2019年05月06日

ケキツネノボタン。黄色い花が可愛い毒性の強い有毒植物です。

ケキツネノボタンは毒性の強い有毒植物です。大変良く似たキツネノボタンという種類もあります。共に全草に毒があります。毒といっても命の危険はないものの、どちらもセリやミツバに混ざって湿地等に生えていることがあるので注意が必要です。よく見れば葉の形が違うので間違えることはあまりないように思えますが、食べられる山野草として有名なセリやミツバと同じような場所に生えることもあることから、毒のあるキツネノボタン等と誤食する可能性もあり得ることから、もしも山菜狩りをする場合などには知っておいた方が良い植物になります。どちらかというと、誤食よりもセリや3つ葉に混ざって摘み取ってしまった汁が皮膚について発疹や腫れる等の危険があります。キツネノボタンはキンポウゲ科の植物です。キンポウゲ科の植物には有毒である場合が多いことも知られています。花は4月から咲きだします。黄色い可愛い5弁花になります。花弁にはツヤ(光沢)があり、よく見ると綺麗な花です。花の寿命は2〜3日で、夕方から朝までは閉じてしまいます。花が終わると実を付けますが、キツネノボタンはの実はとんがりが沢山ついている、金平糖の様な形をしていて、実に個性的です。別名にコンペイトウグサという呼び名がある程です。花と実を楽しめる草です。耐寒性があり、繁殖はこの変わった種子で行われます。名前の由来は葉の形が牡丹(ボタン)に似ていることから来たようです。キンポウゲと同じような黄色いツヤのある花は綺麗です。繁殖は種から育てることができます。キツネノボタンとよく似たケキツネノボタンは共に個体変異があるので、どちらなのか迷う個体も多いようです。判別には果実の作りを調べる必要があります。どちらも多年草(2年草)になりまう。低地に多いのはケキツネノボタンで田んぼでは、田の中ではなく田の畦に生える植物になります。畦を探すと見つかると思います。果実の形も面白いので、探してみると良い観察ができると思います。キツネノボタンは山地に多い種類になるので、少し見つけにくい種類になります。
・キツネノボタンもケキツネノボタンも有毒植物なので、もしも山菜狩りをする場合、葉が若いとミツバにも似ているので、可食のミツバ、セリと間違えないようにしなければなりません。毒の症状は口腔内の炎症、胃の炎症、吐き気、下痢、血便を起こします。茎や葉の汁で、かぶれ(皮膚に強い刺激を与えます)を起こします。コンペイトウのような可愛い形の実も採ってはいけません。植物の汁が付いたらかぶれてしまいます。毒成分はラヌンクリンと呼ばれる成分になるようです。
ラヌンクリンは2次的な作用により毒性を発揮します。ラヌンクリンは植物体を摘み取ること、つまり葉がつぶれたり、噛んだりした場合に加水分解が起こりプロトアネモリンに変質することにより危害を与える毒成分となるようです。両種とも同じような環境(場所)で育ちます。昔はよく見た花なのですが、湿地が減ったり、田の畦でも見ることが少なくなってきています。早春に咲く黄色い花はそれなりに綺麗だったので、見る機会が少なくなったことは残念に思います。良く似ていて混同されるキツネノボタンとケキツネノボタンを調べてみました。
★キツネノボタン キンポウゲ科の多年草。別名コンペイトウグサ。全草に毒のある有毒植物です。普通種で湿り気のある場所で普通に見つけることができます。草丈は30〜80センチで茎は直立します。葉は3出複葉で、葉は幅が広く葉先と鋸歯はあまり尖っていません。茎の毛はほとんどないか、わずかな斜上毛があるだけです。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄(沖縄には少ない)山地の湿地など、湿り気のある場所や湿地、田んぼの畦などに生育しています。キツネノボタンは毒性が強いので、葉の形がやや似ているセリとの誤食に注意が必要です。セリが生えている同じような場所に生育していることも多く、林縁や湿り気のある場所(湿地)に生えます。山地に多く見られる種類です。花期は4〜7月で花は光沢のある黄色い5弁花の小さな花を付けます。実は黄緑色で形は球状になります。実は金平糖(コンペイトウ)の形に似た集合果で、突起が多く突き出ています。この痩果(そうか)には縁に稜がありません。棘の先端は鉤状に曲がります。痩果とは厚みがなく硬い果皮に種が1個入っている形態の果実です。
