2020年05月20日

ジョロウグモ、ナガコガネグモ。似ていますが科が違うクモです。

ジョロウグモ(ジョロウグモ科)とナガコガネグモ(コガネグモ科)の紹介です。両種は似ているクモになります。ジョロウグモ(女郎蜘蛛)はクモの中でも有名なクモになると思います。大きさ、黄色と黒を基調にした体色の派手さは凄いです。人家近くに多いこともあり知らない人は少なく、クモをイメージすると思い浮かぶ種類の1つになることは間違いないと思います。黄色と黒を配したクモでは、このジョロウグモとコガネグモが有名です。毒グモにはなっていないものの、この種の雌は大型なので、噛む力が強いので、むやみに捕まえようとすると噛まれる恐れがあり、痛いい目を見る可能性が高いです。安易に素手で捕獲することは避けた方が良いと思います。クモが嫌いな方ですとそれまでなのですが、クモにあまり抵抗がない場合、綺麗な配色に思われる方も多いと思います。大型で個体数も多い種類なので、興味があったら探してみるのも面白いと思います。ジョロウグモは特に人家付近に多い種類なので、簡単に見つけられると思います。ジョロウグモの名前の由来は昔の遊郭の女郎さんが派手な姿をしていたことと、このクモの配色が派手なイメージを掛け合わせたことからの様です。夏から見かける大きな体格のジョロウグモは雌なことからも、うまいネーミングだと思います。雌の腹部下面は赤い色が入っていて、毒々しく見えることもあります。巣が樹の枝等に張られている場合、反対側から覗くことで確認することができます。上面と下面で大きく配色が違っている事にも驚かれるかも知れません。見た感じではナガコガネグモの方が女性的に見えてしまいます。1般的にはジョロウグモ、コガネグモ、ナガコガネグモをまとめてジョロウグモと呼んでいることも多いようです。ジョロウグモとコガネグモ、ナガコガネグモは似ていますが、見慣れると配色が違うので、判別は容易になります。ナガコガネグモはコガネグモよりも細い体つきをしていることで判別が容易です。ナガコガネグモはジョロウグモよりも野原や河原、林縁に多く生息している種類になります。ナガコガネグモの特徴として、巣に触れたり危険を感じると体を激しく動かして、円盤状の巣を大きく揺らしますが、ジョロウグモの場合は巣を揺らすことはありません。似て見える両種ですが、上記を踏まえると判別することができます。個人的にどちらも好きなクモです。最近では自然の少なくなった当方の近所ではコガネグモ、ナガコガネグモは見つけにくくなってしまいました。お気に入りのジョロウグモ、ナガコガネグモを調べてみました。
★ジョロウグモ  ジョロウグモ科。ジョロウグモは個体数の多い普通種で、知っている方も多い種類のクモになります。体長は雌は20〜30ミリ。雄は6〜10ミリ程。分布は本州、四国、九州、沖縄。人家付近、雑木林、林縁、公園など広範囲に生息しています。ジョロウグモの場合、十分に成長した大きな雌の腹部には赤い色が目立ちます。腹部が大きく赤い色が見える方が雌で、雄とは大きさが違うので判別は簡単です。大きな体と黒と黄色い色が目立つ派手な姿をしています。個体数も多く見つけやすいクモの種類になります。クモの巣は大きく50センチを超えることもあります。クモの巣は広い円盤状に広がった馬蹄形をしています。大型の網なので、セミやトンボ、オオスズメバチですら網にかかってしまうこともあります。メインの巣の前後にも簡単な網が張ってある3重構造であることから、大型の昆虫も捕獲しやすい仕組みになっているのだと思います。派手な体色で毒がある様に見えますが、普通のクモです。クモには網にかかった獲物(他の昆虫)を殺すための毒があるのですが、ジョロウグモの毒性は弱いので、見た目と違って毒グモにはなっていません。ジョロウグモは体の大きくなった9月〜12月に良く目立ってきます。秋に成熟することから、遅くまで見られるクモになります。越冬は卵で越冬します。
ジョロウグモ.JPGジョロウグモ頭部.JPG
ジョロウグモです。大変迫力のある色と大きさをしています。大きな腹部の目立つ個体は雌のジョロウグモです。この写真の雌はまだ腹部が太くありません。下(別個体)は頭胸部を拡大して見ました。クモ類としては、多くの紹介がいらない位に有名なクモだと思います。
★ナガコガネグモ コガネグモ科。ナガコガネグモは普通種で、比較的によく見られる種類のクモになります。体長は雌20〜25ミリ。雄8〜12ミリ程。名前の通りにコガネグモに似ていますがコガネグモよりも長細い体をしています。腹部は細かい黄色と黒の縞模様になっています。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。水田、河原、野原、林縁などにいる種類で山林には少ない種類になります。ナガコガネグモは酢の中央にいて、危険を感じると巣を激しく揺さぶります。円盤状(円網)に張られたクモの巣には白いジグザグが見えることが良くあります。このジグザグ模様がナガコガネグモの巣の特徴にもなっています。このジグザグ模様は個体によって作る模様が違うようです。個性的で面白いですね。網にかかった獲物はクモの糸でぐるぐる巻きにされてしまいます。ナガコガネグモは体の大きくなった8月〜11月に良く目立ってきます。越冬は秋に産み付けられた卵嚢内で孵化した子グモの状態で、そのまま卵嚢の中で越冬します。
ナガコガネグモ.JPGナガコガネグモ2.JPG
ナガコガネグモです。上は強い風に飛ばされてマンションい入り込んで個体です。撮影しやすくて助かりました。下は葉の上にいたものです。巣にいても葉にいても同じような姿勢をとっていました。ナガコガネグモは幼体ですと全身が白っぽく見えます。
コガネグモも写真が撮れたら追加したいと思っています。

posted by クラマ at 16:31| Comment(0) | 蜘蛛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: