2016年08月04日

ツヤアオカメムシ、チャバネアオカメムシ、ヒメチャバネアオカメムシ、クヌギカメムシ、ヘラクヌギカメムシ、ミナミアオカメムシ。緑色のカメムシを見つけました。

緑色をしたカメムシにツヤアオカメムシ、アオクサカメムシ、チャバネアオカメムシ、ヒメチャバネアオカメムシ、クヌギカメムシ、ヘラクヌギカメムシ、ミナミアオカメムシなどがいます。ツヤアオカメムシ、アオクサカメムシは丸みのある体をしていて、綺麗な緑色が良く似合っている可愛いカメムシです。カメムシは顔も可愛く動きもチョロチョロしていて好きな昆虫です。匂いが臭くなければ最高です。大人しく扱えば、そう簡単に悪臭の洗礼は受けないので、ひたすら刺激を与えないように注意すればひどい目には会いません。ツヤアオカメムシとアオクサカメムシにはやはり大変よく似たミナミアオカメムシがいます。よく見ないとどの種類だか分からなくなってしまいます。クヌギカメムシは私が見つけにくい種類になっていて、なかなか見つけることが出来ないでいます。クヌギカメムシは大きくて幅もあり、体は頑丈そうに見えます。よく見ると可愛いカメムシは悪臭のイメージが強いため、嫌われてしまうことが多い気の毒な昆虫です。チャバネアオカメムシにはヒメチャバネアオカメムシという大変良く似ているカメムシがいて、1見して区別することが難しい大変紛らわしい種類になっています。ヒメチャバネアオカメムシは南方系のカメムシで北上しているようです。チャバネアオカメムシよりも小型のカメムシです。もっと多くのヒメチャバネアオカメムシを見たいところですが、神奈川県では数が少なくなかなかお目にかかれないでいます。クヌギカメムシとヘラクヌギカメムシは大変良く似ています。もっと見つけて写真が撮りたいです。当方観察エリアでは見つけることが少ない種類なのが残念です。ミナミアオカメムシを追加しました。ミナミアオカメムシは外来種で現在関東地方にまで北上してきた種類です。繁殖力が強くアオクサカメムシと非常に良く似ているので判別が難しいです。幼虫での判別はさらに難しくなります。緑色をした6種類のカメムシを調べてみることにしました。
★ツヤアオカメムシ カメムシ科。体長14〜17ミリ。分布は本州、四国、九州、沖縄。ツヤのある鮮やかな緑色をした綺麗なカメムシ。体型は丸みを帯びていて体には小さい点刻があります。ツヤアオカメムシには遺伝的な体色の変異が20種類ほど知られているようです。ツヤアオカメムシは昼行性のカメムシですが、昼は大人しく葉や果実にとまっています。緑色をしたカメムシなので、葉の色に同化していて見つけにくいです。普通種なのですが春から夏の時期には見つけることが難しくなります。夜間の灯火に良く集まる習性があるので、日中よりも夜間の灯火の周りで良く見つけることが出来ます。自然の中では、秋になって緑が少なくなってくるころに見つけやすくなる種類です。ツヤアオカメムシはもとは南方系のカメムシで、北上をしている種類になります。モモ、ウメ、カキ、ナシ、ビワ、ミカンなどほとんどの果樹を加害する害虫になっています。群集性があり大発生すると柑橘類などに大きな被害を与えることが知られています。汁を吸われた果実は凸凹になってしまいます(吸汁された場所は深く凹んでしまいます)広食性のカメムシで適応力が強いです。幼虫は主にスギ、ヒノキの球果を餌にします。越冬は成虫で、常緑広葉樹の樹林内で、樹皮下などを利用して越冬します。観察しているとミズキ、クマノミズキの実に成虫、幼虫を多く見ることが出来ます。スギ、ヒノキが主に利用されているようですが、ミズキの実がある頃は、ミズキやクマノミズキがかなり利用されていると思います。(ミズキでは他の種類のカメムシも多く見ることが出来ます)
ツヤアオカメムシ1ペア.JPGツヤアオカメムシ2.JPG
ツヤアオカメムシです。ミズキの木についていました。下はミズキの実の汁を吸っているツヤアオカメムシです。ツヤの有る緑色が綺麗です。撮影地。神奈川県横浜市、こども自然公園。
ツヤアオカメムシには、大変よく似た種類にミナミアオカメムシ、アオクサカメムシがいます。アオクサカメムシをついでに調べてみました。写真が撮れましたら追加をする予定です。               
