2018年09月29日

オオシオカラトンボ、シオカラトンボ。成虫は雄と雌で色が違う、色違いのトンボです。

トンボはどこにでもいた昆虫でしたが、最近ではめっきり見ることが少なくなった昆虫の1種になることは間違いなさそうです。湿地や池、水田などが減少するなどトンボにとっては生息が難しくなってきていると思います。1番有名なトンボを思い浮かべると、アカトンボとシオカラトンボが1番有名になるかと思います。アカトンボは赤い色をしたトンボの総称になっていて、シオカラトンボも青っぽい(青灰色)トンボの総称的な呼び名になっています。今回はシオカラトンボとオオシオカラトンボを調べてみました。オオシオカラトンボとシオカラトンボは良く似ています。シオカラトンボは自然の少なくなった現在でも、日本全国で見られる普通種の誰でも知っていると思われる有名なトンボの1種です。雄と雌で色合いが違い、雌のシオカラトンボはムギワラトンボと呼ばれて親しまれています。この別名は黄褐色をしていることから麦わら色に見えることから付いた名前のようです。シオカラトンボとしての名前の由来は、雄が青っぽい灰白色の粉を吹く特徴からシオカラトンボの名がついたようです。シオカラトンボは適応能力が強く、公園の池やビオトープなど人工的に作られた水場でも繁殖するため、都会でも普通に見ることができる種類になっています。オオシオカラトンボはシオカラトンボよりも薄暗い所を好みます。シオカラトンボが開けた明るい池や水田、湿地どに多いことに対して、林縁の薄暗い池や沼などに多い種類になっていて、丘陵地に多いとされています。好む環境の違いから、オオシオカラトンボは観察していても林縁の近くの湿地や池に多い種類になるので、シオカラトンボよりも見る機会は少ないと思います。
トンボは種類の判別が難しい昆虫になります。今回紹介するオオシオカラトンボとシオカラトンボは似ていて判別は難しいので、区別ができない方も多くいると思います。でも、違いを覚えておくと判別は簡単です。またシオカラトンボにはコフキトンボと言うよく似た種類がいます。トンボは似た種類が多くいるので、正確な判別となるとむずかしい種類になると思います。似た種類を判別するための違いと、雄と雌の判別方も調べてみました。
シオカラトンボとコフキトンボの判別方。
・シオカラトンボとコフキトンボはとても良く似ています。遠目から見ると判別できないと思います。デジカメ等で撮影して、よく特徴を確認しないと判別が難しい種類になります。シオカラトンボとコフキトンボの違いは腹部第4節に現れます。腹部第4節がスッキリ見えるほうがシオカラトンボで、コフキトンボの腹部第4節の基部側には横線(ヒダ)が見えます。成虫の複眼の色にも違いがでます。シオカラトンボの雄の複眼は青色に見え、雌のシオカラトンボの複眼は緑色に見えます。成熟したコフキトンボでは複眼の色は黒っぽくなります。
★オオシオカラトンボ トンボ科。雄と雌で色が違います。雄の体は青味が強く綺麗な体色(青灰色)をしています。雌の体色は黄色と黒の2色の配色で黄色い部分と黒い部分は鮮明に分かれて見えます。雌は腹部の黄斑が目立ち、腹部先端部(腹部第8節)は太くやや広がって見えます。オオシオカラトンボは翅に特徴があり、オオシオカラトンボの翅の基部は黒色をしています。特に後翅の基部は鮮明に黒色が見えます。翅の先端部は黒くなっています。オオシオカラトンボの複眼は黒褐色をしているので、顔は黒っぽく見えます。シオカラトンボとよく似ていますが、この複眼の色の特徴から、よく似たシオカラトンボと区別することができます。
注意しなければいけないことに、未成熟な雄のオオシオカラトンボは雌と同じような柄と体色をしていることです。成熟することで青みの強い粉をふいた体色になってゆくのです。未成熟な雄の腹部は雌の腹部よりも細くなっています。体長は52〜61ミリ程。出現は5〜11月。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。普通種で平地や樹林にあるやや暗い池、沼、湿地などに生息しています。開けた明るい湖沼などよりは林縁など日陰に多い種類になります。
