2017年12月08日

ウコギとウコギの葉柄にできるゴール(虫こぶ)ウコギハグキツトフシを見つけました。

単にウコギと呼ばれる場合は総称的な呼び名になっていて、ヤマウコギ、ヒメウコギ、エゾウコギ、オカウコギ、ウラジロウコギ、ミヤマウコギなど数種があります。ウコギ科のウコギは食べることもできます。山菜として1般的に利用される種類はヤマウコギ、ヒメウコギ(園芸種で山菜として栽培されたものが野生化しています。高さは1〜2メートル。雌雄異株ですが日本にあるのは雌株のみになります)になるようです。ただしウコギはクセのある山菜としても知られています。食用とする場合はアクの少ないヒメウコギが多く利用されるようです。同じく山菜として利用される似た植物にコシアブラ(ウコギ科)があります。ヤマウコギの鋸歯は単鋸歯。ヤマウコギに非常によく似ているオカウコギ(別名マルバウコギ)の分布は本州(福島県以西)、四国、九州。オカウコギ(別名マルバウコギ)の鋸歯は重鋸歯になっています。オカウコギは日本固有種とされています。特徴は葉痕や葉柄の下に鋭い棘があり、葉の裏の脈の上に立毛(毛状突起)があります。数は少ない種類になります。非常に良く似ているため細かい所を見ないとヤマウコギと判別ができないオカウコギも山菜として食べられるようです。間違っても味等は大差のないものなのかもしれません。ただし、口に入れるものだけに正しい知識(判別)はできた方が良いと思います。
当方はウコギは食べたことがありません。周りにも食べたことがある人がいないので、1度挑戦してみようと思っています。食用には春の新芽を使い、テンプラなどにするようです。テンプラ以外はアクが強いため、1度、2〜3分ほど塩茹でしてから冷水でアクを抜くようです。ウコギはアクが強い(苦味が強い)ことで有名な山菜なので、好き嫌いが出る味なのかも知れません。
・ここで食べられることを紹介しましたが、当ブログは食べることを勧めるためのブログではありません。間違って他の種類の植物と誤食して具合が悪く成ったり、病院に行くはめになっても当方は1切の責任は持ちません。食べてみようと思った方は、あくまでも自己責任でチャレンジして見てください。山菜等、自信のないものは口にしない方が良いです。
ヤマウコギの樹の葉の付け根にコブができているのを見つけました。調べてみるとヤマウコギにできるゴール(虫こぶ)の ウコギハグキツトフシであることが分かりました。ウコギトガリキジラミと言うキジラミの1種により葉の付け根の茎(葉柄)が変形した物です。成虫で越冬するようなのですが、12月5日に虫こぶを割ってみると中にウコギトガリキジラミの幼虫が入っていました。幼虫は綿のような白い物をまとっていました。観察していると寒くなったのか、身を隠すためなのか、カッターで半分にしたウコギハグキツトフシの幼虫の部屋に潜り込んでしまいました。見つけたウコギの樹には沢山の ウコギハグキツトフシができていました。ほとんどが割れていない状態(脱出痕の無い状態)のものでした。ウコギハグキツトフシの中に、この時期でもまだ幼虫が入っていることになります。地域的な事も関係するのか、発見地の神奈川県横浜市では、幼虫の状態で ウコギハグキツトフシの中で越冬するものもいるように思います。また、この樹の様子を見に行って、落ちた(落葉した)ウコギハグキツトフシの様子を観察する予定です。神奈川県では成虫、幼虫で越冬するのかと思います。 ウコギハグキツトフシの形には個性があります。大きさも大きい塊から小さな塊などばらつきが見えました。この大きさの違いは中に入っている幼虫の数の違い(幼虫のいる部屋の数)だと推測することができます。
ヤマウコギとヤマウコギのゴール、 ウコギハグキツトフシを調べてみました。
