★ヒグラシ セミ科。全長(翅端までの長さ)は40〜50ミリで中型のセミです。体長は雄28〜38ミリ。雌21〜25ミリ。雌雄の区別は腹部を見ると分かります。雄の腹部は長さがあり大きく見えます。この大きな腹部は空洞になっています。ヒグラシの発生は早く、初夏(早いと6月に鳴き声を聞くことができます)から鳴き始めますが9月初め頃にも鳴き声を聞くことができます。セミの鳴き声もヒグラシの鳴き声を夏の終わりに聞くと、夏の厚さも和らぎ、秋に向かってゆくのだなと思わせてくれます。ヒグラシの鳴く時間は夜明けと夕方になります。日中の暑い時間には鳴いていません。薄暗い杉林の傍などに多くいるため、ヒグラシの姿を見る機会は他のセミよりも見つける確率が減ってしまいます。夕方に鳴き声を頼りに探しても、姿が良く見えないこともあり、ヒグラシの姿を知っている人は少なく成ると思います。ヒグラシの鳴き声は「寂しく聞こえる」と言う人が多いと思います。姿より「カナカナカナ…」と特徴のある鳴き方で良く知られているセミです。ヒグラシの体の特徴は、体色は淡い茶色に緑色と黒が混ざった配色で、淡く明るい色合いに見えることです。といっても体色には茶色多く見える個体や緑色が多く見えるなどの個大差があります。ツクツクボウシにも似ているのですが、明らかにヒグラシの方が明るい色彩に見えます。胸背には赤褐色の斑紋があります。翅は透明で綺麗です。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄(北海道や沖縄諸島では数が少なくなります)ヒグラシは南方系のセミですが、北海道にも生息しています。ヒグラシは温暖化で北上しているようです。平地から低山地のスギ林、ヒノキ林などスギやヒノキのある林縁に多く生息していて、緑の多い自然が豊富な公園だと都市近郊の公園でも声を聞くことができます。成虫は樹の汁、針葉樹を好む傾向があります。幼虫は地中にいて植物の根から汁を吸います。ヒグラシの卵は年内に孵化するので、孵化した幼虫は地中に移動して幼虫で越冬します。
上、ヒグラシの胸背部の拡大です。ヒグラシの色彩には個体変異があります。胸背の斑紋の様子はヒグラシと比べると違って見えます。下、ツクツクボウシの胸背部の拡大です。近くで見ると斑紋(模様)の違いが分かります。胸背の模様などを覚えておくと、似たような色の似た種類の個体がいても見分け安くなると思います。

