2013年11月07日

クサグモ、コクサグモ、庭木や生垣に巣をはるクモです。

タナグモ科のコクサグモは、都市郊外から山間部にまで広く生息するクモで、庭木、生垣など人家の近くで普通に見つけることができます。クモの巣は棚状で枝葉に15〜30センチの網を張ります。コクサグモはトンネル状の巣穴にいて、棚状のクモの巣に迷い込んだ昆虫を捕らえます。クモの糸は粘りません。巣に迷い込んだ昆虫の振動を感じて飛び出してきて獲物をとらえます。非常に臆病なクモで撮影のために近づいて糸に触れたり、危険を感じると巣穴に飛び込んでしまいます。指で上手く振動を与えると飛び出してくることもあります。しかし、指を獲物と間違い咬まれることも多いようです。毒は無いようですが、咬まれると痛いようです。指で実験するのはやめましょう。よく似たクモに同じタナグモ科のクサグモがいますが、こちらは生息数を減らしているようです。実際に探してみるとクサグモは見つけにくいです。見分け方はクサグモの方が1回り大きく、クモの巣も30〜60センチと大きい網を張ります。頭胸部の2本の黒い帯は切れていません。黒い線は太く目立ちます。またクサグモの方が全体的に毛深いようです。クサグモ、コクサグモを調べてみました。クサグモとコクサグモの写真を見比べるとよく似たクモですが違いが良く分かります。
★コクサグモ タナグモ科。体長 雄、雌、9〜12ミリ。分布は、北海道、本州、四国、九州。出現次期は、6〜10月。成体は冬でも見ることができます。卵で越冬します。卵は地上の石の下(下面)に産み付けられます。卵のまま越冬して翌春に孵化します。そのため幼体の出現はクサグモよりも遅くなります。体の特徴は頭胸部の2本の黒い帯(黒い縦条)にあり放射状の線で区切られています。コクサグモの幼体の体色は赤い色をしています。低木、人家付近の生垣、公園の植え込みなどで見ることができます。普通種で数も多いです。クモの巣は木の枝に水平に作られて棚網と呼ばれます。巣の構造はトンネル状の巣穴と棚状のクモの巣からできていて迷い込んで動きの鈍った昆虫を素早く捕らえます。獲物はトンネル状の巣穴に運び込まれて餌にされます。都市部にも多く住んでいて、人家周辺や道端などの生垣や、背の低い街路樹や植え込み、低木に巣を張ります。大きさは15〜30センチ程の棚網になります。驚いたり危険を感じるとすぐに巣の奥に逃げ込んで隠れてしまいます。コクサグモは体毛が少なくよく似たクサグモより体色が薄くなります。
★クサグモ タナグモ科。体長15〜17ミリ。(雌は16〜17ミリ。雄は13〜15ミリ。雌は1回り大きくなります)分布は、北海道、本州、四国、九州。出現時期は、6〜10月。クサグモの腹部の黒褐色条は白いハの字の模様で区切られています。1番の特徴は頭胸部の黒い帯が切れないでつながっていることです。この黒い帯の違いがよく似たコクサグモとクサグモを見分けるポイントになります。クモの巣は木の枝に水平に作られていて、棚網と呼ばれています。棚網に落ちたり迷い込んだ昆虫をトンネル状の巣穴に引きずり込んで餌にします。人家周辺や道端などの生垣や低木に巣を張ります。クサグモの巣は大きく、大きさは30〜60センチ程の棚網を作ります。危険を感じると巣穴に逃げ込んでしまいます。クサグモの幼体の体色は赤い色をしています。越冬は幼体で越冬します。卵は年内に産み付けられます。卵は卵のうに入っていて、年内に孵化した幼体は卵のうから外に出ることなく越冬します。そして暖かくなるのを待って翌春に外に出ていきます。クサグモは数を減らしてきていますが普通種になります。クサグモはコクサグモよりも短毛が目立ちます。体の黒褐色の色も濃く、はっきりとしています。
コクサグモ3.jpgコクサグモ2.jpgコクサグモ1.jpg