★ヤマウコギ(別名オニウコギ、ウコギ) ウコギ科。普通種で高さは2〜4メートルの雌雄異株の落葉低木。日本固有種として紹介されたり、外来種とされるなど正確には良く分かりません。分布は本州(岩手県以南)、四国(高知県)。山地や丘陵地に自生します。葉は互生。5枚の小葉(5小葉)が出ています。葉の形には変異があるようです。葉柄は長く3〜7センチ。ヤマウコギの特徴は、樹皮はヒビ割れていて鋭い棘が生えています。うっかり触ると痛い目にあってしまいます。丈夫で耐寒性があり、日陰にも強い性質があります。人家の垣根として使われています。花期は5〜6月。甘い香りが強いようです。ヤマウコギは山菜としても利用できます。よく似ているオカウコギ(マルバウコギ)は葉が小さく、ヤマウコギの半分位の大きさになるようです。ヤマウコギにはオカウコギの葉裏にある立毛(毛状突起)はありません。特徴をあげてみたものの、この2種はよく似ているので混同されていてもおかしくありません。ヤマウコギには ウコギハグキツトフシという虫こぶ(ゴール)が作られます。作られる部位は葉の葉柄や小葉の基部で、大きく膨らんだ形をしています。
ウコギの葉.JPGウコギの枝.JPG
上、ウコギの葉です。新芽の写真を追加する予定です。下、ウコギの小枝に生えている刺です。とても鋭く太さもある棘です。
★ウコギハグキツトフシ キジラミ科のウコギトガリキジラミが作るゴール(虫こぶ)です。葉の葉柄や小葉の基部で、大きく膨らんだ形をしています。葉の葉柄が膨れているものを多く見ます。ウコギハグキツトフシは中にいる幼虫が羽化して脱出するまでは完全に密封した状態で出口がありません。9〜10月にウコギハグキツトフシから幼虫が脱出します。ウコギハグキツトフシは幼虫の部屋が沢山ある構造になっています。脱出した跡は縦に深く裂けた状態になっています。ウコギトガリキジラミは成虫で越冬して翌年の3月に産卵が行われます。
ウコギハグキツトフシ1.JPGウコギハグキツトフシ2.JPGウコギハグキツトフシ3.JPG
ウコギハグキツトフシです。形やできる場所に若干の差があります。
ウコギハグキツトフシ脱出痕1.JPGウコギハグキツトフシ脱出痕2.JPG
ウコギハグキツトフシの中の幼虫が脱出した脱出痕が見えているものです。厚い外皮が見事に縦に裂けていることが分かります。幼虫が脱出するときにこのように見事な裂け目ができるとは、虫こぶの仕組みに驚かされてしまいます。
ウコギトガリキジラミ幼虫1.JPGウコギトガリキジラミ幼虫2.JPG
ウコギハグキツトフシの中に入っていたウコギトガリキジラミの幼虫。幼虫の体には白い綿状のものが付いています。産卵期の3月に成虫の写真が取れたら追加したいです。体表のワタの様な物質が剥がれると翅の形が見えます。終齢のように見えます。12月に入っているので終齢でこのまま春を待って(越冬して)から脱出するのだと推測します。ウコギハグキツトフシを見つけた場所は神奈川県横浜市、こども自然公園。大部分の葉が黄色くなって散っていました。
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2017年11月18日

ヨモギハムシ(ハムシ科)。ヨモギにいる色彩に変異のある綺麗なハムシです。

ヨモギハムシは名前にあるようにヨモギに寄生するハムシです。4月頃から見ることができますが産卵が行われる10〜11月頃になると他の昆虫も少なくなるので見つけやすくなります。ヨモギハムシは形はやや細長く見えるハムシの仲間が多い中、背面は丸みがあり盛り上がっていて、どちらかと言うとコガネムシに似た体形をしています。1見、黒く見えるハムシなのですが、色彩には変異があります。金属光沢があるので光の角度によって体色が美しく見えます。ヨモギハムシは北海道から沖縄までと広い範囲に生息していることと、食草が主にヨモギを食べることから地域的に生活史が異なることが知られています。この昆虫は飛ぶのが苦手で、飛んで逃げるよりも脚をたたんで丸くなって地面に落下して死んだふりをします。いざ歩き出すと思ったよりも早く歩いて移動します。ヨモギハムシは昼行性で個体数も多いので、餌のヨモギの株を探すと見つけることができます。秋(9月以降)が産卵期になるのですが、11月半ばでもまだペアを組んでいる個体も多くいます。冬の間に卵を産む地域のヨモギハムシもいます。地域差により産卵期の長さに違いのある昆虫になります。産卵時期の雌は腹部が大きくなるので、雄と雌の区別は簡単になります。普通種のハムシ、ヨモギハムシを調べてみました。
