上2枚が雄のウシガエルです。置物のようで可愛く見えます。眼の後ろにある鼓膜がほぼ円型をしていて大きいです。撮影地。神奈川県横浜市、こども自然公園。
ウシガエルの雌です。雌の写真(夜間のフラッシュ撮影になります)が撮れましたので追加しました。この雌は池の脇の歩道にいました。どうして池から離れたのかは分かりません。ウシガエルの雄と雌の区別は鼓膜の大きさに違いが出ます。見分け方は、雌のウシガエルの鼓膜は目の大きさと同じくらいで、雄の鼓膜は目よりも大きくなります。雄と雌の写真を比べてみると、鼓膜の大きさの違いが良く分かります。撮影地。神奈川県横浜市、こども自然公園。
この後、このカエルは驚いて池の方に驚くほど速く飛び跳ねて逃げていきました。ウシガエルの成体は大きいものだと20センチを超えるものもいるようです。オタマジャクシもとても大きくて、まだら模様のある10センチ位の大きさです。大人のカエルになるまで2年から3年かかるそうです。ウシガエルは食用ガエルとも呼ばれている特定外来種です。特定外来種に指定されると、飼育、移動に許可が必要になります。つまり、勝手にウシガエルのオタマジャクシを家に持って帰って、育ててはいけなくなりました。このカエルは世界的には食べられている食材で、日本では口に合わないのか、または気持悪がられて食べる習慣はつかなかったのでしょう。味は鳥のササミに似ているようなので不味い訳ではないようです。現在は捕獲、飼育が禁止されているので流通することはありません。ウシガエルを調べてみました。
★ウシガエル 別名食用ガエル。アカガエル科。日本の侵略的外来種ワースト100に入っています。もともとの自然分布地はアメリカ東部、中部とカナダ南東部メキシコ北東部、カナダ南東部に住んでいるカエルだったようです。アメリカから大正時代(1918年)に日本に食用としてつれてこられました。食用部位は後ろ脚で、味は鳥のササミに似ているようです。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。流れの緩い河川、湖沼、湖、湿地に生息しています。ウシガエルは大型のカエルで体長は15〜20センチ。雌の方がやや大きくなります。オタマジャクシ(幼体)も10センチぐらいで最大15センチと大型になります。オタマジャクシの期間は2年〜3年かかることもあるようです。雄と雌の区別は鼓膜で見分けます。雄は目より大きな鼓膜で、雌は目と同じか小さな鼓膜です。体の色は雄は背面が暗緑色。雌が褐色で共に斑紋が有ります。成体は餌として何でも食べてしまいます。餌は昆虫(ヤゴ、トンボ、バッタ、カマキリなど)やザリガニ、他のカエル。食料が乏しくなると小さい個体では共食いの餌とされてしまうこともあるようです。驚いたことに口に入る大きさなら、亀、ネズミ、鳥まで何でも食べてしまうそうです。寿命は平均で7〜9年生きるようです。産卵期は長く5〜9月で、水草の多い水面に産卵され、産卵数は1〜2万個(最大で4万個)にもなるようです。卵塊は水面に膜状に広がるように産まれています。ウシガエルは夜行性で日中は草の陰などに潜んでいます。成体の越冬は水中の泥の中に潜り込んで行われるそうです。オタマジャクシも越冬します。ウシガエルには天敵はほとんどいないようで、何でも食べてしまう貪欲さと産卵数の多さ、オタマジャクシとしての生態から駆除が難しい種類になります。夕方から独特の大きな鳴き声で泣き始めるので、鳴き声から生息していることが分ります。カエルとは思えない大音量の鳴き声を知らないと、いったい何の声なのかと不気味に思えるかも知れません。
自然公園などでは駆除されているところもありますが、上記理由などから、なかなかその駆除は難しいようです。良く行く公園でボランティアの方が、夕方から釣竿でウシガエルを釣っている所を見たことがありますが、なかなか釣れていませんでした。もちろん、許可なく捕獲したら違反になる動物です。ウシガエルには殆んど天敵がいませんので、日本の在来種が負けてしまうようです。石の上に座っているウシガエルは、鳴き声からは想像できないカエルでした。置物みたいで可愛かったです。