★エビガライチゴ 別名ウラジロイチゴ。バラ科キイチゴ属。樹高は1〜2メートルの落葉低木。エビガライチゴの名前の由来は、蕾が赤褐色に見え腺毛に覆われたトゲトゲした容姿が、エビの殻の様に見えることから付いた名前の様です。蕾を多く付け、赤褐色や赤紫色をしたトゲトゲした様子は独特です。茎には茶褐色の鋭い棘が密生しています。枝は蔓状に伸びていきます。葉は互生で、葉は10〜20センチの3出複葉。別名のウラジロイチゴの長ある様に、葉の裏側は白く見えます。葉柄と葉の裏の葉脈には鋭い棘が生えています。葉の縁は粗い鋸歯になっています。分布は北海道、本州、四国、九州。耐寒性、耐暑性があります。低地から山地の林縁や林縁脇の荒地、草むらなどに生育しています。やや稀であまり見ることが無い種類になります。山地の林縁に多い種類です。日向を好みますが半日陰でも育ちます。花期は6〜7月で、花は5弁花で開かない(平開しません)特徴があります。花弁が短く白い小さな花なので花はあまり目立ちません。花径は10ミリ程で花弁が開かないので、花は前方に突き出たように見えます。蕚片は大きくて尖っています。花は2年目の蔓(枝)に付きます。果実は7〜8月に赤く熟します。果実は集合果で直径1・5センチ程で食べることができます。やや酸味のある味をしていて、生食やジャムにできます。最近では食用として外国で栽培されています。日本のレッドデータによると長崎県で絶滅危惧U類。東京都、千葉県、鹿児島県で準絶滅危惧種になっています。増やし方は種、挿し木、株分けができるようです。特に春に根元から出る新芽を株分けすると簡単な様です。樹が少ないので種から育てる方が好ましく思います。肥料は与えすぎると実が付かない、蔓が伸びすぎるなどの害が出るようです。化学肥料は好まないようです。
エビガライチゴです。蕚の外面に赤色の棘(腺毛)を密生しています。赤い実は美味しそうな赤い色をしています。エビガライチゴは実を沢山付けるキイチゴです。野生種なのに実が沢山付くので、利用価値は大きいと思います。写真のエビガライチゴは日陰にひっそりと生えていました。下、実の拡大です((同じ部分の拡大)実は枝先に付きます。尖った蕚片もめだっています。食べごろの熟した実はもっと鮮やかな赤色になります。撮影は7月4日。実のできる時期と蕾や花の特徴からエビガライチゴは見分けやすい種類になります。似た種類にはナワシロイチゴがあります。
上、エビガライチゴの蕾。ご覧の通り、トゲトゲに見えます。蕾も沢山付いています。中、花です。白い花弁は広がらないうえに小さいので目立ちません。下、葉の裏。ひっくり返してみると白がよく目立ちます。葉脈と葉柄に棘が生えています。撮影日5月19日。エビガライチゴは特徴を覚えると分かりやすいです。実は野生の種類としては美味しいのですが、数を減らしていて稀な種類になってきています。最近では食用として種や苗が流通しているので、民家の庭などで見ることがあるかも知れません。見つけた場所が山林や林縁ではないので刈り取られないことを期待します。見つけた株は大きくありませんでした。やっと生育しているという感じでした。環境が良ければ大きく育つのに残念です。

