サツマノミダマシ、ワキグロサツマノミダマシ。どちらも綺麗な黄緑色をした可愛い形のクモで、どちらも大変よく似ています。上から見ただけでは区別はできません。サツマノミダマシの名前は少しばかりややこしいです。名前の由来が分からないとどこで区切っていいのか分りません。「サツマ、ノミダマシ」「サツマノ、ミダマシ」「サツマノミ、ダマシ」正解は最後の「サツマノミ+ダマシ」です。姿や色がハゼノキの実に似ていることから来ています。京都や福井県ではハゼノキの実のことを「サツマの実」と呼ぶことがることからサツマノミダマシとなったようです。私はハゼノキの実は見たことがありませんので、どの程度似ているのかは分りません。緑色をしているのは腹部になります。黄色いラインも鮮やかで何とも言えない綺麗な緑色のクモです。ワキグロサツマノミダマシとの違い、見分け方は、この黄色い線の下から腹部下面の色の違いになります。そのために上から見ただけでは分からないのです(色の個体差もあるためです)この黄色い線はサツマノミダマシでは黄色が鮮やかで太く、この線より下も(腹部下面も)緑色です。ワキグロサツマノミダマシでは黄色い線は薄く、その下は白線が入っていたり、白いハッキリした線が入っているなど個体差があるようです。ワキグロと名前についているように、体側の線より下から腹部下面まで黒褐色になっていますので、ワキグロサツマノミダマシであることは腹部側面から腹部下面までの色が決め手になります。名前の通りなので覚えやすいかと思います。どちらも似た環境に生息していることと、夜行性なので日中は葉の陰や隙間に小さくなっていることが多く、腹部下面や腹部側面は見にくくなっていることから、どちらなのか迷うことが多いです。脚の色にも違いがあり、脚を見ることができればさらに見分けやすくなります。第1脚、第2脚の体節に緑色が入っていればサツマノミダマシになります。この2種類は緑色の木の実に似ていて、色も形も可愛く見えます。緑色の綺麗なクモ2種類、サツマノミダマシとワキグロサツマノミダマシを調べてみました。
★サツマノミダマシ コガネグモ科ヒメオニグモ属。オニグモ属なので体はしっかりとしています。分布は本州、四国、九州、沖縄。出現期は6〜8月。雄は体長7・5〜9ミリ。雌は8〜11ミリ。黄緑色をした美しいクモです。雌雄の違いは腹部が丸く大きい方が雌になります。脚は雄の方が細長くなります。サツマノミダマシは緑色が美しい中型のオニグモの仲間です。腹部は緑色で黄色いV字のラインが入っています。腹部下面も緑色です。頭胸部には縦長の褐色の帯が入っています。第1脚、第2脚は緑色をしています。夜行性で夕方から動き出して円網を張ります。昼間は葉の裏などに隠れて休んでいます。
★ワキグロサツマノミダマシ コガネグモ科ヒメオニグモ属。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。出現期は7〜9月。雄は体長7〜8ミリ。雌は8〜10ミリ。黄緑色をした美しいクモです。腹部側面の薄い黄色い線の下に白い線が入っているもの、はっきりした白い線が入っているもの、薄い黄色の下に白い線が入っているものなどがいるようです。それらの線より下(側面から腹部下面)は黒褐色になります。夜行性なので昼間は葉の裏などに隠れて休んでいます。夕方から動き出して網を張ります。網は円網を張ります。



上3枚、サツマノミダマシです。1、2枚目、雌のサツマノミダマシになります。雄と雌の体型の違いは、雌の腹部は丸みを帯びて大きく、雄の腹部は細く雌より小さくなります。このクモの緑色はとても綺麗です。日中は小さくなって休んでいるので、腹部の特徴はつかみにくくなっています。3枚目はサツマノミダマシの腹部前面です。黄緑色をしていることが特徴になります。腹部前面が見えるとよく似たワキグロサツマノミダマシと区別することが容易になります。ワキグロサツマノミダマシの腹部前面は黒褐色や褐色をしています。このサツマノミダマシに1体何があったのか脚が取れていて数が足りません。ここでは腹部前面の色を見てもらい、両種の違いの参考になればと思っています。



ワキグロサツマノミダマシです。体側からの写真が撮れましたので同1個体で差し替えました。1枚目、雌のワキグロサツマノミダマシです。上から見たものです。サツマノミダマシととてもよく似ています。2枚目、横から見たところです。薄い黄色い線から下の腹側から腹部は色が黒くなっています。この2枚の写真は同じ個体です。上から見るとサツマノミダマシとワキグロサツマノミダマシはよく似ていて、どちらか分からない時があります。体側を見て確認しないと間違ってしまいます。脚の色はワキグロサツマノミダマシは褐色、黒褐色をしています。脚の色の薄い個体もいるようです。3枚目、別個体のワキグロサツマノミダマシの腹部前面から見たところです。腹部の前面には褐色の毛が生えています。腹部が上の個体より色が薄い褐色の色をしています。この腹側から腹部前面の色の違いがサツマノミダマシとの違いになります。サツマノミダマシの腹部の前面は緑色をしています。腹部前面の色の違いが両種を区別する際に1番役に立ちます。出現時期はサツマノミダマシが6〜8月、ワキグロサツマノミダマシが7〜9月となっていますが、撮影地の神奈川県横浜市では10月にも見ることができます。温暖化で活動できる時期が長くなっていることが考えられます。3枚目の写真も10月18日に撮影して追加したものです。通例夕方の5時以降に活動を開始するようですが、日陰に巣を張るものはさらに早い時間に巣を張るようです。行動は生活環境で多少の違いが生じてくるようです。
サツマノミダマシの横からの写真も撮れましたら追加する予定でいます。