2019年06月20日

コメバキヌゴケとノミハニワゴケ。よく似た判別が難しい種類です。

剳ソの色が赤いとヤノウエノアカゴケだな。とコケを調べ始めた当初は安易に考えていました。写真を整理して見ると似たコケがぞろぞろ出てきて、さらに調べると顕微鏡がないと判別不可能とか、もはや普通の観察の域を遥かに超えてしまいました。顕微鏡がない当方には全く自信がありません。さらには変異もあるということで、図鑑等に特徴が記されていたとしても、読んでいると訳がわからなくなります。これではさらに迷宮に入ってしまいそうです。同じにしか見えない似た種類にどのようなものがあるか調べてみました。良く行く公園で見たコケはどうやらノミハニワゴケのようです。ノミハニワゴケは都市部にもある普通種ということですが、コメバキヌゴケと言うそっくりさんが存在します。こちらも普通種なので探すと見つかる種類になっています。ノミハニワゴケとコメバキヌゴケは顕微鏡で細胞の違いを調べる必要があるほど良く似ているうえ、変異もあることから、どちらの種類なのかを知りたい場合には、細胞の構造を調べなくてはいけないということです。外見上はどちらかの種類なのでは。と見当はつきますが、上記の通り、ノミハニワゴケとコメバキヌゴケの区別は超難解で、細胞の違いを比べないと正確な両種の判別は付けにくいことから、当然、野外での肉眼での判別は不可能です。両種とも剋浮ヘ2列なので、1列の種類とはデジカメがあれば他種との区別は何とかできるかと思います。ただ、植物体も似た種類が多いので、凾ェある時期を逃したら手に負えなくなることは間違いありません。
当方は見た目での観察で種類を特定していく安易な方法をとっているので、顕微鏡が必要な特徴は確認していません。完璧に名前を調べたい方、名前が分かった上で特徴を見たい方は、専門の図鑑を調べるか専門のサイトに行くことをお勧めします。当方が判別に苦労したノミハニワゴケとよく似たコケ、コメバキヌゴケを調べてみました。
・ノミハニワゴケとコメバキヌゴケは、さらに剳ソの赤い色が特徴のヤノウエノアカゴケとも似ています。コケの仲間は似たものが多く、何が何だか分からなくなってしまいそうです。良く似ている種類にヤノウエノアカゴケにはネジクチゴケもあります。この両種もついでに調べてみました。写真はないので、もし撮れたら追加したいと思っています。
★ノミハニワゴケ シノブゴケ科。雌雄同株。普通種で緑色から黄緑色の小型〜大型のコケ。古くなると植物体は褐色になります。変異のある種類になります。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。岩上、腐木上、土上。都市部にも普通に生育しています。茎は長さ10ミリ以下。茎葉は1・5〜2ミリで広卵形や葉先のとがった広卵形。枝葉は卵形〜狭卵形、広披針形で葉先が尖り、葉は乾いても縮れません。乾燥時、葉は茎に密着します。葉の中肋は葉先から突出します。葉縁には細歯がある。茎は地表を這い密に枝分かれする。枝は不規則に分枝して羽状に見えます。茎は10ミリ程で枝は5ミリ程です。都市部にも普通、若い時期は剳ソの上部は黄色をしていて、春先に凾多数付けます。若い時期には上向きに成長していた凾煢。向きになっていきます。剳ソは赤褐色、橙褐色で長さは20〜30ミリ。若い時の凾フ上部は黄色をしています。剋浮ヘ2列。外剋浮ヘ黄褐色で上部にパピラがあり、下部には縞があるようです。よく似た種類にコメバキヌゴケがあります。ノミハニワゴケとコメバキヌゴケは細胞の形や剋浮調べないと正確な判別できないようです。つまり、肉眼では判別できないということになります。
★コメバキヌゴケ シノブゴケ科。雌雄同株。普通種で個体変異のある小型〜中型のコケで枝は不規則に分枝して羽状に見えます。茎の長さは5センチ以下。葉先は長く針状に尖っています。特徴は葉身細胞の中央に1個のパピラがあるそうです。この特徴は顕微鏡がないと確認はできません。中肋は葉先に近くまで届くか突出するようです。葉縁には細歯があります。葉は乾燥時、茎に密着します。凾ヘ長さ2ミリ。剋浮ヘ2列あります。外剋浮ヘ黄褐色で上部にパピラがあり、下部には縞があるようです。内剋浮ノは細かいパピラがあるようです。剳ソは長さ20〜25ミリ。剳ソは上部が黄緑色で下部は赤褐色をしているようです。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。日当たりの良い土上、湿った土上、腐木上、樹の根元に生育します。
ノミハニワゴケはコメバキヌゴケの特徴の比較。
・ノミハニワゴケはコメバキヌゴケに似ていて、正確には顕微鏡で細胞を調べないと判別できません。ノミハニワゴケの凾ヘ横向きで剋浮ヘ2列のハイゴケ型。剳ソの上部は最初は黄色をしています。葉は広披針形で葉先が尖り、葉は乾いても縮れません。葉の中肋は葉先から突出します。変異の大きい種類になります。顕微鏡で煮ると、葉の中部の葉身細胞は方形から扁菱形をしていて、背面の上端にはパピラが1個見えるそうです。
・コメバキヌゴケの剋浮ヘ2列のハイゴケ型で外剋浮ヘ黄褐色、上部にパピラがあり、下部には縞があるようです。小さすぎて肉眼では確認できないのですが、内剋浮ノは細かいパピラがあることが特徴のようです。剳ソは上部が黄緑色で下部は赤褐色をしているようです。変異の大きい種類になります。茎葉は方形〜六角形で、葉身細胞の中央に1個のパピラがあるそうです。
この様に違いを比較して見ても、顕微鏡で調べないと判別が難しいです。困ったものです。ここでは上記の特徴を踏まえて(顕微鏡の検査なし)名前を当てて見ました。
ノミハニワゴケ1乾燥時.JPG
上、ノミハニワゴケ。基部の葉は卵形です。中肋が葉先より突出していて、葉先が長く尖って伸びています。乾燥時に葉が密着していませんので、細胞は調べていませんが、ここではノミハニワゴケとしておきます。剳ソの赤い色が目立っています。
ノミハニワゴケ.JPGノミハニワゴケ凾Q、拡大.JPGノミハニワゴケ剋.JPG
ノミハニワゴケの凵B上、若い凵B中、凾ェ横を向いています。まだ蓋が付いている状態です。下、剋浮フ様子。剋浮ェ2列あるハイゴケ型と呼ばれる形をしています。凾ヘ赤褐色になっています。
コメバキヌゴケ乾燥時葉が密着する.JPGコメバキヌゴケ湿潤時・針状に尖っているのでコメバキヌゴケ.JPGコメバキヌゴケ若い剳ソ・葉は密着.JPG
コメバキヌゴケ。上、乾燥時の様子。中、上と同じ個体に水を与えた時の様子です(写真の位置はほぼ同じ)乾燥していると葉は縮れていなくても茎に密着していて目立たなくなります。水分を霧吹きで与えるなどすると、すぐに葉を広げる種類のコケと違い、葉を広げるのに時間がかかりました。コケはこのように乾燥時と湿潤時では見た目が変わってしまいます。下、別個体の植物体の様子。乾燥時なので葉が密着しています。
コケは総称的にコケとしてしまえば簡単なのですが、名前を知りたくなると判別がとても難しいです。変わった形をした凾ヘ拡大して見ると面白いです。興味のある方は是非見比べて見てください。変わった個性的な形に驚かれると思います。気っと面白い発見ができると思います。
・ヤノウエノアカゴケとネジクチゴケも良く似ています。この両種も調べてみました。
ヤノウエノアカゴケとネジクチゴケは科が違っていても同じに見えてしまうコケです。
ヤノウエノアカゴケとネジクチゴケは似ています。コケ全般について言えることですが、似て見える種類が多く判別に迷います。見つけても全く分からないことも多く、大変厄介です。ヤノウエノアカゴケとネジクチゴケも良く似ています。ただ凾ェできる時期に見比べると判別しやすくなります。ネジクチゴケは凾ノ特徴があるので分かりやすい種類と言うことができると思います。ヤノウエノアカゴケは剳ソが赤くなることが特徴になりますが、剳ソが赤く見える種類は他にもあるので、思い込みや見た目での判別には注意が必要です。正確に種類を知るためには細胞を調べるなど、肉眼だけで判断することは難しいです。ヤノウエノアカゴケとネジクチゴケを調べて見ました。
