2015年12月03日

ネコハエトリ、ネコハグモ。葉の上にいる小さなクモです。

今回のクモは猫(ネコ)が名前に付くクモ2種類、ネコハエトリとネコハグモです。ネコハエトリは2度目の登場になります。大きな目と毛深い所が可愛いクモです。上から見ると大きな目が目立ちます。正面から見ると、さらに大きく見えます。このデカい目で獲物を探しているのでしょう。ハエトリグモの仲間は脚が短く、目が大きいという特徴があります。ネコハエトリの雄は基本となる色が黒で、個体変異があっても色の変異は雌程ではありません。雌のネコハエトリは明るい茶色系の色をしているものが多く、腹部が太く大きいうえ雄よりも毛深い特徴があります。雌は雄に比べ色、腹部背面の斑紋など個体差が激しいため、違った模様や色の雌グモを見つけるのも面白いです。昔の遊びの少なかった時代には、ホンチと呼ばれていて、雄のクモ同士を戦わせる遊びがありました。ネコハエトリは葉の上にいる徘徊性のクモで巣を作りません。他の昆虫などを待ち伏せてとびかかって捕え餌にします。大きさは8ミリ程度ですが、中には1センチを超える雄のクモもいます。猫にも色々な柄(模様)と色があるように、このクモも名前にネコが付くように個性的な色と模様が面白いクモになります。ネコハグモはとても小さなクモで体長は3〜5ミリと極小サイズです。普通種で珍しい種類ではないのですが、小さすぎてその存在に気づかれないようです。このクモも色には個体差があります。ネコハグモの幼体は赤い色をしていて、成体になるとまるで別の種類になったように色が変わってしまいます。丸い腹部の茶色いネコハグモは、茶トラ猫のようで可愛く見えます。小さすぎることが残念です。ネコハグモは葉の上にいて、粗末な役に立ちそうもないスケスケのボロボロの巣を張ります。ハッキリ言ってとんでもなく粗末なボロ屋です。この不規則な粗末な網はボロ網と呼ばれます。そのまんまですね。クモの網で獲物をくっつけて捕らえるためのものではないようです。捕える獲物も当然に小物になります。ハダニなどのダニ類、ヨコバエ、小さなハエやカの仲間を餌にします。ネコハグモを見つけようと思ったら、とにかく小さいので、低木の葉の上などをよく見て探さないといけません。どちらの種類も普通種なので注意深く探せば見つかると思います。もしかするとネコに似た色や模様のネコハエトリとネコハグモが見つかるかもしれませんよ。科は違うのですが、猫(ネコ)と名前が付くこの2種類のクモ、ネコハエトリとネコハグモを調べてみました。
★ネコハエトリ ハエトリグモ科。昼行性で葉の上などに普通に見ることが出来るハエトリグモ科のクモになります。体長は約8ミリで雄は5〜7ミリ。ネコハエトリの雄は頭胸部が黒いものが多く、中には白や灰色が入るものもいるようですが、基本となる色は黒色になります。雄の腹部は小さいです。腹部には斑紋がありますが個体変異が大きく紋には色や形に個体差が出ます。斑紋の見えにくい雄もいます。雄の方が雌よりも脚がやや長くなります。雌は8〜9ミリ。雌は全体的に明るい茶色系をしていて、模様や色には個体差があります。雌の腹部は大きいです。体の毛も雌の方が多くなります。分布は、本州、四国、九州。背の低い植え込みや低木の葉の上に住んでいます。巣を作らない徘徊性のクモになります。出現時期は3〜11月で産卵は6月下旬ごろになります。雄の成体の出現期は春〜初夏になります。食性は肉食で餌はハエや小さなハチ、ブヨなど小さい昆虫を食べています。観察していて、自分よりも大きいヤマトシジミを捕らえて食べている所を見つけています。チョウやガの場合、体の部分はそれほど大きくはなくても、自分よりも体の大きく見える昆虫も捕食対象にしているようです。雌の模様の個体差は大きく色々な模様があります。雄の腹部背面の色にも変異が多いので色など個体差を見て楽しめます。越冬は幼体で行われ7齢(亜成体)で越冬します。翌年に8齢で成体になります。寒さをしのぐために越冬用の巣を作り巣の中で越冬します。よく似た種類にマミジロハエトリがいて、特に雌ではマミジロハエトリとの区別がつきにくく良く見ないと間違ってしまいます。ネコハエトリは数も多く見つけやすい普通種になります。ちょこまかと動くネコハエトリには愛嬌を感じてしまいます。探せば見つかるクモなので色の違い等を観察すると面白いです。
★ネコハグモ ハグモ科。体長は3〜5ミリ(雌は4〜5ミリ、雄は3〜4ミリ)普通種でとても小さなクモです。出現期は6〜11月。8〜9月にはペアでいることが多いです。雌が成虫で越冬して巣の中に春になってから産卵します。産卵は6月に行われます。ネコハグモの体色に個体差があり暗褐色や褐色、灰褐色などをしています。腹部背面に黒色斑があります。腹部は白い毛で覆われています。幼体は赤色をしていて成体との色に違いがあります。体も小さいので捕える昆虫もとても小さな種類になります。ダニ、ハダニ、ヨコバエ、小さなハエやカを捕えます。分布は本州、四国、九州。ネット状の粗末な不器用に作られた不規則な網を張ります。網は葉が内側に湾曲した形になっている葉に網をかけて作られます。この雑な網はボロ網と呼ばれています。網(クモの糸)には粘り気がなく、通りかかった昆虫が網が邪魔で動きが取れなくなっている所を捕えるようです。隙間だらけの大雑把な作りの網に、見た目の通りの名前がついていることに笑えてしまいます。庭木の葉の上などにいて白い天幕網を張り雌は越冬します。越冬は成体で越冬します。越冬する成体はすべて雌になります。雄は交接後に越冬することなく死んでしまうので、10月には見ることができなくなります。ネコハグモは普通種なのですが注意して探さないと分からないくらい小さなクモです。活発に動き回ることはなく、獲物がかかるのを待って、ボロ網の中でじっとしています。
似た種類にアシハグモがいます。このクモの出現期は5〜7月でやや高地に住んでいるようです。胸背部が濃褐色〜灰色で、腹部前方中央に中央がくびれた黒斑があるそうです。後方には黒い3横線があるようです。脚は褐色で輪紋があるそうです。分布は本州(主に中部)、四国、九州。しかし、どちらの種類にも個体差などの変異があることから、区別の難しいものもいるようです。
ネコハエトリ雌1.jpgネコハエトリ雌2.jpgネコハエトリ雄.JPG
ネコハエトリの雄と雌の写真です。上2枚。ネコハエトリの雌になります。脚が短く短足でずんぐり体形をしていて愛嬌があり可愛いです。灰褐色の体をしています。上、獲物を捕らえています。獲物を捕らえている時はカメラを近づけても逃げません。捕らえた昆虫を食べるのに夢中です。2枚目、茶褐色系の雌です。3枚目(下)は雄のネコハエトリです。写真を追加しました。さすが雄です。強そうに見えます。雄の紋の違う個体も追加したいです。撮影地、神奈川県横浜市、こども自然公園。
ネコハグモ1.jpgネコハグモ2.jpgネコハグモ追加.JPG
ネコハグモです。こんな色の猫がいてもおかしくないですね。1枚目2枚目は同じ個体です。1枚目(1番上)ではネコハグモの周りに張られた網(クモの巣)が見えています。これはもはや巣などとは言えない代物に見えます。粘り気のない糸でまばらに張られていて雑に見えます。網の作りはボロ網と呼ばれるものになります。餌となる昆虫の捕獲の方法は、小さな昆虫が網が邪魔で動けなくなっていたり、脚を取られてもたついている間に襲いかかるようです。体の小さいクモなので、この粗末な網の構造は、大きな獲物を捕らえることを考えていない小さなクモの理にかなった構造なのかも知れません。ネコハグモの丸い大きな腹部が可愛いく見えます。2枚目、少しだけ大きく拡大したものです。腹部には白く粗い毛が生えています。色、紋の特徴と脚の模様からネコハグモとしました。3枚目、別の個体を追加しました。アシハグモは分布域から考えても神奈川県では見つけられないようです。小さくて注意して探さないと分からない大きさです。網も他のクモのように目立たないものなので、見つける時は低木の葉の上を目を凝らして探して見ると見つかると思います。巣は葉の上(表面)に作ります。葉の中央が内側に湾曲した形の葉を利用して網を張るので、葉の形も見つける時の手掛かりになります。撮影地、神奈川県横浜市こども自然公園。
ネコハグモ雌雄.JPG
上、ネコハグモのペアです。写真を追加しました。同じような大きさに見えます。シャリンバイの葉に巣を作っていました。どちらが雄か雌か見た目では良く分かりません。同じ葉で10月に残っていた方が雌ということになります。撮影地、神奈川県海老名市。
posted by クラマ at 19:06| Comment(0) | 蜘蛛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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