2017年07月27日

トラマルハナバチ、コマルハナバチ。ミツバチ科のマルハナバチの仲間です。

トラマルハナバチ、コマルハナバチはマルハナバチの仲間でミツバチ科のハチになります。配色はミツバチに似ていますが、ニホンミツバチやセイヨウミツバチなどのミツバチよりも大きく毛深く、ずんぐりとした丸味のある体形をしています。巣は地中に作られます。ノネズミやモグラの廃巣なを利用して作られることが知られています。マルハナバチの仲間は性格のおとなしい種類が多く刺されることはあまり無いようなのですが、トラマルハナバチには刺されることがあるようです。おとなしい種類のハチだといってもハチであることには変わりありません。マルハナバチの仲間の毒性は弱いとのことですが、危険は避けた方が良いです。ハチは巣を守ろうとするので、トラマルハナバチの地中に作られる巣を見つけても刺激しないようにした方が良いです。本来、巣を作る場所がノネズミやモグラの廃巣などを利用することから、巣の場所は見つけにくくなります。今回、運よくトラマルハナバチの巣を見つけることができたので、トラマルハナバチの巣作りも観察することができました。まじかで観察することができラッキーでした。花の蜜を集めている時も忙しそうにしている活発なハチなのですが、巣を作っている時もせわしなく動き回っていました。トラマルハナバチと同じミツバチ科のコマルハナバチの雄は、全身が淡い黄色のフワフワの毛に包まれていてとても可愛く見える綺麗なハチです。コマルハナバチの雄は別名、ライポンと呼ばれているようです。性格が大人しい雄のコマルハナバチは人を刺すことがありません。正確には雄は毒針を持っていないから刺せないのです。雌は雄と違い黒いフワフワした毛で覆われているので、体色は黒く見え同じ種類のハチとは思えません。雌のハチは捕まえようとすると毒針を持っているので、刺されるので注意が必要です。コマルハナバチには似たものが多くいて、よく見ないと種類が分からなくなってしまいます。
マルハナバチの仲間は優れた花粉の媒介者としても知られていて、在来種のクロマルハナバチがハウス農家の花粉の受粉に使われています。以前はヨーロッパ原産の外来種セイヨウオオマルハナバチが使われていましたが、逃げ出した場合、在来種のマルハナバチが駆逐されてしまうことが分かりました。そのため環境省がセイヨウオオマルハナバチを2006年に特定外来生物に指定しました。日本の侵略的外来種ワースト100にも指定されています。現在、農業用に持ち込まれたセイヨウオオマルハナバチは北海道のほぼ全土で野生化して定着しています。セイヨウオオマルハナバチの分布は北海道、本州。人為的に持ち込まれ逃げ出したものが野生化して在来種を駆逐することが確認されています。北海道では在来種のクロマルハナバチも同じように国内外来種になる危険性があると思われていることから、北海道ではハウスから逃げ出さないように注意しているようです。クロマルハナバチは東京都、神奈川県では絶滅。福岡県では絶滅危惧T類。千葉県、群馬県、三重県、兵庫県では絶滅危惧U類。長野県、滋賀県では準絶滅危惧種に指定されています(日本のレッドデーターより)。分布は本州、四国、九州。野生のクロマルハナバチは数を減らしている個体数が少ない種類になります。  
トラマルハナバチとコマルハナバチの2種類のマルハナバチを調べてみました。似た種類のマルハナバチも調べてみました。トラマルハナバチは2度目の登場になります。
★トラマルハナバチ ミツバチ科。体長は雄16〜19ミリ。女王蜂20〜26ミリ。働き蜂10〜18ミリ。トラマルハナバチは大型のハナバチです。特徴はマルハナバチの中で1番長い口吻を持っていることと、体に密生している長い毛が黄褐色〜オレンジ色に見え、丸味のある体形をしていることです。腹部は黄褐色と黒の縞模様のように見えます。尾部先端部には黒い毛が生えています。マルハナバチの中では最も普通に見られる普通種で数も多いのですが、近年数を減らしてきている種類になるようです。全身に長い毛が密生しているため、体に花の花粉が付きやすいことから、優れた花粉媒介者としても知られています。フワフワの黄褐色(オレンジ色)の毛で覆われたとても可愛いく見えるハチです。マルハナバチ類は攻撃性の弱いハチが多いようですが、トラマルハナバチは大人しいと言われる中では1番攻撃性が強いようです。でも変に刺激しなければめったに刺されることはありません。出現は4〜11月と活動期が長いです。分布は本州、四国、九州。平地から低山地の各種樹林と林縁に多く生息しています。人家付近よりは林縁などに多い種類になります。成虫は様々な花の花粉や蜜を餌にします。後脚に花ダンゴを付けて巣に運びます。幼虫の餌は花粉(花ダンゴ)と蜜を食べます。巣は地下にあり、ネズミやモグラの廃巣に作られます。巣の規模は10〜20匹程で構成されるようです。越冬するのは女王蜂だけで、越冬は巣を捨てて地中に潜り雌(女王蜂)が越冬します。トラマルハナバチは京都府では準絶滅危惧種に指定されています。巣にネズミやモグラの廃巣を利用することから、ネズミやモグラが減るとトラマルハナバチも減少してしまう可能性があります。また活動期が長いので、餌となる花も咲いていることも重要になってくると思われます。普通種といえど、数が減ってきていることは容易に察することができます。トラマルハナバチは密を吸っている場合は、花に頭を突っ込むようにして蜜を吸うことと、すぐに花から次の花に移動するので、とても撮影しにくいハチになります。
トラマルハナバチ巣1.JPG
上、巣を作るために集まっていたトラマルハナバチです。半径60センチほどの範囲を忙しく動き回っています。コンデジは4最短で15センチ程近づいています。じっとしているとカメラの存在を気にしないようですが、巣を刺激すると攻撃されてしまいます。働き蜂の集団は地下の穴に潜んでいるものがいるとは思いますが、常時8匹ほどが巣の周りで確認できました。穴からでたり入ったりを繰り返しています。背中のフワフワ、モコモコした毛が黄褐色〜オレンジ色に見える可愛いハチです。この巣を作る場所に選ばれたのはノネズミの巣のようです。7月4日。
トラマルハナバチ巣2.JPGトラマルハナバチ巣作り3.JPGトラマルハナバチ巣作り4.JPGトラマルハナバチ巣作り5.JPG
上(1枚目)偶然に巣を作る様子を観察することができました。背の低い20〜30センチほどの笹が生えている場所に、やや盛り上がった土の塊がありました。モグラの巣よりは土の盛り上がりが少なく、周辺に2か所ほどしか盛り上がった土の部分はなかったのでノネズミの巣だと思われます。地面とその周辺に数匹が飛び回っていました。後日、撮影のため様子を見て見ると、巣は坑道を利用して作られようとしているようです。塹壕のような道ができていました。そこを通て地中に出入りしています。初めて見つけた時にはなかった塹壕のような溝は、地中に隠れていた空洞だったのでしょう。この溝を使って移動して正式に巣を構える場所を探している最中のようです。7月4日。2枚目、地表にいるトラマルハナバチはどれも土か枯れた草をかじっているように見えます。7月6日。3枚目、巣を作る場所が決定したようです。散らばって地表を歩き回っていた範囲が少なく成っています。地表を歩き回っているトラマルハナバチの行動範囲は巣穴から40センチ程になっています。塹壕に見えた溝は土で埋まっていました。7月8日。4枚目(下)さらに周辺に僅かに見えていた溝は無くなって、出入り口は整った丸い形の穴になっていました。地下に本格的な巣が作られ始めたようです。地表を歩き回るトラマルハナバチほとんど見られません。小さなササをどけないと巣の場所も良く分からなくなっています。この状態では巣を見つけることは難しかったと思います。7月13日。撮影地。神奈川県横浜市、こども自然公園。
★コマルハナバチ ミツバチ科。体長は雄8〜16ミリ。雌(女王)20〜22ミリ。働き蜂10〜16ミリ程になります。マルハナバチの仲間はズングリした丸みのある体形をしています。出現期3〜6月(エゾコマルハナバチでは8月中旬まで)。分布は北海道、本州、四国、九州、対馬、屋久島。北海道に産する コマルハナバチ は別亜種とさ特徴は胸と腹部に黄色い色が入ります。北海道のコマルハナバチはエゾコマルハナバチとして区別されています。コマルハナバチはマルハナバチの中では1番暑さに強い種類になります。南では対馬、屋久島まで生息していますが、対馬 のコマルハナバチも別亜種になります。東北地方では本州の個体と北海道の個体(エゾコマルハナバチ)の中間的な外見を持つ個体もいるそうです。対馬の個体では本州の個体とは毛の色が違っているそうです。コマルハナバチは雄と雌で体色が違うミツバチ科のハチになります。
コマルハナバチの雌雄の特徴は、雄と雌とでは体色が違っていることです。雄は淡黄褐色や黄色で綺麗なフワフワに見える毛に覆われています。腹端部にはオレンジ色に見える毛が生えています。雄には毒針が無く刺されることはありません。コマルハナバチの雄は別名ライポンと呼ばれていて、とても大人しく攻撃性のない温厚な性質をしています。雌のコマルハナバチは黒く見えます。フワフワに見える柔らかそうな黒い毛に覆われていて、復端にはオレンジ色の毛が生えていて腹部先端がオレンジ色に見えます。雌のコマルハナバチは刺すので注意が必要です。成虫の餌は花の蜜や花粉で盗蜜行動もします。幼虫は花粉ダンゴを食べます。活動時期は早く、雌は3月から活動しています。コマルハナバチは6月に女王バチ(新しい個体)と雄が現れます。活動時期は3月からと早いのですが、休眠する時期も早く、早いものでは6月下旬ごろから土中の巣で休眠に入りそのまま越冬します。夏の暑さに弱い種類になります。 巣は地中のネズミの廃巣などを利用して作られます。コマルハナバチに似ているハチにはオオマルハナバチ、クロマルハナバチがいます。似たハチとの判別のための違いを挙げてみました。
・コマルハナバチには似ているオオマルハナバチがいます。雌のコマルハナバチと雌のオオマルハナバチがよく似ています。オオマルハナバチは3色の配色(毛の色)になります。オオマルハナバチの体長は雌(女王)23ミリ。働き蜂13〜20ミリ程になります。出現は4〜10月頃で秋まで活動しています。オオマルハナバチの腹部第2節には黄白色の帯があります。コマルハナバチには個体変異が多い様なので、オオマルハナバチと紛らわしい個体もいるかもしれません。コマルハナバチの出現期が3〜7月と出現は1番早く姿を消すのも早い種類になります。この出現時期も見分ける手掛かりになります。
コマルハナバチの雌とクロマルハナバチの見分け方。
・コマルハナバチの場合、体毛はふわっとした感じです。毛は腹部の毛でも立ちあがっていて、毛が短く寝て見えるることはありません。頭部は小さく見えます。体長はクロマルハナバチよりも小さくて、お尻のオレンジ色が目立ちます。
・クロマルハナバチの場合、腹部の毛が短く毛は寝て見えます。コマルハナバチの雌はよく似ていますが、クロマルハナバチの方が大型で胸部背面の毛はビロード状で短くなります。体長は雌(女王)21〜23ミリ。雄20ミリ。働き蜂12〜19ミリ程になります。クロマルハナバチの頭部は大きく見えます。クロマルハナバチの出現期は4〜11月になります。
最も頭が小さいとか、毛が寝て見えるという表現は比較して初めてわかることなので、上記を踏まえて参考にしてみてください。私も撮影してはみたものの、花の花弁に隠れて見えない部分があったり、ブレやピントが合っていないなど不確かな映りのものが多いです。
コマルハナバチ雄.JPGコマルハナバチ雌.JPG
上、コマルハナバチの雄。コマルハナバチの雄は黄色いフワフワの毛に包まれています。忙しく花から花に移動してしまうので、撮影の大変難しい種類になります。6月にオオキンケイギクの花に来ていました。毛色には個体差がある種類です。コマルハナバチの雄には黄金色でフワフワに見える長い毛が生えていて可愛いです。ミツバチの仲間にも似て見えます。黄色い毛の生えている(黄色に見える)ニッポンヒゲナガハナバチもいるので写真の角度では似て見えてしまうかも知れません。翅脈は ニッポンヒゲナガハナバチとよく似て見えます。実に似たものが多い種類のハチになります。撮影地。神奈川県横浜市、こども自然公園。下、雌のコマルハナバチです。ツツジの花で良く見かけます。コマルハナバチは活発に動くのでピンボケばかりになってしまいます。また頭を花に突っ込むので撮影が難しいハチです。残念ですが神奈川県ではよく似たクロマルハナバチは絶滅しているので間違うことはありません。脚が長く見えることもコマルハナバチの特徴です。撮影地。神奈川県海老名市。
posted by クラマ at 14:52| Comment(0) | 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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