アオクサカメムシは写真が取れたら追加する予定です。ミナミアオカメムシが北上してきているので、比較のために調べてみました。
★アオクサカメムシ カメムシ科。体長12〜17ミリ。光沢のない緑色の綺麗なカメムシ。体型は丸みを帯びています。緑色で可愛い体型のカメムシです。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。森林や林縁に多い種類になります。体色や斑紋に遺伝的な個体差が有るものがいるそうです。出現は7〜10月で年2〜3回の発生。昼行性ですが灯火にも良く飛来します。草の上にいる草上性で動きは活発です。アオクサカメムシは成虫で越冬します。とてもよく似た種類にミナミアオカメムシ、ツヤアオカメムシがいます。ミナミアオカメムシと同じ生息地のものは交雑が認められ、紛らわしい個体が数タイプあるそうです。アオクサカメムシも個体数が多く、緑色をしたカメムシを代表する種類になると思います。ツヤの無い体の特徴でよく似たツヤアオカメムシと区別ができます。アオクサカメムシは多食性でイネ科、マメ科、キク科の植物や野菜や果物に被害を与える害虫になっています。特にマメ科のダイズに大きな被害を与えることがあります。アオクサカメムシは分布域も広く食性も幅広いので、目にすることの多いカメムシだと思います。緑色をした臭いカメムシと認識されている人も多いのではないのかと思っています。知らない人でも緑色のカメムシの臭いは強いので、触らない方が良い、臭い種類と覚えておくと良いと思います。                      
よく似た3種類。アオクサカメムシ、ツヤカメムシ、ミナミアオカメムシの見分け方。
・ツヤアオカメムシ 体はツヤ(光沢)がある緑色をしています。ツヤアオカメムシの最大の特徴になっていて、光沢が強く小楯板には3つの小斑紋はありません。側角はアオクサカメムシより丸まっていて飛び出て見えません。触覚の2か所が黒い帯になっています。
(触覚の第3、4節の先端に黒色部があります)
・ミナミアオカメムシ ツヤ(光沢)のない緑色をしています。アオクサカメムシより若干細長い体つきで小楯板には3つの薄い小斑紋がある。触覚の先が褐色になっています。
(第3、4、5節に褐色の部分があります)
・アオクサカメムシ ツヤ(光沢)のない緑色をしています。小楯板に3つの薄い黄色い小斑紋があります。側角はツヤアオカメムシより出っ張っています。触覚の先は黒くなっています。(第3、4、5節に黒色部があります)
アオクサカメムシとチャバネアオカメムシは等ブログの「家に入ってくるカメムシ。クサギカメムシ、マルカメムシ、チャバネアオカメムシ、アオクサカメムシ、マツヘリカメムシ、オオトビサシガメなどがいます。」でも紹介していて、2度目の登場になります。
★チャバネアオカメムシ カメムシ科。チャバネアオカメムシは緑色で翅が茶色をした普通種で、ごく普通に見られるカメムシになります。色彩に変異があります。個体の変異で褐色の個体もいるそうです。体長10〜12ミリ。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。平地から山地まで幅広く生息しています。食性も広いので、雑多な植物で見ることができる数の多い普通種になります。越冬は成虫で越冬します。チャバネアオカメムシは昼行性のカメムシですが、夕方から活発に動き始め灯火にも集まります。出現は4〜11月。年2〜3回の発生。新成虫は6〜7月と8〜9月に出現します。この新成虫が越冬に向かいます。普段はスギ、ヒノキの球果を餌としますが、この餌が足りない時に農作物に移動して大きな被害を与えます。カメムシの中で作物に1番大きな被害を出します。常緑広葉樹の落ち葉の下で成虫越冬しますが、家の中に入ることも多いようです。そのため不快害虫としても良く知られています。チャバネアオカメムシの越冬個体は暗褐色、茶褐色に体色が変わります。夏の緑色の鮮やかな個体と越冬固体の中間に見える個体も秋には現れます。120種以上の植物に寄生するなど、適応力、繁殖力ともに強いようです。春はサクラ、キリ、クワなどで葉や実の汁を吸い、次にウメ、モモ、ナシ、カキ、ブドウ、ミカンなどの果実に移動後、産卵のためにスギ、ヒノキに移動するというサイクルがあるようです。チャバネアオカメムシは果樹を加害する有名な害虫で、汁を吸われた果実は凸凹になってしまいます(吸われた部分は深く凹んでしまいます)チャバネアオカメムシの発生量が多い時には果樹に大きな被害を与えることがあります。チャバネアオカメムシは集合ホルモンを出すため群れる習性があります。夜灯火に集まる性質と集合ホルモンを出すことから、ライトトラップとフェロモントラップで駆除されます。数が多い種類なので、越冬以外の時期にも家の中に入り込むこともあります。洗濯物に紛れていて、うっかり匂いをつけてしまう被害を聞くことがあります。チャバネアオカメムシは適応力と数の多さから青いカメムシ(緑色をしたカメムシ)の代表的な存在になっています。チャバネアオカメムシは当ブログ2度目の登場です。
★ヒメチャバネアオカメムシ カメムシ科。体長7・5〜9・5ミリ。ヒメチャバネアオカメムシは温暖化で北上しているようですが、神奈川県ではめったに見つけることができない種類です。南日本には多い普通種になりますが、こちらではまだレアな種類になっています。チャバネアオカメムシが体長10〜12ミリあることに対してヒメチャバネアオカメムシは体長7・5〜9・5ミリと小さく、体つきを見比べると、大げさに表現すると、チャバネアオカメムシがやや長細く見える感じに対して、やや丸みを帯びて見えます。両種を区別するための特徴は前翅の翅の色と前胸背側縁の部分に出ます。ヒメチャバネアオカメムシの前翅の翅の色は灰白色で、チャバネアオカメムシの前翅よりも薄く見えます。ただチャバネアオカメムシでも前翅の色の薄い個体もいます。前胸背側縁の部分の色は緑色で、チャバネアオカメムシに見られる黒い線(暗褐色や黒色)は見えません。最もこの部分の色に関しては微妙で、チャバネアオカメムシでもほとんど黒く見えない個体もいます。個体差で前翅の色も薄い茶色をしたチャバネアオカメムシもいるので、体つき(体格と大きさ)、前翅の翅の色、前胸背側縁の部分の黒い線(暗褐色や黒色)の有無、の3点を確認しないと間違いやすいです。この2種類は大きさ以外、本当によく似ています。分布は本州(どこまで北上しているのか分かりません)、四国、九州、沖縄。ヒメチャバネアオカメムシは南に多くいる普通種になります。神奈川県では稀に見つかっています。食性はキク科の植物やツゲ、ネズ、アセビなどに付いていて、植物の汁を吸います。越冬は不明(南方ではチャバネアオカメムシとヒメチャバネアオカメムシは混在しているので、似た生態をしていると思われます)
チャバネアオカメムシ.jpgヒメチャバネアオカメムシ.JPGチャバネアオカメムシ黒線.JPG
上、チャバネアオカメムシです。特徴は翅に茶色い部分が見えることです。良く見かける数の多い普通種なので、緑色が綺麗なご存知のカメムシになるかと思います。中、ヒメチャバネアオカメムシです。大変良く似ています。両種の違いを挙げてはみたものの、写真で見ても同じに見えてしまいます。下、チャバネアオカメムシの前胸背側縁部の拡大です。黒い線があることが分かっていただければ幸いです。ただ、個体によりこの線が見えにくいものもいるのが困りものです。写りが悪いので良い写真が撮れましたら差し替える予定です。プラスチックケース越しの撮影で写りが悪くなっています。撮影地。神奈川県横浜市。ヒメチャバネアオカメムシは見つけにくいのですが、良い写真が撮れましたら写真を追加する予定です。
★ミナミアオカメムシ カメムシ科の外来種。南方系のカメムシで関東地方まで北上してきました。広食性で幅広く植物の汁を餌にします。イネの斑点米の原因になる斑点米カメムシとしてイネの有害害虫になっています。その他、エダマメ、インゲン、ナス、オクラ、トマトなどにも害を与えます。体長は10ミリ程。緑色の体をしているアオカメムシの仲間です。幼虫には緑色の地色に白、赤、黒の柄があります。分布は本州(関東地方以南。東京都、神奈川県、千葉県では発生が確認されています)、四国、九州、沖縄。まだ北上していきそうです。ミナミアオカメムシは成虫で越冬しますが、寒さに弱いので関東地方では越冬中に死んでしまう個体も多いようです。ミナミアオカメムシは害虫カメムシとして警戒されている危険度の高い有害害虫です。体色には変異があるようですが、どの程度の変異なのかは分かりません。色彩の変異があった場合、他種との判別は難しくなりそうです。今後、見つけることが多くなる種類になってくるのでしょう。体色の違う個体も見て見たいです。ミナミアオカメムシとアオクサカメムシは大変良く似ていて、判別が難しいです。ミナミアオカメムシの特徴は触角の第3〜5節の先端部が褐色をしていることです。よく似たアオクサカメムシは第3〜5節の触角の先端部は黒色をしています。前胸背側角の突出はアオクサカメムシのように強く突出していません。ミナミアオカメムシの場合、結合板外側部後端部に小黒点が見えることです。
ミナミアオカメムシ.JPGミナミアオカメムシ2.JPG
上、ミナミアオカメムシです。触角の先端は黒くないので(褐色)ミナミアオカメムシとしました。農作物に大きな被害を与える害虫カメムシです。菜園の脇の草むらにいました。下、腹部下面から撮影した別個体です。菜園のナスについていました。撮影地、神奈川県横浜市、南本宿第三公園。
★クヌギカメムシ クヌギカメムシ科。体長12ミリ。昼行性で動きは緩慢です。雌雄は外見上、同じように見えます。出現期4〜12月。年1回の発生になります。分布は本州、四国、九州。平地から山地の林縁に生息しています。触覚が長くクヌギカメムシは気門が黒いことが特徴になっています。体形はやや幅のある縦長の緑色の体をしたカメムシ。雑木林にいてナラ、コナラ、ミズナラ、クヌギ、カシワなどの樹にいます。秋には体色が変化します。よく似た種類にヘラクヌギカメムシ、サジクヌギカメムシがいて、外見では判別がむずかしいので、生殖器や気門の色を見ることなどが必要になってきますが、それでも分かりにくい判別が難しいカメムシです。秋になると紅色や褐色を帯びた色に体色が変化します。クヌギカメムシは昼行性で群集しない種類になります。ナラ、コナラ、ミズナラ、クヌギ、カシワなどの葉や芽、果実の汁を吸います。産卵の時期は遅く10下旬から12月に行われます。卵の数は30〜40個程が幹のシワの深い部分や樹皮下に産み付けられます。卵塊はひも状をしています。越冬は卵で越冬します。西日本では普通種ですが、東日本では数の少ない種類になります。
クヌギカメムシ.jpg
クヌギカメムシです。触角が長くて立派に見えます。この種類には縁が無く、なかなか見つけることができません。郊外に行かないと探すことが難しいようです。良い写真が撮れましたら追加する予定でいます。撮影地、神奈川県横浜市こども自然公園。
分類が難解なカメムシにクヌギカメムシ、ヘラクヌギカメムシ、サジクヌギカメムシがいます。この3種類はどれも緑色をしたカメムシで、平たい扁平な形をしたカメムシです。外見上の判別ができないほど似ている種類になります。ヘラクヌギカメムシの写真が撮れたので追加しました。
★ヘラクヌギカメムシ 別名ニセクヌギカメムシ。別名の通り極めて分類が難しい種類のカメムシになります。体長11〜13ミリ。普通種でヘラクヌギカメムシの気門は体色と同じで不明瞭。この違いでクヌギカメムシとは判別することができます。また神奈川県ではクヌギカメムシよりも個体数は多いです。よく似たクヌギカメムシは東日本では個体数が少ない種類になります。出現は4〜11月。分布は本州、四国、九州。平地〜低山地の林や林縁。食樹となる樹が多い自然公園などに生息しています。餌は葉や若枝、果実の汁を吸います。クヌギ、カシワ、コナラ、ミズナラに集まります。特にコナラに多く集まるようです。越冬は卵で越冬します。非常によく似たサジクヌギカメムシは個体数が少ないうえに、主にクヌギに集まります。正確な判別は生殖器を見ないと判別できません。クヌギカメムシ、ヘラクヌギカメムシ、サジクヌギカメムシは生殖器と気門を見て判断しないといけないほど、判別が難しい種類になります。判別の難しい大変厄介なカメムシです。