キツネノボタンの仲間の実は、お菓子の金平糖に似た形をしているので覚えやすい植物になると思います。突起の先は鋭く尖ったフック状になっています。キツネノボタンはヤマキツネノボタンの変種とされています。
似た種類にヤエキツネノボタン、ヤマキツネノボタン、ケキツネノボタン、コキツネノボタン、シマキツネノボタンがあります。花が八重咲のキツネノボタンはヤエキツネノボタンと呼ばれています。茎の毛が多いものはヤマキツネノボタンとしていますが、キツネのボタンと同じ植物とする場合もあります。現在ではキツネノボタンがヤマキツネノボタンの変種になっているようです。ケキツネノボタンは小葉の幅が狭く、鋸歯の先が尖っています。葉の切れ込みも深くなっています。ケキツネのボタンの場合、大きな株になります。コキツネのボタンはやや小型で、草丈は30〜60センチ。特徴は集合果は楕円形をしていて、痩果の棘の先端は曲がっていません。葉と葉柄に開出毛があります。コキツネノボタンは珍しい種類になります。絶滅危惧T類、絶滅危惧U類に指定されている県も多いです。シマキツネノボタンは本州西部、四国、九州、沖縄に分布していますが、数は少ないようです。沖縄ではキツネノボタンよりもシマキツネノボタンが多く生育しているようです。
★ケキツネノボタン キンポウゲ科の多年草。草丈は30〜65センチ程で茎は直立します。葉は3出複葉で、葉は狭く葉先と鋸歯はあまり尖っています。茎の毛は多く、毛は葉など全体に生えています。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。田の畦、沼地、湿地など湿気のある場所を好みます。田の畦など低地に多い種類になります。キツネノボタンにも毛の生えているものがあるので、茎の毛では判別できないようです。実の棘は先端が曲がっていません。こ特徴にも個体差があるようです。キツネノボタンとの見分け方は痩果(そうか)には縁に稜があることで(稜は3稜)、実の棘は直線的かやや曲がるものが多いようです。痩果は平面に並んで見え、扁平になっていることが見て分かります。特徴は実が熟すと扁平な面に、リング状の稜が見えることです。花期は4〜7月。花は黄色い5弁花の光沢のある小さな花を付けます。茎は上部でよく分枝します。キツネノボタンと同様に毒草です。湿地等が減っているので昔ほど見る機会は少なくなっています。
ケキツネノボタン花1.JPGケキツネノボタン花2.JPGケキツネノボタン葉.JPGケキツネノボタン果実1.JPGケキツネノボタン果実2.JPG
上2枚、ケキツネノボタンの花です。花はキンポウゲに似た黄色いツヤのある花弁を持っています。小さな花ですが綺麗です。閉じている花と開いている花です。3枚目、葉です。平地に多い種類で葉の形は3小葉で切れ込みが深いので、セロリの葉の様に見えます。セリと同じような場所に生育しますがセリよりも大きくなる葉と幅のある葉なので、良く見ればセリと間違えることはありません。4、5枚目、果実です。痩果の先にはトゲトゲが付いている面白い実です。お菓子の金平糖のように見える形が特徴的です。ケキツネノボタンの場合、金平糖に似た痩果の棘の曲がりが直線的で弱い個体が多いようですが、個体差(変異)もあるようです。
ケキツネノボタン茎、下部.JPGケキツネノボタン茎、上部.JPG
茎の毛の様子です。上は根元に近い部分で毛深いです。下は上部の茎の毛です。下部よりも毛は少なくなります。名前に「毛」が付いているだけに茎や葉には毛が生えています。名前の由来は葉が牡丹に似ていて、茎や葉に毛が多いことから、キツネノボタンの名前にケ(毛)が付き、ケキツネノボタンという名前になったようです。撮影地。神奈川県横浜市、こども自然公園。棘のある金平糖のような果実なので、この特徴が分かっていると名前が分かりやすい種類になるので、探してみると面白い観察ができると思います。
posted by クラマ at 14:05| Comment(0) | 自然観察・植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月16日

トウオガタマ(別名カラタネオガタマ、バナナツリー)。モクレン科のバナナの香りのする花を咲かせる植物です。

