミがニッケイ、ヤブニッケイの葉に作る虫こぶ(ゴール)です。ヤブニッケイに多く見ることができます。ニッケイハミャクイボフシは葉脈上や葉脈に沿って作られます。数個が葉につくものや沢山のニッケイハミャクイボフシができている葉などがあります。ほとんどが単独(1個)ではなく、ほぼ複数で葉にできています。ニッケイハミャクイボフシ はクスノキ科のクスノキの葉にできるクスノキハクボミフシとそっくりなゴールです。こちらの虫こぶ(ゴール)はクストガリキジラミにより葉の上に作られるという違いがあります。ニッケイトガリキジラミ(トガリキジラミ科)は2齢幼虫で越冬して、翌年の3〜4月に羽化します。羽化した成虫は新葉に産卵します。孵化した幼虫は葉裏の窪みの部分に生息しています。葉の裏側にある1つの窪みに1匹の幼虫がいます。分布は本州、四国、九州。ニッケイトガリキジラミの写真が撮れたら追加したいと思っています。
ヤブニッケイ葉.JPG
上、ヤブニッケイの葉です。この樹の近くにはもう少し葉の細いヤブニッケイの樹もありました。クスの樹の葉の脈にはダニ室がありますが、ヤブニッケイの葉にはダニ室はありません。
ニッケイハミャクイボフシ1.JPGニッケイハミャクイボフシ2.JPGニッケイハミャクイボフシ裏側.JPG
ニッケイハミャクイボフシです。ビルの脇の植え込みに植栽されていたヤブニッケイで見つけました。葉にボツボツのイボ状の瘤ができます。上は数が少ないですが、中の写真では多くが脈に沿ってできています。黄色く見える部分が綺麗です。下は中の写真と同じ葉の裏側です。撮影地。神奈川県横浜市、みなとみらい。
植物にできるゴールを面白いと見るのか、気持ち悪いと見るのかには個人差が大きいと思います。多くは気持ち悪く感じるのでしょうが、ゴールに興味が出てくると見つけると嬉しくなってしまいます。
posted by クラマ at 16:50| Comment(0) | 虫こぶ(ゴール) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月21日

エゴノキとエゴノキにできる虫こぶ(ゴール)エゴノネコアシとエゴノキハヒラタマルフシ。

エゴノキは5〜6月に枝いっぱいに鈴なりに小さな香りのよい花をぶら下げて咲きます。エゴノキは山野に普通に自生している樹木です。花数が多く香りも良いうえに、園芸品種も多くあることから、庭木や公園でも普通に見ることができます。エゴノキの花にはかすかに匂う良い香りがあって、昆虫が沢山集まってきます。花に集まってくる昆虫を探すのも面白いです。エゴノキは少し変わっていて、同じ木でも花の花弁の枚数が4〜7枚あるものが有ったりします。花の咲くころの緑色の葉も綺麗で、さわやかな5月に似合う樹木になっていると思います。花が咲いているエゴノキは簡単に見つけることができるので、可愛い花と香りを楽しむことをお勧めします。花が終わってしまうと葉の緑が自然に溶け込んで、周りの樹木と見分けがつかなくなってしまう地味な1面もあります。花が終わった後のエゴノキでは、虫こぶ(ゴール)を探すと面白いです。虫こぶ(ゴール)を観察できるかもしれないので、花の咲いている時期に樹のある場所を覚えておくと良いかも知れません。エゴノキを観察していたら、虫こぶ(ゴール)を見つけました。エゴノキにできるゴール、 エゴノネコアシとエゴノキハヒラタマルフシの2種類です。エゴノキは虫こぶ(ゴール)のできやすい樹としても知られています。ピンク色の花を咲かせるベニガクエゴノキとエゴノキとエゴノネコアシとエゴノキハヒラタマルフシの種類の虫こぶ(ゴール)を調べてみました。成長の段階を追った写真を追加しました。
