陸生のホタルの中でも光るホタル(強い発光をするホタル)にヒメボタルがいます。ヒメボタルは日本固有種になります。ヒメボタル以外の陸生のホタルは昼行性で、光を出さない種類、または発行してもかすかな光しか放ちません。夜間に発行するヘイケボタルやゲンジボタル(ゲンジボタルも日本固有種)のような強いはっきりとした発光はしません。陸生ホタルの発光は幼虫期に行われます。特に発行が強いのはクロマドボタルと呼ばれる種類で、幼虫は夜間に背の低い下草あたりを移動しながら発光するそうです。発行は連続する発光になるそうです。発光時間は長く20〜30秒と長いようです。この発光を手掛かりにして見つけることができるかもしれません。生育環境はやはり湿気のある場所を好むので、条件を満たすような場所を探すと見つかるかも知れません。発光する時間や見つけやすさは、夜行性のゲンジボタルやヘイケボタルのように暗くなる19時半から20時頃が見つけやすいようです。ヒメボタルは地域によって1番光る時間が変わるようです。強い光をだすホタルは幼虫が水の中で育つ水生のゲンジボタルとヘイケボタル。そして陸生のヒメボタルになります。
最も身近にいるホタルの1種、ムネクリイロボタルを調べてみました。
★ムネクリイロボタル ホタル科の普通種。体長は雄7〜8ミリ。雌8〜9ミリ。ムネクリイロボタルの特徴は黒色の体に前胸部は橙褐色(栗色と呼ばれている色)をしている小型のホタルです。体つきは平たくなっていて弱い光沢があります。翅(鞘翅)はザラついた感じになっていて、縦条隆起が見えています。雄と雌の区別は触角で判断することができます。よく見ると雄の触角は櫛状に見えます。ホタルの仲間らしい体つきをしています。出現は5〜7月。分布は本州、四国、九州。低山地の林内や林縁。人家付近の里山、農耕地、草原などのやや湿った場所に生息する昼行性の陸生のホタルです。都市部の自然公園などにも生息していて適応力は強いです。発光器を持っているので、夜間は弱い光を出すそうです。光り方は弱い連続した光になるそうです。蛹、幼虫も発光器を持っていて弱い光を出すそうです。幼虫は落ち葉の下などに生息していて、餌は肉食性で陸生の貝類のウスカワマイマイなどの小型のカタツムリやヒカリギセルなどのキセルガイ科やオカチョウジガイ(オカチョウジガイ科)などの陸生貝。ミミズなどを食べるそうです。ちなみにキセルガイは左巻きで大きさは20ミリ程。オカチョウジガイは右巻きで10ミリ程の大きさです。ホタルの仲間なので乾燥に弱く、落ち葉の重なった適度の湿り化のある場所が住処になるようです。成虫は通例、他のホタル同様餌を食べませんが、稀に花の蜜を吸うそうです。恐らく水分を補給するためと推測します。越冬は幼虫が土中の浅い場所で越冬するようです。普通種とされる理由は都市部の公園にもいる適応力の強さと分布域の広さ、陸生であることによると思います。陸生とは言え乾燥には弱いので、場所にもよりますが数(個体数)は多くはないと思われます。ゲンジボタルやヘイケボタルのように環境の変化、生息地の消滅などの影響は受けにくい種類ですが、やはり数は減らしていくのでしょう。
ムネクリイロボタルです。見つけた場所から見ても非常に狭い場所で生息しているようです。餌は確実に不足しているように思えるのですが、良く生息しているものだと感心してしまいます。体つきは雌雄同じに見えます。上はムネクリイロボタルの雌です。中、ムネクリイロボタルの雄です。触角を見比べると違いがあることが分かります。下、雄の触角です。拡大して見ました。目視ですと小さいので触角の違いは分かりません。このような場合には愛用のコンパクトデジカメが威力を発揮します。撮影は5月16日。撮影地。神奈川県横浜市、南本宿第三公園。

