★ミドリバエ クロバエ科。日本固有種。体長9〜10ミリ。胸背部には弱い金属光沢のある金緑色をした綺麗なハエです。やや緑色の濃く見える個体もいますが分かりやすい種類です。出現期は5〜9月。分布は本州、四国、九州。成虫は様々な花に集まり花の蜜を吸います。幼虫の餌は分かっていません。成虫で越冬するようです。ミドリバエは千葉県では準絶滅危惧種になっています。山地に多く広葉樹の森林や樹林を住処にしているハエのようです。個体数は多くないようです。
上、ミドリバエの雌です。綺麗な金緑色をしていて近くで見ないとハエとは思えません。花に集まるハエです。色には若干の個体差もあるようです。古い個体ですと色が変わるのかな?色合いの違う個体も撮影したくなる綺麗なハエです。撮影地、神奈川県横浜市、こども自然公園。
★ツマグロキンバエ クロバエ科。普通種で数も多い種類になります。体長7〜8ミリ。ツマグロキンバエの特徴は複眼(目)が縞模様に見えることです。胸背は丸みを帯びていて黒い短毛が生えています。翅の先端部が黒くなっているます。太くて長い口吻も特徴になっています。名前のツマグロとはこの翅の特徴からのようです。ツマグロキンバエはハエというよりもアブに近い体形に見えるハエで、体色は弱い金属光沢のある深緑色で特徴があるので覚えやすいです。出現期は2月(越冬した個体)〜10月。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。平地から山地に生息していて、成虫は様々な花に集まり花の蜜を吸います。幼虫は動物の死骸を餌にするようです。越冬は冬の時期にも居ることがあるので成虫越冬で良いと思います。暖かい日だと活動するようです。ツマグロキンバエの雄と雌の違いはすぐに分かります。雄は複眼の間隔が狭く、くっついて見えます。腹部の色は淡く濁った橙色のように見えます。雌のツマグロキンバエの複眼は離れていて腹部が黒っぽく見えます。
花の蜜を吸っているツマグロキンバエの雌です。ハエなのですがアブに似て見えます。上、シシウドの花に来ていました。複眼に縞模様が見えています。写真では写っていませんが、花の蜜を吸っている時は前に突き出た口吻が良く見えます。中、翅端の黒く見える部分が少ない個体です。黒く見える部分は小さく丸い斑紋に見えています。翅の先端部が黒くなっていることが特徴の1つですが、翅端の黒色部分には個体差があるようです。林が近くにある環境のシシウドの花に来ていました。下、マーガレットの花に来ていたツマグロキンバエです。翅端の黒い部分が良く見えています。ツマグロキンバエはアブのようにとまっている時は翅を閉じています。
上、ツマグロキンバエの雄。雄の複眼はくっついているように見えるので雌との区別は簡単です。透明な翅の下に見える腹部は横帯の見える淡い汚れた橙色に見えます。マーガレットの花に来ていました。雄も雌も複眼には縞縞が見える綺麗な眼をしています。性格は大胆でカメラを近づけても逃げ出すことはありません。雄、雌ともに撮影地は神奈川県海老名市。ハエにはまだ良く分かっていない種類が沢山います。綺麗な種類もいるので毛嫌いしないで観察すると面白いと思います。