この植物は名前が分からなくて、写真をそのままにしていたもので、後から調べて名前が分かりました。見慣れない花が咲いていたので調べてみたものです。初めて見たこの樹は、外来種の庭木に好まれる樹で、名前はトウオガタマ(別名カラタネオガタマ、バナナツリー)でした。以前はモクレン科オガタマノキ属でしたが、モクレン科モクレン属になったようです。トウオガタマの開花時期は5日〜6月で、蕾は開く前のチューリップに似た形をしていて可愛いです。花は小さくて、どちらかと言うと目立たないのですが、花にはバナナに似た甘く強い香りがします。このバナナに似た香りがすることがトウオガタマの特徴です。花よりも香りを楽しむ方が好まれているようです。赤花や紫色の花をつける品種もあり、庭木として人気が出てきているようです。今は開花の時期ではないのですが紹介することにしました。トウオガタマは民家の垣根に植えられていました。在来種のオガタマとは別種になります。トウオガタマを調べてみました。
★トウオガタマ モクレン科モクレン属。別名カラタネオガタマ。英名はバナナツリー。この別名の由来は花の香りがバナナに似ていることからです。中国南部原産。江戸時代に渡来したようです。分布は本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄。庭園樹として庭や公園に植栽されています。自生はしていないです。高さ2〜5メートルの常緑小高木。葉は4〜8センチ程の倒卵形〜長楕円形で互生しています。葉は革質で硬く、表面は濃い緑色で光沢があります。裏面は淡い緑色をしています。葉には鋸歯はありません。葉だけを見るとモクレン科なのですがモクレンの葉とは似ていません。若い枝や葉柄、若い蕾にはモクレンの様に褐色の短毛が生えています。花は白黄色(蕾)から淡黄色に変わっていきます。花弁の端は淡紫色を帯びています。花は6弁花で良い香りのする花です。花の寿命は1〜2日程ですが、順次、枝先に向かって花を開花させていきます。花の直径は3〜4センチ程で花弁は開き切りません。花の形はタイサンボクに似ていて、小さなタイサンボクの花と言うようなイメージがあります。トウオガタマは花の姿を楽しむよりも、花の良い芳香を楽しむ植物になるようです。果実は10月のようですが結実は極めて稀のようです。その特徴から(実がつかないことの意味から)ついた名前が別名のカラタネオガタマになるようです。モクレン科の植物なので集合果を付けます。トウオガタマは日陰でも育つ丈夫な植物で、通例、繁殖は挿し木で行われます。移植には弱く枯れてしまうようです。良く似た在来種のオガタマの花にはバナナの香りのような強い芳香はありません。赤花のトウオガタマはポートワインという品種で流通しています。パープルクイーンという紫色の花の品種もあります。トウオガタマは成長が遅い樹で、高さもさほど大きくならない丈夫な樹なので、剪定などの手間は他の樹よりもかからないことから、庭木には最適かも知れません。
トウオガタマ(カラタネオガタマ)モクレン科.JPGトウオガタマ.JPGトウオガタマ葉.JPG
トウオガタマです。庭木に多い植物であることと、北限が関東以西と言うことで、今まで見る機会が少なかった植物になるようです。花は次々に咲くので、開花時期には甘い香りを楽しむことができます。他の色の品種は見たことがありませんが、今後、見る機会が増えてくると思います。上、トウオガタマの花。1見地味に見える花ですが、よく見ると色合いが綺麗です。花の右側には葉の裏面が写っています。中、蕾は沢山ついています。蕾には褐色に短毛が生えていて、モクレンの蕾に似て見えます。花は枝先に向けて順次咲いていきます。下、葉の表面です。常緑でツヤがあります。撮影地。神奈川県横浜市。民家の生垣に生えていました。実がつかないことが不思議に思っていたら、めったに結実しない種類であると記載がありました。実ができたら種でも増やすことができます。移植に弱い樹なので、1般的には増やす場合は挿し木になるようです。
posted by クラマ at 01:05| Comment(0) | 自然観察・植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月17日