上、コクサグモです。撮影地は神奈川県横浜市、南本宿公園。下の写真では、コクサグモの特徴である頭胸部の2本の条線の切れ目(放射状に見える線)が上の2枚の写真のものとは違う切れ方をしています。他にも見づらく、はっきり区切られていないように見える固体もいます。私は確かめる方法としてデジカメを利用します。撮った写真を拡大して条線の有無を確認してます。このクモはカメラに驚いて巣穴に逃げ込んだものの、巣を刺激したら巣を飛び出して、地面に落ちてしまったものです。このように、巣穴に逃げ込んだ後も巣を刺激すると飛び出して逃げてしまう行動を取ります。ちょっとした観察実験でしたが、かわいそうなことをしてしまいました。
クサグモ2.jpgクサグモ亜成体.JPGクサグモ獲物.JPG
上、クサグモです。中、頭胸部にまだ赤い色が残っているクサグモの亜成体です。あと1回の脱皮で成体になる前の段階です。下、亜成体のクサグモの巣(棚網)にサトキマダラと思われる大きなチョウが捕らえられています。どうしてこのような大きなチョウが巣にかかった(迷い込んだ)のでしょうか。ちょっと驚きです。枯葉のように見えるものがチョウの翅の部分です。巨大な獲物が雑な作りのクモの巣に捕らえられていたので写真を追加しました。撮影地、神奈川県横浜市、こども自然公園。
両種を写真で比較して見ましょう。
クサグモ1.jpgコクサグ頭胸部.jpg
上がクサグモです。体の色が濃く頭胸部の黒い帯もはっきりとしています。下がコクサグモです。実物はクサグモは大きいので特徴が分りやすいのですが、コクサグモの頭胸部の黒い帯の放射状の線は肉眼で分かりにくい個体も多いです。クサグモとコクサグモの違いが分かるように写真を拡大してみました。比較して見るとクサグモの腹部のハの字の模様もはっきりとしていることが分ります。写真で比較して見ると違いが分かりやすいです。上のクサグモの撮影地は神奈川県横浜市、こども自然公園。下のコクサグモの撮影地は神奈川県大和市、泉の森。
クサグモ、コクサグモを探していると、コクサグモが圧倒的に多く見つかります。クモの巣の大きさでどちらの種類なのか見極めやすく、探すのが簡単な種類になるので観察してみると面白いと思います。
posted by クラマ at 02:19| Comment(0) | 蜘蛛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月20日

ササグモ、ネコハエトリ、イオウイロハシリグモを見つけました。

ササグモ、ネコハエトリ、イオウイロハシリグモの3種類を見つけました。公園等で昆虫を探していると、クモの存在が意外と多いことに気が付きます。今まで気にも留めていなかったクモですが、見慣れてくると気持悪さはなくなってきました。クモを探していると意外と種類が多く、巣を作らないクモも沢山見つけることができます。クモの巣を作らないで葉の上にいるネコハエトリは、見慣れてくると可愛く思えるようになりました。ハエトリグモの仲間には動きにも愛嬌のあるものが多いです。個体差が大きく色々と違った色やガラがあるクモなので、色など個体差のあるものを探してみたくなります。イオウイロハシリグモも個体差があり、大きく3タイプのがらに分けられます。コハシリグモ型、イオウイロ型、スジボケ型(スジブト型とも呼ばれます)で、スジボケ型でも帯びの模様が若干違っているなど、分けようと思うとさらに分けることができるようです。このスジボケ型では他の種類によく似た物がいるので、区別することが難しくなってしまいます。イオウイロハシリグモは肉食性が強く、成体では脚の長さを入れるととても大きなサイズになります。とても頑強なクモでアマガエルを捕えて食べてしまうこともあります。小型とはいえカエルを捕えるクモがいることに驚いてしまいます。ササグモは数も多く見つけやすい種類になります。ササグモもガラ(模様)や体色に個体差があるので、違いを見つけるのも面白いです。ササグモの幼体はハエトリグモの仲間と間違われることもあるようです。ササグモの特徴は黒く長い棘が脚にびっしりと生えていることです。脚は細く長さもハエトリグモよりもはるかに長い脚をしています。この特徴を覚えておくと幼体と言え判別することができると思います。どれも探してみたくなるクモ達です。この3種類は普通種で個体差の多いクモになりますので、見つけて違いを撮りためていく楽しみも出てきます。この3種類のクモ、ササグモ、ネコハエトリ、イオウイロハシリグモを調べてみました。