オオシオカラトンボ.JPGオオシオカラトンボ横.JPGオオシオカラトンボ雌.JPGオオシオカラトンボ雌2.JPGオオシオカラトンボ雌雄.JPG
オオシオカラトンボです。上2枚は雄のオオシオカラトンボ(別個体)です。オオシオカラトンボの雄は濃い青味を帯びた魅力的な体色をしています。3、4枚目は雌(別個体)です。下は雌雄(ペアリング)のオオシオカラトンボです。撮影地は上3枚、神奈川県横浜市、南本宿第三公園。4枚目、神奈川県横浜市、こども自然公園。下、神奈川県大和市、泉の森。
★シオカラトンボ トンボ科。オオシオカラトンボよりも白っぽく見えます。シオカラトンボの雄の眼の色は青色で、雌の眼の色は緑色をしています。雌のシオカラトンボは別名ムギワラトンボと呼ばれています。黄褐色に見えることが雌の特徴ですが、雌の注意点として、雄のような体色をしたシオカラ型と呼ばれる雌がいることです。シオカラトンボの翅の特徴は、翅の基部の透明感が強いことです。面白い特徴として、シオカラトンボは色が変わっていく種類のトンボになります。雌雄でも色が違いますが、紛らわしいことに、まだ未成熟なシオカラトンボの雄と雌は黄褐色をしています。雄は成熟していくと青っぽい灰白色の粉を吹いて青灰色に体の色が変わっていきます。腹部先端部の黒い部分は広く、目立ちます。腹部第8節は膨らんでいません。体長は49〜56ミリ程。出現は4〜11月。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。普通種で数も多い種類です。平地から低山地の沼、池、湿地、水田、水路などの水場の周りにいます。シオカラトンボはビオトープなどに早くに訪れる昆虫としても知られています。平地や都市部にも多いお馴染みの種類です。
シオカラトンボ雄.JPGシオカラトンボ雄の顔.JPGシオカラトンボ雌.JPGシオカラトンボ雌の顔.JPG
シオカラトンボの雄と雌です。上2枚は雄のシオカラトンボです。下2枚は雌のシオカラトンボです。雄と雌で複眼の色が違う可愛い顔をしたトンボです。撮影地。神奈川県横浜市、こども自然公園。
オオシオカラトンボとシオカラトンボも似ているので、両種の判別方として違いを比べて見ました。遠目だと、どちらがどちらだかわからないと思いますが、どちらかの特徴を覚えておけば判別ができるようになります。
・オオシオカラトンボとシオカラトンボの判別方。
@体色。雄のオオシオカラトンボの体色は青味の強い色をしています。シオカラトンボの雄の場合、白っぽい青色をして見えます。雄の色が変わるのは白っぽい粉をふくことによります。
A複眼の色。顔の色を比べて見ると、オオシオカラトンボは黒褐色の複眼をしているので、顔が黒っぽく見えます。シオカラトンボの場合、雄と雌で複眼の色が違い、雄は青色をしていて、雌は緑色をしています。複眼の色を確認できると判別が楽になります。
B腹部の特徴。腹部先端に見える黒い部分の面積はシオカラトンボの方が広く、形はスマートに見えます。
C翅の基部。シオカラトンボの場合、翅の基部の透明感が強く、オオシオカラトンボの場合は翅の基部は黒色をしています。翅の色はシオカラトンボでは、全体的に透明感が強いです。
D体格。シオカラトンボはオオシオカラトンボよりも華奢に見えます。
上の5点が判別の決め手になりますが、もっとも簡単な違いの覚え方は、やはり複眼の色で見分けることです。オオシオカラトンボの複眼の色は黒く見え、シオカラトンボの複眼は雄が青色。雌が緑色をしていることです。またオオシオカラトンボの方が青味が強く、サイズもオオシオカラトンボの方が大きく見えます。要点を捕らえると、同じように見える種類でも見分けることができるようになります。
近年、色々なトンボを見る機会が少なくなっています。水質の悪化や池や沼、湿地の減少などから、トンボの仲間は今後も数を減らしていく種類になると思います。最低限の湿地や池に対して、自然の環境を残して保全していただきたいと思っています。
posted by クラマ at 18:08| Comment(0) | 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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