2016年05月17日

タンポポハフクレフシ、ミズキハミャクフクレフシ。タンポポとクマノミズキの葉にできる虫こぶ(ゴール)です。

タンポポの葉に鮮やかな紫色の円形の斑紋ができていました。タンポポの葉を裏側からよく見ると、この斑紋の中に幼虫らしきもの(ウジのような形)がいることに気が付きました。葉にできた斑紋には厚みがないもですが、極めて小さな昆虫の幼虫が寄生しているようです。調べてみると、この斑紋は虫こぶ(ゴール)でタンポポハフクレフシという名前であることが分かりました。円形で鮮やかな紫色〜暗紫色をしていて、緑の草の中にあっては目立つ存在です。見ようによっては綺麗な色をしています。残念ながら成虫を見ることはできませんでした。この虫こぶを作る形成者はタマバエの1種になるようです。タンポポは在来種のニホンタンポポでした。あたりをそこそこの広さで探すと3株の寄生されたタンポポを見つけることができました。いずれも在来種系のニホンタンポポでした。タンポポハフクレフシの写真を追加しました。どうやら雑種のセイヨウタンポポにも寄生するようです。ただ、まだ葉の幅の狭いタイプの葉では見つけていません。ミズキに来る昆虫を探していると、ミズキの葉にできたゴールを見つけました。こちらも調べてみると、ミズキハミャクフクレフシという虫こぶ(ゴール)であることが分かりました。どうもこの種は、クマノミズキの葉に同じように虫こぶを作るクマノミズキハミャクフクレフシと同じ形成者(タマバエの1種)のようです。ミズキもクマノミズキも極めて似ている植物なので、同じタマバエが寄生するのかと思います。タンポポハフクレフシ、ミズキハミャクフクレフシも調べても良く分かりませんでした。タンポポとミズキにできた虫こぶ(ゴール)として紹介します。ゴールは久しぶりの紹介になります。
★タンポポハフクレフシ タンポポノ葉に作られる薄くて円形をした虫こぶ(ゴール)です。厚みがないので虫こぶとは思わないかもしれません。タマバエの1種が寄生して作られるゴールです。色は紫色〜暗紫色、赤紫色をしていて形は円形をしています。時につながって紫色の塊を作っていました。葉の裏を拡大して見ると、ウジ型の幼虫が入っていることが分かります。見つけた時期は4〜5月になります。タンポポの葉が地面に近い所にあるので気が付きにくいのですが、タンポポを探してみると思ったより見つけることができました。普通に見つけることができる種類なのかもしれません。
タンポポハフクレフシ.JPGタンポポハフクレフシ幼虫.JPGタンポポハフクレフシ蛹.JPG
上、タンポポハフクレフシです。タンポポの葉に鮮やかな紫色の丸い斑紋が見えます。上は葉の表側です。派手な紫色(赤紫色)が良く目立っていました。1つの株に対して複数の葉にできていました。中、葉の裏側から見ると幼虫がいることが確認できました。下、数日経過してから様子を見に行くと、どうやら中で蛹になったようです。大きな塊(おそらく蛹)が見えます。中で羽化して脱出していくようです。タンポポハフクレフシを探してみると、珍しい種類ではないのか他の離れた場所でも見つけることができました。撮影地、神奈川県横浜市こども自然公園。
タンポポハフクレフシ追加1.JPGタンポポハフクレフシ追加2.JPGタンポポハフクレフシ追加3.JPGタンポポハフクレフシ追加4.JPG
上2枚は同じ株のタンポポハフクレフシ。タンポポの種類は分かりません。住宅街の中で見つけました。撮影地、神奈川県海老名市。下の2枚の撮影地は神奈川県横浜市、南本宿第三公園で見つけた同じ株です。見つけたタンポポハフクレフシは、タンポポの花の蕚が垂れ下がっているので外来種系のタンポポです。葉の広いタイプにできていました。外来種のセイヨウタンポポで葉の幅の狭い典型的な雑種よりも、葉の幅が広い個体(雑種等)を好んで選ぶのでしょうか。典型的なセイヨウタンポポではまだ見つけていません。下2枚のタンポポは葉の幅の広いタイプの雑種にも見えますが、タンポポの種類は詳しくは分かりません。タンポポハフクレフシは色が派手なので見つけやすいです。
★ミズキハミャクフクレフシ タマバエの1種により形成されます。葉脈と葉脈を挟んで形成されているか、葉脈と葉身を挟んで形成されます。葉はやや湾曲しています。葉の表面に大きさ10〜25ミリの盛り上がった細長い筒状の虫こぶ(ゴール)を形成します。葉が閉じている部分は密着しています。初めは色が薄く白っぽいか薄い緑色をしています。熟してくると赤紫色〜紫褐色を帯びてきます。色が濃くなって褐色になってくる頃には葉の裏側の密着が緩くなって、手でこじ開けることができるようになります。幼虫が脱出していないと、幼虫の姿を見ることができます。成長がまばらな幼虫が中に入っています。詳しいことは分からないのですが、クマノミズキの葉に作られる虫こぶのクマノミズキハミャクフクレフシと同じ形成者(タマバエの1種)であるらしいです。
ミズキ.JPG
ミズキです。よく似たクマノミズキは花が棚状に付いて見えることと、葉が対生です。ミズキは葉が互生になっています。
ミズキハミャクフクレフシ1.JPGミズキハミャクフクレフシ2.JPGミズキハミャクフクレフシ3裏.JPG
ミズキハミャクフクレフシです。上はまだ比較的に若いものです。中、少し色が付いてきています。下、葉の裏側です。上の写真(中)の裏側です。葉はしっかりと密着して閉じられています。
ミズキハミャクフクレフシ4.JPGミズキハミャクフクレフシ5幼虫.JPG
熟してくると茶褐色に変色してしまいます。色が濃くなってくると閉じられていた葉の密着が弱くなって、手で簡単にこじ開けることができます。下は葉の両端を引っ張って、ミズキハミャクフクレフシを開いたところです。中には成長段階の違う幼虫が複数入っていました。どうやらタマバエが羽化した順番に脱出していくようです。残念ながら成虫を確認することはできませんでした。いずれも撮影地は神奈川県横浜市。
posted by クラマ at 15:29| Comment(1) | 虫こぶ(ゴール) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして
私は「虫えい同好会」のサイト管理をしている南 常雄と申します。
タンポポハフクレフシの寄主植物を調査ちゅうですが、この度、貴ブログを拝見することができ、参考にさせていただいております。
実は、在来タンポポに形成される虫こぶの情報が少なくて、是非ご協力をお願いしたいと思い、コメントをさせていただきました。
お忙しい中、恐縮ではございますが、メールでご連絡をいただきたく、よろしくお願いいたします。
Posted by 南 常雄 at 2017年08月29日 15:50
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