★ヨモギハムシ ハムシ科。体長7〜10ミリ。普通種のヨモギハムシはコガネムシに似た丸味のあるしっかりとした体つきをしています。前胸背板の前縁部は幅があり、両側の前胸背板側縁の先は張り出して見えます。上翅には細かい点刻が見えます。雌は腹部が大きく、体も雄よりも2回り程大きな体つきをしています。黒くて地味なハムシに見えますが、金属光沢が強く小さくても綺麗に見えます。体色には個体変異があり、黒い地色に黄金色、黄銅色、紫藍色、青藍色など変異がある金属光沢が美しいハムシです。腹面にも同様な色の光沢があります。基本的には藍色の系統と銅色の系統の2タイプになります。飛翔性は弱く飛ぶことを得意としません。捕まえても飛んで逃げ出すことよりも歩いて逃げようとします。また危険を感じると脚をひっこめて死んだふり(擬死)をします。ヨモギハムシの出現は4〜11月の年1化。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。平地から山地のヨモギが生えている草原、道端、空き地や人家付近に生息しています。寄生する植物はキク科のヨモギ、セイタカアワダチソウ、ヤマシロギクなどにつきます。ゴボウやキクも餌にするので害虫としての側面もあります。成虫は昼行性で成虫、幼虫共にヨモギを主な餌として葉などを食べます。幼虫は夜行性で土中で蛹になります。越冬は成虫と卵で越冬します。ヨモギハムシは北海道にも生息しているだけに寒さに強い性質があります。神奈川県では気温が下がって他の昆虫の活動が鈍って来る頃(11月)にも見かけることができます食草とするヨモギを例にすると、ヨモギは九州以南では1年中生えているのですが、中部以北では完全に地上部が枯れてしまうので、地域により越冬方法が変わることになります。当然、生活史も北と南に生息する個体だと差異が生じてきます。
ヨモギハムシに似た種類にはアイヌヨモギハムシ、オオヨモギハムシ、ミヤマヨモギハムシがいます。この似ている3種類を比較して調べて見ました。
・アイヌヨモギハムシ。北海道固有種。食草はキク科の植物を食べます。体長は6〜9ミリ。分布は北海道。光沢が強く体色には銅色、赤紫色など地域変異があるようです。後翅は退化していて飛ぶことはできません。主な食草はフキ類、ヨブスマソウ、エゾゴマナなどのようです。
・オオヨモギハムシ。オオヨモギハムシの仲間は後翅が退化していて飛べないと言う変わった特徴があります。体長は7〜12ミリ。分布は北海道、本州北部(南限は岩手県)。本州では青森県と岩手県のみで確認されています。岩手県では準絶滅危惧種になっています。生息数は少なくヨモギハムシよりも大きくてズングリとした体格に見えるそうです。主な食草はフキ類(アキタブキなど)、ヨブスマソウ、エゾゴマナ、ハンゴンソウなどのようです。特徴は前胸背板の側方に明瞭な縦溝があるそうです。神奈川県にはいない種類なので当方は見たことがありません。オオヨモギハムシも体色に変異があり、黒色、赤紫色、青藍色などの色彩がある様です。
・ミヤマヨモギハムシ。準絶滅危惧種(日本のレッドデーター)。分布は北海道。北海道固有種で数が少ない希少種になります。標高の高い場所に生息しています。体長は7〜8ミリ。