★ササグモ ササグモ科。昼行性で普通にみることができるクモで、体の色に個体差があります。時期により黄緑色から黄褐色までと幅広く、黄緑の体色群、赤茶の体色群、白っぽい体色群などがあります。脚が長く鋭い針状の毛がまばらに生えています。この脚に生えている黒い色をした長いトゲが特徴になるクモです。脚に生えている長い棘があることで、捕らえた獲物が逃げられないようになっています。幼体の時期は模様がはっきりしていませんが、成体になるとはっきりとした赤茶色の模様が見えるようになります。体長は、雄は7〜9ミリ。雌は8〜11ミリ。分布は、本州、四国、九州、沖縄。出現時期は4〜8月。5〜6月に成体をよく見る様になります。ササグモは巣を作らない徘徊性のクモで餌は他の昆虫を捕えます。ササグモの産卵期は7〜8月になります。越冬は幼体で越冬します。花の近くや葉の上にいてジャンプして他の昆虫を捕えます。ササグモは草の葉の上や背の低い低木の葉の上にいて普通に見ることができるクモです。個体数も多いので、簡単に見つけることができる種類になります。ササグモは葉の上を移動する時に落ちないように糸を出して動いています。葉の上で日向ぼっこをしている姿を見かけます。よく似たクモにコウライササグモがいます。
★ネコハエトリ ハエトリグモ科。昼行性で普通に見ることが出来るハエトリグモの仲間。体長 雌8〜9ミリ。雄5〜7ミリ。雄は稀に1センチをこえるものもいるようです。分布は、本州、四国、九州。背の低い植え込みや低木に住んでいます。出現時期は3〜11月。産卵は6月下旬ごろになります。肉食で餌は小さい昆虫を食べます。雌は雄に比べて大きな腹部を持っています。雌の模様の個体差は大きく、色も明るい色合いが多く茶褐色、茶色系の体色が多いです。雌には色と模様に変化があって面白いです。雄の腹部背面の色にも変異が多いです。雄の腹部は雌よりも小さく、体の色は黒が基本になり頭胸部が大きく見えます。越冬は7齢で越冬(8齢で成体)します。越冬用の巣を作り、巣の中で冬を越えます。雌ではマミジロハエトリとの区別がつきにくく良く見ないと間違ってしまいます。マミジロハエトリの雄の幼体もネコハエトリの雌に良く似ています。ネコハエトリの雄は頭胸部が黒いものが多く、中には白や灰色が入るものもいるようです。雌のネコハエトリは全体的には明るい茶色をしたものが多いです。ネコハエトリの模様や色には変化があり、個体差が多い種類になります。動きも可愛く見えるので観察すると面白いクモです。
★イオウイロハシリグモ キシダグモ科。個体によって色彩変化が大きく、色は単色で黄色、黄褐色、褐色、黒褐色、オレンジ色など様々で、模様はマダラや縞のあるものなどがあり、模様、色共に幅広い個体差があります。大きく3タイプに分けられています。@明るい褐色地に暗い褐色の模様のあるタイプでコハシリグモ型と呼ばれているもの。A全体に暗い褐色のタイプでイオウイロ型と呼ばれているもの。B暗い褐色の地に両側を縦走する白い帯のあるタイプで、スジボケ型、またはスジブト型と呼ばれているもの。このスジボケ型(スジブト型)と呼ばれるタイプの特徴は体の両脇に白線の帯があるのですが、この帯の形などからさらに数タイプに分けることができるそうです。このイオウイロハシリグモの名前の由来は、基本種となる個体(標準型)の全身の色が黄褐色の色をしていることから付いたようです。体長は、雄は14〜18ミリ。雌は18〜28ミリ。小型のまま成体になるものもいます。脚の長さを入れると7〜8センチにもなる大型のクモです。脚にもそれなりの太さがあるので迫力を感じます。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。水田、池、河原などの水辺の草原や林縁の低木の葉の上などに生息している普通種の大型の徘徊性のクモで、網を張らずに獲物を待ち伏せして捕らえます。イ脚を伸ばした体勢でジット動かないで獲物が来るのを待っていますが、危険を感じて逃げ出すときの速さには驚いてしまいます。肉食性が強く他の昆虫から小型の小さな動物を捕えて餌にしてしまいますが、獲物は大きなもものまで捕らえることがあります(アマガエルを捕えることもあります)かなり凶暴な性格をしているのかもしれません。噛まれたら大変なので捕まえようとしない方が良いようですね。イオウイロハシリグモは水辺の草むら、水辺の近くの雑木林周辺の草や低木の葉の上に生息しています。出現時期は6〜10月(成体)昼行性で昼間に葉の上などにいるので見つけやすいクモになります。夜間も活動する夜行性の面もあるようです。どうやら明るくても暗くても平気なようです。脚もがっしりしておりとにかく大きく見えるクモです。越冬は幼体で行われます。
イオウイロハシリグモは個体差の多いことから 特にスジボケ型(スジブト型)と似た種類のクモと判別が難しくなってきます。よく似たクモには、スジブトハシリグモ、スジボソハシリグモ、ババハシリグモ、スジアカハシリグモがいます。判別方法は正確には交接器を見ることが良いのですが、模様などからの違いとしては、スジブトハシリグモは腹部のは白帯(体の両側の帯線)の後方側が波打って見えることと、腹部中央の濃色帯に白い点の列が見えることが特徴になります。スジボソハシリグモ、ババハシリグモは同じような場所に住んでいて、1番紛らわしい種類になると思います。特徴は中央の濃色帯に白点が出ることです。スジアカハシリグモは森林の谷間や林道脇などに生息していて、頭胸部、腹部の濃色帯に赤褐色の縦条斑が出ることですが、色など個体変異があるようです。                         
ネコハエトリ1.jpgネコハエトリ顔.jpgササグモ.jpg
上段、ネコハエトリです。右がネコハエトリの顔。愛嬌があります。目が大きくて可愛いです。マミジロハエトリとの区別は触覚が太く毛の多い方がネコハエトリになります。マミジロハエトリには目の脇に白い線が見えます。これはよく見ないと分かりにくいと思います。その他に第4脚の節の長さに違いが出るようです。ネコハエトリの方が脚の毛などが毛深くなります。ネコハエトリはホンチとも呼ばれ、クモ同士を戦わせて遊ぶ遊びがありました。子供の頃、戦わせることしませんでしたが、雄をホンチ、雌をババッタと呼び、子供の頃マサキの木に多く生息していて捕まえに行ったことを覚えています。とても愛嬌のあるクモです。撮影地、神奈川県大和市。下段、ササグモです。脚のトゲトゲが凄いです。撮影地、神奈川県海老名市。
イオウイロハシリグモ.jpg
イオウイロハシリグモの成体です。見るからに強そうなクモです。アマガエルを捕食することもあるというから驚きです。色の違いなどの個体変異を調べてみたくなるクモです。イオウイロハシリグモにはコハシリグモ型、イオウイロ型、スジボケ型またはスジブト型の3タイプが有るので、それぞれのタイプを見て見たくなります。興味の湧いてくるクモです。撮影地、神奈川県大和市。
イオウイロハシリグモ・斑紋型幼体.jpgイオウイロハシリグモ・スジボケ型幼体.jpg
イオウイロハシリグモの幼体。上は斑紋型の幼体、下はスジボケ型の幼体になります。撮影地、神奈川県横浜市こども自然公園。小さくてもしっかりとした体つきをしたクモです。写真を追加しました。
posted by クラマ at 02:44| Comment(0) | 蜘蛛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月12日

家にいるクモ6種類。アシダカグモ、アダンソンハエトリ、イエユウレイグモ、イエオニグモ、オオヒメグモ、ヒラタグモ。

6種類の家屋、建物に住んでいるクモの写真が撮れました。写真のアシダカグモは公園のトイレに住んでいた大物で再度の登場です。アダンソンハエトリは私の部屋の住人(飼っているいるわけではありませんよ)です。イエユウレイグモとイエオニグモはマンションの4階の階段で撮れました。イエオニグモがいたことには今まで気が付きませんでしたので、見つけることが出来てラッキーでした。イエユウレイグモとイエオニグモを撮影している時、管理人さんにお会いしました。クモの写真を撮っていると言うと驚いていました。変人モード突入ですね。駆除される前に遺影だけは撮影できたことになります。新しく2種類を追加しました。最も人家を住まいにする確率の高いオオヒメグモと、普段は姿を見ることが少ないヒラタグモです。どちらも人家に住み着くクモになります。オオヒメグモ(記事、「オオヒメグモ。丸い腹部のどこにでもいる色の違うクモです」も参考にしてみてください)は色の個体差が大きく違った色の個体を探すと面白いです。ヒラタグモも個体差があり、特徴でもある白い斑紋のない物までいるようです。ヒラタグモは巣の形が変わっているので、その巣の形状から確認することができます。ヒラタグモが姿を現して動き回ることは少ないクモで、普通種ながら成虫はあまり知られていません。これら人家や人家付近に住む6種類のクモ(アシダカグモ、アダンソンハエトリ、イエユウレイグモ、イエオニグモ、オオヒメグモ、ヒラタグモ)を調べてみました。以前にも記したアシダカグモ(記事、「日本最大級のクモ、アシダカグモを見つけました」も参考にしてみてください)の紹介からです。クモはその容姿等から、不快害虫として嫌いな人も多いのですが、家の中などでゴキブリ、ハエ、カなどの害虫を捕食してくれる益虫としての働きをしてくれています。
★アシダカグモ アシダカグモ科。日本最大のクモ。脚を広げた大きさはCD盤位になります。クモの嫌いな方には耐えられない大きさになりますね。雄は10〜25ミリ。雌は20〜30ミリ。脚を入れた全長は100〜130ミリで実物を見るとかなりの迫力があります。分布は福島以南の本州、四国、九州。食性は肉食性で昆虫や小動物も捕らえてしまうそうです。夜行性でクモの巣を作らない徘徊性のクモになります。ゴキブリを食べてくれる頼もしい奴です。夕方頃から活動を開始します。大型で1見怖そうですが、大人しく壁にへばりついていることが多いクモになります。寺院や古い木造家屋に多く、マンションの壁でも見ることがあります。以前、スーパーマーケットの壁でもアシダカグモを見つけたことがもあります。適応力は強いようです。アシダカグモの特徴は、とにかく大きいことです。その体の大きさに驚かされる種類になります。
アシダカグモ.jpg
★アダンソンハエトリ ハエトリグモ科。体長は雌6〜9ミリ。雄は5〜7ミリ。雌は全身が褐色から茶褐色。腹部が大きいです。雄は腹部が小さく黒味が強く、頭胸部の後縁にそって白い毛で3日月型の斑紋をつくっていることが特徴になります。触肢も白いので雌雄の判別は容易にできます。分布は本州以南〜南西諸島。温暖化により勢力を北上させているようです。主に家屋に生息していますが、家の周囲でも生活しているようです。肉食性で昼行性のクモになります。小さな昆虫を捕らえて食べます。巣を作らない徘徊性のクモですが、壁や天井から落ちないように絶えずクモの糸を出して移動しているそうです。アダンソンハエトリの簡単な雌雄の見分け方として、茶褐色で腹部の大きな方が雌。黒い体で白い3日月模様が見える方が雄になります。アダンソンハエトリは、家の中にいるクモの代表的存在のクモと言って良いと思います。家の中の壁などをチョコチョコと這いまわるクモです。
アダンソンハエトリ雌.jpgアダンソンハエトリ雄.jpgアダンソンハエトリ追加.JPG
上、アダンソンハエトリです。上がアダンソンハエトリの雌。中がアダンソンハエトリの雄です。ハエトリグモの仲間は動きが面白いです。下はマンションの壁に住んでいるアダンソンハエトリが捕獲したカシノシマメイガです。カシノシマメイガは家の中で発生するガで、お菓子や貯蔵食品を餌にするガです。アダンソンハエトリは害虫を捕らえてくれる頼もしいハエトリグモです。益虫として有能ですが、クモと言うことで嫌われてしまいます。
