ササグモ、ネコハエトリ、イオウイロハシリグモの3種類を見つけました。公園等で昆虫を探していると、クモの存在が意外と多いことに気が付きます。今まで気にも留めていなかったクモですが、見慣れてくると気持悪さはなくなってきました。クモを探していると意外と種類が多く、巣を作らないクモも沢山見つけることができます。クモの巣を作らないで葉の上にいるネコハエトリは、見慣れてくると可愛く思えるようになりました。ハエトリグモの仲間には動きにも愛嬌のあるものが多いです。個体差が大きく色々と違った色やガラがあるクモなので、色など個体差のあるものを探してみたくなります。イオウイロハシリグモも個体差があり、大きく3タイプのがらに分けられます。コハシリグモ型、イオウイロ型、スジボケ型(スジブト型とも呼ばれます)で、スジボケ型でも帯びの模様が若干違っているなど、分けようと思うとさらに分けることができるようです。このスジボケ型では他の種類によく似た物がいるので、区別することが難しくなってしまいます。イオウイロハシリグモは肉食性が強く、成体では脚の長さを入れるととても大きなサイズになります。とても頑強なクモでアマガエルを捕えて食べてしまうこともあります。小型とはいえカエルを捕えるクモがいることに驚いてしまいます。ササグモは数も多く見つけやすい種類になります。ササグモもガラ(模様)や体色に個体差があるので、違いを見つけるのも面白いです。ササグモの幼体はハエトリグモの仲間と間違われることもあるようです。ササグモの特徴は黒く長い棘が脚にびっしりと生えていることです。脚は細く長さもハエトリグモよりもはるかに長い脚をしています。この特徴を覚えておくと幼体と言え判別することができると思います。どれも探してみたくなるクモ達です。この3種類は普通種で個体差の多いクモになりますので、見つけて違いを撮りためていく楽しみも出てきます。この3種類のクモ、ササグモ、ネコハエトリ、イオウイロハシリグモを調べてみました。
★ササグモ ササグモ科。昼行性で普通にみることができるクモで、体の色に個体差があります。時期により黄緑色から黄褐色までと幅広く、黄緑の体色群、赤茶の体色群、白っぽい体色群などがあります。脚が長く鋭い針状の毛がまばらに生えています。この脚に生えている黒い色をした長いトゲが特徴になるクモです。脚に生えている長い棘があることで、捕らえた獲物が逃げられないようになっています。幼体の時期は模様がはっきりしていませんが、成体になるとはっきりとした赤茶色の模様が見えるようになります。体長は、雄は7〜9ミリ。雌は8〜11ミリ。分布は、本州、四国、九州、沖縄。出現時期は4〜8月。5〜6月に成体をよく見る様になります。ササグモは巣を作らない徘徊性のクモで餌は他の昆虫を捕えます。ササグモの産卵期は7〜8月になります。越冬は幼体で越冬します。花の近くや葉の上にいてジャンプして他の昆虫を捕えます。ササグモは草の葉の上や背の低い低木の葉の上にいて普通に見ることができるクモです。個体数も多いので、簡単に見つけることができる種類になります。ササグモは葉の上を移動する時に落ちないように糸を出して動いています。葉の上で日向ぼっこをしている姿を見かけます。よく似たクモにコウライササグモがいます。
★ネコハエトリ ハエトリグモ科。昼行性で普通に見ることが出来るハエトリグモの仲間。体長 雌8〜9ミリ。雄5〜7ミリ。雄は稀に1センチをこえるものもいるようです。分布は、本州、四国、九州。背の低い植え込みや低木に住んでいます。出現時期は3〜11月。産卵は6月下旬ごろになります。肉食で餌は小さい昆虫を食べます。雌は雄に比べて大きな腹部を持っています。雌の模様の個体差は大きく、色も明るい色合いが多く茶褐色、茶色系の体色が多いです。雌には色と模様に変化があって面白いです。雄の腹部背面の色にも変異が多いです。雄の腹部は雌よりも小さく、体の色は黒が基本になり頭胸部が大きく見えます。越冬は7齢で越冬(8齢で成体)します。越冬用の巣を作り、巣の中で冬を越えます。雌ではマミジロハエトリとの区別がつきにくく良く見ないと間違ってしまいます。マミジロハエトリの雄の幼体もネコハエトリの雌に良く似ています。ネコハエトリの雄は頭胸部が黒いものが多く、中には白や灰色が入るものもいるようです。雌のネコハエトリは全体的には明るい茶色をしたものが多いです。ネコハエトリの模様や色には変化があり、個体差が多い種類になります。動きも可愛く見えるので観察すると面白いクモです。
★イオウイロハシリグモ キシダグモ科。個体によって色彩変化が大きく、色は単色で黄色、黄褐色、褐色、黒褐色、オレンジ色など様々で、模様はマダラや縞のあるものなどがあり、模様、色共に幅広い個体差があります。大きく3タイプに分けられています。@明るい褐色地に暗い褐色の模様のあるタイプでコハシリグモ型と呼ばれているもの。A全体に暗い褐色のタイプでイオウイロ型と呼ばれているもの。B暗い褐色の地に両側を縦走する白い帯のあるタイプで、スジボケ型、またはスジブト型と呼ばれているもの。このスジボケ型(スジブト型)と呼ばれるタイプの特徴は体の両脇に白線の帯があるのですが、この帯の形などからさらに数タイプに分けることができるそうです。このイオウイロハシリグモの名前の由来は、基本種となる個体(標準型)の全身の色が黄褐色の色をしていることから付いたようです。体長は、雄は14〜18ミリ。雌は18〜28ミリ。小型のまま成体になるものもいます。脚の長さを入れると7〜8センチにもなる大型のクモです。脚にもそれなりの太さがあるので迫力を感じます。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。水田、池、河原などの水辺の草原や林縁の低木の葉の上などに生息している普通種の大型の徘徊性のクモで、網を張らずに獲物を待ち伏せして捕らえます。イ脚を伸ばした体勢でジット動かないで獲物が来るのを待っていますが、危険を感じて逃げ出すときの速さには驚いてしまいます。肉食性が強く他の昆虫から小型の小さな動物を捕えて餌にしてしまいますが、獲物は大きなもものまで捕らえることがあります(アマガエルを捕えることもあります)かなり凶暴な性格をしているのかもしれません。噛まれたら大変なので捕まえようとしない方が良いようですね。イオウイロハシリグモは水辺の草むら、水辺の近くの雑木林周辺の草や低木の葉の上に生息しています。出現時期は6〜10月(成体)昼行性で昼間に葉の上などにいるので見つけやすいクモになります。夜間も活動する夜行性の面もあるようです。どうやら明るくても暗くても平気なようです。脚もがっしりしておりとにかく大きく見えるクモです。越冬は幼体で行われます。
イオウイロハシリグモは個体差の多いことから 特にスジボケ型(スジブト型)と似た種類のクモと判別が難しくなってきます。よく似たクモには、スジブトハシリグモ、スジボソハシリグモ、ババハシリグモ、スジアカハシリグモがいます。判別方法は正確には交接器を見ることが良いのですが、模様などからの違いとしては、スジブトハシリグモは腹部のは白帯(体の両側の帯線)の後方側が波打って見えることと、腹部中央の濃色帯に白い点の列が見えることが特徴になります。スジボソハシリグモ、ババハシリグモは同じような場所に住んでいて、1番紛らわしい種類になると思います。特徴は中央の濃色帯に白点が出ることです。スジアカハシリグモは森林の谷間や林道脇などに生息していて、頭胸部、腹部の濃色帯に赤褐色の縦条斑が出ることですが、色など個体変異があるようです。



上段、ネコハエトリです。右がネコハエトリの顔。愛嬌があります。目が大きくて可愛いです。マミジロハエトリとの区別は触覚が太く毛の多い方がネコハエトリになります。マミジロハエトリには目の脇に白い線が見えます。これはよく見ないと分かりにくいと思います。その他に第4脚の節の長さに違いが出るようです。ネコハエトリの方が脚の毛などが毛深くなります。ネコハエトリはホンチとも呼ばれ、クモ同士を戦わせて遊ぶ遊びがありました。子供の頃、戦わせることしませんでしたが、雄をホンチ、雌をババッタと呼び、子供の頃マサキの木に多く生息していて捕まえに行ったことを覚えています。とても愛嬌のあるクモです。撮影地、神奈川県大和市。下段、ササグモです。脚のトゲトゲが凄いです。撮影地、神奈川県海老名市。

イオウイロハシリグモの成体です。見るからに強そうなクモです。アマガエルを捕食することもあるというから驚きです。色の違いなどの個体変異を調べてみたくなるクモです。イオウイロハシリグモにはコハシリグモ型、イオウイロ型、スジボケ型またはスジブト型の3タイプが有るので、それぞれのタイプを見て見たくなります。興味の湧いてくるクモです。撮影地、神奈川県大和市。


イオウイロハシリグモの幼体。上は斑紋型の幼体、下はスジボケ型の幼体になります。撮影地、神奈川県横浜市こども自然公園。小さくてもしっかりとした体つきをしたクモです。写真を追加しました。