似ているといっても神奈川県ではこの似た3種とは地域的に重なることが無いので、識別は容易です。北海道で見つけたら交接器も調べて確認しないと他種との判別は難しくなりそうですね。
ヨモギハムシ.JPGヨモギハムシ顔.JPGヨモギハムシ点刻.JPG
上、ヨモギハムシの雄と雌です。ヨモギハムシはハムシとしては大きい方になります。雄の方が2回り程小さく見えます。雌は羽化したてだと分かりにくいかもしれませんが、秋になると雌の腹部を見ると翅から腹部がはみ出て見えるので判別は容易になります。左側が雄で右の腹面が見えている方が雌です。中、前方から見た所です。両側の前胸背板側縁の先は張り出して見えます。下、上翅にはまばらに点刻があります。擬死をしている所を撮影しました。捕獲地、神奈川県横浜市、みなとみらい。歩道脇のヨモギにいました。都市部にも見事に適応しているようです。飛翔する個体は少ないのですが、雌の方はケースの中で何度か飛んでいました。
色彩にバリエーションを持つ昆虫は探すと面白いです。色彩の違うヨモギハムシを見つけたら写真を追加する予定です。ヨモギハムシは雑草として生えているヨモギを餌にすることから、飼育しやすい昆虫だと思います。稀にいる黄金色のタイプは綺麗そうなので、見つけたら飼育してみたいです。
posted by クラマ at 17:16| Comment(0) | 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月09日

ウンカ科、ヨコバイ科、スケバ科の昆虫を10種類を見つけました。似た昆虫がいて分類が難しい虫達です。

紹介するのはウンカ科(ミドリグンバイウンカ、アヤヘリハネナガウンカ、ヒシウンカ、クサビウンカの1種)。ヨコバイ科(ブチミャクヨコバイ、ミドリヒメヨコバイ、クワキヨコバイ、マエジロオオヨコバイ)。スケバ科(ツマグロスケバ、テングスケバ)の10種類です。
ウンカ、ヨコバイ、スケバは大変良く似ている昆虫で分類が難しいです。どれも小さな体をしているので、意識的に探さないと見つけにくい昆虫になっています。ウンカ、ヨコバイ、スケバの仲間は1見、どれも良く似て見えます。ウンカは小さなセミのように見える姿をした昆虫で、ウンカと言う呼び名はウンカ科に属する昆虫の総称になっています。ウンカは体長が10ミリ以下と小型になり、小さすぎて気にも留められない昆虫になっていると思われます。ウンカの後肢脛節には可動性のある距と言う器官があります。この特徴でヨコバイ科やスケバ科と区別されています。似たような種類の昆虫を見つけても、実際の所は小さな部分なので確認は難しいです。ウンカの多くはイネ科を餌にしています。イネを食害するウンカ(セジロウンカ、トビイロウンカ、ヒメトビウンカの3種類はイネの害虫として有名です)もいるので、どちらかと言うと農業に携わっている方には害虫として有名な存在になっています。農業で害虫としてのウンカ類と呼ぶ場合は、ヨコバイ類も含めた呼び名になるようです。よく似ている昆虫にヨコバイがいます。ちょっと見ただけではどの様な区別をしているのか分かりません。調べてみたら、ウンカとヨコバイの違いは触角に現れ、ウンカの場合、触角の基部が太くなるそうです。小さい昆虫の触角の基部となると、拡大して比較して見ないと判別はできないです。他にも似た種類の昆虫がいるので大変ややこしいです。ウンカは日本に100種類程いるようです。テングスケバはテングスケバ科に属する昆虫の総称で、調べてみるとウンカにある後肢脛節に可動性のある距と言う器官が無いことと、単眼は2個。日本には5種類が確認されているということです。ウンカ、ヨコバイ、スケバはどれも小さくて似ているので、大変紛らわしいです。外見で判別できない種類もいて、何が何だか分からなくなってしまいそうです。しかしこの仲間には綺麗な色をした種類もいるので、探すと意外と面白以下も知れません。名前を当てるのが難しいウンカ科のミドリグンバイウンカ、アヤヘリハネナガウンカ、ヒシウンカ、クサビウンカの1種の4種類。ヨコバイ科のブチミャクヨコバイ、ミドリヒメヨコバイ、クワキヨコバイ、マエジロオオヨコバイの4種類。スケバ科のツマグロスケバ、テングスケバの2種類を調べてみました。