★イエユウレイグモ ユウレイグモ科。ユウレイグモ科のクモとしては1番良く知られている、家屋内に巣を作る室内性のクモになります。体長は雌8〜10ミリ。雄は7〜8ミリ。分布は、本州、四国、九州。イエユウレイグモの特徴として脚がとにかく長いことです。体も細長い体形をしたクモで、身体的な特徴は細長く見える弱々しい体つきをしています。家にいるクモの中では足までを入れた長さでアシダカグモに継ぐ大きさになります。天井や物の隙間に弱々しい不規則な縦長のクモの巣を作り下向きにぶら下がっています。近づくと全身を円状に激しく揺らして威嚇します。何事があったのかというくらい揺らします。揺らしている時間は決して短くなく、眼が回らないのでしょうかと思うほどです。まったく不思議な行動です。このクモは家屋で1年中見ることが出来ます。イエユウレイグモの弱々しい作りの巣は、大きさから言うと、かなり大きいものになります。良く似たものに野外に生息するユウレイグモがいます。こちらは小型で、色も薄い褐色で腹部の模様が違います。体色を比べるとイエユウレイグモは透明感のあるクモになります。イエユウレイグモは淡黄灰色をしているクモで、1見すると透明感のある白っぽいクモに見えます。家にいるユウレイのようなクモとは、良くあった名前がついていると感心してしまうクモです。
イエユウレイグモ横.jpgイエユウレイグモ全身.jpg
イエユウレイグモ顔.jpg
上、イエユウレイグモです。見た通り恐ろしく長い脚をしているクモです。1番下、イエユウレイグモの顔(頭胸部)のアップです。上から見るとドクロマークに見えて愛嬌があります。透明感のある体色をしています。巣の大きさは大きくなり、巣を作られると室内が汚く見えるので嫌われています。
★イエオニグモ コガネグモ科。体長は雌は8〜12ミリ。雄は4〜5ミリ。イエオニグモは、がっしりとした体形をしています。体色は地味で、雌の頭胸部は灰色や褐色から黒っぽい色をしています。特徴として斑紋や色彩に個体変異が多いことが知られていて、灰色っぽいものから黒く見える個体がいます。体には短毛が密生しています。野外にいるオニグモと良く似ていますが、2周りほど小さく複部の模様の違いで判別できます。人家周辺に多く生息しているクモですが、イエオニグモは公園などの野外でも見ることが出来ます。見分け方としてイエオニグモの腹部の波型模様は不連続で、オニグモは繋がっている波型模様になっているという違いがあります。腹部の前側にも違いがあります。イエオニグモは腹部の前部の両脇は丸みを帯びていますが、オニグモの場合は角ばって見えます。イエオニグモは軒下などに好んで巣を作るクモになります。人家周辺にも多いクモです。人工物では、建物の蛍光灯などの灯火の下などにも良く巣を作っています。
イエオニグモ1.jpgイエオニグモ追加B.JPG
上、イエオニグモです。下の写真を追加しました。脚に棘状の毛が生えているのが分かります。オニグモによく似ている種類になります。
★オオヒメグモ ヒメグモ科。体長は雄は4〜6ミリ。雌は6〜8ミリ。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。屋内を中心に広範囲に生息していて種類になります。家の中では1年中見ることができます。オオヒメグモの雌の腹部は球形をしていて、丸く膨らんだお腹が特徴です。人家の屋内に多く生息していてことも特徴になっていますが、適応力が強く高層ビルにまで侵入して生息しているようです。家に侵入するクモとしては真っ先に先陣を切る種類になるようです。オオヒメグモはコンクリートでできたトンネルの出入り口付近などでも良く見かけます。野外ではよく似た他種が多くいるため、区別は難しくなってしまうクモになります。体色に個体変異が多く、緑色型、褐色型、黒型などがいます。このクモが作る巣は立体的な不規則な巣を作ることから不規則網、かご網などと呼ばれています。このクモの巣の構造で大型の獲物を捕らえることができます。クモの巣には卵嚢が数個ぶら下がっています。1つの卵嚢の中には約350個の卵が入っているそうです。卵嚢には低温耐性が無いので、寒い地域の寒い時期ですと卵が孵化することはありません。低温により越冬に入る場合は幼体での越冬になります。オオヒメグモは人家周辺で最も普通に見ることができる種類のクモになります。公園のトイレなどでも巣を作っているので、簡単に見つけることができます。
