2017年06月29日

ヒメバチ科(寄生蜂)のハチ。シロスジクチキヒメバチ、シロテントガリヒメバチ、シロヨトウヤドリヒメバチ、エゾオナガバチ。

ヒメバチ科のハチは寄生蜂と呼ばれ、他の昆虫やクモ類、昆虫の幼虫に卵を産み付けます。幼虫はそれを餌に育つ肉食性の寄生蜂になります。ヒメバチ科は似たものが多く名前を探すのが難しいです。単にヒメバチというとヒメバチ科の総称になります。日本にいるヒメバチは1000種類を超えているそうです。ゆえに特徴的なヒメバチ以外は名前を当てることも難しく、似たものでも実は別種ということも十分に考えることができます。正しくはヒメバチ科の1種として紹介することがふさわしいのですが、ここではあえて似た種類の名前で紹介させていただきます。ヒメバチの体は細長く、腹部も細長い体をしています。触角は糸状でとても長いハチです。特徴的なのは雌の産卵管で、体長を優に超えるほど非常に長い物を持つ種類もいます。細長い体にやたらに長い産卵管を持っていたらヒメバチの仲間やコマユバチの仲間である可能性があります。ヒメバチ科とコマユバチ科では翅の翅脈に違いが見られるので、写真に残しておくと良いと思います。ヒメバチ科の中でも特に長い産卵管を持っているハチをオナガバチと呼んでいます。オナガバチの仲間は大型で、産卵管が体長よりも長い産卵管を持っています。ヒメバチ科は種類により寄生する昆虫は変わるのですが、朽ち木や材などの中にいる幼虫に、長い産卵管を使って卵を産み付けるものが多く知られています。材中の昆虫に寄生する場合、どのように材の中などにいる昆虫を探すのか不思議です。寄生される昆虫にしたら、比較的に安全なはずの朽ち木内に身を隠していても探し出されてしまうので、寄生される昆虫からすると災難としか言いようがありません。ヒメバチ科はまだ生体が良く解明されていないものも多く、分からないことも沢山あります。雌の針のように見える器官は産卵管になります。スズメバチ科やミツバチ科の毒針は人を刺すことができ、普段は腹部に収納されていて見えていない事と比べて、ヒメバチ科の産卵管は危険な雰囲気を漂わせていますが、人を刺す様なことはありません。ヒメバチ科の中でも産卵管の短い種類であっても刺されたら痛そうな長い針が突き出ています。オナガバチの仲間に至っては、産卵管があまりに長すぎて、いくらなんでも刺すのには無理があるだろうと誰もが思うほど長いものです。針に見えても産卵管なので雄にはありません。オナガバチは大型種になります。個性的な外観を持ったヒメバチ科のシロスジクチキヒメバチ、シロテントガリヒメバチ、シロヨトウヤドリヒメバチ、エゾオナガバチを調べてみました。
★シロスジクチキヒメバチ ヒメバチ科。体長16〜20ミリ?。分布は北海道、本州、四国。シロスジクチキヒメバチの特徴は触角の中央に白い帯があり、腹部には複数の白い筋状の帯があります。雌は長い産卵管を持っています。雌は長い産卵管を使って朽ち木などの材の中身いる昆虫の幼虫に卵を産み付けます。シロスジトゲヒメバチ、シロテンタガリヒメバチなど大変良く似ている種類がいます。
★シロテントガリヒメバチ ヒメバチ科。 体長10ミリ。黒い体色をしていますが、触角の中ほどには白い帯が入っています。腹部先端は黄白色や白色をしていて、中脚と後ろ足の脛節の基部に白い帯が入っています。出現は良く分かりませんが、私見で4月から9月頃までは活動しているようです。分布は北海道、本州、四国、九州。シロテントガリヒメバチはガの蛹に寄生する寄生蜂です。マツムラトガリヒメバチなど似た種類が多くいます。様々なガに寄生することから、益虫としての側面も持っています。
★シロヨトウヤドリヒメバチ ヒメバチ科。体長18〜20ミリ。体の特徴は、触角が黒色で小楯板は黄色。腹部には2本の黄色い帯があります。脚は黄色い部分が多く見えます。分布は北海道、本州。名前からすると寄生するのはヨトウガになるようです。寄生する種類はシロヨトウという種類なのかも知れません。また寄生するのがヨトウガの幼虫なのか蛹なのかは分かりません。シロヨトウヤドリヒメバチは地味ながら何気に綺麗に見えるヒメバチです。
シロスジクチキヒメバチ1.JPGシロスジクチキヒメバチ2.JPGシロテントガリヒメバチ雄.JPGシロテントガリヒメバチ翅脈.JPGシロヨトウヤドリヒメバチ(ヒメバチ科).JPG
上2枚シロスジクチキヒメバチの雄です。2枚目、腹部後端に白い管状の線が見えます。出現は良く分かりませんが、見間違いが有るかも知れませんが、私見で4月から9月頃までは活動しているようです。3、4枚目シロテントガリヒメバチの雄。産卵管がありません。4枚目は翅の翅脈が分かるようにやや拡大して見ました。です。シロテントガリヒメバチの雄として紹介させていただきます。現は良く分かりませんが、私見で4月から9月頃までは活動しているようです。下、5枚目シロヨトウヤドリヒメバチの雄。撮影は6月。ストックしてあった写真を使いました。見た目で判断したので、正確には似た種類が多いので間違っているかもしれません。産卵管がないのでいずれの種類も雄になります。
★エゾオナガバチ ヒメバチ科、オナガバチ亜科。体長30〜40ミリ。雌は非常に長い産卵管を持っています。あまりの長さに驚いてしまいます。分布は北海道、本州、四国、九州。よく似た種類にオオホシオナガバチがいます。エゾオナガバチとオオホシオナガバチの見分け方は翅を見ます。エゾオナガバチの翅は全体が透明です。オオホシオナガバチの場合は翅の先端近くの外縁に大きな黒い斑紋があります。腹部の黄色い帯はくびれて見えません(斑紋等には変異があるかも知れません)。この2種類は大変良く似ているので、よく見ないとどちらの種類なのか分かりません。どちらも大型で黄色と黒のコントラストが美しいオナガバチです。エゾオナガバチは枯れ木の中にいるキバチ類の幼虫に卵を産み付けます。
エゾオナガバチ(ヒメバチ科).JPGエゾオナガバチ.JPGエゾオナガバチ4月.JPG
エゾオナガバチです。立派な産卵管を持っている雌です。上、黄色が綺麗なハチです。ただでさえ細長い体をしているのですが、触角と産卵管を入れた長さには驚いてしまいます。体にはツヤがあり黄色い模様のある体には迫力を感じます。体長をはるかに超えた産卵管の長さを見ていただきたい種類です。触角はやや見切れています。中、横から見たエゾオナガバチです。下、上から見た所です。エゾオナガバチの翅には黒紋がないので、よく似たオオホシオナガバチと判別することができます。このエゾオナガバチは林縁のシャリンバイの葉の上にいました。風が強い日で風をよけてじっとしていました。エゾオナガバチは初めて見つけたのですが、また見て見たい魅力的なオナガバチです。この写真は4月に撮影しています。他のヒメバチ科のように9〜10月頃まで活動しているのでしょうか?普通種のようですが見る機会が少なそうな気がします。また見つけた場所に足を運んでみることにします。撮影地。神奈川県海老名市。
ヒメバチ科のハチは属が分類されている種とまだ分類されていない種が沢山いるので、この程度の判断では種名が間違っている可能性の方が高いです。紹介するうえであえて名前を当ててみました。参考までにしてみてください。
posted by クラマ at 15:22| Comment(0) | 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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