★ヤノウエノアカゴケ キンシゴケ科。別名はムラサキヤネゴケ。汚緑色〜黄緑色で植物体は密に込み合って見えます。雌雄異株。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。 開けた場所の砂質の土上。わらぶき屋根の上、道路脇などにも生育する適応力があります。茎の高さは0・5〜10ミリほど。葉の形は広披針形〜披針形。葉は乾くと巻いて縮れ、茎に密着します。凾ヘ曲がった円筒形をしていて長さ1〜2ミリで赤褐色をしていて口環があります。凾フ蓋の嘴は短く、凾フ基部には低いコブのような隆起があります。凾ヘ赤褐色で乾くと深いしわができます。剋浮ヘ1列で16本。基部の近くで2列します。剳ソは長さ10〜30ミリで直立します。剳ソの色は鮮やかで、黄褐色、赤褐色、赤紫色をしています。剳ソの色により赤く見えることがヤノウエノアカゴの特徴になっています。砂質の土壌を好みますが、わらぶき屋根の上にも生えることがあります。この剳ソの色の特徴が名前の由来になっています。屋根の上に生える赤いコケ。見た通りのネーミングですが、わらぶき屋根を普通は見ることはできなくなってきています。乾燥時は葉を閉じていて緑色は目立ちませんが、雨などで湿ると急速に葉を広げます。
良く似ているヤノウエノアカゴとネジクチゴケの判別は凾フ蓋を見比べます。ヤノウエノアカゴの場合、凾フ蓋が短い特徴があり、剿Xの嘴は短く基部にはコブ状に見える隆起があるものが多いようです。ネジクチゴケの凾ヘ捻じれています。この特徴からよく似たネジクチゴケと見分けることができます。苔の分類は大変難しくヤノウエノアカゴケとネジクチゴケもよく見比べないと判別が難しいです。大まかな見た目では赤い色が強く目立つ特徴があるヤノウエノアカゴケの方が分かりやすいと思います。
★ネジクチゴケ センボンゴケ科。ネジクチゴケは普通種の雌雄異株のコケで、不透明な黄緑色をしている綺麗なコケです。草丈は10〜20ミリ。分布は北海道、本州、四国、九州。低地から山地の土上に生育します。日当たりの良い場所にも生育します。ネジクチゴケは丈夫でコンクリートやアスファルトの土上にも生育していて、都市部でも普通に見ることができます。乾乾燥時は葉は縮れます。茎はほとんど分枝することはありません。似たコケにヤノウエノアカゴケがあります。ヤノウエノアカゴケと同じうようにネジクチゴケの剳ソも赤褐色をしていますが、剳ソの長さは10〜25ミリで、剳ソの上部は黄褐色をしています。凾フ蓋には長い嘴があります。口環はありません。凾ヘ円筒形で剋浮ヘ32本あり長くて捻じれる特徴があります。この特徴から凾ェできる時期に凾見比べるとヤノウエノアカゴケとの判別はつけやすくなります。凾フ無い時期だと判別は難しいです。凾ヘ早春の2〜4月頃に見ることができます。凾ノ特徴のあるネジクチゴケ以外のセンボンゴケ科は判別が難しいです。
両種の違いを比べて見ました。
・ヤノウエノアカゴケは乾くと葉がまく。葉の先端に小さな鋸歯があります。剋浮ヘ細長く赤褐色で上部は黄色をしています。剋浮ヘ1列で16本。剋浮フ凾ヘ乾燥すると縦しわが見えます。凾フ基部には小さなコブに見える隆起した部分があるものとないものがあります。
・ネジクチゴケの凾フ蓋には長い嘴があります。凾ノは口環はありません。剋浮ヘ32本あり長くて捻じれる特徴があります。凾フ形は円筒形をしています。
今回紹介したコケは、このように記載して行けば行くほど分からなくなってしまいそうです。ある程度の参考になればと思っています。コケは似た種類が多く、本格的に調べたい方は図鑑を用意した方が良いと思います。
posted by クラマ at 18:47| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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