★ミドリグンバイウンカ ウンカ科。普通種で全体的に明るい緑色〜黄緑色に見える綺麗なウンカです。翅は透明ですが、翅の翅脈が緑色なので、葉の上にいるととても見つけにくいです。頭部、胸背部には緑色の3本の縦条が見えます。成虫の体は扁平で葉の上に張り付くように止まっています。この時の姿が相撲の軍配の形に似ていることが名前の由来のようです。体長は5〜6ミリ。出現は7〜10月。分布は本州、四国、九州。広葉樹の葉から汁を吸うようです。クワ、アジサイ、クチナシなど食性は広いようです。広葉樹の無い草原のカナムグラ、ススキの原っぱなどにもいるようで、食性はかなり広そうです。観察エリアではアジサイを探すと簡単に見つけることができます。
ミドリグンバイウンカ1.JPGミドリグンバイウンカ3幼虫.JPG
上、ミドリグンバイウンカです。下はミドリグンバイウンカの幼虫です。淡い緑色が綺麗です。
★アヤヘリハネナガウンカ ハネナガウンカ科。体長は5ミリ前後。翅端までだと16ミリ程。翅の大きなウンカで、翅の模様が綺麗です。アヤヘリハネナガウンカの体色は橙褐色をしていて幅のあるグライダーの翼のような翅があります。透明な翅の外縁は紫褐色をしていて、翅脈は赤色を帯びています。なかなか目立つ個性的な容姿をしているウンカです。頭部には棍棒状の太い突起(触角だと思います)があります。林縁や雑木林で見つけることができますが、個体数は少ないようで、なかなかお目にかかれません。成虫は灯火にも飛来するようです。食性は分かっていません。林縁に生育している植物であることは推測することができます。ウンカの仲間なので植物の汁を餌にしているようです。分布は本州、四国、九州。山地性の強い種類のようです。出現は夏頃(7〜9月)になるようです。日本のレッドデーターでは埼玉県、群馬県、富山県、島根県では準絶滅危惧種に指定されています。森林が減るとさらに減少することが予想されます。
アヤヘリハネナガウンカ1.JPGアヤヘリハネナガウンカ2.JPG
アヤヘリハネナガウンカです。翅を飛行機のように広げてとまります。顔を見るとコウモリを連想してしまう変わった風貌をしています。アヤヘリハネナガウンカの翅は綺麗で個性的です。個性的で不思議な姿をしています。
★ヒシウンカ ヒシウンカ科。ヒシウンカと言うとヒシウンカ科の総称として呼ぶ場合と、その中の1種をさすようです。ヒシウンカ科も大変分かりにくく分類が難しい昆虫です。ヒシウンカはイネ科につく普通種で灯火にも飛来します。ヒシウンカの身体的な特徴は頭の幅が広く、前方に突出しないことです。出現は7〜8月。体長は6〜8ミリ。分布は本州、四国、九州。イネ科植物につきます。
ヒシウンカ(ヒシウンカ科).JPG
ヒシウンカです。笹の葉の上にいました。正確にはヒシウンカの1種(SP)と言うのが妥当です。ここではヒシウンカとして紹介させていただきます。
★クサビウンカの1種。マルウンカ科。この仲間も良くわかりません。似た種類が多くお手上げ状態です。体長は7ミリ前後。クサビウンカとしての分布は本州、四国、九州、沖縄。生態等は良く分かりません。クサビウンカには外来種も侵入しているようです。体色は地味な色(茶褐色、灰褐色等)をしています。
クサビウンカの1種(マルウンカ科).JPGクサビウンカの1種.JPGクサビウンカの1種2.JPGクサビウンカ幼虫.JPG
