★ジョロウグモ ジョロウグモ科。ジョロウグモは個体数の多い普通種で、知っている方も多い種類のクモになります。体長は雌は20〜30ミリ。雄は6〜10ミリ程。分布は本州、四国、九州、沖縄。人家付近、雑木林、林縁、公園など広範囲に生息しています。ジョロウグモの場合、十分に成長した大きな雌の腹部には赤い色が目立ちます。腹部が大きく赤い色が見える方が雌で、雄とは大きさが違うので判別は簡単です。大きな体と黒と黄色い色が目立つ派手な姿をしています。個体数も多く見つけやすいクモの種類になります。クモの巣は大きく50センチを超えることもあります。クモの巣は広い円盤状に広がった馬蹄形をしています。大型の網なので、セミやトンボ、オオスズメバチですら網にかかってしまうこともあります。メインの巣の前後にも簡単な網が張ってある3重構造であることから、大型の昆虫も捕獲しやすい仕組みになっているのだと思います。派手な体色で毒がある様に見えますが、普通のクモです。クモには網にかかった獲物(他の昆虫)を殺すための毒があるのですが、ジョロウグモの毒性は弱いので、見た目と違って毒グモにはなっていません。ジョロウグモは体の大きくなった9月〜12月に良く目立ってきます。秋に成熟することから、遅くまで見られるクモになります。越冬は卵で越冬します。
ジョロウグモです。大変迫力のある色と大きさをしています。大きな腹部の目立つ個体は雌のジョロウグモです。この写真の雌はまだ腹部が太くありません。下(別個体)は頭胸部を拡大して見ました。クモ類としては、多くの紹介がいらない位に有名なクモだと思います。
★ナガコガネグモ コガネグモ科。ナガコガネグモは普通種で、比較的によく見られる種類のクモになります。体長は雌20〜25ミリ。雄8〜12ミリ程。名前の通りにコガネグモに似ていますがコガネグモよりも長細い体をしています。腹部は細かい黄色と黒の縞模様になっています。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。水田、河原、野原、林縁などにいる種類で山林には少ない種類になります。ナガコガネグモは酢の中央にいて、危険を感じると巣を激しく揺さぶります。円盤状(円網)に張られたクモの巣には白いジグザグが見えることが良くあります。このジグザグ模様がナガコガネグモの巣の特徴にもなっています。このジグザグ模様は個体によって作る模様が違うようです。個性的で面白いですね。網にかかった獲物はクモの糸でぐるぐる巻きにされてしまいます。ナガコガネグモは体の大きくなった8月〜11月に良く目立ってきます。越冬は秋に産み付けられた卵嚢内で孵化した子グモの状態で、そのまま卵嚢の中で越冬します。
ナガコガネグモです。上は強い風に飛ばされてマンションい入り込んで個体です。撮影しやすくて助かりました。下は葉の上にいたものです。巣にいても葉にいても同じような姿勢をとっていました。ナガコガネグモは幼体ですと全身が白っぽく見えます。
コガネグモも写真が撮れたら追加したいと思っています。