★エゴノキ エゴノキ科。別名チシャノキ、ロクロギ。日本原産の落葉高木。高さは7〜8メートル。幹の色は暗褐色。変種にはホソバエゴノキ、テリハエゴノキ、ベニガクエゴノキなどがあります。ベニガクエゴノキは紅色が強く蕚の部分が濃いピンク色をしています。エゴノキの名前の由来は実がエゴいことからきているそうです。実は有毒で食べてはいけません。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。日当たりの良いやや湿気のある場所を好みます。林内、林縁、雑木林に普通に自生しています。園芸品種も多く出ていて庭木、公園樹としても良く使われています。花期は5〜6月。花数が多く華やかです。小枝の先に下向きに並んだように咲きます。エゴノキの花は柄が長く、香りのよい白い花を咲かせます。花弁は普通5弁が多いのですが、4〜6枚のものもあります。木の個性や同じ木でも花弁の枚数の違う花が出ていることもあります。花には10本の黄色い雄しべがあります。花は香りが良くハチ類やヒラタハナムグリなどが集まります。葉は互生で長さは4〜8センチの卵形をしていて、先が尖っています。葉の縁には鋸歯があります。秋にできる実は卵形で可愛い形でつり下がって実ります。果実の皮には有毒成分のエゴサポニンという成分を含むそうです。昔はこの毒性を利用して魚を取っていた時期がありましたが、現在ではエゴノキの毒を使った漁法は使用禁止になっています。エゴノキは挿し木、接ぎ木で増やすことができます。エゴノキにはよく似たハクウンボクガあります。花柄が長く、花がつり下がって見えるエゴノキに対して、ハクウンボクのン花の花柄はとても短いことで区別することができます。
園芸品種には色々あります。品種の特徴を調べてみました。ピンクチャイムはピンク色の花が咲きます。シダレエゴノキは枝が枝垂れているエゴノキです。エメラルドパゴダはオオバエゴノキの直立性の品種です。他にも多くの種類があります。探せば気に入った種類のエゴノキを見つけることができると思います。
エゴノキ花.JPGエゴノキ実.JPGエゴノキの実.JPG
同じ樹に花弁の数が4枚と5枚の花が咲いていました。もっと探せば6枚の花弁の花も見つかるかも知れません。遠くからでも目立つ白い清楚な可愛い花を咲かせています。花が開く前の蕾は卵型で色も形も可愛いです。花にはヒラタハナムグリや花に集まるハチが飛来していました。中、若い実です。柄が長く卵型で可愛い実がぶら下がって付きます。下、エゴノキの種の写真を追加しました。割れた実には種がぶら下がって付いています。実は熟すと裂けるように割れてしまいます。中には茶色の種子が入っています。
★ベニガクエゴノキ エゴノキ科の落葉高木。高さは2〜7メートル。自生種とも園芸品種ともいわれていますが園芸品種として通っています。もともと自生していたものと、品種として作ったものの両方が有るのかも知れません。花は濃いピンク色で、甘い香りがします。花弁は4〜6枚。花には10本の黄色い雄しべがあります。蕚と花柄が紅色(赤い)エゴノキ。葉は互生。長さは4〜8センチの卵形で先が尖っています。縁には鋸歯があります。果実は10月。灰白色の卵形の実を付けます。
ベニガクエゴノキ1.JPGベニガクエゴノキ2.JPG
遠くからでは、真っ白い花のエゴノキ程は目立ちませんが、近くで見るとベニガクエゴノキの花もピンク色が綺麗に見えます。名前の由来の花の蕚と柄は紅色に見えます。下は花を下から覗き込んだものです。雄しべの数は10本あります。
エゴノキで見つけた、エゴノキの虫こぶ(ゴール)エゴノネコアシとエゴノキハヒラタマルフシ。