上のクサビウンカの1種は前年にはエノキに幼虫がいました。正確な判別はできないのですが、クサビウンカの1種になるようです。写真のものもエノキが近くにある場所で見つけました。小さい体なのですが、よく見ると丸っこくてセミに似ていて可愛いです。地色の違いは個体差によるものなのでしょうか。灰色っぽい個体と黒っぽく見える個体がいます。撮影した場所は同じ公園です。ウンカの仲間の幼虫はどの種も実に変わった姿をしています。1番下は幼虫です。
★ブチミャクヨコバイ ヨコバイ科。体長は7〜8ミリ。ブチミャクヨコバイ は変わった顔をしています。頭部は潰したように幅が広くなっているので、顔の幅がとても広く見えるヨコバイです。体の太さもあり、1般的な弱々しく見える体つきのヨコバイとは違って、ガッチリとした体格をしています。ブチミャクヨコバイの翅脈は白と黒の点線模様(ブチ模様)になっていることが特徴になっています。この特徴から名前にブチミャクと付いたようです。出現は6〜9月。分布は北海道、本州、四国、九州。成虫、幼虫共にブナ科の広葉樹の汁を吸います。林や林縁に多い種類になります。ブチミャクヨコバイはアワフキ科の昆虫にもよく似ています。
ブチミャクヨコバイ.JPG
ブチミャクヨコバイです。アップで見ると平べったいブチミャクヨコバイの顔には迫力があります。昆虫をイメージとする顔には見えません。爬虫類の様な顔つきにも見えてしまいます。ちょっと怖さを感じてしまいますが、見慣れるとキモ可愛く見える様になります。ブチミャクヨコバイは林縁の草などの葉の上にいる所を見つけることができます。
★ミドリヒメヨコバイ ヨコバイ科。体長は3ミリ前後。ミドリヒメヨコバイ類は似た種類が多く、チャノミドリヒメヨコバイ、ミカンノミドリヒメヨコバイ、マメノミドリヒメヨコバイ、カキノヒメヨコバイ、キウイミドリヒメヨコバイ、ゴボウノミドリヒメヨコバイなどがいます。外見上の他種との判別が難しいものが多く、翅脈にも変異が現れるようなので正確な判別は難しいです。ミドリヒメヨコバイは柑橘類、キウイの害虫にもなっています。ミドリヒメヨコバイは果実を食害します。ミカンノミドリヒメヨコバイ、チャノミドリヒメヨコバイ も柑橘類につくようです。発生している樹種が大きな決め手の1つになりますが、多食性の昆虫なので紛らわしいです。越冬は成虫で越冬します。出現は5〜11月に多く、5〜8回程発生するそうです。出現するようです。分布は北海道、本州、四国、九州。成虫で越冬する種類なので、暖かい地域ですと1年中見ることができるようです。ミドリヒメヨコバイ類は果実に被害をあたえる害虫として有名です。チャノミドリヒメヨコバイは沖縄にも生息しています。
ミドリヒメヨコバイの1種(笹にいた).JPG
上、正確にはミドリヒメヨコバイの1種とする方が正しいですが。ここではミドリヒメヨコバイとして紹介します。この仲間はよく似ていて、肉眼での判別は不可能なようです。正確な名前を当てるのが難しい超難解の昆虫です。発生している樹種が分かると、種類を絞り込むことはできます。ただし、好みの果実の他、雑草にもいるので判別は難しいです。ヨコバイの仲間は種類も多く未記載種がとても多いそうです。
★クワキヨコバイ フトヨコバイ科。体長は8〜10ミリ。普通種で緑色をしたヨコバイです。頭部に3個の黒点があります(頭部先端にある黒点は1個)。雄と雌で体色が違います。色の濃い方が雄のようです。クワキヨコバイは総称的な呼び名にもなっているようで、外見上の判別が難しい種類もいるようです。出現は5月。分布は北海道、本州、四国、九州。クワ、成虫、幼虫共にイネ科の植物の汁を吸います。卵で越冬します。似た種類にコクワキヨコバイ、オオクワキヨコバイがいて外見での判別は難しいようです。オオクワキヨコバイには会合線に沿って淡い黒色等の筋があるようです。
クワキヨコバイ(フトヨコバイ科).JPGクワキヨコバイ拡大.JPG
