2019年06月28日

ジュンサイハムシ。水辺にいるハムシです。

見慣れないハムシを昨年撮影してあったので、調べてみたらジュンサイハムシでした。ジュンサイハムシは神奈川県のレッドデーターブックによると、絶滅危惧T類に指定されています。神奈川県ではジュンサイやヒシが自然発生している湖沼やため池がないので、公園等の池などに生えているヒシやミズユキノシタ(ルドウィジア・オバリス)、シロネの葉を食べているものと思われます。ジュンサイやヒシを栽培している農家にとっては害虫になっています。ただ、見つけた場所の公園付近のどこで発生したのかは分かりません。近くにある大きな池や水源を有する、こども自然公園にはジュンサイやヒシはなく、成虫はいままで見たことがありません。いったいどこから飛来したのでしょうか。同じ横浜市では、ヒシのある池で発生が確認されている公園もあります。
★ジュンサイハムシ ハムシ科。体長5〜6ミリ。出現は5〜10月。発生は年4回。分布は本州、四国、九州。湿地に生息して成虫、幼虫共にヒシ科のヒシ、スイレン科のジュンサイ、アカバナ科のミズユキノシタ(ルドウィジア・オバリス)、シソ科のシロネの葉を食べます。ジュンサイハムシは褐色の体色で、前胸背板前縁角に1対の毛が生えています。体表面には剛毛を密生しますが、前胸背中央部には剛毛が生えていません。体側や胸背付近は茶褐色になっています。越冬は成虫で越冬します。
ジュンサイハムシ1対の毛あり拡大.JPGジュンサイハムシ9月.JPGジュンサイハムシ絶滅危惧T類.JPG
ジュンサイハムシ。地味な配色ですが可愛く見えます。しかしいったいどこから飛来したのだろうか。見つけた公園には小さな池はあるのですが、ジュンサイ、ヒシ、ミズユキノシタは生えていません。定期的に下草を刈るのでシロネが生えていたかどうかは分かりません。この公園の近くに湧水のある場所と、僅かな湿地はあるのですが、池があるわけではなく、やはりジュンサイ、ヒシ、ミズユキノシタは生えていないと思います。そのうちに見に行って調べる予定です。上、胸背部の拡大です。前胸背中央部には毛が生えていません。写真は同1個体です。撮影は9月。神奈川県横浜市、南本宿第三公園。他県では珍しい種類ではない様ですが、ヒシやジュンサイを餌にすることから、これらの植物がない、あるいは少ない神奈川県では珍しい昆虫になっています。繁殖力のある害虫としての1面もあることから、池に人為的にヒシを植えると増える種類だと思います。
posted by クラマ at 15:21| Comment(0) | 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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