ヘラクヌギカメムシ1.JPGヘラクヌギカメムシ横.JPG
ヘラクヌギカメムシです。緑色で扁平な体つきをしています。写真のカメムシは個体数の多いこととコナラにいたことから、適当になってしまうのですが、ここではヘラクヌギカメムシとして紹介します。コナラの幼木で見つけました。昼行性で動きが緩慢な大人しいカメムシです。分類が難解なクヌギカメムシ、ヘラクヌギカメムシ、サジクヌギカメムシには手を付けたくないというのが本心です。サジクヌギカメムシより見つけやすいクヌギカメムシもヘラクヌギカメムシも、私の観察フィールドではなかなか見つけることができない種類です。ヘラクヌギカメムシの別名がニセクヌギカメムシというのですがニセというよりも同じにしか見えないほど似ています。
・この3種類は外見に、わずかな違いがあるようですが識別に利用できる程、決め手となる特徴は無いようです。つまり外見での判別は個体差もあることにより、外見での判別は不可能となっているようです。ザックリと、クヌギカメムシ科の総称的な呼び名のクヌギカメムシとまとめて呼ぶにふさわしい昆虫です。カメムシの色をイメージすると茶色か緑色を連想する方が多いと思いますが、個人的には緑色のカメムシの方が可愛く見えてしまいます。カメムシは種類の多い昆虫なので探してみると色や模様が個性的であることが分かります。カメムシは見つけることが楽しくなる昆虫です。
posted by クラマ at 18:41| Comment(0) | 昆虫・カメムシ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月06日

キバラヘリカメムシ。臭くない青りんごの匂いのするカメムシです。

キバラヘリカメムシは悪臭で有名なカメムシの仲間のなかでは臭くない種類のカメムシになります。カメムシの仲間には匂いの弱いタイプもいるのですが、多くの種類のカメムシが持つ独特のいやな臭いが、キバラヘリカメムシの場合は「青リンゴのような匂い」と表現されています。青リンゴのような匂いを出す種類にはオオクモヘリカメムシがいますが、キバラヘリカメムシの匂いは、不快な臭いを含むオオクモヘリカメムシの匂いとは違うようです。キバラヘリカメムシの臭いは嗅いだことがないので、今度見つけたら匂いを体験してみようと思っています。名前の通りにわき腹から腹部が黄色くなっているカメムシですが、季節や個体の体色変異により色の違うものが見つけられます。キバラヘリカメムシは成虫で越冬しますが、越冬前に見つかる個体は(冬場の個体)白っぽくなるようです。他のカメムシにも越冬前の時期には色が変わる種類がいるので、キバラヘリカメムシも冬に向けて体の色が変わるものと思われます。冬前(夏場)の黄色いわき腹が見える時期の成虫を見つけたので、写真を追加しました。温暖化で北海道にも生息範囲を広げましたが、、寄生する樹種が限られているため、普通種の割にはあまり見かけることがない数は少ない方の種類になるようです。キバラヘリカメムシはニシキギ科のニシキギ、マユミに付きます。幼虫は綺麗な黄色と黒のツートンカラーの目立つ体色をしていて可愛いです。キバラヘリカメムシを調べてみました。
★キバラヘリカメムシ ヘリカメムシ科。体長14〜17ミリ。キバラヘリカメムシの特徴は、脚の色が白と黒や黄色と黒のツートンカラーの配色になっていて、腹部外縁は黄色と黒の縞模様(ダンダラ模様)になっています。前胸背側角に棘のある個体とない個体がいるようです。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。出現期は4〜11月で年1回の発生。近年、温暖化により北上して北海道も生息範囲になりました。北海道での出現は8〜10月になるようです。低地から山地の餌となる木のある樹林とその林縁に生息しています。餌となる木があれば公園などでも見ることができます。成虫は餌となる木から遠くに離れることは少ないようです。キバラヘリカメムシの幼虫と成虫はニシキギ科の植物を餌にします。マユミ、コマユミ、ニシキギ、ツルウメモドキなどに付き、実、葉、蔓、若い枝から汁を吸って餌にします。匂いの臭いカメムシの中でも臭くない種類になり、匂いは青リンゴの匂いに似ているといわれています。腹側が黄緑色、黄色、薄黄緑色など色に変異があり、この色の違いは個体差や季節によるもののようです。触覚の先端は赤色をしています(個体差で触角の先の色が赤くないものもいます)脚の色も途中から色が2色に分かれていて、脚の付け根が赤くなるものもいます。意外とオシャレなカメムシになります。普通種ですが数は少ないようです。産卵数は多く、数十個の卵を産み付けます。キバラヘリカメムシは昼行性であまり動き回らないおとなしい種類で、葉の上でじっとしていることが多いです。臆病なので葉に振動を与えたり、近づきすぎると慌てて隠れてしまいます。飛んで逃げ出すことも良くあります。脚の付け根の色は夏場は黄褐色で冬に近づくと赤っぽくなるようです。キバラヘリカメムシは個体差による色の変異と季節による体色の変化があるカメムシのようです。春の個体は茶褐色(腹面は黄緑色や白)、夏は紺色(腹面は黄色)、秋の越冬に向かう個体には脚の付け根に赤色が入ってくる個体もいます。幼虫は綺麗な黄色で可愛いので、年間を通して観察すると面白いカメムシです。越冬は成虫で越冬します。
キバラヘリカメムシ1.jpgキバラヘリカメムシ2.jpg
キバラヘリカメムシです。上の2枚は同じ個体です。11月に撮影したので、越冬のため黄色から白っぽい体の色に変化したものかも知れません。キバラヘリカメムシは上から見た場合の腹部の脇にある白いダンダラ模様と、途中から色が変わっている脚の色が特徴になると思います。2枚目の写真は横から見たところですが、2色に分かれて見える脚が長いことも分かります。白っぽい色と褐色の2色なのですが、色のバランスが良く綺麗に見えます。ピントが合っていませんが触覚の先端に赤っぽい色が見えています。この写真のキバラヘリカメムシは地味な色合いになりますが、嫌みのない色合いで可愛く見えるカメムシです。近くに餌となるツルウメモドキがありました。撮影場所。神奈川県横浜市、こども自然公園。
キバラヘリカメムシ1.JPGキバラヘリカメムシ2.JPG
4月、5月に見られるキバラヘリカメムシは脚の部分、腹部下面は薄い緑色をしています。上から見ると分かりにくいのですが、横から見ると脚の長いカメムシであることが分かります。ニシキギにいました。撮影場所。神奈川県横浜市、南本宿第3公園。
キバラヘリカメムシ追加B1.JPGキバラヘリカメムシ追加B2.JPGキバラヘリカメムシB横.JPGキバラヘリカメムシ幼虫B.JPGキバラカメムシ夏型.JPG
1番上のキバラヘリカメムシは6月に撮影したものです。昼行性で葉の上で日向ぼっこをしていることが多いです。体色に違いがあって面白いです。5月に見つけた個体よりもやや色が濃くなっています。2枚目、7月下旬に撮影した個体です。色が違ってきました。腹部が基本の色になる派手な黄色をしています。3枚目、上と同じ個体です。腹部の黄色が濃くなっています。4枚目、キバラヘリカメムシの幼虫です。立派な触角と黄色い体が目立っています。撮影場所。神奈川県横浜市、南本宿第3公園。同じニシキギで観察しました。5枚目、触角の先と脚の付け根の赤いタイプ。脚の付け根が赤くなるには少し早いのですが、見つけることができました。撮影は8月12日。神奈川県横浜市、こども自然公園にいたキバラヘリカメムシです。
キバラヘリカメムシの卵の殻.JPG
上、キバラヘリカメムシの卵の抜け殻です。ニシキギの葉に産み付けられていました。産み付けられる卵の数は多いです。撮影場所。神奈川県横浜市、南本宿第3公園(8月12日)
キバラヘリカメムシは色合いも綺麗で匂いも臭くなく、色に個体差があるカメムシになるので、年間を通して違った色の成虫を見つけて比較すると面白い個性的なカメムシです。見ていても楽しくなります。
posted by クラマ at 16:12| Comment(0) | 昆虫・カメムシ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月14日

マツヘリカメムシが越冬の準備を始めました。 マツヘリカメムシが越冬の準備を始めました。