クワキヨコバイの1種。判別に自信がないです。この仲間は100種類以上いるうえ、似たものもいて外見での判別が難しいようなので、クワキヨコバイの1種とすることが良いようです。当方には正確な判別はできません。よく見ると小さくて緑色系の可愛い昆虫です。コクワキヨコバイかクワキヨコバイが近いと思います。当方には識別することはできませんが、頭部に3個の黒斑があるのでクワキヨコバイの仲間になります。下は右側の個体をアップしたものです。
★マエジロオオヨコバイ ヨコバイ科オオヨコバイ亜科。体長は雄6ミリ。雌は6・5ミリ。背中に蒼黒い太い帯が見えるヨコバイです。雄の体色は蒼黒く見えます。雌の場合、前胸背の前縁と小楯板が黄色く見え、黄色い部分が雄よりも多く見えます。斑紋には個体差があります。出現は5〜9月。分布は北海道、本州、四国、九州、沖縄。ミカン科、バラ科の植物につき成虫、幼虫共に餌として汁を吸います。越冬は卵で越冬します
マエジロオオヨコバイB7・23.JPG
マエジロオオヨコバエの雌。雄の写真も撮りたいのですが、なかなか縁がなくて撮影できないでいます。
・テングスケバ科は日本には5種類がいるそうです。テングスケバ科はヨコバイに近い昆虫になります。
★ツマグロスケバ テングスケバ科。前翅端に黒い斑紋があることからツマグロのスケバと言うことからついた名前のようです。ツマグロスケバは複雑な模様が見える褐色の体に透明な翅をしていて、翅端にある黒い斑紋が特徴です。地色は褐色〜明るい茶色の個体もいるので、地色に個体差があるものと思います。脚には白い帯が何本か見えます。前脚では3本の白い帯が見えます。大型で体長は7〜9ミリ(翅端までは11〜15ミリ程)。出現は7〜10月。分布は本州、四国、九州、沖縄。沖縄にはオキナワテングスケバと言う非常に良く似た種類がいるようです。成虫、幼虫共にアカメガシワの汁を吸います。アカメガシワのある近くの林や草地で見かけます。他の樹種につくかは分かりません。ツマグロスケバは灯火に集まるようで、公園のトイレの壁でも見ることがあります。危険を感じると撥ねて逃げ出します。ツマグロスケバは出現が遅いので卵で越冬するものと思います。
ツマグロスケバ1.JPGツマグロスケバ2.JPG
ツマグロスケバです。この個体の体色は明るい茶色をしています。複眼は縞縞模様に見えて面白いです。普通種でも夜行性なのか、それとも寄生する樹が限られているためか、当方はあまり見かけることはないです。トイレの壁で見ることがあるので、主に夜行性で灯火に集まる習性があるのかと思います。昼間見つける時は葉の上や茎に大人しくとまっています。
★テングスケバ テングスケバ科。体長は10〜12ミリ(翅端まで12〜15ミリ)。淡い鮮やかな緑色の地にオレンジの縦筋模様が綺麗な昆虫です。上から見ると胸背に4本のオレンジ色の縦条線が見えます。外側の線はVの字型にも見えます。テングと名前についているように、テングスケバの特徴は、テングをイメージさせるような長い突起が頭部前面(鼻先)から突き出て見えることです。翅は透き通っていて綺麗です。複眼は縞縞模様になっています。オレンジ色っぽい縞が綺麗です。出現は8〜10月。分布は本州、四国、九州、沖縄。イネ科の植物が生えている林縁や草原にいて、イネ科の植物を餌としています。沖縄にはオキナワテングスケバと言う似た種類のスケバがいます。サトウキビにつくようです。オキナワテングスケバは頭(突き出た部分の上面)と胸部腹面が黒くなっていることが特徴です。
テングスケバ(テングスケバ科).JPG
上、テングスケバです。頭の先(鼻先)が大きく前方に突き出ている特徴があるので、似た種類が多い中でも科を絞り込むことができる種類です。 
紹介したこれらの仲間には綺麗な体色をした種類もいるので、小さくても魅力的な昆虫と言えます。小さな昆虫にも目を向けると楽しいものです。
posted by クラマ at 00:49| Comment(0) | 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする