2016年07月26日

オオイシアブ。ハチに似たケムクジャラのムシヒキアブです。

オオイシアブは大型のムシヒキアブ科の昆虫で、数が減ってきている種類になります。高知県では準絶滅危惧種に指定されています。オオイシアブは全身がケムクジャラで、ひげおやじ顔がとても可愛い昆虫です。大型のハチにも似ているので、オオイシアブを知らないと怖さを感じてしまうかもしれませんが、ハチの様に刺すことはありません。日の当たる葉や柵の上でじっとして獲物が近づいてくるのを待ち受けます。捕らえた獲物に鋭い口吻を突き立て、体液を吸って餌にします。オオイシアブを調べてみました。
★オオイシアブ ムシヒキアブ科。体長は15〜26ミリ。雄は黒い部分が多く、雌では胸の部分(前胸背板)にも淡黄色〜オレンジ色の剛毛が生えています。細長い体つきの多いムシヒキアブ科の中では、丸みのある大型になります。出現は5〜9月の年1回。分布は本州、四国、九州。山地から平地の林縁、畑地、公園などに生息しています。全身毛だらけで、黒い毛が密生した体と、脚と腹部に淡黄色〜オレンジ色の毛が生えていて、良く目立ちます。頭部には淡黄色の毛が生えています。体格は脚もがっしりとしていて、全身がとても頑丈に見えます。日当たりのよい石や木の柵、葉の上などにとまっていて、他の昆虫が近づくのを待ち受けて空中で襲いかかります。オオイシアブは昼行性で他の昆虫を捕食する肉食性の昆虫になります。捕らえた獲物に口吻を突き立て、体液を吸って餌にします。コメツキムシ類、コガネムシ類、カミキリムシ類などの硬い外骨格の昆虫も鋭い口吻を突き刺されて体液を吸われてしまいます。獲物の多くは小型〜中型昆虫が多く、ハエ、カ、アブ、ハムシ類を捕らえることが多いようです。他の昆虫からすると恐ろしい存在です。 ハチ(マルハナバチに似て見えます)の様に見えますが、人を刺すようなことはありません。カメラを近づけても逃げないので、撮影しやすい昆虫です。オオイシアブは普通種ですが、個体数は少ない方で数を減らしている県があります。高知県では準絶滅危惧種に指定されています。京都府では要注目種になっています。幼虫は朽ち木の中で育ちます。越冬は幼虫で行われます。
オオイシアブ1.JPGオオイシアブ2.JPGオオイシアブ3.JPG
雄のオオイシアブです。がっしりとたくましい体をしています。中、腹部と脚のオレンジ色が綺麗です。下、正面から見る顔は愛嬌たっぷりのオヤジ顔です。撮影地、神奈川県横浜市、こども自然公園。
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2016年07月25日

キバラガガンボ、 キイロホソガガンボ、ヤチガガンボ、キリウジガガンボと不明のガガンボ数種類を見つけました。

ガガンボは巨大なカに見える形をした、細長い体をした脚の長い昆虫です。他の動物を襲うことはありません。見た目の気持ち悪さから不快害虫とも呼ばれています。種類によっては農作物にも影響を与えることが有る害虫になっています。ガガンボ類は華奢な体をしていて、実にもろく簡単に脚が取れてしまいます。体の大きさはハッタリで、とても弱い体の昆虫なのです。ガガンボの種類は多く詳しい分類はできていないようです。種の名前は似たものが多いので似た種類を代表した名前になっている可能性が高いです。ガガンボは種類が良く分からないので、特徴から名前をあてはめて紹介しています(違っているかもしれません)このような奴がこの種類だと思って見てください。ガガンボは林縁などや灯火の付近で見ることができます。夜行性の種類と昼行性の種類があるようです。林縁などでは昼間に弱々しく飛んでいるガガンボもよく見ることができます。 キバラガガンボ、 キイロホソガガンボ、ヤチガガンボと不明のガガンボの写真を紹介します。
ガガンボはよく見る昆虫なのですが、種類となると何が何だか分からなくて大変です。細長くて超巨大なカに似た体をしている変な昆虫なので、インパクトは大きく見たことが有る人は多いと思います。ガガンボは血を吸うようなことはありませんが、カの嫌いな人にはトラウマになるかも知れない大きさと迫力があります。
★キバラガガンボ ヒメガガンボ科。体長27〜40ミリ。ミカドガガンボと並ぶ黄褐色から赤褐色をした大型のガガンボです。特徴は翅には斑模様があり、脚は体節の末端部と脛節の基部と末端が黒い色をしています。腹部は黄色をしています。キバラガガンボは地味な色のガガンボが多い中では目立つ方になります。ガガンボとしてはしっかりとして見える体つきをしています。出現は5〜6月。分布は本州、四国、九州。湿地付近の林縁、河川沿いの林縁などに生息しています。山地性とされていますが、都市近郊の自然公園などでも見ることができます。数は少ない方だと思います。成虫の餌は水。越冬は幼虫で越冬します。昼行性のようですが、光に集まる習性があります。ガガンボには昼行性の種類と夜行性の種類があるようです。
★キイロホソガガンボ ガガンボ科。体長は12〜15ミリ。気が付かなかったのですが雄と雌の区別は翅を見ると区別できるようです。翅に黒い模様がある方が雄で、雌の翅には黒い斑が無いようです。キイロホソガガンボの特徴は頭部が黄色で、体の地色も黄色をしています。胸背には3本の縞模様が見えます。この模様は太かったり、薄かったりする個体が有るので、個体差かよく似たキイロガガンボの種類になるのかと思います。出現は5〜10月。成虫は花の蜜を餌にします。昼行性で日中に良く見かけます。普通種で数も多いようです。幼虫は土中にいて植物の根などを餌にします。ムギなどイネ科やマメ科の害虫にもなっています。出現期を考えると幼虫で越冬すると思われます。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。自然公園などでも良く見かけます。
★ヤチガガンボ ガガンボ科。マダラガガンボに似た翅をしているガガンボで脚がとても長いことが特徴になります。体長は16〜18ミリ。灯火に良く飛来します。確認している場所では灯火の有る建物の壁にとまっています。出現は3〜6月、9〜10月。詳しくは良く分からない種類になります。
キバラガガンボ.JPGキイロホソガガンボ.JPGヤチガガンボ.JPG
上から、キバラガガンボ。キイロホソガガンボ。ヤチガガンボ。ガガンボは難しいです。
★キリウジガガンボ ガガンボ科。体長は14〜18ミリの最も普通に見ることができる普通種のガガンボです。出現は3〜6月。9〜11月。分布は北海道、本州、四国、九州。水田や畑地の周りに生息しています。幼虫は土中で植物の根や腐食物を餌にします。キリウジガガンボは稲の害虫としても知られています。成虫は花の蜜や水を餌にします。灯火にも集まります。
キリウジガガンボ1.JPGキリウジガガンボ2.JPG
上2枚、キリウジガガンボです。写真は別個体です。体色に個体差が有るようです。ガガンボは色に違いが無いとどれも似て見えてしまいますね。種類はざっくりと見た目の感じで覚えるしかないのかと思います。稲の害虫なので、水田近くの林縁などで多く見ることができます。
次は良く分からない不明のガガンボ達です。
ホソガガンボの1種?.JPGホソガガンボの1種.JPG
上はホソガガンボに似ています。同じ種類なのでしょうか。別の個体ですが同じように見えます。
ガガンボ黄褐色.JPGガガンボ不明.JPG
上はキリウジガガンボに似ています。黄褐色の体をしています。色彩の変異とか、色の違う個体なのでしょうか。良く分かりませんので不明種にします。下は大型のガガンボですが、翅の斑紋の様子が違うので、マダラガガンボやヤチガガンボとは違うようです。不明の大型ガガンボです。灯火に寄ってきて建物の壁にいたものです。
他にあった取りためていたガガンボンの写真はうっかり、PCの故障の際に消してしまいました。ガガンボは色々見比べて調べてみる必要が有るようです。
posted by クラマ at 14:00| Comment(0) | 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月16日

オオゾウムシ。在来種では日本最大の大型ゾウムシです。

オオゾウムシは体長が25〜30ミリにもなる日本の在来種で1番大きな大型ゾウムシです。ゾウムシの仲間には小型の種類が多い中、オオゾウムシは名前の通り、在来種の中では日本1大きなゾウムシになります。近年、外来種のヤシオオオサゾウムシが繁殖を始めたため、大きさでは国内では2番目になってしまいました。オオゾウムシは口吻が長く、楕円形の丸みを帯びた体をしているので、大きなゾウのようなムシとは、大変良く似合っている名前だと思います。オオゾウムシの特徴は ずんぐりとした落花生の殻に似た体をしていて、とても硬い体(外骨格)をしていて、体の表面は凸凹しています。体表面はまだら模様に見える灰褐色で、長い口吻があり重量感がある昆虫です。寿命も長く1〜2年生きるものもいます。長生きしたオオゾウムシの体色は黒い色になってきます。これは体表面を覆っている灰褐色の短毛が取れて、地色の黒色が見えてきたためですが、体が濡れても黒く見えます。ゾウムシは動きが緩慢で、死んだふり(擬死)をすることが得意な昆虫です。脚の先(脛節の末端と附節)には鋭い鍵爪が有って、しっかりと掴まることができます。手にたけると引きはがすのが大変になります。オオゾウムシの灰褐色の体は樹の樹皮に見えます。また体は驚くほど硬くできています。オオゾウムシは擬態、硬い体、死んだふり(擬死)の3段構えで身を守っている昆虫です。普通種で数も多い種類なようですが、あまり目にすることはありません。オオゾウムシは夜行性になります。クヌギの樹液が好きで樹液を餌にするので、クヌギの樹液の出ている木を探すと見つける確率は高くなると思います。成虫は灯火にもやってきます。飼育も簡単にできる長いきな昆虫です。オオゾウムシを調べてみました。
★オオゾウムシ ゾウムシ上科、オサゾウムシ科。別名クリノオオゾウムシ。樹上性の普通種ですが数は少ないようです。オオゾウムシは在来種では日本最大のゾウムシになります。体長は25〜30ミリ。口吻の長い重量感のある体格をしています。体表面は凸凹していて灰褐色の短毛が密生していて、まだら模様に見えます。成虫は長生きで1〜2年生きたものでは、この短毛が取れるため黒い地色が見えてきて、全身が黒っぽい色になっていきます。灰褐色に見える短毛は、取れるといってもそう簡単に取れるものではありません。体色は湿気を帯びたり、体が濡れると黒く見えます。この灰褐色の短毛が密生した体は樹の樹皮に似ていて、外敵をあざむく擬態になっています。オオゾウムシの体(外骨格)は大変に硬い作りになっています。出現期は5〜9月。年1回の発生になります。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。平地から山地に生息していて、クヌギの林に多く生息しているようです。成虫は動きが緩慢で死んだふり(擬死)が得意な臆病な性格をしています。成虫の餌はクヌギ、コナラ、クリ、ヌルデなどの樹液を吸います。幼虫は杉の枯れ木やマルタに生息します。スギのマルタに被害を出すこともある害虫になっています。幼虫はマツ、エゾマツ、トドマツ、アカマツ、モミ、スギ、ヒノキ、クヌギ、クリ、ニレなどの弱った木や湿り気の有る倒木、切株などに発生します。マツの枯れ木、切株に特に多く発生するようです。弱った木や立ち枯れの木の場合は、幹の根元付を好み巣くうようです。特に針葉樹のマツを好むようです。卵から成虫までには2年かかるようです。蛹は枯れ木の中に作られます。オオゾウムシはスギのマルタに被害を与える害虫にもなっています。越冬は多くが幼虫で越冬しますが、成虫での越冬もあります。成虫は木の樹皮の下などで越冬します。夜行性で灯火にも飛来します。オオゾウムシは、ずんぐりむっくりな愛嬌のある形をした大人しい昆虫です。でも脚には脛節の末端と附節に鋭い鍵爪が有るので、手にはとまらせない方が良いです。引きはがそうとすると意外と痛いです。
オオゾウムシを飼育する場合は、クワガタやカブトムシ用の昆虫ゼリーを餌にして飼うことができます。食べる量も少なく、昆虫ゼリーの減る量はコクワガタとは比較にならないほど少食です。餌としては容器を汚しにくいこともあり昆虫ゼリーが便利です。オオゾウムシは激しく動き回ることもなく大人しい昆虫なので飼いやすいです。クワガタの様に育てれば飼育可能です。ケースには隠れることができるものと、何か掴まるものを入れてあげると良いです。強い乾燥には注意が必要ですが丈夫で飼いやすい昆虫です。オオゾウムシは形が何といってもユーモラスなので、見ていて面白いです。定かではないものの飼育下だと3〜4年生きるものもいるとかで、長生きな昆虫であることは間違いありません。捕獲する場合は夜行性なので、灯火採集が適していると思います。
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オオゾウムシです。表面が凸凹していて落花生の殻のような体をしています。オオゾウムシの体長は口吻を伸ばしたものだか、含めないのかどちらなのか分かりません。口吻を含めると30ミリを超えてしまうので、おそらく口吻の付け根で測るものと思います。この写真のオオゾウムシは、普通にしている所を測ると27ミリありますので、大きい方になると思います。写真は灯火で採取した飼育中のオオゾウムシです。
posted by クラマ at 14:13| Comment(0) | 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする