2016年02月26日

スエヒロタケ、普通に生えている人に寄生するキノコです。

スエヒロタケ(末広茸)の名前の由来は、形が末広がりに広がって見えることから付いた名前のようです。乾燥時の縮んだ形の傘は、猫の手の形に似て見えることからネコノテと呼ばれることもあるようです。スエヒロタケはどこにでもある、ごくありふれた普通種のキノコですが、人体に寄生して生えることが確認されているキノコとしても知られています。体の体表ではなく人体内部の気管支部に胞子が着床して発芽します。つまり食べることによって起こる中毒ではなく、空気と1緒にスエヒロタケの胞子を吸い込むことで人体に危害を及ぼす、意外な形で脅威となる珍しいタイプになります。普通の毒キノコとは違った原因で危険なキノコとなる訳です。体内でキノコが発生したら厄介なことになることは安易に想像がつきます。なぜキノコが人体に生えてくるのか?そんな話は聞いたことがないというのが1般的な話なのですが、このスエヒロタケは人体の免疫力に対する抵抗力が強いため、普通のキノコでは感染しない(キノコは人体内で繁殖できない)のですが、スエヒロタケでは非常に稀ですが感染してしまうのです。体内に菌が繁殖してしまうと排除することが難しくなってしまうことから、大変厄介な病気といえます。感染のリスクのある人は、免疫力の低下している人(あるいは免疫力が極度に低下している状態の人)ということができます。気管支に発生することから、慢性気管支炎を患っている方、過去に結核を患った方にもリスクはある様です。その他、免疫力が低下するような病気にかかっている方にもリスクはあります。人体に寄生するキノコにはスエヒロタケとツキヨタケがあります。スエヒロタケは乾燥すると形が猫の手を思わせる可愛い形になります。別名をネコノテという可愛い1面も持っています。人に寄生することができるキノコ、スエヒロタケを調べてみました。スエヒロタケは当ブログ2度目の登場になります。ブログの記事「春に見つけたキノコ。ヒイロタケ、スギカワタケ、スエヒロタケ、タマキクラゲ、シロキクラゲ、カニタケ。」の中でも取り上げて紹介していますので、宜しかったらこちらもご覧くださいませ。
★スエヒロタケ スエヒロタケ科。名前の由来は傘の開いた様子が、末広がりに見えることからのようです。別名にネコノテというのもあります。傘が縮れた様子が猫の手に見えることからのようです。不食。分布は北海道〜沖縄。世界的に普通に見られる1年生の普通種のキノコです。日本では食べることはありませんが、この革質で硬いスエヒロタケを外国では食べる国があるようです。生えている場所は、低山地、平地の林内、公園、庭などでも発生しています。通年見ることができるのですが、発生は主に春〜秋にかけてが多く、針葉樹や広葉樹の枯れ木、倒木、切り株、枯れ枝など。用材やシイタケのホダギからも出ることがあるようで、樹種や材に関係なく発生するようで生え方は群生します。スエヒロタケは革質で硬く乾燥すると縮んで外に反り返ります。雨などで水分を取り入れると元に戻ります。傘の表面は白色〜灰褐色、淡紫灰色で粗い毛を密に生じていて傘の外縁には放射状の深い切れ込みがあります。傘の表面には環紋があることもあるようです。柄がなく肉質は強靭です。傘の幅は1〜3センチ。形は半円形〜扇形。傘の裏はヒダになっています。ヒダの色は白色〜灰白色をしていて、成菌では淡褐色、帯紫褐色になっていきます。小さいのですが幼菌時は粗く白い毛が密生していて可愛く見えます。白い毛に覆われている幼菌時のヒダは白色ですが、成長して淡褐色や帯紫褐色になったヒダの色にも不思議な美しさを感じます。ヒダの縁は縦に裂けて2枚ずつ重なって見えます。ヒダが2重になっていることと、成菌の傘の縁が深く切れ込んでギザギザに見えることがスエヒロタケの特徴になっています。このスエヒロタケは免疫力の極めて落ちている状態であると、人体内に侵入して成長することが知られています。胞子が肺や気管支で成長して菌糸を発生することで、「肺スエヒロタケ感染症」と言うアレルギー性気管支肺真菌症を引き起こしてしまいます。発症すると完治が難しい非常に稀な病気になります。スエヒロタケの「肺スエヒロタケ感染症」は健康な状態で有れば感染する危険はありません。極端に人体の免疫力が落ちていない限り、人体には外部から侵入してくる胞子うなどに対抗する機能があるので、胞子を大量に吸い込まなければ感染するようなことはありません。スエヒロタケは人体内に寄生するキノコ(菌)として報告されたことで知名度は上がってきているようです。慢性疾患などで体力、抵抗力が落ちている方、不安な要因、心配がある方は森林内には入らない方が無難かもしれません。スエヒロタケは広葉樹、針葉樹を問わず幅広い樹種から発生するうえ用材や木の杭などからも発生します。水分を含むと元の大きさに戻ることから、雨の上がった各種林内を探すと普通に見つけることができます。似た菌に最近、仮称でヒロハスエヒロタケという菌があるようです。まだ見たことはありませんが、特徴はヒダの間隔が広いことのようです。今後はヒダも確認して見ることで、この種を見つけることができるかもしれません。スエヒロタケは無柄と、どの図鑑にも記されていますが、柄のあるものも見受けられます。傘の形にも変わったものが有り、個体差がある菌のようでもあります。
スエヒロタケ幼菌.JPGスエヒロタケひだB6.JPG
上、幼菌の様子です。毛は粗くトゲトゲして見えます。幼菌時には白い毛で覆われていますが、古くなると毛が取れやすくなって抜けていきます。白い毛玉のような幼菌が並んでいると可愛く見えます。下、成菌とヒダの写真です。美しいヒダをしています。綺麗なヒダの写真が撮れましたら追加したいと思ています。ヒダは2重になっています。
スエヒロタケ無茎.JPGスエヒロタケ有茎.JPGスエヒロタケ傘1・サンゴ状.JPGスエヒロタケ傘2.JPG
上は形が違って見えるスエヒロタケです。傘の形の違いや柄の部分の違いが見て取れます。スエヒロタケは無柄となっていますが、短い柄があるものも良く見かけます。
スエヒロタケ(ネコノテ).JPG
猫の手に見えるスエヒロタケです。別名のネコノテのネーミングに頷けます。乾燥していると縮こまってこのような形になります。可愛いです。見ていると何となく爪を引っ込めた猫の手に見えてきます。もっと良く似ているものを見つけてみたくなります。怖い存在のイメージを持っていたスエヒロタケですが、可愛らしく思えてきました。とても胞子を武器にしている危険なキノコには見えません。
スエヒロタケは雨上がりの林などを探すと、木に白っぽいものが付いて見えるので探しやすいです。実際に見てみたいと思われたら、思ったより簡単に見つけられると思います。傘の形にも変異があって面白いです。
posted by クラマ at 15:42| Comment(0) | キノコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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