スミレ。スミレ科のタチツボスミレ、ツボスミレ、マルバスミレ、スミレ、ヒゲコスミレ、アメリカスミレサイシンを調べてみました。身近で見ることができるスミレの仲間です。

スミレは種類が多く似たものが多いことと、変異があることで知られる種類であることから、名前を調べるとなると難しい植物になります。スミレの花は5弁花で可憐な花を春先から開花させます。春を感じることができる花になっています。スミレと言うと在来種や外来種、花壇に植えられているパンジー(3色スミレ)の仲間も含めてスミレ科スミレ属の総称として呼ばれることが多いようです。スミレは温帯の植物で日本には50種類以上があります。似ているものが多く詳しい分類は難しいです。スミレの仲間は個体変異がある植物なので、種名の特定はなおさらに難しくなります。スミレの種類を観察する前は、スミレとヒメスミレの葉の違いなど知らなかったので、今まで同じスミレだと思っていました。その他、細かく分類すると他の種類の判別も難しいことが分かりました。春先に可憐に咲くスミレの花は、日本人には小さくても好まれる花になっていると思います。人家付近や里山などでも普通に見ることができるので、春に咲く花として馴染みのある植物にもなっていると思います。身近なところで見つけることができる、タチツボスミレ、ツボスミレ、マルバスミレ、スミレ、ヒゲコスミレ、アメリカスミレサイシンの6種類を調べてみました。このうちアメリカスミレサイシンは外来種の帰化植物になります。アメリカスミレサイシンの品種等、数種類が野生化しているようです。林縁などに野生化している所を見ることが多いです。種で増えるスミレの仲間の面白い特徴に、花を開かないで種を作る閉鎖花をつけることでも知られています。花を開かないで種を作る仕組みです。閉鎖花の場合、100%に近い確率で種を作ることができます。昆虫の媒介を必要としない方法なので、効率的と言うことができます。スミレはこの2つの方法で種を作ることで、繁殖率を高めているのです。スミレは交雑し易い種類で、変種や地域による個体差などが多い種類になっています。今後、園芸品種が逃げだして、さらに野生のスミレと交雑していくことも考えられます。
★タチツボスミレ 別名ヤブスミレ。スミレ科の多年草。草丈は5〜30センチ程。タチツボスミレは名前のように花の咲いた後は、茎を立ち上がらせていきます。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。日当たりの良い低地から山地に生育しています。タチツボスミレは大変丈夫で適応力も強く、林縁、道端、草原、畑地、公園、人家付近などどこでも最も普通に見られる普通種のスミレになります。分布も個体数も多い日本を代表するスミレになっています。タチツボスミレの仲間は非常に多く、似た種類の分類は難しいです。花期は3〜5月。花の色は薄紫色ですが、花色には濃淡の変異が多いことが知られています。色自体にも変異があるようです。花の側弁には突起毛(白い毛のように見えるもの)がありません。花の距は紫色をしています。花の直径は2センチ前後。花は薄紫色で唇弁には紫色の筋が見えます。葉の形は丸味のある心形(ハート形)をしています。春先の花は根元から出ているように見えますが、この後に茎が伸びあがっていきます。非常に良く似ている種類にナガバタチツボスミレと言うのがあって、こちらは葉の葉脈が紫色をしています。
タチツボスミレ.JPGタチツボスミレ花.JPG
上、タチツボスミレです。花が咲いている頃は立ち上がらない姿をしています。下、花の拡大です。タチツボスミレはどこにでも見られる普通種で、最も馴染みのあるスミレになると思います。
★ツボスミレ 別名ニョイスミレ。スミレ科の多年草。草丈は5〜25センチ程で多くは群生しています。分布は北海道、本州、四国、九州。平地から山地の湿地の脇や湿り気のある草原や林縁、林内などに生育している普通種です。花は白くて直径1センチ前後と小型で、草原ではあまり目立ちません。花弁の中心部には紫色の筋が見えます。紫色の筋の濃さには個体差があります。ツボスミレは個体差の多い種類になります。花の側弁には白い毛(突起毛)があります。葉の形は丸みのある心形(ハート形)。花期は4〜5月で開花は他のスミレよりも遅くなります。春先の葉は根生ですが茎が伸びてくると茎からも葉が付きます。茎は弱く、垂れ下がっていることが多いです。当方の観察エリアではタチツボスミレの次によく見る種類になります。