オオヒメグモ.jpg
上、オオヒメグモです。カマキリの成体も巣にかかっていることもあります。獲物を捕らえる巣の仕組みには驚きです。オオヒメグモは体色に変異がある種類なので、色々な体色の違う個体を見つけると面白いです。
★ヒラタグモ ヒラタグモ科。体長は雌8〜10ミリ。雄6〜7ミリ。腹部が他のクモよりも平べったくなっていて、扁平な体をしていることがヒラタグモの名前の由来のようです。クモの雌雄の違いは触肢で見分けます。触肢の先端部が膨れているのが雄で、腹部は雄の場合は雌よりも小さくなります。雌は腹部が大きく体も雄より大きくなります。分布は本州、四国、九州、沖縄。出現(活動)が4〜11月。ヒラタグモは特徴的な平べったい巣を壁などに沿って作ります。巣は人家やトンネル、隧道などの人工物の壁や、樹皮の下や岩壁などに白い膜状の巣を作ります。越冬は巣の中で成虫で越冬しますが、稀に寒い時期に巣から出ていることもあります。人家の壁に巣を作っていることが多いクモになります。人家以外では隧道や橋などの人工物に良く巣を作っているクモで、探してみると見つけることができます。腹部に見える白い斑紋に個体差が多く、斑紋のない個体もいるようです。ヒラタグモは巣から出ることが少なく、活発にうろつくことがないようなので姿を見る機会が少ないクモになってしまいます。前胸部と脚が橙赤色〜赤褐色をしており、腹部は黒色で白色斑があります。この白い斑はつながっています。腹部は上から押したようにやや平たくなっています。巣の種類として、テント型と呼ばれる平たい巣に住むに適した体になっています。ヒラタグモの特徴の1つとして、この巣の形状があります。巣は壁などの平らな広い面の上を選んで作られます。野外では雨の当たらない岩壁、人工物ではコンクリート面などに巣を作ります。巣の形状はテント型と呼ばれ、2重の構造になっています。外見はほぼ円形状で縁から多数の突起が出ているように見えます。古い家にいるクモで、まだ新しい家には生息しない(家の中に侵入することが遅く、外壁などが先に巣を作る場所になります)クモになるようです。
ヒラタグモ.jpgヒラタグモ追加B雌.JPGヒラタグモの巣.jpgヒラタグモ追加3.JPG
上4枚、ヒラタグモと巣の写真です。腹部の斑紋には個体差が出るので、比較して見ると面白いです。斑紋の形の違う個体を比較して見てください。撮影は3月。近くに巣は見当たりませんでしたが、道路の下を通る壁にいました。このように稀に巣の外にいる個体を見つけることがあります。この雌は越冬から目覚めたのでしょうか。3枚目、ヒラタグモの巣の写真です。ヒラタグモはコンクリートの平らな面にも巣を張ってしまいます。独特な形のテント型と呼ばれる巣になります。巣は表面が剥がれて蓋のようになっていて、その中にヒラタグモが住んでいます。この巣は公園の木造の壁のトイレで見つけました。雨の当たる場所に巣を張ることはありません。人家侵入の場合、ヒラタグモは古い木造の民家の壁で見ることができます。4枚目は垂直のコンクリート壁にいたヒラタグモです。これから巣を作るところです。写真では分かりにくいのですが、体の上にはクモの糸の薄い膜ができています。このヒラタグモの腹部は白い部分が上の2枚の写真の個体より多く見えています。個人的には、このヒラタグモの個体差が魅力になっています。このように斑紋の違いを比べて見ると実に面白いクモです。撮影は5月29日、写真を追加しました。普通は巣の中に身を隠してしまい、見る機会の少ないクモになりますが、運よく姿を見ることができたら、体や脚が赤褐色をしたヒラタグモは意外と綺麗なクモであることが分かります。
posted by クラマ at 16:28| Comment(8) | 蜘蛛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。