10月になりマツヘリカメムシが今年も越冬の準備のために公園のトイレの壁面に集まってきました。昨年は数が少なく、あまり見ることができませんでしたが、今年は数が多くなっています。マツの植わっている斜面のマツの木はさらに枯れて数が減ってしまったものの、昨年よりマツヘリカメムシの個体数は増えたようです。マツ枯れはマツヘリカメムシがマツに害を与えることとは別に、気温の上昇が影響しているものと考えられると思います。
ここで気温(気温の測り方等)とマツ枯れについて考えて見ます。
温暖化が進み針葉樹のマツが夏の高温にさらされ弱ったことで、線虫などの被害にあいマツが枯れてしまうというような気がしますが、最近の日本の夏期の高温は異常です。気温は昔は芝生の上の直射日光の当たらない1・5メートルの高さにある白塗りの風通しの良いようにできている百葉箱の中の温度を測っていました。現在ではどうなのか調べてみると、電気式温度計が使われていて、芝生の上の高さ1・5メートルの位置で、直射日光の当たらない風通しの良いようにできている通風筒の中に電気式温度計が設置されているようです。その状況で真夏の最高温度が38度や39度という気象庁の発表の日には驚かざるをえません。例えば35度の発表でも高温の真夏日の街中での温度はもっと熱いのではないのかな、と思ってしまうこともあります。これはコンクリートやアスファルトの上の温度を体感することになる結果で、さらには風通しが悪い場所だととんでもない温度になっていることも考えられます。このような状況での街中の温度はかなり上がっていることは間違いありません。しかし実際感じる体感温度とは別に、自然の中の芝生や草原の上での温度は別に考えなくてはいけなくなります。全く別物の温度であることは認識しておいた方が良いと思います。マツヘリカメムシが生息しているシバ等草原に生育しているマツの場合、どの程度の温度下に生育しているのかは良く分らないところです。植物に与える影響の温度と市街地のコンクリートの上での温度は全く参考にならないことを考慮して。来年は公園で温度を調べてみたいと思っています。マツが枯れてしまう原因の1つとして、単純に考えても針葉樹なので夏は苦手になることは予想がつきます。
マツが植えられている斜面の脇にあるトイレなので観察場所にしているトイレの壁は越冬するカメムシが集まってきます。この壁で見られるカメムシの種類はマツヘリカメムシ、クサギカメムシ、オオホシカメムシがいます。近くにホストとなる木があることにも関係することは言うまでもありません。建物を越冬場所にする昆虫にはトイレの壁はオアシスのようなものになるのでしょう。ナミテントウも越冬しているものを見ることがあります。公園のトイレには他にクモ類、ヤモリなどが生息しています。
マツヘリカメムシH27-2.jpg
当ブログでは再登場のおなじみカメムシのマツヘリカメムシです。詳しくは過去記事を参照して見てください。大型の縦長の体に茶褐色や赤褐色の体色をしています。脚には青味もかかって見えます。背中に見えるひし形模様と後ろ脚がオール状に広がっていることが特徴になります。マツヘリカメムシは外来種で現在も北上をしているカメムシになります。名前の通りマツの木にいます。この自然公園では定着したようです。
ツマグロヒョウモンチョウ蛹B.jpg
これはタテハチョウ科のツマグロヒョウモンの蛹です。同じトイレの壁で見つけました。ツマグロヒョウモンの幼虫はスミレ類を餌にします。幼虫は黒いトゲトゲの体に赤橙の線が入っています。このチョウの蛹の面白い特徴には、銀色に光る金属光沢のトゲがあることです。水銀のような光沢をしたトゲです。公園のトイレの壁では色々な昆虫などが観察できるので見逃せないポイント似なります。撮影地神奈川県横浜市、こども自然公園。
posted by クラマ at 14:43| Comment(0) | 昆虫・カメムシ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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