ツボスミレ1.JPGツボスミレ葉.JPG
上2枚ツボスミレです。ツボスミレは湿り気を好むスミレで、日当たりの良い草原よりも林縁や湿地の周りを探すと見つかると思います。他のスミレよりも花は小さいので見栄えは劣ってしまいます。ツボスミレの花はは群生して咲いていないとあまり目立ちません。
ツボスミレ花1.JPGツボスミレ花2.JPG
上がツボスミレの花です。下は拡大したものです。
★マルバスミレ スミレ科の多年草。分布は本州、四国、九州。太平洋側の内陸部に多い種類で、西日本には少ない種類になるようです。水はけの良い環境を好むようです。マルバスミレは、日の当たる場所から半日陰の林縁や斜面に多く生えています。マルバスミレは名前にあるように葉の形は丸みが強い特徴があります。花の形も丸みのある輪郭をした花を咲かせます。花期は3月下旬〜5月。花の色は白ですが、稀に個体差で淡い紫や紅色を帯びたものもあるようです。唇弁には薄い紫色の筋が入っています。花が咲いていると、花の直径が2センチ前後と大きいので良く目立ちます。丸く厚みを感じる葉には、表面、裏面ともに微毛が生えています。葉柄は長めでしっかりとしています。花の咲く時期は草丈が2〜4センチほどで低いのですが、花が終わると草丈は8センチ前後程になります。マルバスミレは群生しています。マルバスミレは日本のレッドデータによると山形県、京都府、長崎県で絶滅危惧T類。富山県、福井県で絶滅危惧U類。鹿児島県で準絶滅危惧種になっています。
マルバスミレ.JPGマルバスミレ花.JPG
マルバスミレです。花も植物体もしっかりとして見えます。神奈川県の観察エリアでは桜の花の開花がマルバスミレの花の時期を教えてくれます。林縁に多い種類なので今後数を減らしていくと思われます。観察エリアにしている自然の残ってい2か所の公園で観察ができました。そのうちの1ヵ所、こども自然公園内では2か所で見つけていましたが、沢山群生していた場所では絶滅してしまいました。スミレは単なる雑草の1種の存在のようです。撮影地。神奈川県横浜市、こども自然公園。ひっそりと生き残っているので、気が付く人は少ないと思います。下、マルバスミレの花は花弁に厚みを感じます。丸味のある白い花は綺麗です。
★スミレ 別名ホンスミレ。総称ではなくスミレ科の1種としての名前です。スミレ科の多年草で草丈は10センチ前後程。無茎種で葉柄に翼があります。よく似たヒメスミレには翼がありません。側弁には毛が見えます。このスミレは総称ではなくこの種類の名前になりますが、スミレの呼び名は総称としても使われています。。1般的にはまとめてスミレと呼ばれていることが多いです。葉柄が長めで葉の形は矢じりを思わせる先の丸い長い披針形をしています。山間部から都市部の道路脇にも生育しています。時にアスファルトの隙間から可憐な鮮やかな紫色の花を咲かせていて、驚かされることがあります。花期は3〜5月。分布は北海道、本州、四国、九州。平地から山地に生育していますが、道路脇や庭の隅などで見ることができます。アスファルトの隙間から花を咲かせているものもあります。花の色は濃い紫色で側弁には白い毛(突起毛)が生えています。距も濃い紫色をしています。葉はヘラ型をしていて、葉柄に翼があることで、似ているヒメスミレと見分けることができます。葉柄の違いが分からないとスミレもヒメスミレも同じに見えてしまいます。ヒメスミレの距は白っぽく見えます。個人的には探すのが困難になってきている種類です。以前はアスファルトの隙間などから濃紫色の花を咲かせているものを見ることもありましたが、探すことが難しい種類になってきています。数が減ってきている種類になると思います。
スミレ花と葉.JPGスミレ花1.JPGスミレ花2.JPG
スミレの花です。菫色と呼ばれる花の色には環境によっても濃淡が出るようです。上の花の写真(横向きの花)では蕚の基部が褐色に見えています。葉柄には翼があり、葉の裏は緑色です。通例、蕚は緑色が強く見えるものが多いようです。正確には分からないのですが、蕚の基部の色には若干の個体差があると思います。下、花弁の色の薄い花です。環境等で色の濃淡があるようです。スミレと言っても細かい分類でいうと、写真のスミレは厳密には亜種や変種になるかも知れないです。正直な所、代表的な種類と思われるものでも、正確な判別は難しいです。
ついでによく似ているヒメスミレも調べてみました。
★ヒメスミレ スミレ科の多年草。草丈は4〜8センチ程。無茎種で葉柄に翼が無いことで似た種類と判別することができます。良く似たスミレには翼があることで区別します。分布は本州、四国、九州。人家付近や道端などでも見かけることができるスミレです。花期は3〜4月。濃青紫色の花の直径は10〜15ミリ前後で花弁は細くなりまります。側弁には毛が生えています。葉は3角状披針形をしています。春先の葉には鋸歯が目立ちます。花の後は葉の長さが8センチ程になり、基部には丸みがでます。葉の裏は紫色を帯びます。蕚片は紫色を帯び、距は白っぽく見えます。大きさはスミレよりも小型になります。
写真が取れたら追加する予定です。
★ヒゲコスミレ スミレ科の多年草。草丈は6〜12センチ程。分布は本州、四国、九州。人家付近や低山地に生育していますが変異が多い種類で特定は難しいようです。東日本には少ない種類のスミレになるようです。花期は3〜4月。花の側弁にある突起毛(白い毛)が無いものが多いようですが、突起毛(白い毛)があったり、花の色や葉の形にも変異があるなど、個体差がある難しい種類になります。タチツボスミレの花に似ているものの、花の色は白っぽい花や淡い紅色のものまであるそうです。ヒゲコスミレの下唇弁には紫色のはっきりした筋が見えます。葉には微毛が生えていることが特徴になります。葉裏は紫色を帯びます。ヒゲコスミレとコスミレは非常に良く似ています。花の側弁に白いヒゲ(突起毛)が無い種類がコスミレで側弁に毛が生えていたらヒゲコスミレになるようです。
ヒゲコスミレ.JPGヒゲコスミレ2.JPG
上2枚、ヒゲコスミレです。花の特徴と、葉には微毛が生えていることなどからヒゲコスミレで良いと思います。この個体の花の側弁には白い毛がありました。
★アメリカスミレサイシン 園芸植物として渡来した北アメリカ原産の外来種の多年草で、種類が多いので総称的にアメリカスミレサイシンと呼ばれています。和名の由来はスミレサイシンのようなワサビに似た太い茎をしていることから付いた名前のようです。紹介するのはパピリオナケアと言う種類のようです。無茎種で葉は先のとがった部分のある丸みの強い心形をしていて、葉の表面にはツヤがあります。他にプリケアナと言う種類などがあります。花の色には白や鮮やかな濃青色などがあります。花期は3〜5月。側弁には目立つ毛が生えています。花の直径は2〜3センチ程で花は大きくて綺麗です。花が終わると葉が大きくなり多数つきます。分布は北海道、本州、四国。丈夫な種類で雑草として分布を広げています。観察エリアでは、スミレを餌とするタテハチョウ科のツマグロヒョウモンの幼虫が餌にしている所を見かけます。葉の大きなアメリカスミレサイシンは餌として最適なのでしょう。雑草化して増えているものの、アスファルトや道路脇よりも林縁や明るい草原で見ることが多いです。
アメリカスミレサイシン花1.JPGアメリカスミレサイシン花2.JPGアメリカスミレサイシン葉.JPG
上はアメリカスミレサイシンのパピリオナケアと呼ばれる種類のようです。花は大きくて鮮やかな濃紫色をしています。外国的に言うとバイオレット色と言うことになるのでしょう。日本的にはスミレ色と言う表現になります。花は鮮やかで綺麗です。アメリカスミレサイシンと呼ばれる種類では、種により花の色に違いがあるのですが、当方観察エリアでは、野生化していたこの種類のみ見つけることができました。花壇に植える園芸種として有名なスミレ、パンジーの仲間も逃げ出して道路脇で見ることが多いです。殺風景な道路脇に咲いているスミレの仲間の花は、それなりに華やかさがあって心が和みます。下はアメリカスミレサイシンの葉です。
スミレとヒメスミレは比較する写真があると良いと思いました。スミレは次回の機会に良い写真が取れたら差し替え、もしくは追加したいと思います。

posted by クラマ at 12:21| Comment(0) | 自然観察・植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。