★エゴノネコアシ 作成者エゴノネコアシアブラムシ。エゴノネコアシは4〜5月に初期の形成が始まります。枝先に花の蕾に似た形の初期の虫こぶ(ゴール)が形成されます。花が咲いているのに遅れて後から咲きだす花の蕾か何かにも見えてしまいますが、やがてネコアシ(猫脚)と名前がついているように、猫の脚にも似て見えるような形になります。さらに成長すると果実やバナナの房のように見える形になります。6〜7月頃、薄い黄色になると先端の脱出孔からエゴノネコアシアブラムシが脱出して(有翅アブラムシ)イネ科のアシボソに移動します。エゴノキの近くにアシボソが生えていたら、エゴのネコアシが形成される確率がかなり高くなります。脱出した後のエゴノネコアシは地面に落下しているので、脱出孔の様子などを観察することができます。
エゴノネコアシ1.JPGエゴノネコアシ2.JPG
エゴノネコアシです。上はエゴノキで見つけたもので横から見た所です。下はベニガクエゴノキで見つけたもので、前から見た所です。まだ初期の段階のエゴノネコアシになります。どちらの種類のエゴノキにもエゴノネコアシとエゴノキハヒラタマルフシはできていました。この両種の樹下にはアシボソが生えていました。
エゴノネコアシ追加1.JPGエゴノネコアシ追加.JPGエゴノネコアシ追加B1.JPG
上、少し大きくなってきたエゴノネコアシを追加しました。まるで花の蕾が膨らんできたように見えます。房になっている部分の形は長細く見えるものもあります。大きさと形には若干の差が見られます。
エゴノネコアシB追加3.JPGエゴノネコアシB追加2.JPGエゴノネコアシ空.JPGエゴノネコアシアブラムシ.JPG
観察していると、エゴノネコアシの色は黄色っぽくなるものと緑色のままのものがあることが分かりました。また房(袋状になっている部分)も丸みのありものと長細いものがありました。上の写真のエゴノネコアシは薄い黄色に見えます。できていたのはベニガクエゴノキです。上2枚は同じものです。角度を変えて見たものです。3枚目は別の場所のエゴノキの樹下で見つけたものです。沢山落ちていました。大きさの目安に下にメジャーを置いてみました。袋の先端にはエゴノネコアシアブラムシが出て行った脱出孔が見えています。下、写真を追加しました。エゴノキに付いていたエゴノネコアシの袋の中のエゴノネコアシアブラムシです。脱出孔がまだ空いていない袋を破って撮影しました。中は白い粉でいっぱいになっていました。よく見るとその白い粉が動いています。接写して見ると白い粉を被った大きい体のものと小さなサイズの体をしたエゴノネコアシアブラムシが集団でたくさん入っていました。
★エゴノキハヒラタマルフシ 作成者エゴタマバエ タマバエ科。4〜5月に初期の形成が始まります。扁平で薄い緑色をしています。葉の表と裏の両面が盛り上がります。初期では中央が窪んで見えます。
エゴノキハヒラタマルフシ.JPGエゴノキハヒラタマルフシ葉裏.JPG
エゴノキハヒラタマルフシです。上はエゴノキの葉に沢山出来ていたものを選びました。葉の表側の写真になります。下は葉の裏側のエゴノキハヒラタマルフシです。中央が凹んで見えます。この写真のエゴノキハヒラタマルフシはまだ初期の段階のものになります。
エゴノキハヒラタマルフシB追加1.JPGエゴノキハヒラタマルフシB追加2.JPG
エゴノキハヒラタマルフシの成長したものです。上は葉の表側です。葉の表面に見える部分は大きくなったものの、形に大きな変化は見られません。色は黄色が濃くなっています。下は葉の裏側から見たものです。球形に成長しています。果実のモモの実に似て見えます。可愛い形に膨らみました。色は初期の緑色からかなり白い色になっています。表面は淡いピンク色や淡い紅色がさして見えます。撮影は6月で初期のエゴノキハヒラタマルフシの写真と同じ樹にできていたものです。
他の種類のエゴノキにできる虫こぶも見つけることができましたら、合わせて追加したいと思っています。
posted by クラマ at 13:37| Comment(0) | 虫こぶ(ゴール) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする