2017年12月08日

ウコギとウコギの葉柄にできるゴール(虫こぶ)ウコギハグキツトフシを見つけました。

単にウコギと呼ばれる場合は総称的な呼び名になっていて、ヤマウコギ、ヒメウコギ、エゾウコギ、オカウコギ、ウラジロウコギ、ミヤマウコギなど数種があります。ウコギ科のウコギは食べることもできます。山菜として1般的に利用される種類はヤマウコギ、ヒメウコギ(園芸種で山菜として栽培されたものが野生化しています。高さは1〜2メートル。雌雄異株ですが日本にあるのは雌株のみになります)になるようです。ただしウコギはクセのある山菜としても知られています。食用とする場合はアクの少ないヒメウコギが多く利用されるようです。同じく山菜として利用される似た植物にコシアブラ(ウコギ科)があります。ヤマウコギの鋸歯は単鋸歯。ヤマウコギに非常によく似ているオカウコギ(別名マルバウコギ)の分布は本州(福島県以西)、四国、九州。オカウコギ(別名マルバウコギ)の鋸歯は重鋸歯になっています。オカウコギは日本固有種とされています。特徴は葉痕や葉柄の下に鋭い棘があり、葉の裏の脈の上に立毛(毛状突起)があります。数は少ない種類になります。非常に良く似ているため細かい所を見ないとヤマウコギと判別ができないオカウコギも山菜として食べられるようです。間違っても味等は大差のないものなのかもしれません。ただし、口に入れるものだけに正しい知識(判別)はできた方が良いと思います。
当方はウコギは食べたことがありません。周りにも食べたことがある人がいないので、1度挑戦してみようと思っています。食用には春の新芽を使い、テンプラなどにするようです。テンプラ以外はアクが強いため、1度、2〜3分ほど塩茹でしてから冷水でアクを抜くようです。ウコギはアクが強い(苦味が強い)ことで有名な山菜なので、好き嫌いが出る味なのかも知れません。
・ここで食べられることを紹介しましたが、当ブログは食べることを勧めるためのブログではありません。間違って他の種類の植物と誤食して具合が悪く成ったり、病院に行くはめになっても当方は1切の責任は持ちません。食べてみようと思った方は、あくまでも自己責任でチャレンジして見てください。山菜等、自信のないものは口にしない方が良いです。
ヤマウコギの樹の葉の付け根にコブができているのを見つけました。調べてみるとヤマウコギにできるゴール(虫こぶ)の ウコギハグキツトフシであることが分かりました。ウコギトガリキジラミと言うキジラミの1種により葉の付け根の茎(葉柄)が変形した物です。成虫で越冬するようなのですが、12月5日に虫こぶを割ってみると中にウコギトガリキジラミの幼虫が入っていました。幼虫は綿のような白い物をまとっていました。観察していると寒くなったのか、身を隠すためなのか、カッターで半分にしたウコギハグキツトフシの幼虫の部屋に潜り込んでしまいました。見つけたウコギの樹には沢山の ウコギハグキツトフシができていました。ほとんどが割れていない状態(脱出痕の無い状態)のものでした。ウコギハグキツトフシの中に、この時期でもまだ幼虫が入っていることになります。地域的な事も関係するのか、発見地の神奈川県横浜市では、幼虫の状態で ウコギハグキツトフシの中で越冬するものもいるように思います。また、この樹の様子を見に行って、落ちた(落葉した)ウコギハグキツトフシの様子を観察する予定です。神奈川県では成虫、幼虫で越冬するのかと思います。 ウコギハグキツトフシの形には個性があります。大きさも大きい塊から小さな塊などばらつきが見えました。この大きさの違いは中に入っている幼虫の数の違い(幼虫のいる部屋の数)だと推測することができます。
ヤマウコギとヤマウコギのゴール、 ウコギハグキツトフシを調べてみました。
★ヤマウコギ(別名オニウコギ、ウコギ) ウコギ科。普通種で高さは2〜4メートルの雌雄異株の落葉低木。日本固有種として紹介されたり、外来種とされるなど正確には良く分かりません。分布は本州(岩手県以南)、四国(高知県)。山地や丘陵地に自生します。葉は互生。5枚の小葉(5小葉)が出ています。葉の形には変異があるようです。葉柄は長く3〜7センチ。ヤマウコギの特徴は、樹皮はヒビ割れていて鋭い棘が生えています。うっかり触ると痛い目にあってしまいます。丈夫で耐寒性があり、日陰にも強い性質があります。人家の垣根として使われています。花期は5〜6月。甘い香りが強いようです。ヤマウコギは山菜としても利用できます。よく似ているオカウコギ(マルバウコギ)は葉が小さく、ヤマウコギの半分位の大きさになるようです。ヤマウコギにはオカウコギの葉裏にある立毛(毛状突起)はありません。特徴をあげてみたものの、この2種はよく似ているので混同されていてもおかしくありません。ヤマウコギには ウコギハグキツトフシという虫こぶ(ゴール)が作られます。作られる部位は葉の葉柄や小葉の基部で、大きく膨らんだ形をしています。
ウコギの葉.JPGウコギの枝.JPG
上、ウコギの葉です。新芽の写真を追加する予定です。下、ウコギの小枝に生えている刺です。とても鋭く太さもある棘です。
★ウコギハグキツトフシ キジラミ科のウコギトガリキジラミが作るゴール(虫こぶ)です。葉の葉柄や小葉の基部で、大きく膨らんだ形をしています。葉の葉柄が膨れているものを多く見ます。ウコギハグキツトフシは中にいる幼虫が羽化して脱出するまでは完全に密封した状態で出口がありません。9〜10月にウコギハグキツトフシから幼虫が脱出します。ウコギハグキツトフシは幼虫の部屋が沢山ある構造になっています。脱出した跡は縦に深く裂けた状態になっています。ウコギトガリキジラミは成虫で越冬して翌年の3月に産卵が行われます。
ウコギハグキツトフシ1.JPGウコギハグキツトフシ2.JPGウコギハグキツトフシ3.JPG
ウコギハグキツトフシです。形やできる場所に若干の差があります。
ウコギハグキツトフシ脱出痕1.JPGウコギハグキツトフシ脱出痕2.JPG
ウコギハグキツトフシの中の幼虫が脱出した脱出痕が見えているものです。厚い外皮が見事に縦に裂けていることが分かります。幼虫が脱出するときにこのように見事な裂け目ができるとは、虫こぶの仕組みに驚かされてしまいます。
ウコギトガリキジラミ幼虫1.JPGウコギトガリキジラミ幼虫2.JPG
ウコギハグキツトフシの中に入っていたウコギトガリキジラミの幼虫。幼虫の体には白い綿状のものが付いています。産卵期の3月に成虫の写真が取れたら追加したいです。体表のワタの様な物質が剥がれると翅の形が見えます。終齢のように見えます。12月に入っているので終齢でこのまま春を待って(越冬して)から脱出するのだと推測します。ウコギハグキツトフシを見つけた場所は神奈川県横浜市、こども自然公園。大部分の葉が黄色くなって散っていました。
posted by クラマ at 00:31| Comment(0) | 虫こぶ(ゴール) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする